ハルケギニアの極道者   作:1R1分1秒KO

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第3話

~トリステイン魔法学院~

しかし…どんな呼び方にするか…迷うな。通常なら「我の運命に従いし使い魔を召喚せよ」だが…それじゃダメだ。俺の運命なんてのは…ろくなものじゃない。

 

なら「我に従いし最強の使い魔を召喚せよ」か?…ダメだ。言うこと聞かない気がする。

となると…残ったこいつでいくか。

 

「…我が名はマサムネ・シュヴァリエ・ド・トージョー・シュヴァルツヴァルト。我の使い魔として最高の者を召喚せよ!」

俺がそう言うと、鏡の中から人型の形が見える。翼人ではないな…吸血鬼か?そう思っているとその人型が姿を現した。

「なっ…?!」

ハゲが驚くが気にしない。…とにかくその人型は女性だった。銀と黒が混ざった髪をショートにして、顔はクールビューティー。目は碧く、背は俺と同じくらいで、一見華奢にも見える身体つきだが攻撃を仕掛けるとなると全く隙がない…出来る!

「私を呼んだのは…そこの黒髪か?」

その女性は俺を見てそういった。

 

「そうだ。」

俺は特に否定してもデメリットはないので肯定する。

「そうか…ならば私は君に使えるべきだというのだな?」

かなり理性的だな…一応気をつけるか。

「非常に申し訳ないが…そうなる。」

俺は形だけでも謝っておいた。もし自分の責任で家族と離れ離れになったらと思うと罪悪感が出てくる。

「君は私を呼んだ。そして私は君の呼びかけに応じた…それだけのことだ。君が謝る必要はない。」

こいつのカリスマ…かなりのもんだ。何処かの傭兵のリーダーでもしていたのか?

 

「ミスタ・シュヴァルツヴァルト…話は結構なのですが…そろそろ契約して貰わないと…」

ハゲが焦れたのか肝心なところで邪魔をして来た。

「黙ってろ!ハゲ!」

俺は思わずそう言ってしまった…退学覚悟しないとな。

「ハ、ハゲ!?」

ハゲが俺の暴言に驚くが知ったことか。

「契約は事情を聴き終わった後にやる…文句はねえな?」

俺は生まれて初めてとも言えるくらいドス黒い声を出しハゲにそう言い聞かせた…

「…仕方ありませんね。事情が聴き終わったら契約するんですよ?」

驚いたことにハゲは意外にも俺の声に怯えたり、逆ギレもしなかった。俺みたいな生徒もいたんだろうな。

「わかった。」

俺はハゲの言った言葉を了承した。

 

「では初めまして。私の名前はルフィーナと申します。そちらのご名前は?」

そういえば自己紹介していなかったな…

「マサムネ・シュヴァリエ・ド・トージョー・シュヴァルツヴァルト。長い名前だから通常はマサムネ・トージョーと省略することが多い。」

お祖父様曰くマサムネ・シュヴァルツヴァルトだと違和感があるらしいのでそうしているだけだが…

「なるほど…ところで私は君のことをどう呼べば?」

無難にマサムネでいいか…

「マサムネとでも呼んでくれ…」

「ではマサムネさん。サイレントは使えますか?少し耳を貸して欲しいことがあるので…」

サイレントか…そんなのはドットメイジでも使えるしなんで聞いたんだ?…ヴァリエール公爵嬢の影響か。バッコンバッコンうるさくてしょうがない…

 

「ほらよ。それで何だって言うんだ?」

俺はサイレントをかけた。ルフィーナの言いたいことってのは秘密事項にしたいことなのか?

「では…簡潔に言います。私は韻獣です。」

韻獣か…韻竜ほどじゃないが相当なレアだな。しかも人間に化けているから尚わかりにくい…

「なるほど確かにサイレントが必要だな。」

 

韻獣は一応絶滅危惧種に認定されている…もし俺が召喚したと知ったらガリアやゲルマニアはともかくブリミル教万歳のロマリア、伝統にうっさいトリステイン、弟殺しの王在位のアルビオンが絡むことは間違いない。

 

「あそこの青髪の少女も韻竜を召喚していますが…まだまだ子供の竜です。」

確かに子供だな…俺も見てわかる。

「ルフィーナ…お前に家族や友人はいるのか?」

一応俺はルフィーナに向こうの未練がないか確かめる。

「向こうにいますが…普段は一人旅でしたので問題はありません。」

その言葉を聞いて安心した。もし俺のせいで未練があったらルフィーナを助けてやらなきゃいけないところだった。

「そうか…では使い魔としての契約をして貰えるか?」

「喜んで。」

そして、俺はルフィーナと契約を結んだ…

 

