ついでにリアルでかなり厳しい事になっておりますのでしばらくの間未完の表記とさせてもらいます事を遅ればせながらお伝えしておきます
仮に2月に入っても一切更新が無かった場合、未完結作品となると思われます
ご了承の程よろしくお願いします
「閣下、漸くアークエンジェルと連絡がもうすぐつくかと」
「…随分苦労をさせてしまった様だ
しかし大佐、この話は事実なのかね?」
「は、アラスカだけでなくユーラシア連邦のアルテミス司令からも確かである、と」
「仕方なかった、などと言うつもりはない
が、本当にどうしようもなかったのもまた事実。と口にすれば我々の仕事は何なのだろうな大佐」
既にアルテミス司令ガルシアからある程度の話は聞いている
救援が遅れた事や、本来ならばザフトの動きを警戒してモントゴメリーと僅かネルソン級数隻などという戦力を出すべきではなかった
だが、アルスター外務次官や彼の派閥からの猛烈な圧力があった為に已む無く出したと言う経緯がある
デュエイン・ハルバートン
大西洋連邦第八艦隊の司令官にして、アークエンジェルや新型機開発プロジェクト、通称『G計画』の推進者であり、責任者でもある人物だ
ハルバートンの立場はヘリオポリス崩壊と新型機五機のうち四機を強奪されたという事によりその立場は危ういものとなっていた
…そう、
大西洋連邦軍と言えど、過去の歴史からの悪しき慣例とも言える『各軍の仲の悪さ』からは逃れられなかった
エイプリル・フール・クライシスにより、致命的な被害を受け早期に軍や生産拠点の復興にリソースを割かねばならなかった陸軍や海軍に空軍
彼等はコーディネーターに対する敵意や反感もあったが、それに拘る余りこの騒動に負けては意味がない。そう割り切る事で地球のコーディネーター達を渋々ながらに受け入れる体制を作り上げた
まぁ、この辺については人種が多種多様なユーラシアや東アジアの方が早かったのはご愛嬌とも言えるのかも知れないが
だが、ある意味では三軍から完全に独立した組織であり、しかもまだ成立してからそこまでの年数すら経っていない
そしてザフトのホームグラウンドである宇宙が彼等の担当である事からザフトによる被害が最も多かったのは
ある意味で宇宙軍は大西洋連邦軍の中で孤立した存在であるともいえるのであろう
現在大西洋連邦軍総司令部の考えは
『奴等を
勿論自国製のMSができるのであれば、それは歓迎すべき事ではあるのだろうが、余りにも軍需産業にばかりリソースを振るべきではない
というのが総司令部の意向であり
「…まぁ仕方ない事として、此方も認めるしかないでしょうね
ボク達だって流石に『世界の敵』なんて言われたくはありませんからね
「…まぁそんな陰謀論の極みみたいな事を信じる者がいるとも思えませんが」
とある人物は渋面を隠す事なく総司令部の意向を支持する事としたとか何とか
その人物に近い者達とて、自分達の利益ばかりを追い求めた結果、
何せ言葉は通じる筈なのに、会話が成り立たないまであるのがプラントのコーディネーターであると彼等は半ば本気で考えています
加えて自企業に引き込んだ地球のコーディネーター達についても問題となる事が容易に予想出来るのも困りもの
仮にザフトが勝ったとなれば、地球側に味方した地球のコーディネーター達の扱いは下手をすればナチュラルへのそれよりも悪くなる可能性は高いのです
「ウチの社員になった以上、福利厚生には手を抜けん
なので、あんな民兵共に彼等を好き勝手されたとあっては(企業のイメージ的にも)困るのだ」
との事
建前は必要なので、必然的にそうなるのだ。
その為、少々独断専行気味な宇宙軍に対する他の三軍から向けられる視線はあまり良いものではなかった
故にヘリオポリス崩壊と新型機強奪の責任をハルバートンに問おうとする動きが出るのもある意味では不思議な事ではない
しかし、ラクス・クラインを巡る一連の騒動とユーラシア連邦アルテミス要塞司令ガルシアからの情報
つまり地球側に残された唯一の機体にはコーディネーターが
そして、嘘かまことかと密かに囁かれていたオーブにいるとされる『真の
言うまでもなく、ハルバートン本人は複雑な思いだったが
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「…」
「…報告、どうした?」
「っ!
し、失礼しました!友軍からの連絡によると、足つきは第八艦隊との合流を目指している、と」
「…そうか
アデス、彼等からGを取り上げた判断は間違っていると思うか?」
「いえ、命令に対して即座に動けないのならば仕方ないと私は思います。たとえそれが最高評議会の子息であろうと、変えてはならぬ一線かと」
私は耳を疑った
いつもならば自信ありげに判断を下す隊長が、弱音とも取れる様な発言をしたのだから
だが、同時に無理もない事だとも思う
先の我々の任務は『ラクス・クラインの救助』であり、彼女の安全が保証されるのであれば、足つきとの取引であろうが受ける他なかったのだ
それが分かっていない者の何と多いことか
我々ザフトには地球軍の様に軍規といったものは存在しない
…いや、そもそも明確な規定どころかその様な概念すら存在していなかった事を私やゼルマンはプラントに戻ってから初めて知った
我々艦を任される人間は基本的に『艦の秩序を保つ』役目がある
はっきり言うと、それすら無いザフトの在り方に気付かなかったのだ。我々からすればそれは『あって当たり前』の事なのだから
イザーク・ジュールとディアッカ・エルスマン、そしてアスラン・ザラ。彼等については乗機であったデュエル、バスター、イージスそれぞれの搭乗禁止と状況が定まるまでの乗艦禁止が決められていた
遠回しな言い方であり、わかりやすく言えば『クルーゼ隊からの除籍処分』とも言えるものだ
だが、これに対してイザークとアスランの親が猛抗議する事となり、面倒極まる話し合いの結果、『次の足つきとの戦闘の結果次第』という事で落ち着く事となってしまったが
名前を挙げていないニコル・アマルフィについてだが、現在プラントの病院にて治療を受けている
外傷はなかった
医師の診断によると『過大な精神的負荷がかかったから』ではないか?との事らしい
誰もが口を閉ざしているが、恐らく彼は見たのだろう
厳重なプラントのセキュリティウォールを掻い潜って貼り付けられたエイプリル・フール・クライシスの犠牲者の数や第一次ビクトリア攻略戦
における
そして、最高評議会達がひたすらに解決しようとして未だに解決法の糸口すら見えぬ『プラント人口の異様といえる偏りと出生率を』
私とてアレを見た時には正直眩暈がしたし、それを知りながらも地球との戦争を止めようともしない最高評議会の正気を疑った
我々は自らの未来の為と言いながら、その未来を自分の手で閉じようとしているのでは無いか?
