カゲチヨ日記   作:yakyo

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ストーリー第2章 PART3

 

ドガーン!!

 

ドガガガ!!ドドドド!!バキ!!ボキ!!ドガ!!

 

カゲチヨと鈴の吸血鬼の激突が繰り広げていた。お互い攻撃をしては防がれ、反撃しては避けられの繰り返し。鈴の吸血鬼の顔面をカゲチヨは殴ろうとするが手を捕まれ、逆に鈴の吸血鬼はカゲチヨの鳩尾を殴ろうとしたがその拳を掴む。お互いの拳を掴む状態になった。

 

「この2年間。良くここまで強くなったものだ。」

カゲチヨ「あぁ、トッププレデターとお前をぶっ倒すために鍛えたからな。」

 

お互い笑みを浮かべ後方に下がる。すると鈴の吸血鬼は能力でカゲチヨの体を拘束する。

 

「さて、この状態でお前はどう出る?」

カゲチヨ「お前、こんなんで俺の動きを封じたつもりか?・・。だぁらぁっ!!」

 

掛け声とともに気合を入れると、拘束が解かれ自由になる。

 

「気合で普通解くか?とんだ規格外に成長したようだ。」

カゲチヨ「そいつは最高の褒め言葉だ!!」

 

カゲチヨはブラッドスパイクを放ち、敵が避けた隙に血放弾をぶちかます。

 

「・・・っ」

 

しかし、ギリギリのところで避けられ、片耳が少し掠った程度のダメージしか入らなかった。

 

カゲチヨ「チッ!」

(こんな技まで身に付けてるとは。

 これは本格的にヤバイかもしれない。)

シディ「カゲチヨ!!」

 

カゲチヨの後ろからシディがやって来て、鈴の吸血鬼は少々苦い顔をした。日差しがある為、今のシディ相手までするとまずいと思った。

 

「試作品を試すか・・・」

 

片腕をカゲチヨ達に向け、力を溜める。

 

シディ「・・・っ!この感じ・・・!」

カゲチヨ「シディ!!」

 

嫌な予感がしたカゲチヨとシディ。気付いた時には遅く、鈴の吸血鬼の爆撃を放たれ、カゲチヨはシディを庇う形をとったが、あまりにも威力が強く2人は吹き飛ばされてしまった。

 

「くっ・・・。腕一本か。反動が大きいな。」

 

しかし、まだ試作の技。あまりにも膨大な威力だったため、片腕を失ってしまった。

 

「お前は成長はしたが、その甘さを捨てきれなかった所は減点だな。

 復讐を誓うのであれば、誰かを犠牲にしてでも成し遂げるべきなんだよ。」

ヒサメ「うわああああああああああ!!」

 

鈴の吸血鬼の背後を狙ってヒサメは、2人をやった目の前の敵に一撃を入れようとするが、目の前から消え背後に立たれてしまった。しかも、ヒサメの首には能力で出した刃が当たり、血がタラリと流れる。

 

「何だ?震えてるのか?」

ヒサメ「う、うるさい!!」

「努力の原動力は心だ。お前は心が弱いから努力が出来ない。

 心を強くするためには、痛みが必要だ。」

 

鈴の吸血鬼の刃がヒサメの首を切り裂く・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・前に鈴の吸血鬼の背後に現れたカゲチヨが顔面を思いっきり殴りつけた。

 

カゲチヨ「とりあえず一発

 

 

 

 

     いや二発だ!!

 

そう言うと同時に、殴られた個所から爆撃が起こった。

 

「ぐっ!!」

カゲチヨ「心を強くするのは痛みだっけ?