「なるほど…これがルーン。」

ルフィーナはそう言って胸にできたルーンを見る…当然俺のやることは決まっているわけで。

「おいコラ。」

ルフィーナを杖で叩き、注意する。

「イタッ…何をするんですか?」

「胸を隠せ…周りが鼻血出して気絶しているぞ。」

「あ~…確かに。」

そう言ってルフィーナは胸をしまった…周りの落胆する声が聞こえるが無視だ。

 

「おお…と、とにかく成功したのだね?ルーンを詳しく見せて貰えないかね?」

ハゲ…ぶっ殺しても問題ないよな?主にルフィーナの胸を見た裁きとして。

「ルーンを確認したいなら私の主人…マサムネさんに頼んでルーンを写して貰えばいいのでは?」

「…あ。そうでした。ではミスタ・シュヴァルツヴァルト。お願いします。」

ハゲは結局俺にスケッチを渡し写すように命じた。

 

「少し待ってろ。」

俺はそう言ってルフィーナを連れて誰にも見つからないような場所で確認をし、スケッチした。

「…これでよし。しまっていいぞ。」

俺はルフィーナの服をルフィーナに渡した。

「しかしネイトですか…結構驚きましたね。」

「ルーンの文字が読めるのか?」

「韻獣や韻竜などはルーンの文字は普通に読めますよ?」

そうだったのか…今度教えてもらおう…

「ところでネイトってのは何なんだ?」

「ネイトとは偉大なる母なる女神という意味です。」

「使い魔はルーンの力が宿ると言われているが…もしかしたら本当なのかもな。」

主にブリミルとか虚無とか…伝説ばっかだな…

「私の友にも使い魔として生活していたものがいましたし、友が言うには少なくとも使い魔に何らかの力は増すと仰っていましたから間違いないかと。」

いましたって…そう言えば韻獣って長生きだったけか?幼体でも200歳くらいだとか…

「そうか。それじゃそろそろ報告するか。」

「ええ。」

にしてもキャラ違ってないか?

 

「ミスタ・コルベット。写し終わりました。」

確かそんな名前だったよな…

「おお、終わりましたか!?…ふ~む…なかなか興味深い。いいでしょう…ミスタ・シュヴァルツヴァルト、使い魔の試験合格です。それと私はコルベールです…覚えておいて下さい。」

ああ、そんな名前だったのか。

「わかりました…それでは失礼します。」

 

俺は護衛対象のタバサに近づき、話しかけた。

「ミス・タバサ、良い使い魔を召喚したな。」

「…ん」

やはりこの程度では釣られないか…

「もし良ければ俺の使い魔…ルフィーナがミス・タバサの使い魔に触りたいと言っているから触らせて貰えないか?」

触らせる…つまり交流を許すということだ。

「構わない…」

言質は取ったぞ…

 

「サイレント…」

「…?何故サイレントを?」

タバサは首を傾げ、俺に質問する…

「この竜…韻竜だろう?」

「!!」

お~びっくりしている…まあ無理もないわな。タバサ自身も召喚した時はただの風竜だと思っていたからな…この韻竜が研究所行き何てことにもなりかねないしな。

「安心しな、この事は誰にも話さねえよ…こっちの使い魔も韻獣だ。ルフィーナ…あいさつしろ。」

そう言ってルフィーナを紹介させる

「はじめまして、ミス・タバサ。私がマサムネさんの使い魔のルフィーナと申します。」

ルフィーナがあいさつすると韻竜が近づき、俺たちに話しかけた。

「私も自己紹介するのね!私はイルルクゥ!お姉様からはシルフィードって呼ばれているのね!」

「うるさい。」

ボコッ!

「きゅい…ごめんなさい。」

「さて使い魔同士の紹介も終わったことだし俺も自己紹介させて貰う。俺はマサムネ・シュヴァリエ・ド・トージョー・シュヴァルツヴァルト。二つ名は非常に不本意だが…『黒王』なんて呼ばれている。」

何で黒王なのかね…おそらくだが俺の髪の色と瞳、そして土系統で好んで使うのが黒いものばかりなのが原因だと俺は考える。

「そう…」

「俺はとある人物にミス・タバサを守るように言われている…ミス・タバサの本名ももちろん知っている。」

「!」

「…まあ警戒するのは無理ないか。少なくとも俺も依頼主も無能王の一派じゃねえから安心しな。」

「…わかった。私はシャルロット・エレーヌ・オルレアン。人からは雪風と呼ばれている。」

「よろしく…」

「…ん。」

こうして俺たちは握手をし、互いに一歩近づいた。




一応私作者は何個も作品を書いているので更新はかなり遅くなります。
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