さて、色々と本編に蒔いていた種を収穫しましょうか
闇に飲み込まれない為には知っておかないとダメだと思うのです。…色々と、ね?
なお今回はかなり暗めの話となります
人によってはご気分を害される可能性とあるかと
その上でご一読下さい
ゲシュタルト崩壊注意
「…それで?」
「…申し訳ありません」
「呆れてものも言えませんな
ジブリールの遺産に手を出したと思えば、まさかの農耕重機」
「しかも解析の為に分解していた拠点が摘発されると言う不始末付き」
「どう責任を取るおつもりか?」
この場を冷たい空気が支配していた
先の戦争において活躍したとの兵器、いや今は農耕重機だがそれを購入。その機構を改良する事により兵器として転用
…いや寧ろ元々の運用法に戻そうと画策していた
これならばMSの保有にはあたらず、問題になる事はない
そう考えて
ところが、解析を担当していた拠点に対して地球連合所属の特別調査隊による査察を受けた
旧世紀の現場巡回や現場査察などと言った名ばかりのものとは違う
事前通告など一切無い査察
忘れがちであるが、如何に民間用にデチューンしたものであっても元は兵器
となれば、その管理には慎重の上に慎重を重ねねばならなかった
「せっかく世界からMSという火種になりやすいものを減らし、管理体制を強化、その生産や違法な取引を厳罰化しているのだ。パンジャンのみが例外などと認められるはずも無い
そもそも私が目指すべき(ここから先は長くなると思うので割愛)」
と現在のロゴスメンバーはおろか、先のロゴスメンバーからすらパンキチと言われる事になった人物は笑う
実は農耕用、解体用、建設用など全てのパンジャンにはGPSが組み込まれており、全ての機体の居場所が管理されている
これは本来のパンジャン(C.E仕様)には無いものであり(そもそも特攻用兵器に必要のない装備)、パンキチ氏(本人曰く「その様な渾名を貰えるとは光栄だよ」との事。なおロゴスの議事録にはこの名前で記載されている事は別に知らなくても良い情報だろうか)は
「これからのパンジャンは平和の為、人類の明日を築く為のものだ
不心得者が出て、パンジャンの名声を貶めさせない為の必要な経費だよ」
と笑っていた
パンジャンの解析を行なっていた拠点では違法にならない範囲(裏の人特有の自分ルール基準)で武器開発や研究を行なっていた
…まぁ言うまでもなく、届け出や許可のない武器の開発研究は普通に
その上、今更なので言ってしまうが『一族』の協力者の1人が関わっていた事もあり、関係を辿られてしまいこの人物は諸々の罪と嫌疑で捕縛されている
「…やれやれ
だから購入する時にはしっかりと話を聞く様にと言ったのだがね(言ってはいたが、超小声だった為聞こえていない模様)」とこの報を聞いて肩をすくめる紳士がいたとか何とか
その癖、それを持ち込んできた人物はこの場にいるのだから、それはもう周りからの視線は刺す様に厳しく鋭いものであった
仮に『視線で穴が開く』としたら、この人物は今頃穴だらけになって原型を留めていないだろう
しかも、紳士に渡した連絡用の番号からも辿られる事となり、この人物の持つ企業や組織の一部が壊滅してさえいる
「敵に塩を送るという故事がある
だが、送る相手を選ぶ事で敵の内部分裂や組織の瓦解の手伝いも出来るというものだ
覚えておくと良い。『英国紳士は手段を選ばない』のだよ?」
とこの人物に大打撃を与えた人物は今日も紅茶を片手にいらない事(策謀)に思いを馳せている
そんな事は露ほどにも知る訳もなく、紳士と取引した人物は殆どサンドバッグとなっていた
「…困ったもの
ただでさえ動きが取りづらいと言うのに」
「こうなればコロニーにジャンク屋どもが向かう様に動かしますか?」
「…気は進まないが、それしかないか」
「現状、連合の特殊部隊が動いた事で地球全土において警戒が強まっていると思われます
此処は監視が緩んでいると思われる宇宙に注力すべきかも知れませんな」
「幸いにして現在の組合の上層部は連合の方針に従ってこそいるが、反発を強めていると聞きます
ジャンク屋の一部はジャンクの回収が出来なくなったせいで生活に苦しんでいるとも」
その言葉に
「分かりました。ジャンク屋達にヘリオポリスⅡへのMSの売却を勧めるとしましょう
仮に宇宙で何か起きたとしても、それにリソースを割く事が出来ればまた私達の活動もやりやすくなりますから」
「…しかし気になるのが動いたのが連合の部隊と」
「確かに違和感があるな」
「考え過ぎでは?」
こうして彼等の何度目かになる話し合いが終わった
この動きを受けて、ジャンク屋組合所属の一部の者達はジャンク屋組合の保有するマスドライバー『メガフロート』により、ヘリオポリスⅡに接触
