任務 他 演習 [25年7月~] 来たる「首都直下型大地震」に備えよ! 作:ハーメルンkpx
……本当は、ずっと間違えているのかもしれないと感じていた。
だが、その疑念には、一年半の猶予の後、人民が答えてくれた。
私は再度、選ばれた。
しかし、実の所、それでも私の疑念は完全には拭えなかった。
それでも、選ばれたからには突き進もうと思った。
どこかの牧師が言った。
「もっと短い説教にもできたんですが、一旦始めると止めるのが面倒で」
私も止まることが面倒に思った。
曙
「……何を言い出すかと思えば……」
五十鈴
「まぁこの日本で知らない人は少ないでしょうね……」
高雄
「日本の半分が被災すると予想されているあの巨大地震、ですよね?」
陸奥
「……え……何? もしかしてそれに関係あるの?」
提督
「いかにもぉー!!」
「「…………」」
提督
「…………はい。では大淀くん」
大淀
「はい。今回集まってもらったのは他でもありません。
四人には、来たる首都直下型大地震に備えるべく、
本日より特設対策部隊に編入参加。
同日より作戦を開始していただきます」
「「!」」
曙
「え、えぇー!?」
高雄
「えーとえーと、どうしたら良いのでしょうか……?」
陸奥
「…………」
五十鈴
「と、とりあえず、話を聞きましょうか……」
提督
「いや何、複雑なことは何もないよ。
今回の話は、例えば有事に備えて水や非常食を
備蓄しておこうとか、各所物資の点検をしておこうとか、
その類いの話さ。
……ただまぁ、本作戦は自分の独断立案ではあるけどね」
曙
「道理で……。こそこそと……」
五十鈴
「提督がわざわざ立案って時点で嫌な予感がするんだけど……」
高雄
「指揮も提督が?」
提督
「ん、ああ。テンプレート通りの対策ばかりを
やってもらうわけではないから、指示はその都度かな」
陸奥
「……いいわ、やってあげる」
提督
「……さすがだね。今回もよろしく頼むよ、むっちゃん。
本作戦に関しては、有志の元に、率先して
独断先行してもらっても結構。歓迎するよ」
陸奥
「……ふふ。いざとなれば、言われなくても、ね♪」
曙
「ちょっと本気ぃ~っ? いつ来るかもわからない大地震のために?」
提督
「いつかは来るから、さ。それにぼのたん。
今回の任務、釣魚作業もかなりあるよ」
曙
「! ふ、ふーん? ま、まぁ?
そういうことなら、あたしにお声がかかるのも納得ってやつね!
いいわよ、クソ提督! あたしもやってやる!」
提督
「うむ! そうこなくちゃな!」
五十鈴
「……はぁ。まぁそもそも上官からの任務を拒否なんて、普通にできないし……。
それで? 具体的に、五十鈴たちは何をすればいいの?」
提督
「せっかちだなぁ、五十鈴ちゃんはw」
五十鈴
「んなっ!? べ、別に、いつまでもここで
こうしてるわけにもいかないって思っただけで……!」
提督
「ん……まぁ、仰る通り。では五十鈴ちゃんもよしとして――」
高雄
「――!」
提督
「構わないかな、高雄くんも」
高雄
「はいっ! ……って、あれ……?」
提督
「うん?」
大淀
「…………」
高雄
「……あっ……はい……。私も異論ありません……」
提督
「何より!」
高雄
「……どうして私だけ……」
大淀
「……高雄さん」
高雄
「はい……?」
大淀
「……私も普通に呼ばれてますから……」
高雄
「あっ…………そう、ですよね……」
提督
「?」
陸奥・五十鈴・曙
「「…………」」
・・・
提督
「――さて、総員異論なし、ということで。
それではさっそく、第一の任務を命ずる!」
「「――!」」
提督
「全艦、牛脂集めに尽力せよ!」
「「……え?」」