ハルケギニアの極道者 作:1R1分1秒KO
~1950年代神室町~
初代東城会会長、東城真が東城会若頭兼源組組長、源光長を二代目に任命し、引退した。…別に東城真が死んだという訳ではない。むしろ中身は要約するとこうだった…
『修行の旅に出るから源を二代目に任命するから東城会のことは任せた!by東城真』
東城真は武道家である。喧嘩が三度の飯より好きな脳キングである。そのため執務だの何だの喧嘩のないつまらない日常にうんざりして引退したのである。
当然二代目はブチキレた。それもそうだ。激務の中いきなり失踪したかと思えば手紙が置いてあり、自分を更に多忙な会長職に推すと来た。キレて当たり前である。
尚、その場にいた後の大幹部達はあまりのキレ方に間違いなく二代目に相応しいと思った瞬間だった。
やがて二代目会長の源光長は冷静さを取り戻し、構成員全員を使って東城真を捜索するように命令したが全国どこを探してもいなかった。それもそのはず…既に彼は日本にもこの世界にもいなかったからだ。
~2004年神室町~
それから四十数年が経ち、とある情報が東城会三代目会長世良勝の耳に入った。
「秋葉原で少年が消えた?」
そう…一人の構成員が秋葉原で東城会以外の動きを情報を入手していると偶々一人の少年が消えたのだ。
「これを見ればすぐにわかります!」
構成員はそう言ってビデオカメラを取り出した。するとパーカーを着た少年が映り…そして巨大な鏡が出てきた。少年はそれに触れると…鏡は少年を引きずり込み…消えた。
「だからどうした?これが東城会に関係があるのか?」
世良は冷静にそう言って自分に何の関係があるかを聞いた。
「いえ…実は四十数年前にも同じような出来事があったらしいのです。」
「なんだと?」
「目撃者によると初代会長に似た男が鏡に引きずりこまれその場から消えたとの情報がありました。所詮は戯言かと当時の構成員の方々は思っていたようですが…私が思うにどうやら違うと思います。」
「しかしそれだけでは探す理由にならん。」
「銃や刀などの武器が倉庫からなくなったりしていることがわかりました。最初は何処かの組が勝手に取っていったのだろうと思い徹底して調べましたが…全員シロでした。毎日調べたのですが間違いなく倉庫内の武器は減っています。」
「…風間組長と明日会談をする。連絡して置いてくれ。それと倉庫内の武器は他の場所に移せ。」
「わかりました。では失礼します。」
構成員は立ち去り、この場にいるのは世良一人になった。
「初代とパーカーの少年…そして武器一体なんの共通点があるんだ?」
世良はその疑問を抱えたまま会長としての仕事をした。
~ハルケギニア~
ハルケギニアのゲルマニアのシュヴァルツヴァルト地方にて…和風の屋敷の畳の部屋に二人がそこにいた。二人とも貴族である。
「お祖父様、俺に何の御用ですか?」
15歳前後のハルケギニアでは珍しい黒髪の少年がそう言って少年の祖父らしき老人に頭を下げる。
「お前にこれが届いた。読んでみろ。」
老人はそう言って少年に手紙を渡した。
「わかりました…」
『マコト・シュヴァリエ・ド・トージョー・シュヴァルツヴァルト殿へ
貴方の噂はゲルマニアだけでなくガリア王国にも響き渡っています。そこでとある方を護衛を依頼したいのですが依頼金と名声の高さの事情から貴方の護衛に雇うことができません。そこで貴方の弟子の一人を紹介して下さい。お願いします。
ガリア王国王女イザベラより』
「って…ガリア王女からの依頼!?」
少年は老人もとい、東城真にそう訪ねた。確かに自分は祖父から喧嘩の仕方を教わり、領内にいる傭兵という名の荒くれ者達や虎や狼の群れを相手に戦い続けた。だが王女イザベラ…つまり国の依頼をこなすとなると責任が重大である。
「そうだ。本当は俺が行きたかったんだが…お前の親父や叔父達が全力で止めて来たから仕方なくお前を紹介することにしたんだ。」
ここで彼、東城真に一体何が起きたか解説しよう。
彼は四十数年前に武者修行をしている最中にハルケギニアに迷い込んだ。当然右も左も分からない状況だった。ただ幸運なのは言葉が通じたことである。これは聖地のゲートによる恩恵なので、その恩恵がなければ言葉は通じなかった。
そんなある日、彼が酒場にいくと一人の女性が数人の男に絡まれているのを見かけた。彼はやはりと言うべきか数人の男の中の一人をぶん殴り、気絶させた。
当然男達は彼に魔法を使い、攻撃しようとしたが…無駄だった。彼は強すぎた。何しろ彼は後の東城会の四代目会長桐生一馬が参考にするほどの喧嘩の強さを持っていた。彼がここに迷い込んだのも彼自身が武器として聖地のゲートに認識されたからである。
彼は魔法に多少驚くが避けてしまえばなんともないので普通に避け、男達を殴り気絶させた。
その後彼は助けた女性と恋をしてゲルマニアに行き…道場を開き、経営をして大金持ちとなり…領土持ちの貴族となったのである。もっとも神室町にいた頃とほぼなんら変わりは無いが…
「相変わらずですね…」
「まあそういうことだ。でだ…歳、実力、時間などを考えるとお前しかいない…」
「親父や叔父貴はダメなんですか?」
「あいつらはお前よりも実力はあるが一人でも欠けたら道場の経営が成り立たない。俺がいなくとも経営は出来るから行きたかったんだがな…経営にほとんど関わっていないお前…マサムネ・シュヴァリエ・ド・トージョー・シュヴァルツヴァルトに任せることにした。」
「わかりました。」
それを承諾した少年マサムネはガリアへと向かい…本来とは違う物語が始まる。
主人公はマサムネ・シュヴァリエ・ド・トージョー・シュヴァルツヴァルトことマサムネです。
東城会やその他諸々の動きはあまり気にしないでみてください。
それとシュヴァルツヴァルトはドイツ語で黒い森という意味です。
日本人の黒髪なら似合うと思いその場所にしました。