α月β日
カレコレ屋にて、男女二組の依頼人がやって来た。
彼らはYouTuberで、もう一人メンバーが居たのだが、YouTuber限定の怪しいパーティに誘われ、それ以来帰って来てないそうだ。
怪しいと思うなら行くな。もしくは止めろよ・・・いや、止めたとしても聞かなかったんだろう。
そのパーティの招待状が依頼人に届いたらしい。
そーいや。そういう招待状、俺等にも届いてたな。ご丁寧に俺の分まで。
いくら表舞台から退いたとはいえ、まさか俺にも届くとは思わなかった。
パーティに行ったきり行方不明。
依頼内容は依頼人と共にパーティに参加して仲間を探してほしいとの事だ。
しかし、パーティに参加して帰って来ないって事は余程の危険な事が起きているだろう。そんな所に依頼人を連れて来るのは危険だ。
2人の招待状をヒサメとシディに渡してもらい、2人に変装して参加してもらう。
一昨日、神谷が作った変装出来る仮面を貰ったためそれを使う事にする。
本当、タイミングが良いんだか。
俺は俺自身で参加。
パーティ会場に着いた俺達。
バレない様に離れ、初対面のフリをする。
司会者の説明を聞きながら当たりを見渡すと、すごい数のYouTuberが参加していた。配信者なら片っ端に招待したんだろう。
俺等がやる事はVRゲームで鬼ごっこ。鬼ち捕まらず逃げきれば賞金1億貰えるそうだ。
なるほど、多額の賞金で釣って参加させたのか。
依頼人の仲間が参加して行方不明って事は、ただの鬼ごっこじゃないだろう。
最悪の場合、依頼人の仲間は死んでいるのかもしれない。
予感は当たってほしくはないがな。
個室に案内され、VRゴーグルを装着しバーチャル空間に入る。
あたりを見渡すとどこかで見た事がある街。
参加者は100人、鬼は25人。
1人になるまで続けるそうだ。
鬼に対して、何らかの方法を使って抵抗、または攻撃するとその場で失格だそうだ。
っち。敵の武器奪って反撃しようと思ったがダメか。
まぁルールなら仕方がない。
俺から攻撃しなければいいんだよな。
初対面のフリをして変装したヒサメとシディと合流し共に行動した。
しばらく様子見として隠れていた。ヒサメがお腹空いたと言ったが、VR空間で腹減るのか?
すると鬼に一瞬で見つかった。
どうやら逃走者には発信機が付いてるため、隠れても無駄のようだ。
後出しでルール説明とか爆破オチ並みにするなんてサイテー!
鬼から逃げ回ってると、参加者が他の参加者を殺した現場に遭遇。
シディが匂いを嗅いだらしく、本物の血だと言う。
やっぱり、この劣化版逃走中は裏があったようだ。
この世界はVRじゃなく現実。じゃなきゃ空腹も血の匂いもしないハズだ。
生き残りたいがために他の参加者を蹴落として最後の1人なろうとしてるのだろう。
特に、この世界が現実の世界だと分かってる奴が手っ取り早く勝つために行動するのだろう。
鬼にたしての反撃は違反だが、参加者同士の殺し合いは禁止されてないのだろう。
ここの主催者は参加者同士の殺し合いをワイン片手に高みの見物をしてるのだろう。質の悪い。
むやみに逃げ回ってもクリアは出来ない。
だったら、ワザと捕まって失格になって主催者をボコればいい。
幸い、現実なら能力を使える。
俺がが作戦会議してると、鬼が俺等に襲い掛かってきた。
2人は鬼に捕まり、俺は鬼から逃げた。
頼んだぞ。2人共。
人数が減ってきたのか、俺を追いかけてくる鬼の人数が増えた。
俺は避けたり煽ったりしていた。
俺を殺そうとする参加者を背負い投げで飛ばす。
鬼はイラついたのかナイフを持って俺を殺そうと襲い掛かる。
おいおい。捕まえるんじゃないのかよ。
鬼側が参加者を殺すのはアリなのですか~?
俺は煽りに煽っていた。
冷静さを無くした鬼が挟み撃ちで俺を襲い掛かるが高く飛んで回避。
すると、お互いのナイフが刺さり苦痛の声をあげる。
避けただけで特に違反してないため失格ではない。
鬼が自爆しただけだから問題はない。
放送からヒサメの声が聞こえ、どうやら主犯格を捕まえたそうだ。
さて、これで鬼ごっこもお終い。
鬼どもを叩き伏せ能力で縛り上げた。
α月β日
あれから数日
カレコレ屋にて、依頼人とニュースを見ていた。
VRゲームと偽って参加者を集め、リアル鬼ごっこと称してその様子をダークウェブなどで有料配信し収益を得ていたという事らしい。
YouTuberは金持ちの娯楽扱いか。
ケッ、これだから金持ちは。
胸糞わりーことこの上ないな。
YouTuberがターゲットにされたのはノリがよさそうだからと言う安直な理由らしい。
結局、依頼人の仲間は見つかったが、死んでしまったそうだ。
変な思考な奴が権力持つとロクな事にならないな。
α月β日
またヒサメが変なのに巻き込まれた。
ヒサメと合流して一緒に登校してる時、急にキスを迫って来てビックリした。
急にピンク髪のツインテールの女子が俺とヒサメの間にを潜って走り去っていった。
そのぶつかった衝撃でヒサメは元に戻り、キスは免れた。
しかし、あの女。
やけに汗かきまくっていたが、ずっと走ってたのだろうか?