条約によって禁止されているMSの違法な取引を加速させる事になる
元代表であるリーアムやプロフェッサー、ロウなどはこのやり方に不快感を示し
「ああそうかよ
ならもう俺達はジャンク屋組合から抜けてやるさ!」
と言って組合からの離脱を表明する
組合上層部としては、前トップであるリーアムはともかくとして、地球軍に対して切り札となり得るロウの離脱は引き止めたかった
が、余りにも自分勝手に振る舞う組合や同業者達にロウは愛想をつかせていた
「別にジャンクが回収できなくなった訳じゃねぇだろ
ただMSの部品についての取り扱いが煩雑になっただけで」
別に条約においてもジャンク屋の活動を規制している訳では無い
ただMSに関してのみその扱いが慎重となり、その所在について曖昧にする事を許さなくなっただけなのだ
勿論売買するのであれば、それ相応の責任を担う
ロウ達は技術者としても優秀であり、ジャンク品を修理しながら生計を立てられる
ましてや、自分は地球側からすれば要注意人物になっているとの自覚がある
これ以上付き合うつもりはなかった
幸いにもヘリオポリスⅡに向かうジャンク屋達が咎められる事はなかった
と言うのも、本格的に宇宙進出や宇宙開発を進めるべく旧プラント本国を再建する為に『コロニー管理委員会』が発足。各コロニー再建にはオーブのアメノミハシラやプトレマイオス基地、アルテミス要塞や旧ボアズ『新星』が物資集積地として機能
新設予定のアフリカ統一機構宇宙艦隊の初任務として、プラント本国の調査などを行なっていた為であった
…だが、彼等の幸運もそこまでであり、ヘリオポリスⅡを監視していた部隊により彼等の動きは逐次監視。即座にそれは地球連合宇宙軍総司令部の置かれている(実際には大西洋連邦軍宇宙艦隊司令部に各軍の人間を追加配置しただけ)プトレマイオス基地へと齎された
当然ながら、その情報は大西洋連邦軍総司令部と『宇宙再開発機構』にも送られる事となり、どちらも大西洋連邦大統領府に送られる
機構側はそれに加えて、アーヴィングや新旧ロゴスメンバーにも情報を送り、情報共有と共に地球における不穏な動きとの関連性がないかの調査を始める事になる
彼等は経済と産業界の大物
故に物資や人の流れなどから不審な動きをするものを炙り出す
敵が思うよりも、地球連合の
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その頃
「…只今戻りました」
「うむ
…どうした?」
「いえ」
「何かあったのか?
キラ・ヤマトに対する工作はどうした?」
「やめておくべきかと」
「…なんと?」
男は顔を蒼白にしてそう発言した
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スーパーコーディネーターであるキラ・ヤマトの存在は既に確認されており、叶うならば味方に引き入れてしまうべき
その結論を受けて男はオーブの地を踏む事になった
しかし、以前聞いていた所に彼の姿はなく、近くにいた者から聞いた
流石にオーブ全土を探し回るわけにもいかないと途方に暮れていたのだが、何の運命の悪戯か
キラ・ヤマトに出会った
彼は心が読めるという事を自身にとって圧倒的優位に立てる材料と理解しており、かと言ってそれだけに頼りきりになるべきではないと思ってはいた
だが、彼もまた人間でありどうしても無意識のうちにそれに頼ってしまう部分もある
剣呑な雰囲気を醸し出している者達であっても彼等はナチュラル。さして脅威になるはずも無い
そう思っていた
だが
馬鹿な、確かに読めっ
次の瞬間には彼は跳ね飛ばされる。思考は読めるのに
だが、余りにも動きが早すぎる。思考を読み取った瞬間にはもう相手は動いているのだ
まるで
…まるでこの異常な状況に
自身の能力の高さに自信を持っていた彼であったが、あまりの理不尽な現実に打ちのめされていた
仮に思考が読めなくとも、鍛えられた身体能力は決して低くない
なのに、何一つ抵抗できぬままに店の外へと放り出された(会計時、何も持っていない人は混雑解消の為に店から出されるルール)
キラ・ヤマトもどうやら同じ境遇らしく、明らかに意気消沈していた
気がつくまでに時間がかかった事からは目を背けると彼はキラの心の中を覗いてみる事にした
…そう、覗いてしまったのだ
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ある有名な言葉がある
深淵をのぞく時深淵もまたこちらをのぞいているのだ
というもの
解釈は色々あるだろうが、要するに
のぞいてばっかりいて、それに集中しすぎてはダメ(超意訳)
というものだろうか?
