ペルソナ5Rにオベロンっぽいキャラがいたら 作:名無しの妖精
紆余曲折の末に怪盗団は斑目のパレスにて勝利を納め、斑目は改心した。
喜多川祐介が新たに怪盗団に加わった怪盗団。
そんな喜多川祐介の歓迎会……もとい鍋パが開催される一日前のこと。
この頃になると決まって客が減ると言っていた佐倉惣治郎に、ならば一日だけ貸切にしてくれと頼んだ雨宮。
唐突に、惣治郎と雨宮だけだった店のドアをノックする音が響いた。
「……それで?ボクはもう会わないようにしたいって言ったはずなんだけど、伝わっていなかったかな?」
不快感を隠そうともしない真白はカウンター席に腰掛けてコーヒーを一杯注文すると、改めて雨宮に軽く睨むような視線を送る。
雨宮はそんな真白の目を真っ直ぐに見返した。
「まだ約束を果たしてもらってない」
「……なんのこと?」
「次に会う時は腹を割って話す。そう言ったはずだ」
そう言い返した蓮に、真白は大きくため息を吐く。
「呆れたよ、そろそろ死ぬ女の腹の中を知って、何になるんだい?」
その言葉に、コーヒーを運んできた惣治郎が口を挟んだ。
「…?おまえさん、まだまだ若いだろ」
「……いえ、年齢と関わらず病弱でして、このままなら遅くて二、三年後にはこの世にいないらしいんです」
「それは──、悪いこと聞いたな」
「気にしないでください。すでに受け入れ切ったことなので」
ははは、と乾いた笑いをこぼす真白。
「……それで、ボクは人に死に際を看取らせるような趣味はないからさ、もう会わないって言っただろ?──事後承諾で呼びつけるってやり方は実にボクのことを理解しているね、ボクのためにこの場所が用意されているならボクはここに来ざるを得ない。そうまでして、聞きたいことがそれかい?」
「ああ」
「──何故?」
強く問うように瞳を向けた真白に、同じく強く見返して雨宮は答える。
「……知らなきゃいけないと思ったからだ。」
「……何を?」
「本当のお前を」
「………………」
「……?」
「────………………くくくっ、はははっ!なんだそれ、まるでマンガの主人公みたいなセリフを吐くじゃないかっ!」
唐突に笑い出した真白は止まらない。
約一分ほど、ひとしきり笑い切った真白は息も絶え絶えながら
「……店主さん、すまないけど……席を外してくれる?」
それに軽く頷いた惣治郎は雨宮に
「終わったら呼べよ」
と言って店を出た。
「……さて、何から話したい?」
「お前のことを」
半ば予想していた答えだったのか、がくりと項垂れた真白は深く溜息をつく。
「つまり……ボクの寿命の話かな?」
「あぁ」
雨宮は頷いた。
すると真白は、どこか遠くを見るような目をして
「こればかりはどうしようもないんだよ。残念だけどね」
「……そんなはずはない」
雨宮の返答に真白は不思議そうに目を見開く。
そして、見開いた目を細めて雨宮を見据えて問う
「……どうして、そう思うんだい?」
「俺の知ってるお前はどんな時でも諦めないからだ」
「……そう、君にはボクはそう見えたんだね。どんな時でも諦めない、勇敢な人物に」
咎める様に細められていた目が緩む。
何かしら納得したような仕草を見せた彼女は、目を伏せた。
「でも、事実は変わらない。ボクの命は風前の灯だ。……だけど、そんなにボクに生きていて欲しいのかい?」
雨宮は強く頷いた。
「……君にとってボクはそんなに大切かい?」
雨宮は再度頷いた。
「たとえ、ボクが生きていること自体が何かしらの損失になるとしても?」
もう一度、強く頷いた。
すると真白は貼り付けたような笑みを浮かべて
「……なら、少し頑張ることにするよ。寿命が短いのは変わらないけど、少なくともあと数年は死なないよ……たぶん」
そう言った彼女に雨宮は、まだ死なないというその言葉にひとまずの安堵を覚えた。
「さて、それじゃあ次にパレス関連で集合するときにはボクも呼んでくれたまえよ?少し頑張ろうと思うからさ」
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少しだけ、真白と心が通じた気がした。
RANK UP
■ ■(逆位置)2→3
今更ですが、雨宮蓮くんは人間パラメータオールmaxです。
なので実はまあまあめんどくさい性格の真白の好感度を稼げています。
真白の設定は短編の時から少し変えてます