カゲチヨ日記   作:yakyo

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α月β日

 

今日はヒサメの生ライブ配信している。

 

まぁこれも依頼なんですけどね。

配信者からライブ配信で特定されてリアルに付き回す輩を何とかしてほしいって言うね。

 

俺は複数垢でヒサメの配信にコメを送る。数分して配信が終わろうとしたヒサメだが、配信を切り忘れているようだ。まぁこれも台本通りなんですけどね。

 

服を脱ごうとしたヒサメ。だが途中でインターフォンが鳴って中断した。きっと特定野郎はイラついてんだろーな~。そう考えるとメシウマ~。

 

部屋に入ってきたのはシディで、料理する事になった。「唐揚げって作れるの?」と言うヒサメ。・・・うん、アドリブだよね?ガチじゃないよねその発言。

 

ヒサメは肉を切る時包丁で指を切る。うん、これはガチだわ。シディくん。男らしく指を舐めて差し上げなさい。視聴者は俺と特定野郎しかいないけど。

 

そして爆発して可哀想な唐揚げが出来上がった。どうやったらそうなる。お前は何時からボマー使えるようになった?もしくはキラークィーン?

 

んで結局ウーバーで頼む事になった。便利だよね~。使った事ないけど。

相変わらずの壮大な量なこと。今度大食い企画でもしようかな?

 

さて、ヒサメは風呂場に引っ込んで部屋は無人になった。さぁとことん特定するがよい。その時こそ、貴様の最後なのだよ。

 

俺はシディと合流。特定犯が居るであろう喫茶店に入り捕まえる。

 

ヒサメに電話し、もう切ってもいいと言う趣旨を伝えた。そしてこの特定犯ネタバレをした。こいつの生活範囲は依頼人に聞いたから探すのは楽だったよ。

 

特定犯はシディにずるずると引きずられ何処かへと消えていった。

 

まぁ今回の教訓は、配信中に住所特定されるものを写さないって事だ。

写真やSNSもしかりな。

 

お前らも気を付けろよ。お兄さんとの約束だ。

 

 

α月β日

 

今日、最悪な依頼人がやって来た。

 

そいつは高2の男の子を自殺に追い込んだ野郎だった。こいつは反省もせず、遊びの延長だのほんの小さなミスとかほざきやがる。反吐が出るぜ。

 

なぜこいつがカレコレ屋に来たのか、それはこいつが行く場所が死刑になる街だからだ。

そこは法律を極度に厳しく取り締まってる街。どんな小さな事でも違反した場合即死刑になるってことだ。

この街に一週間経てば民事裁判がこれ以上訴える事もやめると被害者遺族が言ってるとの事だ。

だから何だって話だ。

 

カレコレ屋は何でも屋だが、やるかどうかの線引きはする。こんなクソ野郎の依頼なんざ受けるつもりはねぇ。勝手にくたばってろって話だ。

 

俺に纏わりつく加害者野郎。お前が法律知らないとか素行が悪いとかどうでもいい。

・・・だが、俺が断った所で今度はヒサメに泣き落としするだろう。ヒサメは例え犯罪者でも助けようとするだろう。

 

いいだろう。その依頼引き受けよう。その代わり料金は要らないと言ったら。野郎は大層喜んでいた。今回はヒサメに留守番するようにお願いをした。ヒサメは心配そうに見ていたが、大丈夫とだけ答えた。

 

 

α月β日

 

次の日、野郎と共に死刑になる街のドアの前まで着いた。何故かボティスもついてきたが別にいいだろう。見てるだけでいいから何もしないでくれよ。いやマジで。

あ?俺が死刑になるかもしれない?安心しろ。死刑で死ねるかよ。俺もお前もな。

 

俺は依頼人にこれだけは守るように言った。

 

「勝手な事するな」っと。

 

俺達は街に入った。ここは日本の法律と一緒だが一つでも犯罪を犯せば死刑になる。

 

野郎はいきなりタクシー待ちの列に気にせずに横入りしようとした所を止めた。今度は路上でしょんべんしようとしたのでそれも止めた。唾を吐きそうなのでそれも止めた。はぁ~。このペースじゃあ、死刑になるのも時間の問題だな。

 

それから6日後が経ち、野郎はイラつきながら頭を掻きむしった。そりゃあホテルで6日間も缶詰め状態。こいつにとっては苦痛で仕方がないだろう。まぁだからと言って、同情はしないがな。こいつは未だに自分が置かれてる状況を理解してないのか・・・。これで潮時かもしれないな。

 

俺は「絶対に外に出るなよ。」と言って便所に向かった・・・・

 

フリをした。

 

野郎は俺の言い付けを守らず外へと行ってしまった。馬鹿な奴。後1日だったのにな。ボティスも飽きれて「愚かじゃの」と言ってきた。まったくだ。

 