…さて、キラ・ヤマトはアークエンジェル時代、ある人物と二人三脚で歩んできたという過去がある(脚色済み)
その人物とキラは一心同体であるとキラは思っている(思い込み)。それは今でもそう信じている
しかし、その人物はいつの間にか疎遠どころか殆ど関わり合いのなかった人物に取られてしまった(そもお前のものじゃ無い定期)
それでも彼の1番の理解者である(そんな訳はない。生まれてからずっと付き合いのある兄妹がいます)。そう確信していた
それなのに、故郷についてひと段落すると彼の弟と妹を名乗る不審者(本人了承済み)が現れて、その人物の隣を歩こうとしていた
彼を守れるのは自分だけ
そう思っていたのに、その部分にまで別の人間が入ってきたのだ
「こんなんで
こんな、この程度の実力で、カズイを守れると思ってんのかよ、アンタは!」
だけどその人物が彼を想う心は真っ直ぐで
だから憎む事も出来なかった
いつからか、彼のそばには僕だけじゃなくて彼女やあの少年もいる事が多くなり、それに苦しさを感じる事が増えていった(そもそもそんなに長い期間ではなかった)
だから、彼の元を離れて少しリフレッシュする事にした
「息苦しいのは堪らんからなぁ
俺も少し実家に戻るとするわ。…護衛?言わせんなって
要らないって言っても絶対つけるって聞かないんだよなぁ」
そう彼は苦笑していた
…だから油断した
彼を守らなきゃならないのは僕だったのに
彼が撃たれた
護衛についていたはずの人物の行方が知れないと聞いた
…どうでも良かった
死んだ様に眠る彼の前で僕は情けなくも懺悔したんだ
君を守るのは、守れるのは守らなきゃならなかったのに
守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守りたかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった守れなかった
そんな言葉が永遠に頭の中をグルグルと回り続けた
誰が悪いのでも無い
僕が
彼を守れなかった僕が
彼を傷つけたんだ(理論破綻)
だから別にオーブが焼かれると聞いた時も何も思わなかった
精々が父さんと母さんにトール達が無事であるかどうか?
くらいのもの
そしてそのカズイの昏睡すらもオーブの人間の仕業と聞いた僕は
もう二度とオーブの政府関係者を信じない事を心に固く決めた
アスランと会ったけど、もう僕と話が通じ合う事はない
カズイ達はオーブを離れたと聞いた
別に構わない
カズイを守れなかった僕に何かを言えるなんて事は出来ないから
地球にユニウスセブンが落ちると聞いた
カズイは地球にいる
そしてユニウスセブンはカズイとの決して忘れることの出来ない思い出の地
何よりも
「僕が君を守るよ」
その誓いを守る為に
出撃直前,カズイから通信があった
顔色は見るからに悪そうだったけど、それでも僕の事を心配して連絡してくれたのは分かってる
「気をつけて行ってこい」
それはあの時の僕にとって何よりも欲しかった言葉
…だから、負けない
ユニウスセブン落としは阻止できた
多くの人達の犠牲によって
その中にはアルテミス要塞で僕とカズイに
「君達のこれからに幸せがある事をねがっていると」
そう応援してくれた人なんだ
そんな人も死んだ
それは僕の心にまた一つ傷を付ける事になる
ユニウスセブン落とし阻止の功績で僕はカズイとの再会を果たした
彼はもう二度とオーブの地を踏めなくなると、そのまま朽ち果てるのだと。そう何の事はない様な気軽さで口にした
理解出来ない
カズイがそれこそ血を吐くような思いで戦ってきたのは僕だけじゃない。オーブのサハクやアスハ、大西洋のアズラエルなども知っている事の筈
散々自分達の都合で振り回しておいて、最後は邪魔だからと捨てるのか?
そう思うと怒りが込み上げてくる
何としてもカズイを止めないと
そう思ったが、カズイと話をしていて理解した
もうカズイは疲れ果てているのだと
だからせめて最期の時までそばに居ようとした
だが、勝てなかった
カズイは言った
「元気でな、キラ
お前ばっかり頼りにしてて、何も出来なかった俺だけど。お前がこれから幸せに生きてくれるって信じてるからな」
と
だから僕は生きる
いつかカズイに再会した時、胸を張って幸せな生活を送ったと言える様に
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…なんだ、これは
キラの心を読んだ人物、シュラはたった1人のナチュラルに向ける感情の重さ
…いや、悍ましさに恐怖すら感じた
飛行機の中で思う
アレに手を出してはダメだ
しかも恐ろしい事にあれだけの想い
…いやもはやあれば情念と言ってもけして過言ではない
それを無意識下に追いやっているのだから
正しくパンドラの箱の様なもの
ひとたび開けてしまえば、間違いなく開けた人物に災いが降りかかる
如何にアウラ様であっても、アレを御し切れるとは思えない
ならばいっそ知らぬままで終わらせるべきなのだ
彼にとって不幸だったのは、タイミングが最悪だったという事
仮に彼が万全の状態ならば、或いはキラの心を覗いたとしても、そこまでのダメージにはならなかったのかも知れない
だが、彼自身スーパーでの攻防により自身の能力に対して自信を喪失してしまうと共にその身体能力さえも信じられなくなっていた
キラが弱っていたのも事実だが,何の事はない
シュラもまたそれ以上に弱っていたのである
しかし、それに彼は気付かない
初めてとも言える挫折であり、それを打ち明けるべき相手も居ないのだから
結果ファウンデーションはキラに対する工作を中止する事になったのである
という訳でキラの心を読んだシュラ君はSANチェックです(唐突なクトゥルフ要素)
なお無事ファンブル(致命的失敗)を引き当てた模様
永続的恐怖(キラ対象)の状態異常がシュラ君に贈呈されました(返品不可、解除不可)
突発アンケート 本作設定の完全なお遊び回いります?
-
いる
-
いらん
-
それより本編でしょう?
-
ifstory補完しろよ