フータ達が戦っていた裏で、Uとメリルは春香への協力を要請していた。それは、以前突如として現れた継美の世界に関する調査であった………
粘土人間との対決から数日、視点は再びフータへと戻る。この日、フータはメリルの店を訪れており、彼の師である水鏡遥の元を訪ねていた。
遥「ここ最近、フータくんが事件に巻き込まれて大変だなんて話をUから聞いていたけど………まさか影闇の作った魔と手を組むなんて事態になってるとはね」
遥は苦笑しながら視線を窓の方へ向ける。窓の外には御剣が立っており、御剣は意図的にフータ達から視線を外していた。
フータ「あくまで利害の一致ですけどね………でも、最近御剣の奴、様子がおかしいんですよね」
フータはこれが利害の一致による関係だと口にする。だが、同時に御剣の様子もおかしい事を呟いた。
遥「様子がおかしい………どういう事かな?」
遥は首を傾げながらフータに問いかける。
フータ「なんと言うか………始めて俺達と顔を合わせた時と比べると、なんか慣れ始めたというか、落ち着きを取り戻し始めたというか………俺に対する警戒心が弱くなってきているような………?」
フータは御剣の警戒心が弱まっている事に疑問を感じていた。それを聞いた遥は………
遥「それって、御剣ちゃんの心境が少しずつ変わってきてるって事じゃないかな?」
御剣の心境が変化している可能性を口にした。
フータ「御剣が………? そんな事あるんですか?」
フータは遥の話が信じられないようだった。
遥「実体化出来る魔は心を持っているからね。この周辺で魔が実体化するなんて話は珍しいけれど、私が住んでいた所は、沢山の実体化した魔達が生きていたの………そこでは本能のままに生きている魔も多かったけど、中には人間と心を通わせる魔もいたの。フータくんがボンドと心を通わせていたように………人間を信じて戦う魔も少なくなかった。それは私やUが何回もやってきた事だから………!」
遥はそう言って、魔と心を通わせる事には前例が有り、魔が実体化しており、心も持っている世界の事を話した。この時のフータにはそんな世界があるとは信じられず、首を傾げていた。しかし、遥は本気でフータに力説していたようであり………
遥「あのUだって、全ての魔と最初から仲が良かった訳じゃないよ。一緒に戦って心を通わせ信頼し合える関係になったから今がある。フータくんだって御剣ちゃんとの関係はゆっくり考えればいいよ」
フータに対し、慌てる必要が無い事を伝えた。
フータ「………はい!」
フータはそれを聞くと落ち着く様子を見せ、遥の言葉に頷くのだった………
フータは御剣の様子の変化に首を傾げており、それは思わず遥への相談を行う程だった。しかし、御剣との関係に焦る必要は無い事を諭された事で、フータは落ち着きを取り戻したのだった………
To Be Continued………
次回予告
遥への相談を終えてから数日経った頃、フータは御剣の様子を観察する事にした。すると御剣は心境の変化を思わず呟き始め………?
次回「御剣の本心」