ペルソナ5Rにオベロンっぽいキャラがいたら 作:名無しの妖精
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鴨志田の古城に潜入してから数日後、球技大会中の聞き込みなども結果が出ずにいたある日の授業中。
「……アレ、飛び降りるんじゃ……?」
雨宮たちが聞き込みの途中に出会っていたバレー部の部員、鈴井志帆が屋上のフェンスを越えて、その身を乗り出していた。
彼女は強く目を瞑り、そしてその身を宙へと放り出そうとした……が、彼女がいくら待っても、予想していたような浮遊感が訪れない。
「……自分で戻ってきてくれないかな…?この姿勢で引っ張るの、中々キツいんだけど……なっ!」
フェンスから半身を乗り出して今にも落下しそうな彼女を支えていたのは、鈴井志帆にとっては見知らぬ白髪の女──真白だった。
真白は苦しげな表情を浮かべつつも、志帆を屋上のフェンスの内側へと引っ張り上げる。
「……なんで?嫌、やめて」
「なんでって、こんな高さじゃ死ぬに死ねないだろ……っと、はぁ、少し待ってくれよ……イタタ、腰が」
拒否する志帆の言葉を無視して彼女を引っ張り上げようとする。
やがて少しづつ志帆の体が上へと引っ張られ、そしてフェンスの内側へと戻された志帆の目の前でわざとらしく腰を抑える少女を、志帆は理解できないと言った表情で見ていた。
「……どうして?」
「理由ならさっきも言ったでしょ。ここじゃ高さも足りないし、君は色んな意味で死に切れやしない。──キミにはまだ、ここで生きているべき理由があるだろ」
その瞬間、屋上のドアをガチャリと開けて一人の少女──高巻杏が屋上へとやってくる。
「志帆!?」
「……杏?」
二人が話をしようと近づいたのを見ると、真白は
「しばらくは邪魔が入らないようにしておくよ。ふたりでしっかり話したまえ。……そして、どうか生を選んでくれ」
そう言って、志帆に軽く抱擁をして「困ったらコレで呼んで」と言って電話番号を渡して屋上を去った。
──────────
「おい黒澤、そこをどけ」
「……?なぜです?」
高巻と志帆が話している屋上の外、屋上のドアへと続く階段の前で真白は鴨志田の前に立っていた。
「どうもこうもない!鈴井はこの先だろ!?早く通せ!」
「どうしてこの先に鈴井さんが?この先のドアには鍵がかかってて入れないですよ。それに、
そう言いながら、真白は鴨志田の眼前へと手を翳す。
すると……
「……あ?あぁ、そう…だな?」
「そうでしょう?じゃあほら、先生は仕事のためにここに辿り着くまでのことを
「…………?仕事のため?わかった。……?俺は何を?」
鴨志田は首を傾げながら踵を返した。
「─────さて、そしたら、他の奴らにも同じことをしないとね」
真白はそう言って溜め息を吐くと共に、最も野次馬が集まっている中庭へと向かった。