     それでアンタの心は強くなったんかい?」

 

体がボロボロながらも余裕の笑みを見せるカゲチヨ。そんなカゲチヨを見てヒサメはホッとした。すると吹き飛ばされたはずのシディがやって来て、3対1と言う構図になった。さすがの鈴の吸血鬼も、片腕を失い、顔面が焼かれてる状態じゃあ分が悪いと思った。

 

「まったく。君は成長しすぎたようだね。」

カゲチヨ「はっ!残念だが、俺は成長期なんでね。

     まだまだ強くなるつもりだぜ。」

「そいつは恐ろしい。今回はこの辺にしておこう。」

 

そう言い、鈴の吸血鬼は、その場に消えていってしまった。

 

カゲチヨ「チッ。逃げたか。(まぁこのまま戦ったら、

     この二人を巻き込む形になる。

     あいつは何するか分からない不気味さがあるからな。

     正直消えてくれて助かった。)」

ヒサメ「・・・っ!」

 

緊張が解けたのかヒサメは膝をつき、息を荒げた。

 

ヒサメ(怖かった・・・!強いからだけじゃない・・・。

    得体のしれない怖さ・・・。)

 

2人の隣から立っていたはずのシディがドサッと倒れた。カゲチヨが庇ったとはいえ、爆撃をもろに喰らい身体が相当ボロボロで頭から血を流していたため限界が来たようだった。

 

ヒサメ「シディ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カゲチヨside

 

シディを近くの病院に連れて行き、治療させてもらった。

今は大人しくベッドの上で意識が戻らずに眠っている。

ヒサメはシディの横で椅子に座り、暗い表情で下を向いていた。

 

ヒサメ「アレが・・・カゲが追っていた仇?」

カゲチヨ「だな。」

ヒサメ「あんな相手に・・・私達は勝てるの?」

カゲチヨ「難しいだろうな。」

ヒサメ「・・・。」

カゲチヨ「だが勝てなくはない。俺等がもっと強くなればな。」

 

ヒサメは3人なら何でもやれると思っていた。でも、今日でその考えが打ち砕かれた。今のままでは駄目だと。もっと強くならなきゃと。今度こそ、2人の力になるようにと、そう考えていた。

 

ボティス「満身創痍じゃのぉー。シディがこのざま。

     ヒサ子は役立たず。こうしてる間もあのガキ共は

     自ら死にに行く。みんなが不幸になる!!」

カゲチヨ「させねぇよ。」

「「!!」」

カゲチヨ「俺が・・・。いや、俺達がさせねぇ。

     そうだろ?ヒサメ?」

ヒサメ「え・・・。」

カゲチヨ「あいつと戦って怖い思いしたかもしれない。

     だがお前は決めたはずだ。カレコレ屋で俺達と共に戦うと。

     恐怖する事は悪い事じゃない。その恐怖を受け入れ

     強い勇気で乗り越えろ。誰かを守るためにな。」

ヒサメ「強い・・・勇気。」

 

すると扉が勢いよく開き、ボティスはドアと壁に挟まれ潰れてしまった。入ってきたのはチョコだった。

 

ヒサメ「チョコ・・・くん?」

カゲチヨ「おう、心配して来たのか?」

チョコ「う、うん。シディがここに入院してるって・・・大丈夫なのか?」

ヒサメ「それは・・・」

 

チョコの質問に言いよどんでしまった。

 

カゲチヨ「問題ない。こいつはこう見えて結構頑丈だからな。」

チョコ「そ、そうなのか・・・。」

カゲチヨ「んで?お見舞いに来た・・・って訳じゃなさそうだな。」

チョコ「・・・っ!」

 

チョコは俺等の前で土下座し、頼み込んだ。

 

チョコ「頼む!!ファミリア達を止めてくれ!!」

 

その言葉にヒサメは「え?」驚きの声を出し、カゲチヨはやっぱりかと言う表情をした。

 

チョコ「このままじゃ今夜研究所へ特攻しちまう!!

    そしたら皆殺しにされちゃうよ!!」

カゲチヨ「お前、仲間を取り返すのに賛成じゃなかったのか?」

チョコ「それは・・・。前まではそうだったけど・・・。

    足がこんなになる前、俺はトッププレデターの連中を見つけて

    戦いを挑んだ。けどそれで分かった・・・。俺達が勝てる相手じゃねぇ。

    奴ら・・・俺を殺さず足をこんな風にして玩具見てぇーに・・・!!

    とにかくこのままじゃファミリア達が実験動物

    にされるか殺されるかしちまう!!お前ら強かったじゃん!!

    だからファミリア達より先に俺の家族を取り返してくれよ!!

