自称真人のヒーローアカデミア 作:無花果
時系列は取り敢えず、ドクターがAFOの仲間にいる位の軽い認識で大丈夫です。
盛大に何も始まらない話です、でも原作は滅茶苦茶になる模様。
俺の人生は退屈な終わり方をした、だから
けれど失敗した、駄目だった、無駄だった。
始まりから詰んでいて、まるでゲームでよくある使い捨てのアイテムが如き扱い方であっさりと捨てられた。
「これは流石にねーわ、いやホント――人の心とかないんか?」
ないからこその終わりか、そりゃそうだ。
それにしても一体全体、今の俺のこの状況はどうやって納得したらいい?
目の前には死んで安置された嘗ての自分の肉体、その身の丈より倍以上の高さから見下ろす意識。
鏡でもないかと周りを見ても実体がないのだから映る筈もなく、どうしたものかと思案していると――ふと、腕の
その模様と髪の毛の色を鑑みて、顔に触れる。顔にも縫い目があり、途方に暮れるしかなかった。
「マジかー……
ある時唐突に、人類が個性という特殊能力に目覚めてしまった世界。
人の死が予想するよりずっと身近にあり、表面上は平穏に見えても世相が荒れに荒れ切った末法の世。
この世界を生きている者達にとってはどうしようもなく、大半は折り合いを付けて生きている。
しかし、母数が多くいれば溢れ者も増えるのは自明の理。
社会という輪に入れず、また迫害や一方的な価値観の押し付けによって道を踏み外してしまう者が現れる。
そんな彼らを世相は
無論、国としても初めは苦肉の策だったのだろう。しかしそれが回り回って上手くいってしまい、人類の負の遺産――事なかれ主義、前例踏襲主義、保守精神、責任逃れといった諸々によって後の世で問題になるであろう爆弾は膨らみ続けていく。
「まぁ、それが分かった所で俺一人でどうにか出来る話でもないんですがそれは」
というか無理である、俺にそんな重荷を背負う理由も責任もない。
俺だって人間だ、嘗ての誰かが負った負担を肩代わりしたいなんて思わないし、人生楽しく楽して日々を過ごしていきたい惰性の男だ。……いや、だった。
当に肉体は死に果て、改造か火葬を待つばかりである。呪霊が人のために何かをしろって? HAHAHA、ナイスジョーク☆
見えないのにそんな苦行を背負い込むのは責任感が有り余っている苦行僧か暇人か、勘違いした正義の味方気取りくらいのものだろう。
ただの人間に、そんな目に見えた苦行を必要だからと熟せる筈もない。
「うっし、自分本位の言い訳終わりっ☆ 取り敢えず、俺を殺してくれやがった禿ジジイを殺しちゃおう!」
気持ちが軽くなった俺は、ルンルン気分でドクター――殻木 球大の抹殺に向かった。
原作ブレイク? 知らね、コイツ
それに自分の仇討ちみたいなもんだし、ノーカンノーカン。
てかもう死人なんだから、人間の法なんて当て嵌める方が変じゃん?
なんかワクワクしてきたなー、ハハッ!!
「……は?」
目の前で椅子に座ったまま佇む奇怪なオブジェの姿が見える。
そのオブジェは頭が膨張しており、肉体よりも大きく
問題はそのオブジェが、僕の協力者であるドクターの衣服を身に纏っている点だった。
嫌な想像が止まらない、頼むから空想であってくれと焦る内心を必死で押し殺し、オブジェの座る回転椅子に手を掛ける。
力を入れようとして、唐突に世界が空転した。
「くっ……、これは!?」
手に激痛が走り、その痛みは引く処か肉体に向けて徐々に浸食してくる。
猛毒の如き獰猛さと、得体の知れぬ冷酷な殺意が同居して迫ってくる感覚が近いか。
痛みの元凶となっている腕を即座に切り落とし、奪い取った個性を開放して周囲を索敵する。
いきなり襲い掛かって来た衝撃と痛み、一瞬ヒーローの襲撃かとも思ったがそれはないとすぐに考えを否定する。
公安にも目を光らせているし、国やヒーロー達に何か大きな動きがあるならすぐに連絡が入るからだ。
ならば暗殺か、或いは勘違いした馬鹿な正義マンによる仕業かと複数の個性を総動員して探っても、
個性を使用していても、生命活動を停止させる事は不可能だ。生きている限り、人は何か痕跡を残す。
「一体何が……? 個性【犬】+【鷹】+【赤外線】+【電波】」
嗅覚と聴覚・視覚を向上させても、周囲数キロ圏内に赤外線や電波を発生させても、何の異常も見られない。
逃げられた? だがどうやって、僕ではなくドクターを標的にしたという事は、ある程度以上にこちらの内情に精通している相手という事だ。
そんな相手が、態々ドクターだけを狙って殺したという事。それはつまり、いずれ完成させる予定である次の僕・マスターピースの誕生を阻止したいという狙いがあったからではないか。
若しくはそんな事とは関係なく、偶々目についたから殺したという可能性もないとは言えないが、それなら痕跡なり何かを遺していく筈だ。
それすらない、一体全体どういう事なのか。
「流石に殺せないか、んじゃ……逃げまぁす☆」
「ふーっ……、分からない。そう認めるしか、ないようだね」
諦念と僅かな苛立ちをひた隠し、オブジェに手を回す。先程の個性の使用結果から、このオブジェがドクターだったモノだと認めざるを得なかった。
協力者としても、目的達成の駒としても、友人としても非常に優秀だった彼の死は残念でならないが、それでも死んでしまってはどうしようもない。
生きていれば僕の持っている個性でどうにかなったかもしれないが、これはもう完全に死んでいて蘇生の見込みもない。
僕に繋がる証拠になりかねない、だからこそ此処にある研究結果を除く総てを破棄する。
「まさか酒と勢いに任せて作った自爆装置が生きる時が来るなんて、人生何が起きるか分からない物だねドクター。良くも悪くも、ね」
短く別れの挨拶代わりに嘗ての思い出話を告げて、嘗ての同志だった躯に背を向けた。
キミの死は無駄にしない、必ず成し遂げてみせるよ。だからこそ、見ていてくれ。
「まさかイケるとは思ってなかったわ、ラッキー☆」
そんな
Q.(こんな拙い短編書くなんて)人の心とかないんか?
A.あぁ、
Q.呪霊とヒロアカ二次創作もうあるけど?
A.呪霊がヒーローではなく呪霊のまま活動している話として棲み分け出来ると思い投稿しました、訴えられたら消します(土下座)
Q.主人公君途中からキャラ変わってない?
A.二度目の死を経験して、人間でもなくなってしまった絶望から色々とハイになってます。
精神性が主人公属性ではなく只の一般人メンタルだったのも響いてます。
キャラが変わったように見えたのも、現実逃避から原作真人のロールプレイをしているからという設定です。
Q.主人公君終了のお知らせ?
A.AFOに個性を盗られて、ドクターに
一応(続いた場合の)ネタバレですが、此処で無為転変で殺していたらAFOが有していた個性が暴走して呪霊に……おっと、何でもないです。
Q.続き書くの?
A.こんな短編に感想書いてくれる菩薩のような方がいるわけないからヘーキヘーキ。