ペルソナ5Rにオベロンっぽいキャラがいたら 作:名無しの妖精
始まり、朝の雲雀
雨宮蓮の登校初日、モルガナや古城、様々な奇妙な出来事に出会いつつもなんとか秀尽学園へ登校したその放課後、屋上で坂本竜司と自分たちが見聞きした異常な物事について話していたその時
「おや?問題児の集いかな?ボクも混ぜてよ」
「……げっ」
屋上の扉を開けて入ってきたのは白髪の女。
それを見て竜司はめんどくさそうな表情をする。
「おや、酷いなぁ。ボクはただ、同じ爪弾きものとして親交を深めたいだけだとも」
「ぜってぇそんなこと思ってねぇだろ」
「あはは、如何だろう?ただ、噂の転校生の顔を見にきたのさ……君だよね?ボクは黒澤真白、これからよろしく」
蓮ににこやかな笑みと共に握手を求めて手を差し出す真白。
しかし、真白と蓮の間に割って入る。
「いいか蓮?コイツは自分で爪弾きものとか言ってる割に周りにずっと女子がいんだよ。廊下を歩いただけで黄色い悲鳴が上がってんだ、爪弾きものって感じじゃねぇぜ」
「いやいや、認められてるのはボクの容姿だけでね。本質…つまりは中身を見ようとする人なんて僕の周りには一人だっていないのさ。ついでに言えば、ボクは長い間寝たきりだったから君たちとは年齢が違う、もうお酒が飲めるんだよ。そういう意味でも、ボクは一人ぼっちだよ」
その時に色が抜けたんだ、綺麗だろ?と言って真白は自身の髪に手櫛を通す。
竜司は何度かの少ない会話で少しだけ嫌っていた女から溢れた重い話にどう反応すべきかと黙っている。
「なら、一応は爪弾き仲間だな」
蓮は躊躇いもせずに真白の左手を握り返して握手をする。
そのためらいのなさに竜司はもちろん、手を差し出した真白自身ですら少し大きく目を開いて驚いた様子を見せた。
「──ははは、君はお人よしなんだね?これからよろしく。─────さて、本題に入るけど、君たちはどうやってあの異世界に入ったんだい?」
その一言で竜司と蓮は、背中に氷の塊を突っ込まれたように固まる。
真白は面白そうに目を細めた。
「……お前、なんか知ってんのか?あの場所のこと」
「僕も多くは知り得ないよ。でも、君たちよりは詳しいかな」
「なら着いてきてくれよ!あそこにもう一回行って鴨志田のヤロウの悪行を暴きてぇんだ!」
竜司の言葉を聞いた真白は少し笑った後、音が鳴るほどに足を踏み込み、わざとらしく腕を広げ、そして
「いいとも!向こう見ずな蛮勇も、もしかしたら光をもたらす暁光になるかもしれない!さぁ、喜劇の幕を開けようか!」
演劇のような口調でそう言った。
今更ですが、ここからシリーズとして進めようと思います。
短編の方も残しますが、最後のシーンをそのままにはしないようにしようと思っております