ペルソナ5Rにオベロンっぽいキャラがいたら 作:名無しの妖精
鴨志田の改心を行うことに決めた雨宮たち、そこでモルガナが計画について説明を挟む。
「……というわけだ」
モルガナが説明したところによると、どうやら一度オタカラまでのルートを確保しなければならないらしい。
そこで、雨宮へ真白が
「とりあえず、人数のこともあるしボクは一度後ろからの支援を担当するよ。そのために準備もしてきたしね。」
そう言って、普段は持っていなかった大きめの鞄を指差す真白。
すると、彼女は思い出したように
「そうだ、これからパレスを探索してるともしかしたら大きな楔が見つかるかもしれないんだけど、もし見つけたら壊してくれない?」
「……別に構わないけど、自分ではできないのか?」
「うん、そうみたいなんだよね。でも、君ならもしかしたらがある。あのドアも見えてるみたいだしね」
そう言ってベルベットルームの入り口を指差した真白に、雨宮は驚愕する。
しかし、真白は何事もなかったかのように待機しているとだけ言ってその場から離れた。
そして、パレスを探索する中、彼女が言うような楔のようなモノを雨宮は見つけた。
隠し部屋のさらに奥に厳重に隠されたそれは、明らかに異質な空気を放ち、その周りではパレスの主人の歪んだ認知が凝り固まったイシと同じように声が聞こえる。しかし、その声は鴨志田の声ではない。
『……苦しい』
『助けて』
『終わりにしてくれ』
そんな声を聞きながらも楔へと手を伸ばす。
すると、楔に細かなヒビが入り、広がるとそのまま砕け散った。
あまりの破壊音を伴ったものだったため、雨宮たちは思わず後ろにいた真白に振り返るが、真白はにこやかな笑みを崩さないまま
「……ありがとう。おかげでボクのやりたいこと……、目的に一歩近づけた。これからはより一層サポートするよ。さぁ、先を急ごう」
先ほどの楔について一切の説明を行わない真白。
しかし、それに誰一人として疑問を持たないまま、その日中にオタカラへの道が確保された。
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次の日のこと、学校にて
「おい、鈴─────」
「やぁ鈴井さん、今日はボクの家でお茶でもどう?もちろん来るだろう?拒否も途中退場もさせないからね」
そう言って鴨志田が鈴井を呼ぼうとした声を掻き消し、背後から鈴井に肩を組んだのは真白だった。
そのまま、真白は有無を言わせずに鈴井を学校の外まで連れて行く。
校門を出てからしばらく歩いた時、真白は足を止めて鈴井の方へと振り向く。
「さて、無理矢理でごめんね。とりあえずこれでアイツは関わってこないと思うけど、不安ならもう少しそばにいるよ」
「……ありがとう、もう少しいてくれると嬉しいな」
「予定は空けてあるからね、オールだって歓迎だとも。最初はどこ行く?四軒茶屋でいい喫茶店を知ってるよ」
真白の気遣いをありがたく思いながらも、屋上での一件以前に一切関わりの無かった彼女からの気遣いに違和感を感じる鈴井。
そんな鈴井の気など知らないかのように振る舞い、笑顔を向ける真白を見て、鈴井は考えるのをやめた。
二人は蒼山一丁目駅へと歩いていく。
「……見つけました」
背後から見つめる金髪蒼瞳の、旧知の少女の視線に気がつかないままに。