α月β日
シディがユズハという小学生の女の子を連れて来て、俺の弟子にしてほしいと頼み込んで来た。
うん、何でそうなった?
経緯を聞くと、ユズハと言う子はスギタって子にいじめられてるらしく、とろいから運動会に出るなと言われ体操着を取られてしまったそうだ。
うん、それ聞いても何で俺の弟子にしようと思った?っつか何の弟子?
シディが言うにはいじめられっ子のだと。お前たまに棘のある事言うよな。あとヒサメ笑うんじゃないよ。
確かに、よく同級生の女子から陰口とか言われたり、何故か不良に絡まれたりしたけど可哀想ではないから。だから哀れんだ目で見るんじゃないよ小娘が。そしてシディ。お前は2回休みだ。
「だがそんな扱い受けながらも、自分を貫き強く生きている。きっと俺よりカゲチヨの方がいいアドバイスができると思ってな。」と言うシディ。
良い事言ってるかもしれないが前半のせいで説得力皆無だからな。何故か目を輝かせながら凄いと言ってくるが、褒められてこんなに嬉しくないのは俺の心が狭いからだろうか?
しかも弟子にしてとお願いされてしまった。どうしたものか・・・。
α月β日
渋々、ユズハを弟子(仮)にして、公園に連れて行った。シディに他の子供を呼んでもらい俺達はドッジボールの練習する事になった。何故ドッジなのか、それはスギタという坊主が体操着返してほしかったらせめてドッジボールで足を引っ張らない様になってから出直して来いっと言っていたそうだ。
ではそのスギタを見返すために、早速練習を始める・・・・その前に。
何故いるフィーア。
なんかドッジボールに興味があったらしく自分も参加したいと言い出して無理矢理ついてきやがった。まぁいい。ドッジは複数人居た方が良いだろう。なので仕方がなく参加を許可した。
おい、木に穴が開くほどボールを強く投げるんじゃねぇ。人を殺す気か、とフィーアの頭をぶん殴った。子供たちが怯えてるんじゃねぇか。もっと小学生程度の力まで落とせ。
俺達も参加しドッジを開始する。策はねぇーよ。俺達が出来るのはアドバイスだけ。よく観察、当たり易い狙い場所を教え、キャッチの時は怖がらない。これをやり続けて慣らしていく。
それを繰り返して数日間
ドッジの練習を開始してから、ユズハは会った時より明るくなった。この数日間で上達したもんだ。ユズハはセンスがある。運動会勝てればいいな。
物陰に隠れてる坊主、おそらくスギタと言う奴だろう。こちらを睨みつけているが気にしないで置こう。どうせ好きな子が他の男と一緒に居る事で嫉妬してるんだろ。
よく言うだろ?好きな子ほどいじめたいと言うクソみたいな思考。人の物、しかも体操着を取る変態予備軍に気を使う余地は無し。
α月β日
ユズハの運動会当日
俺達カレコレ屋とフィーアはユズハの応援しに来た。ユズハの体操着は学校から借りて出場。いくら好きな子だからって体操着返さないとかどうかと思うが?まさか、小学生でリコーダーペロペロならぬ体操着クンカクンカか!!最近の小学生は進んでるんだな~。悪い意味で。
俺達に気付いて近寄ってきたユズハに、俺は頭を撫で、悔いの無いように頑張れと言った。
とある地球育ちのサイヤ人が言っていた。
「落ちこぼれだって必死に努力すりゃエリートを超える事があるかもよ。」とな。
何かユズハがボーッと俺を見てたがどうしたんだ?・・・おい。ヒサメ頬を引っ張るんじゃない。
「これがたらしというやつですか。」とかぬかしてんじゃねぇーよフィーアこのアマ。俺はたらしじゃねぇ!!シディと一緒にするな!!
俺達が会話してると横で、スギタがユズハが居ると優勝ねーなーとか言ってきた。それを同調するようにスギタの子分たちが言いたい放題に言って来る。シディはそいつらを咎めようとしたが、ユズハが止め、スギタ達に言い返した。スギタを睨み付き、最後まで残ったら体操着を返してもらって、もう絡んで来ないでと条件付けて言った。
スギタは俺達と特訓したからと言って調子に乗るなと覗き見した事を暴露。ユズハは何で知ってるの?と聞いて、慌てて条件に了承し去って行った。
やっぱユズハの事が好きなんだな。はぁ~あ。あいつの恋の行方は絶望的だな。
まぁアイツのおかげで、ユズハが前向きになって強くなったし。お前の役目は無駄じゃなかったぞ。
ドッジボールの結果。ユズハは最後まで残ると言う活躍を見せた。
無事、体操着を返してもらう事になったが、スギタが何を勘違いしたのか、「俺に認められるために頑張ったのはなかなかなもんだ。な、なんなら俺の彼女にしてやってもいいぞ!」と乙女ゲームですら言わない台詞をはいた。・・・言わないよね?乙女ゲーやった事ないからわかんないけど。
スギタの上からの告白にユズハは気持ち悪いと断った。
まぁだろうと思った。
フラれた事でスギタは他の子供達に笑われる。しかも放送席の近くで。更に最悪な事にマイクが入ってしまい全生徒に聞かれた。哀れなり。
そりゃあ散々いじめていたら断られるに決まってるのに。
ヒサメから気付いてたの?と聞かれた。そりゃあ数日前から物陰で恨めしそうにこちらを見てたら嫌でも分かるってぇの。
まぁこれで俺もお役御免って奴だ。
俺がそう言うとシディとヒサメに背中叩かれた。
おい、誰が師匠で先生だ。もう二度と弟子なんて取らんからな。
おまけ
フィーア「ユズハの活躍を見て私もやりたくなりました。
やりましょう。」
ボールを片手にカゲチヨの方に投げようとする。
カゲチヨ「は?ここで?・・・うぉ!!」
豪速球でボールを投げてくるフィーア。それをキャッチするカゲチヨ
フィーア「投げ返してください。」
カゲチヨ「いや、やらねぇーよ。」
カモンカモンとジェスチャーしてくるフィーアに呆れるカゲチヨ。
「あの姉ちゃんの玉はえー!!」
「それを簡単にキャッチするあのお兄ちゃんもスゴーイ!!」
しかし、子供たちの期待した目で見られたカゲチヨは苦い顔をしながら渋々とフィーアとドッジする事になる。
カゲチヨ「・・・・ほれ。」
カゲチヨは軽くフィーアに投げ返す。
フィーア「真面目にやってください。」
顔面に向けて豪速球で投げ返した。
カゲチヨ「うぉ!!テメッ今完全に顔狙っただろ!!」
フィーア「顔面はセーフらしいです。
なので当たっても問題ないです。」
カゲチヨ「ワザとかよ!!問題あるわ!!
俺の顔がボールに変わるじゃねぇか!!
新しい顔で元気100倍にもならねぇわ!!」
そう言い合いながら、ドッジボールとは思えない超次元過ぎるバトルが繰り広げていた。
「は、はえ~。ボールが全然みえねぇ~。」
ユズハ「師匠スゴーイ!!」
ヒサメ「超次元過ぎてドッジですらない・・・。」
シディ「カゲチヨ!俺も参加するぞ!!」
ヒサメ「収拾つかなくなるから止めて!!」
その後、ヒサメの氷能力によって強制終了し、二人は正座させられ説教を喰らう。