数分後、野郎の悲痛の叫びが聞こえた。どうやら何かやらかして捕まったようだ。

 

俺の横を素通りする際に配達員の男性が「他人の業務に対して悪戯などで、これを妨害した者は罰せられる。」と呟いた。つまり野郎は配達員に嘘の情報を伝えたって事か。馬鹿な奴だ。

 

この配達員、どうやら野郎が自殺に追い込んだ男子生徒の父親らしい。

涙を流してる配達員にハンカチを渡して俺は野郎の前まで近付いた。

 

野郎は俺に助けを求めるが、自業自得だ。

 

言ったよな?「勝手な事するな」と。その忠告を無視したのはお前。

 

なぜ俺が依頼料貰わなかったか、それは依頼が遂行できないと確信したからだ。

こいつの性格上、何かやらかしそうだったからな。

 

その浅はかでお花畑な考えをした自身を、あの世で後悔するんだな。

 

 

α月β日

 

はぁ~・・・なんでこうもヤンキー共に絡まれるかねぇ~。この顔か?この顔がいけないのか?

 

俺がそう思ってると、高校生くらいの男の子の用務員が止めに来た。俺を助けたせいで、その子が絡まれてしまった。俺のせいなので助けることにした。

 

用務室でその子の事情を聞いた。どうやら家が貧しいらしく、学校に行けないほど金がなく親の借金があるためその歳で働いてるとの事だった。でも彼は裕福な人を嫉妬する事はあっても憎いとは思っていないようだ。

 

裕福の人は親や先祖が頑張って来たから。貧乏はどこかでサボってきたから。そう言う考えらしい。

そいつは随分と変わった思考をお持ちで・・・。

 

 

α月β日

 

数日後、またあの若い用務員に会いに行ったが、今日で辞めるそうだ。

本人は学校に通ってみたいと言う。喜ばしい事だがお金はどうするんだ?俺がそう思っていると、アテが出来たと言いだした。本人は悪い事はせずちゃんとルールに則ってお金を手に入れているらしい。

 

それならいい・・・のだが、何故か嫌な予感がする。

その子に、「俺はカレコレ屋で何でも屋、何かあればいつでも来い」と言って名刺を渡しておいた。

 

礼を言われ俺は用務室を出た。

 

 

α月β日

 

あれから更に数日後、元用務員の男の子がカレコレ屋にやって来た。

 

どうやら腕に付いてる腕輪の事できた様だ。

その腕輪は寿命を金に換える道具らしい。

 

その道具を使い借金やら生活費を払い、弟や妹に好きなものを買っているそうだが、寿命を売りすぎていつ死ぬかわからないという事態になってしまったらしい。それで不安になり、俺の所にやってきたって事だ。

 

男の子はルールを守っているようだが。全部のルールを守る必要は無い。

 

よく言うだろ?

「ルールは破るためにある。」って。

・・・あ、言わない。

 

まぁそれは置いといて、ルールは絶対じゃない。

どっかのお偉いさんが自分の都合が良くなるために作ったルールは腐るほどある。

 

お前はルール以上に大切なものは無いのかよ?と言ったら、男の子は泣きながら妹と弟と一緒に居たいと答えた。

 

その願い聞き届けたぜ。

 

俺は自分の寿命をタダで男の子に売った。腕輪には「寿命 マイナス0日」と表示された。

この腕輪は寿命を売買する道具。なら売る事も買う事も出来る。

 

俺が寿命を売った事で怒る男の子だが、俺はゾンビと吸血鬼のハーフ。寿命が50年だろうが100年だろうが微々たる問題だ。なんだったら俺の腕についてるファイズアクセルも寿命を使って発動する道具。何回も使ってるから、もう50年はいってんじゃね?

 

ルールの穴を見つけて、俺の寿命は減らず、男の子の寿命を元に戻った。何の問題はない。

まぁ依頼料としてこの腕輪は貰うがな。そう言って俺は男の子に付いている腕輪を外した。

 

壊さずに。

 

何故か知らんが、俺の直感が壊すなと言っていた。本当に何故か知らんが。

 

これからどうするか聞くと、親の借金は返せたから前よりは生活は苦しくないと言い、バイトしながら弟と妹を養いながら高校に通うそうだ。

 

彼は笑顔で礼を言って帰って行った。

 

彼には頑張って幸せになってもらいたいもんだ。

 

さて、呪いのペンや人を消すサイトに続いて寿命を売買する腕輪。

中高生に異宙の道具を流している奴は何が目的なんだろうな。

 

トッププレデターか、はたまたは名無しの組織なのか・・・。

 

分かってるのは、使った人間を不幸にする道具ばかりだって事か。

 

本当・・・めんどくせぇ・・・。

 

 

 

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