ペルソナ5Rにオベロンっぽいキャラがいたら   作:名無しの妖精

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打ち上げ

「お〜い、お待たせしたね。少し手間取っちゃって」

「おう、待ってたぜ」

「ごめんこめん」

 

残り45分強となった打ち上げ会場のホテルへと一足遅れてやってきた真白に竜司が軽く反応すると、真白は適当な反応と共に空いていた席に荷物を置いてビュッフェへと向かう。

 

「なんだかんだ言ってよ、アイツ結構頑張ってくれてたんだよな」

「……そだね。帰ってきたら、軽くお礼とか言っとく?」

「あぁ、そうした方が─────、なんだそれ?」

 

竜司が唖然とした様子で目を移した先、帰ってきた真白の皿には生のメロンやメロンケーキ、とにかくメロン系統のものが大量に並んでいた。さらには飲み物までメロンクリームソーダという徹底ぶりに、釣られてそちらを見た高巻やモルガナも固まる。

 

「そこまでメロンが好きなのか…?」

「……?なんとなく、高級感あるし食べたくなっちゃってさ、気がついたらこんなに」

 

その数と量に少し困惑しつつも、かなりの速度で一つ目を平らげた真白の様子を見て、全員がそれを言及することを辞めた。

 

「……てか、蓮とモルガナも持って来すぎじゃない?残したら行儀悪いし」

「…みんなで食えばよくね?」

「私もうムリ、力になれなくてすっごく残念!」

 

そう言いつつ自分で持ってきたケーキを食べ続ける杏。

真白はまさに我関せずといった様子でカットされたメロンに齧り付いている。

 

「こうなったら、一気にカタ付けるぞ。蓮、モナ!」

 

そう言って一匹と二人が勇ましく食事の山に挑んでからしばらく後

 

「く、食った…」

「お、おうよ、俺たちみんなの勝利だ……」

「余裕だ」

「お前の胃袋はパレスかよ……、ゲフッ……ダメだ、俺、トイレ」

「ワガハイもだ……、そっと運んでくれ」

 

そんな会話の後に男子陣がその場から消えた。

 

「私ちょっと飲み物取ってくるね」

 

そう言って杏は席を立った。

すると、前を見ることなく進んできた女性が杏にぶつかり、皿を落として割った。

女性は怒り

 

「ちょっと!何してくれるのよ!?……もう、これだから──」

「おや、ボクの連れが粗相を働きましたでしょうか?」

「そうよ!アンタの連れがぶつかってきて!この服がいくらすると──」

「本当に?ボクには、前を向かずにビュッフェに並ぶ食べ物ばかりを見ていたアナタが勝手にぶつかっていたように見えますが、本当のことを話していますか?」

 

割って入った真白は、仲間たちがこれまで一度も見たことがないほど丁寧な言葉で相手を問い詰めるが、相手は逆上して顔を赤くしてヒステリックな声を上げようとする。

 

「なによ!このガ──!」

「ボクはただ、本当のことを言えと言ってるんですよ?本当ならば、胸を張って再度同じことを仰るとよろしい。……ほら言えよ」

 

真白は眼光を強めて叫ぼうとした相手を黙らせると、言い訳をする余裕すら与えない、低く地の底から這う様な声で相手を詰める。

相手は分が悪いと悟ると、すぐに無かったことにすることを選んだようだった。

 

「な、なんでもないわ、お騒がせしたわね……チッ」

「いえいえこちらこそ……。よし、災難だったね?」

 

相手が

先ほどとは打って変わっていつも通りの明るい声と表情で杏の方へと振り返る真白。

先ほどまでまるで何もなかったかのような温和な笑みに、杏は薄寒いものを感じながらも飲み物を取りに行き、席に戻って改めて感謝を告げると、ちょうどそのタイミングで男子組が帰ってくる。

 

「やぁ、おかえり」

「遅い!」

「……なんでキレてんだよ?」

「さっきオバさんに因縁つけられちゃって……、私は別に何もなかったんだけど、また真白に庇ってもらっちゃったから……」

 

「私ら、やっぱ場違いだったのかな…」

「そんなことはない」

 

俯いた杏を雨宮が慰める。

それを見た竜司は少しの逡巡の後、に話を切り出した

 

「俺らも会ったんだ、身勝手で人のこと見下してくるクソな大人……。俺たち怪盗団なら、そんなヤツらに苦しめられてるやつを助けてやれんじゃねーか?」

「……怪盗、続けるってこと?」

「……あぁ」

「で、でも……、またシャドウと戦うんだよね?」

「あぁ、それは避けられん」

「ま、いけんじゃね?なぁ?」

「別に構わない」

 

躊躇う様子の杏に、楽観的に答えた竜司。

同意を求められた雨宮は、楽観とは違う確かな確信を持ってそれに頷いた。

真白は

 

「──面白そうな話だね。いいよ、駆け出し世直し怪盗団、なんとも面白い響きだ。…………名前さ、特別課外活動部隊とか、どう?」

「なんだそりゃ」

「ははは、冗談だよ。……ただ、それができればとある人への当てつけになるかなって」

「おい!当てつけを案に出すなよ!」

「あっははは!冗談だから許しておくれよ!」

 

モルガナと真白が軽い口喧嘩を行っているうちに、怪盗団の名前は『ザ・ファントム』、そしてリーダーは雨宮に決まった。

 

「名前はそれでいいとして、ターゲットは誰にすんの?」

「クソ大人なんて、嫌ってほどいやがるからな…、あえて『大物だけ狙う』ってのはどーよ?」

「……社長とか?」

「まぁそんなとこだ。大物ならニュースになんだろ?そしたら、俺たちを信じるやつら、今よりずっと増える気がしねぇか?」

「でも、テキトーに誰からかまわずはなんかヤじゃない?」

「なら、全員が乗れるヤツに絞ろうぜ」

 

杏の懸念に竜司が案を出す。

すると、モルガナが横から

 

「うむ、『全会一致で決めた大物』か」

「いいね!『全会一致』、掟っぽい!」

 

次に狙う獲物の方針についての意見が一致し、盛り上がる一同。

しかし

 

「怪盗団の結成だぜ!」

「はしゃいでるところ悪いんだけどさ……、食べ放題の時間って、そろそろじゃない?」

「……あ!」

「話の続きは明日にすっか」

 

三人と一匹は、確かな目標を胸に帰路に着いた。

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