自称真人のヒーローアカデミア 作:無花果
笑えない位寒くて手が凍りそうな今日この頃、皆様体調管理にお気を付けください。
何でも許せる人向けです、訴えないでください殺さないでください。
総称して呪霊と呼ばれる存在は、その発生
一つは人間から流出した負の感情の集積である【呪い】が、一定以上の質量を形成して【生物】と呼べる程の形状や知能を獲得した状態である。
原作の真人や漏瑚が
もう一つ、実在していた人間が強い悲しみや憎しみなどの負の感情を抱えたまま死亡した時に、いわゆる成仏や昇天をせずに呪霊化し、現世に留まり続けている状態である。
具体例は少ないが、確実に起こりうる事例として呪術師は必ず人間に止めを刺す際、呪術で殺す事を徹底している。怨霊として蘇り、周囲や個人に害を為す可能性を避けるためにも。
本来、自分は此方側に該当する筈だ。呪霊として蘇るにも、こうして別人の皮を被る必要性がない。個性と生得領域が違うなら尚の事、って
「ん?」
そうして真っ先に思い浮かんできた疑問が、生前所持していたであろう個性である。
AFOが狙い、奪ったというのなら有用だと認められたのは確かだ。けれど自分で色々試す前に薬物投与からの個性剥奪、殺害の厄満コンボが襲来してきたから碌に確かめていない。
内容を聞いた筈なのに、どうしてか思い出せない。
両親はあまり使い勝手のよくない、所謂没個性だったからか深く喜んでいたのを憶えている。
強い個性だったから喜んでいる訳ではなく、個性を自覚した上で何をしていくか決めていきなさいと優しく諭して頭を撫でてくれたのも記憶に新しい。
「主人公補正もギャグ補正もない、ただの
燃え盛る嘗ての我が家の姿が見える。
救急車と消防車がひっきりなしに来て消火活動や救護に当たっているが、火の勢いが強すぎるためか遅々として進んでいない。
恐らくはAFOによる仕業だろう、でなければピンポイントに我が家とその前の道路にしか火の手が迫っていない筈がない。
意図的な操作性と底知れぬ悪意を感じ取ったからか、周囲の野次馬たちも長くは留まらず好き勝手に無責任な戯言を喚き散らし、携帯で写真を撮ってSNSに投稿し、命を懸けて職務に専念している救急隊員や消防士の方々を叩いて憂さを晴らしていた。
「同じ
そんな人として底辺の行いを仕出かしている間抜けの背後に忍び寄り、口を抑え込む形で触れて無為転変を発動する。
断末魔の叫びも許さず、コンパクトに片手で持てるサイズに変形する。そうして出来た
いずれ使い捨てる武器兼妨害用の小道具として、数は多く
生前の自分がされた事をしている下劣さに内心で唾を吐き捨てながらも、結局最後は実行するしかないのだと強引に気持ちを納得させ嫌悪感に蓋をする。
何時か訪れるであろう報いを心待ちにして、今日も自分に嘘を吐く。
「どうやら此処だけじゃないみたいだし、今日だけで何人殺すんだろうね? まぁ、俺としては
前世の自分も使いきれないのに貰える粗品は一切断らずに、受け取っては保管場所に頭を悩ませていた。
今ではこうして自分の胃袋や改造した肉体の随所に忍ばせて、無駄にしないよう徹底している。
監視カメラや凡百の個性で
「AFOだけじゃない、ヒーローや正義厨……過激な人権団体様にも注意しないとね」
まだまだ世相は荒れている、こうして歩き回っていても
どうやらまだまだ【
もし彼が持つ事になるであろう個性【ワンフォーオール】の意志でもある歴代個性伝承者たちの意思が、今の俺と類似した存在だとするなら。
呪霊という絶対的なアドバンテージ――
「真人としてのアドバンテージは試せてないから未知数だし、検証しようとしてもすぐ事件なりネットニュースに取り上げられるから面倒だよホント」
何度か改造人間たちの試運転を試したが、破壊痕や轟音に釣られるようにマスコミ関係者やら正義マンやらがやって来て通報なり撮影からのSNS投稿だったりニュースになったりと枚挙に暇がない。
暇なのか、或いはAFOの手足共が探っているからなのか。どちらにせよ、態々分かりやすい情報をくれてやる必要もない。
ネットに発信されてしまった情報は無理にしても、情報が外に広がる前ならそういった蒙昧共も改造して
まぁそれは兎も角、事件が起こっているのは此処だけじゃない。
両腕を翼に変形させて、上空から見渡してみると結構な数の民家や人が炎に包まれている。
疑わしきは罰せよの精神か、ドクターへの鎮魂か。或いは、超越者気取りの戯れ故か。どちらにせよ碌な物じゃない。
「救助活動やら犯人逮捕は公務員の皆様に任せて、俺は火事場泥棒ならぬ
どれだけ
今日だけで人の群れに揉まれて若干ウンザリしてるし、リフレッシュは大事だよ。ハハッ!
