東方夢幻界鄕 ~有り得たもう一つの可能性の物語~   作:龍姫★サキ

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【冥剣怨呪異変】地獄に潜む悪意と企みその1(霊夢&さとり組編)

 

私達二人は、異変の予兆があると知り急いで地獄へと足を踏み入れた。

どうしてこういう経緯になったかを簡潔に説明すると、たまたま私が博麗神社へと出向いたら其処はもう異変の会議真っ只中だった。流れるまま話を聞いて見たら地獄もその異変が起こる前触れらしく仕方なく地霊殿の主の管轄内だと言う事にして霊夢と共に異変の元凶の一人のコンガラという亡霊剣士に会いに行くことになった。

……というのが此処までの経緯な訳だけど…それでも解らないというならこの話前の話を読んでくれれば良いと思う。

え?それでも分からなかったら?

…そのときはそのときだ。私は知らないわ。勝手に読み解けば良いじゃない。

 

そうして話している間に地獄へと進む道へと到着した。

「……此処が正真正銘の地獄ね。聞いていた限りの情報と同じね。…けど、此処の雰囲気が異様だわ。まるで此処等一帯の妖気が一ヶ所に集まって一つの意志を形成しているかのような…」

霊夢が話しているのもつかの間…突然と此方に殺気が向けられたと同時に魔力がこもった一撃が此方を狙い穿つ。

「……っ!」

「…誰よっ!?今の話に油断しているところを狙い撃つ馬鹿はっ!!」

「ふん。はずしたか。博麗の巫女とは言え勘だけは、立派な物だ。…憎たらしいな本当に。…??…この気配…なんだ?珍しい。博麗の巫女の気配だけかと思ったが…これはこれは。…地霊殿の主様じゃないか。こんな所までごくろうさん。…んで?あのお偉いさんの妖怪を味方に付けるとは…歴代の博麗の巫女も随分と廃れたもんだねぇ?…っ!…あぁ、そうか。もしかして妖怪風情に何かしらの情でも湧いたかい??ふざけているけど昔と大分変わったねぇ?」

何処から声がしていたが突如と怨念と魔力の塊が一ヶ所に集まり出した。それは、形となり一つの女性の姿となる。

…姿こそ東方における魔法使いの成れの果て。

魔法の極地を目指し途方もなく歴代の博麗の巫女に遥かな怨念を抱いて死した最強の魔法使いであり、今となっては、幻想郷で最恐の怨霊。

その名は魅魔。

髪色は緑で長髪。

頭には星をイメージしたとんがり帽子を被り、手には三日月の杖の様な物を持っている。

実体を表した魅魔は此方を見据える。

「…へぇ?よりにもよって私達の思惑を見事に見抜いて戦力分散って訳か。クククッ!面白い。そして、その推測は概ね正しいよ。ただ間違っている推測が一点だ」

魅魔は、企み顔をして此方の驚く様子を垣間見る。

…私の心を読む能力でも見透かせない深淵の奥の闇が…邪魔をして能力が上手く作用しないのだ。

「…別に双方は争う為に、または侵略する為に幻想郷に集っている訳じゃない。…貴様だ。博麗の巫女。そしてここにはいない麒麟の血を引き巫女として振る舞い博麗神社に居座っている愚か者の巫女二人に復讐出来りゃ私等はそれで良いのさ。」

と、恨みでもあるかの様に霊夢を睨む魅魔。

「…ねぇ。なんで私達を目の敵にするわけ?…別に私はあんたに危害及ぼした訳じゃ…」

「…はん。歴代の博麗の巫女からこんな呑気で馬鹿な言葉を聞いたのは初めてだね。私と出会うなり歴代の巫女様は、皆私を毛嫌いして真っ先に滅ぼしにかかってきたよ。本当に胸糞悪いよ。…でも、残念だけど歴代の巫女様皆はこの私を倒せなかったがね。漏れ無く全員返り討ちにしてやったさ。」

「…だが殺しはしなかった。ただただ半殺しにはしたさ。それくらいをしないと割にあわなかったからさ。でも、足りなかったよ。全然ね。歴代巫女様皆は私の期待通りの強さじゃなかった訳さ。……私が今、なんで今更な事を言っているのか…?…お前達に判るかい?」

魅魔が私達に問いかけてくる。

…が、私達が答える間もなく魅魔が答えた。それも口ではなく……

「……こう言うことだよっ!!!」

三日月を模した杖から魔力が籠った玉を此方に向けて発射してくる。

…シュンッ!

「…くっ!?」

「危ないですねぇ…!」

「チッ。外したか。まぁ、これでやられているようじゃ私とやり合う意味すらない雑魚と言う意味だからね。かわすのが本望さ」

……様は先程の答えとは今からお前達を消すならば本気を出してくれるだろう。

ならば簡単、魅魔の答えは『今からお前達を殺すね?』というのが正解ですね。

…はい。本当に魅魔は私の記憶通りの人物ですね。

野蛮で戦闘抂でありながら軍師的な頭脳で相手を翻弄して、狡猾な手段で倒しきる魔法使いで在りながら、怨霊の心得も得ている最強の賢人である。

「あんたとは戦いたくはないんだけど…!」

「それは情けの慈悲かい?それとも、私に説得の余地でもあるってのかい?どちらもひよったやり方だけど嫌いじゃない。…が、残念だけどどちらも私は好まないのは判ってくれ。私の魔法の真髄…その目に焼き付けると良いよっ!!」