    カレコレ屋なんだろ!!依頼するからさ!!」

 

俺はチョコの言葉を聞きながら頭をぼりぼりと掻いていた。

 

カゲチヨ「俺達を襲っておいて、自分達が困った時は助けてくださいとか

     随分な手のひら返しだな。ドリルでも付いてるのか?」

ボティス「そうじゃそうじゃ!都合がよすぎぞ!」

チョコ「あ、あの時は、お前らが敵の可能性もあったから・・・。

    それに、強いのも知らなかったし。」

ボティス「相手が強い、利用できると知り自分の状況が

     悪くなったらすぐに手のひらを返し媚び諂う!

     そして再び裏切る!」

 

ボティスの言葉に図星を突かれ苦い顔をするチョコ。

 

チョコ「都合のいい事が分かってる。けど・・・ファミリアは僕を・・・

    僕らをずっと守ってきたんだ・・・」

 

チョコの話を黙って聞いていた俺達。ファミリアは自分たちのために一生懸命働き、富豪に買われてまで養ってくれたそうだ。

 

チョコ「俺はこれ以上ファミリアがこれ以上傷つくとこをみたくない・・・」

ボティス「無理じゃ無理!あきらめろ!」

 

俺はチョコの所まで寄り、膝をついて目線を合わせた。

 

カゲチヨ「俺はんな長々と同情話を聞きたいんじゃねぇ。

     お前の言葉からシンプルな言葉が欲しい。」

 

俺がそう言うと、チョコはポロポロと涙をこぼし言った。

 

チョコ「お願いだ。みんなを・・・助けてくれ。」

 

カゲチヨ「その依頼。引き受けた。

     依頼料は、出世払いで手を打ってやるよ。」

 

まぁ頼まれなくても、結局研究所に行くのは変わりないけどな。

 

ヒサメ「大丈夫。今度はちゃんとチョコ君の家族を取り戻せるよう

    私も頑張るから・・・!!」

カゲチヨ「別に怖かったらここに居てもいいんだぜぇ~?」

ヒサメ「カゲが無茶しないか心配し過ぎて怖さどころじゃないよ。」

 

どうやら少しはマシになったようだな。

チョコからファミリア達の様子を聞くと、数十分もしない内に研究所に向かうそうだ。何故そんな急なのか、それは支援者から今が攻め時と連絡来たそうだ。その支援者は誰なのか、チョコでも分からず金と情報だけくれる人らしい。何とも怪しい支援者な事だ。まるでファミリア達を捨て駒にさせようとしてる様だ。

 

カゲチヨ「お前は何とか、ファミリア達を足止めできるか?

     その間に俺等でお前らの仲間を取り返しに行く。」

チョコ「うん!!」

 

俺はボティスの方を向いた。

 

カゲチヨ「シディの事頼めるか?」

ボティス「はぁ~?なんでワシが!?」

カゲチヨ「頼める相手が、お前しかいないからだ。」

 

俺はボティスに頭を下げた。仲間のためなら、頭だって下げてやるよ。

 

カゲチヨ「お願いします。どうか・・・シディを守ってやってください。」

 

顔は見えないが、ボティスが動揺した感じがした。

 

ボティス「・・・こ、今回だけは特別じゃからな!

     次は絶対に人のために動かないからな!!」

カゲチヨ「感謝する。」

 

俺はシディとボティスに背を向け気合を入れる。

 

カゲチヨ「うし!行くか!!」

ヒサメ「うん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

研究所内の実験部屋にて。

 

壁には違ベッと血が付き。床にはマンティコアという熊の様な異宙人が血だらけで倒れていた。

そして、すぐ近くに仮面を付けた男が立っていた。

 

「い、一瞬でマンティコアを・・・。す、すごい。

 これが正規品。」

 

仮面の男がドアの前に行くと、そこに二人の男女が立っていた。

 

「ゼクスく~ん。随分とイライラしてんじゃん。もしかして生理ぃ~?」

女性の冗談を軽く無視し、仮面を外して着替えるゼクスと名乗る男性。

 

「・・・僕たちは実験動物。不満を感じるゼクスがおかしい。」

 

着替え終え、仮面を持つゼクス

 

ゼクス「・・・此処は嫌いだ。」

「ゼクス、オバコンがお前を呼んでいる。」

 

部屋の放送を聞いたゼクスの表情は少し不機嫌になった。

 

 

 

 

 

 

 

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