ドクターと別れて数日もしない内に、僕は病院内で回収した個性の持ち主たちとそれに近しい者達の排除を執行した。
既に回収して死体になった者は嘗ての研究施設と共に塵と化したが、それでも何か痕跡が出ない物かと
結果は白、驚くほどに何も出なかった。疑わしい動きをした者もほとんどおらず、していた者も
「やはり奇妙だ……」
表向き慈善活動にも取り組んでくれていたドクターがいなくなった影響は予想以上に大きく、僕の活動にも大きく差し障る事態が起きた。
公安内部の過激派が急激にドクターへの疑惑を強め、秘密裏に調査を進めていると内通している者達から連絡が入ったのだ。
官憲やヒーローと違い公安は国家の為ならどんな手段も厭わない、それに加えて犯罪撲滅のためなら何だって行う【
その過程で民間人の犠牲や文化財の損失が伴う事態になっても、自分達や身の回りの大切な者を失う事態に直面しようと躊躇せず事に及ぶ
大を活かすために小を切り捨てるしかない局面に置かれ、仕方なくドクターが死ぬ数ヵ月前に遡って接触してきた患者やその関係者、医療従事者に至るまで排除する必要性が生じた。
僕だけならどうとでもなるが、今は時期が悪い。ドクターへの鎮魂も兼ねて、盛大に荼毘に付してもらう事にした。
折角ならもっと個人個人を精査して、有用な個性があれば貰おうとも考えていたのに、ああ勿体ない話だ。
「
品もなく罵声を上げ、携帯で公僕の活動を妨害する衆愚の中から特に醜悪な者を中心に、口元が歪んだと思った次の一瞬には吸い込まれるように身体が収縮し、やがて消えてしまう。
見えない何かがいる、かと思えば肉体の形状を変質させて消し去る。
複数個性かとも思ったがすぐに考えを否定する、見えない誰かと組んだコンビの
必要な
「改めてドクターの研究施設跡の捜査と……ああ、そうだ」
其処で漸く、
既に遺体は木っ端微塵に粉砕したであろうが、直前に手に入れた情報媒体の中に必要な情報は遺っていた筈だ。
恐らくこれが今最も必要な
「
「やっべ、まさか500超えるとか。人心荒み過ぎだろ、キッショ」
そんな疑惑の渦中にある当の本人は、体内や肉体の随所に収まり切らぬ程に増やし続けた改造人間の多さに頭を抱えていた。
Q.作者が続きを投稿したって事は……どっちだ?
A.どちらもありうる、そんだけだ(震え声)
Q.(主人公にあるまじき行動に関して)人の心とかないんか?
A.原作真人に比べてまだ葛藤は有ります、元は人間だったので。
今はまだ人だった頃の思い出やら心が残ってるので無駄な足掻きというか、葛藤じみた物を独白してます。暫くすれば擦り切れて無くなるでしょ、きっと。
Q.時系列って、原作より前なの?
A.具体的な時期は未だ未定ですが、原作より50年ほど前位にしようかと。
無理に原作時期に合わせるよりは、過去でやりたい放題して成長というか応用の幅を持たせた方が良い――と、心の中でイマジナリー羂索が呟いて来たので。
領域展開とか、多重魂とかやりたかったんです赦してください。
Q.
A.原作にはない
レディ・ナガンがやってた穢れ仕事を個人ではなく組織で、しかもかなり徹底して根切にしてた殺戮集団。原作時期には完全に壊滅してるか、
今は設定でしか登場しませんので、あまり気にしないでいいかと。
Q.で、続くの?
A.投稿初日から結構日が経ってみんな忘れてるだろうからヘーキヘーキ(建前)
それはそれとして前話で感想書いてくださった方々、感想ありがとうございます(本音)