朝食を食べたあと、俺達は渓流の浅い所で泳ぐことになったけど…
「・・・(無言でアリサを見る)」
「ピュ〜ピュ〜(全然吹けてない)」
「あ、あははは」
「えーと・・・」
なのはは苦笑い、すずかは目をそらす。
周りは必死に笑いを堪えているが顔がニやけているし
「アリサ、これはなんだ?」
「あ、あんた用の水着よ」
「そうか・・・わざわざ用意してくれたんだな。ありがとう」
だが、こんなの履けない、履きたくない‼ なんで‼
「なんで虹色でド派手なブーメランパンツなんだよ!」
「「「ブハッ!」」」
何人か大人組が吹き出す
「流石に履けるか!」
スパーン、とブーメランパンツを地面に思いッきし叩き付ける!
「分かっているわよ、はい」
と言って、渡されたのは普通の水泳用パンツ。
「ったく、あるなら最初に渡せよ。」
「折角なんだし、弄りたいじゃない」
臆面なく言うドSお嬢様、絶対将来貸とか作りたくねーよ。
絶対こき使ってくるよこの人。
着替えてから、渓流で泳いだが・・・すずかが早いのなんの。
授業の時より早いんじゃね?
それにちょっとの差で泳ぐアリサ・・・君、只の人間だよね?
なのはは・・・足つったのか溺れかけてるし、それを美由紀さんが助けている。
すずかのあの身体能力、やっぱし「夜の一族が関係しているわ」って、声がした方を向くと案の定か、忍さんが居た。
「吸血鬼一族の血を引くって話でしたよね?」
「そうよ、しかも人間以外の血が交わらない純血種。ただし、人間と交わって来たから段々その血も薄くなってきているわ。」
「だから、水や太陽の光は大丈夫なんですね。」
「そうよ、だけど夏至はやっぱり体調を崩すし、血も輸血パックを満月の夜に一つ消費するわ。」
「やっぱり」
「ああ、後、多少の怪我ならすぐに治癒するわ」
・・・マジっすか?それ、全然薄まってない気が・・・。
などと、話している内に辺りが曇ってきた。
・・・いや、それだけじゃない。
辺りは赤い霧に包まれ始め、怪しい気配が立つ。
「皆急いで上がってロッジへ向かうんだ!」
士郎さんが叫び、皆は急いでロッジへ走っていく。
ロッジへ戻った皆はそれぞれ服を着替えるが、士郎と恭也さん、美由紀は和服に小太刀、おっきい針にワイヤー?を持っている。
俺はなのはに近づくとコソっと耳元に呟く
「なのはもレイジングハートをしっかり持っとけよ」
「うん」
すると、アリサとすずかが来たので何も無かったかのようにする。
「士郎さん達はなんであんな格好をしているの?」
「赤い霧になんか、どう考えたって異常だろ?それに、誰かに見られている」
「誰かって?」
「分からん、ただ人の気配では無いな」
その時、フッと意識が飛ぶ感覚に見舞われる。
意識が遠退く前に右手で頭を触ると「パキィン!」と割れる音がし、意識がハッキリとなる。
辺りではバタバタと倒れる音がし、すぐさま見回すとなのは、恭也さん以外は倒れている。
「とおさん、母さん、美由紀!」
「えっ?どうなっているの?」
恭也さんは家族に駆け寄り揺さぶったりするが起きる気配がなく、皆は眠ったままだった。
そして、周りを見て気付く、
「翔真君!すずかちゃんとアリサちゃんが居ない!」