途中でミキとノリコに合流。
ヒサメは挨拶がてら、ノリコの頬にキスをした。
いつからヒサメは百合に目覚めた?
確かに最近のアニメとか漫画は百合系作品は多くなってるけど、急なキャラ変更は読者の反感を買う事になるぞ。
しかし、やった本人は自分が何でこんな事したのか分からないそうだ。
この時俺は直感した。
また変なのに巻き込まれたのだと。
3人が話してる途中、またヒサメが今度はミキの頬にキスをした。
何だかんだ学校についたが・・・。
キス魔になってしまったヒサメをどうしたものか。
とりあえず気絶させて一日乗り越えるか?
っとチョップのポーズをしたら全力で却下された。
ヒサメ曰く、分からないけど朝からずっとモヤモヤしてたらしく、2人にキスしたら元に戻ったらしい。
更に聞くと、俺と合流する前に誰かに会ったと言っていたからおそらくそいつだろうよ。
いい迷惑だ。
話の途中で、俺にキスしようとしたため、ヒサメの顔を掴みミキの方に向けさせ回避。
そーいや教室前の廊下だと気付くも遅く、他の生徒の前でヒサメはミキにキスしてしまった。
スマホで写真を撮る奴が居たので、ピッコロさんに習って気功が入った眼力で写メった生徒のスマホを破壊。
こーいうことするから規格外とか言われちゃうんだろうな~。
・・・あのピンク髪の女が一番騒いでたが、もしかしてヒサメのキス魔に関係してるのだろうか?
理科の授業中にも関わらず、俺にキスしようとしてくるため、手の甲を差し出してキスさせた。
何か気分は異世界の王族パーティーでイケメンキャラにキスされた女性の気分だ。
・・・どんな気分だよ。
実験器具の片づけで手が塞がってるって時にキス魔を発動したヒサメ。
頭突きして気絶させようかとも思ったが、いきなりピンク髪の女が割り込んで来た。
あ、やっぱりこいつ何か知ってそうだ。
俺はそいつを能力で縛り上げ、何か知っているのか脅したらすぐに白状した。
どうやらこいつはキス魔になる薬をヒサメに飲ませたらしい。
飲ませた理由がちょ~ぜつに下らなく、この女はミキヒサ推しらしく、二人の百合百合の所を見たかったらしい。
知るか。
俺等もヒサメもいい迷惑だわ。
途中で来たミキとノリコ、そしてヒサメが驚いた声をあげる。
ギャル×清楚に萌えるそうだ。
だから知るか。
勝手に一人で焼却炉に行って燃えてろ。
また話の途中でヒサメがミキの頬にキスをした。
その2人に女は悶えていた。
やっべ、頭痛がしてきた。
この時のために薬を開発したんだと。
その情熱を別にしてほしい物だ。
気が済んだんならいい加減に元に戻せと言ったら、俺を睨みつけて断わり、さらに俺に罵詈雑言を浴びせ、邪魔だとかヒサメに近付くなとか言ってきた。
お前、今の立場分かってる?
俺はお願いをしてるんじゃねぇーんだよ。
命令してんだよ。
質問から拷問に変えるぞこのアマ。
俺が怒気を強めて脅したら、息を荒げて愛する人とキスをすると戻るんだと。
そんな事だけでいいのか。
俺はヒサメに近付き体を抑えた。
羽交い絞めで。
さぁミキ!今だ!!お前の友情パワーでヒサメを元に戻すんだ!!
「あたしがやるのかい!!」
お前以外に誰がいるんだよ。
俺とのキスとか、どんな罰ゲームだよ。
渋々とミキがヒサメとキス。
そのおかげで元に戻った。
さて、次またヒサメ達を巻き込むようなら、性欲に飢えた男達の中に入れ込むからな?
そう脅すと、勢いよく首を縦に振り逃げて行った。
なんでこう、面倒事を持って来る輩が多いんだこの世界は。
はぁ~・・・帰って寝たい。
そして今日も今日とてヒサメに頬を引っ張られたとさ。
ちゃんちゃん。