「……魔力が貯まっていく。気配、来ますよ!!」

「判ってる!!」

「…溢れる魔力の雷雲。それが降りしきるは止まらぬ魔力の叡智。今、魔力を帯びた矢の雨と成り目の前の敵に振り落とさんっ!!」

「―魔崩『エナジーシャワー』!!」

魅魔のスペルが発動する。

自分が生み出した膨大な魔力の塊を自分目の前に出して、其処から産み出された魔力で出来た矢が雨のように四方八方、囲むように制限無く上から次々と落とされていく。

「これがスペルな訳ね?…へぇ?…私は初めて見たわ。…一応、こんな状況だけど母さん?…このスペルカードというものはどういうモノなのか…改めてその基本的ルールとかを教えてくれないかしら?」

 

霊夢らしいといえばらしいですが…(この小説を見ている人にも幻想郷の基本知識として学ぶ良い機会ですし…)…良いでしょう。

 

「えぇ。判りました。では、説明しますね?しっかりと幻想郷のスペルカードについての知識を披露しますのでメモでもして下さいね?」

 

私は誰に向かって言っているか解らない口上文を言ってから長い説明をし始める。

 

 

 

「まず、スペルとは略語で、元の名を【スペルカード】。自分自身の写し身と呼べるモノであり、カードとは自分を体現した様な名前の必殺技となりますね。皆は常に自分の手持ちに入れています。スペルカードを使用する際は、自らが持つ魔力でカードに込められた弾幕の力を解放させて発動させます。…要約すれば主に自分の魔力を込めたカードを使って競い戦う遊びなんですよ。」

 

「…次に【命名決闘法】について。別名【スペルカードルール】と皆は読んでいますが。命名決闘法のルールは、至って簡単。【相手をスペルカードや名前のついた弾幕で撃破して満身創痍に出来れば勝ち】となります」

 

「…ただし、スペルカードを使用するに当たり、絶対的ルールがあるんです。…まず第一に『弾幕には必ず逃げ道を作らなければいけない』事。次に『かわせない弾幕は反則で強制的に負け』になってしまう事。更に、『スペルカードの弾幕は攻撃の他に美しさも競っている』その為にもしも粗っぽい弾幕だけで相手を満身創痍にしたとしても客観的に見て相手の方がより綺麗な場合は、撃破しても引き分け、最悪相手が満身創痍でも負け判定になります」

 

「そして、これは基本の基の字に入りますが、別に『スペルカードを使用している敵を逆に撃破』しても構いませんし、『弾幕から逃げ切る事』も一つの手です。また、スペルカードを発動すると必ず【魔力使用限界時間】…解りやすく解くと様は【スペルカード発動制限時間】が決められているんです。これを越えてしまうと強制的にスペルを発動解除されて撃破判定が下されます。…まぁ、正式には撃破していないので、逃げ切りとなり得点は一切無いのですけどね」

 

「最後に纏めるとスペルカード発動時は逃げるか相手を撃破して、最終的には満身創痍にさせれば此方の勝ち。相手のスペルや弾幕に耐えきれず落とされてしまったら此方の負けになると覚えておけば良いでしょう」

 

私は長い説明を終える。

 

「私は律儀にまってあげたけど、他じゃそれは通用しないから覚えておきなっ!!そらっ!食らいなっ!!降り注げ!!エナジーシャワー!!!」

魅魔は、それを言った後此方に向けて魔力の矢の雨を落とし続ける。

 

「…敵ながらありがと!それじゃ、母さん。気を取り直して行くわよ!!」

「えぇ!」

私達は魅魔の攻撃に向かって突撃した。

「…ふっ!!…脇ががら空きよ!!…食らいなさい!!夢符『封魔陣』!!」

霊夢は、魅魔の攻撃をする一瞬の隙を突きスペルカードを使用する。

霊夢を中心に陣が形成され魅魔を覆っていく。その後魔力の籠った一撃が光と共に魅魔を襲った。

「…………。」

「…どう??」

「…悪くはない。私の攻撃をし終えるその一瞬の隙を突き其処へ不意打ちするかの様に攻撃する様は見事だった……けどね?」

「…なっ!??」

「…それだけの多少の誤差さ。対策はしてあるさ。」

…バコーンッ!!!

至近距離からの魔力の塊を霊夢に直接ぶつけるという荒業であった。

「チィ!!あいつ!!今の今まで魔力の障壁を隠していた訳ね!やるじゃないっ!!今の攻撃で見直したわ!あんたは私が本気を出してまで潰さないといけない相手だってね!!」

「良く見抜いたね?博麗の巫女。いや、博麗霊夢と言った方が礼儀が良いかな?私にはどっちでも構わないけどね?」

霊夢は今まで余裕だった顔が嘘のように真剣になった。それほどまでに本気を出さないと負けてしまうといっている様なものであった。

対して、魅魔の方は余裕の表情で此方を見据えていた。そして微かにだが魅魔の正面には魔力で出来たバリアの様な物が見え隠れしていた。

「そうそう。言わなかったけど、私から先に説明しておかないとね。私が編み出し生み出された【絶対的な魔力で出来た硬い壁】。判りやすく【絶対魔力障壁】とでも言おうか。まずそれを突破しない限り、私には一切ダメージは入らないよ??クククッ!さて、どうする?今代の博麗の巫女様?」

霊夢は最初の困難にどう立ち向かうのか……っ!!

 

 

次回に続く……!!

 

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