ペルソナ5Rにオベロンっぽいキャラがいたら   作:名無しの妖精

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疑心

電車を降り、駅から学校へと向かう最中、背後から高巻を追いかける影。

彼の伸ばしたその手が、横からがしりと掴まれる。

 

「ナイスタイミングってことでいいのかな?キミ、少し話を聞きたいんだけど?」

「……お前、なぜ邪魔を──」

「それを言うなら、ボクの方が君に『なぜ尾行を?』と聞く必要があるな」

「俺はただ、そこの女性に絵のモデルを頼みたいと思っただけだ」

「それが尾行に繋がるとは思えないけど?せめて身元を明かして欲しいな」

「これは失礼、俺は恒星高校美術科2年、喜多川祐介だ。俺は斑目先生の門下生で、住み込みさせてもらってるんだ。画家を目指してる」

「祐介!」

 

その時、ちょうど近くの車で待っていた斑目と思われる老人から声がかかる。

すると、祐介は少し急ぎ目の口調で斑目の個展について説明をし、少し冷たい目で

 

「どうせ絵画に興味はないだろうが、チケットは人数分、渡してやるよ」

 

と言って4枚分のチケットを手渡す。

 

「……一番にモデルになって欲しいのはそこの女性だが、君にもできれば協力して欲しい。じゃあ明日、ぜひ会場で!」

 

祐介は真白と目を合わせてそう言うとそのまま去っていった。

 

「…………ちょっと、いやかなり話しててしんどいタイプかもしれないなぁ、アレ」

 

そう言いながら、祐介の腕を掴んでいた右手をハンカチで拭う仕草をする真白。

他の面々が、なぜここに?という疑問を呈するよりも前に、彼女は

 

「それじゃ、日課の散歩だから。じゃあね〜」

 

と言ってどこかに歩き去ってしまった。

 

数日後、斑目の個展に現れた真白はいつもの掴みどころのない笑みではなく、退屈そうな表情を浮かべていた。

 

「……真白、体調悪い?」

「いや、ただ……ボクの気分の問題かな。悪夢を見た次の日って感じだ。体調の方は万全だよ」

 

高巻にそう返答してはいたものの、やはり体調が良いようには見えない真白。

彼女は個展に展示された絵画を見て、さらにその表情を険しくした。

 

「……うん、そうだな。……すまない、皆。ボクは今日少しだけ体調が悪いみたいでね、吐き気が止まらないから、少し家に帰ることにするよ。またね」

 

彼女は普段とは少し雰囲気の違う笑みを浮かべて去って行った。

その数日後、斑目のパレスを発見し、喜多川に接触するためモデルの話を受けた杏がおかしな事を口にした。

 

「……モデル、私も来て欲しいって言われたんだけど、先に真白が行ってたって。『モデルの為だけに、染めた白髪を黒に戻してくれた』って言ってた。……真白の髪ってさ、色素が抜けたって言ってたよね?」

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