任務 他 演習 [25年7月~] 来たる「首都直下型大地震」に備えよ! 作:ハーメルンkpx
私は正しかった、と。
それが証明されたこと、その一部分においては、私はあなた方に感謝の意を表したい。
あなた方は、自分たちが間違っていることを知っている。
だから凶弾に頼る他なかった。
正しい者が正しい方法で正しい決まり事を歴史に定めようとすることに対し、打つ手がなくなった。
だから凶弾を放つ他なかった。
高らかに宣言しよう。
私の勝利である、と。
もっと正確に言えば、私と、これからこの世界に延々と生まれ続ける正しき者たちへと繋がれる、勝利の始まりである。
そして、あなた方は永遠に間違いの中にあり続けるであろう。
また、あなた方は今後も同じことを繰り返す。
自分たちの間違いに気付きながら、正しい者が勝利したとき、同じく凶弾を以って、
忌むべき過ちを、無理やり歴史に捻じ込もうとするのだ。
その度に、世界中の多くの人々が、後になって大いに悔いることになることに巻き込む。何度も、何度も。
はっきり言って、あなた方の存在はこの地球上における、黒い霧のようなものだ。
あなた方は、自国アメリカでも日本でも、いつどこでも何度でも、愚かにも同じことを繰り返し続けるのだろう。
五十鈴
「ぎゅ、ぎゅうし……?」
曙
「……っ! わかったわ、釣り餌にするのね!
加工もしやすいだろうし、針にもつけやすい!
その上、ほとんどタダでも手に入る!
やるじゃないクソ提督!」
提督
「あ、いや。釣り餌用じゃないです」
曙
「!?」ガビーン
提督
「それに実際に釣り餌にするなら、ラードの方がオススメだぞ。
牛脂はふやけやすいし、溶けると外れやすいから」
陸奥
「ぎゅうしにラードって、本当にその牛脂なの? 食用の?」
提督
「ああ」
高雄
「た、食べるんですか……? 単体で……?」
提督
「……それも実際、悪くはないんだよな……。
だが残念。今回はそれが目的ではない」
高雄
「そ、そうですか……」ホッ…
陸奥
「集めるって……集めた後はどうするの?
もしかして、何かの火遊びとかじゃあないわよね?」
提督
「……遠からず、かな」
陸奥
「えっ……」
五十鈴
「――まさか……」
提督
「お。わかったか。さすがは五十鈴ちゃん!
リアルにサバイバル経験があるだけのことはあるね!」
五十鈴
「不本意だけどね……」
曙
「ん? ……あぁ。民間人三人と一緒に、全員素っ裸で帰還してたあれ?」
五十鈴
「ちょっ!?///」
提督
「立ち会いたかったなぁ……」
五十鈴
「っ!?」
大淀
「提督?」
提督
「ごめんなさい。
……まぁ何はともあれ、五十鈴ちゃんはサバイバル経験者でもあるから、
今回の作戦では大いに活躍を期待する!」
五十鈴
「……ふふふ。ええ! 五十鈴に任せて!」
提督
「よろしくお願いします。
それで用途だけど、五十鈴ちゃんもお察しの通り、燃料だな。
ある程度集めてもらったら、座学を受けてもらい、その後、少量で実施してもらう」
陸奥
「やっぱり火遊びじゃないっ……!」
提督
「こじんまりとやってもらうから……」
高雄
「牛脂はどこから?」
曙
「鳳翔さんからもらえばいいんじゃないの?
間宮さんは……ないか」
提督
「どっちもないぞ。
あの店で牛の解体とか牛肉の整形してるわけじゃないからな。
脂身だけ切り取ってもらうってのも手だが、
あれも具材の一つではあるから、気が引けるな」
曙
「む……じゃあ、大和ホテル?」
提督
「絶対に本人の所に行って訊くなよ……。
鳳翔さんと間宮さんには、今後、廃油が出た場合には
所定のタンクに集めるように既に指示してある」
高雄
「廃油もですか?」
提督
「燃料になり得る物、全てかな。
本作戦はフードロスならぬ、オイルロスにも大いに
考慮していくつもりだ」
陸奥
「へぇ、やるじゃない」
提督
「うむ。
……というか近年の世情として、今後近いうちに一般家庭の食用廃油も
回収して、燃料として再利用しようという動きは、元々あるからな」
五十鈴
「あぁ。ニュースで見たわ、それ」
提督
「さすいす!」
「「……」」
提督
「……で、皆にはどこから集めてもらうかなんだが……――」
「「……」」ゴクリ…
提督
「――396艦隊! 精肉店と飲食店に抜錨せよ!」
「「!?」」