と思ってしまう位には
正式な発表は終ぞなかったが、プラントの一部コロニーでは暴動が発生し、ザフトに従軍した事のある者達が犠牲になったと聞く
『ドクター』の異名で知られていたミハイル・コーストもその騒動の中で死亡していると聞いた時にはあまりの惨状に耳を疑ったものだ
そして今更ながらに思い知ったとも言える
自分達コーディネーター
…いや、プラントのコーディネーター達が余りにも攻撃的でありすぎる事に
ヴェサリウスはまだ良いだろう
アスランのみを見ていれば良いし、艦橋のクルー達もそれなりに付き合いの長い者達ばかりだ
…だが
アデスは同僚の事を思い、誰に知られるでもなくため息を付いた
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「メネラオスの隣に付けろ、と?」
『そうだ、ラミアス大尉。閣下は直にその艦を見てみたいとの事らしいからな』
「分かりました
…では報告については」
『メネラオスに来てもらい、直接閣下に報告してもらうつもりだ
…ああ、それと准尉と伍長に二等兵も必ず同行させる様に』
「お言葉ですが、大佐
それは必要な事なのでしょうか?」
第八艦隊に接近したアークエンジェルは現在ハルバートンの副官であるホフマン大佐から指示を受けていた
だが、一部に不審なものを感じたナタルは疑問を口にする
『貴官の懸念は当然だろうな少尉
が、心配せずとも良い。そこまで我々も腐ってはおらぬ』
「はっ、失礼しました」
『フラガ大尉にはヘリオポリスからここまで良くアークエンジェルとストライクを守ってくれた。礼を言わせてもらおう』
「…いえ、自分の至らなさを痛感するばかりです」
『そうか
その辺りについてもしっかり話を聞くべきだろうな』
なお、二等兵とはフレイの事である
ナタルの本音としてはカズイ付きの副官にするのが最上だったが、流石に伍長に副官というのはあり得ない事なのでこの様な処置を取っていた
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そして
「初めましてだね、良くアークエンジェルを守ってくれた
本来なら巻き込むべきではない君達を戦争に連れてきてしまったのは私達が不甲斐なかったせいだ。すまなかった」
「カズイ・バスカーク伍長です
こっちで呆然としてるのがキラ・ヤマト准尉。唖然としてるのがフレイ・アルスター二等兵となります、閣下」
「ああ、すまないね
私はデュエイン・ハルバートン。この第八艦隊の司令官をしている」
いきなりの謝罪にフリーズするキラとフレイを両肘で突きながら、カズイは階級と共に挨拶をする
「…その事なんだが、実は君達の階級も上がる事になる」
「聞きたくはありませんが、閣下。発言よろしいでしょうか?」
ハルバートンの言葉に表情を険しくするカズイはそう訊ねた
「構わんさ」
「『戦死の前払い』でしょうか?」
カズイの言葉に場の空気が凍り付いた
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戦死の前払い
間違いなくコイツはそう口にした
という事はまさか、大西洋連邦軍はカズイとキラの生存を望んでいないとでもいうのだろうか?
…少なくとも、そう思われるだけの可能性がある
そうカズイは判断しているのだろう
そうでなければ、こんな所で口にする訳がないのだから
カズイに泣きついてでも止まって欲しい
そう願ってしまう自分自身を必死で私は押し留める
だって誓ったじゃないか
どんな事があったとしても、私はカズイのそばにいて支えると
多分キラは分かっていないだろう
コイツがどれだけ無茶をして此処まで来れたのか?なんて事は
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僕はカズイの言葉に耳を疑った
戦死の前払い
つまり死ぬ事を前提とした昇進という事になる。少なくともカズイはそう捉えているんだ
フレイが少し前からカズイのそばにいる事が増えた様に思えるけど、それは仕方ないと思う
カズイは本当に頼りになるのだから
でも、カズイは基本的には場の空気を壊さない様にする人だと僕は思っているだけに少し衝撃的ではあった
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(そうか、そう捉えねばならない程君の中で我々に対する信用はないのだな)
ハルバートンはこの場に副官であるホフマン大佐を同席させなかった事が正解であったと今更ながらに安堵した
そして、今の彼は『そうしなければならない』程余裕が無い
という事もハルバートンは察する事が出来たのである
(…無理もないか
自分達が住んでいたコロニーで戦闘を始められた挙句『中立国の身勝手な都合』の様に言われ、それでも友人を守る為に仕方なく保護してもらおうとすればコーディネーターに対する差別を目の当たりにしたらしい。彼自身、オーブでそれこそ幼少の頃から付き合いのある人物がコーディネーターであった事もあってか、別にコーディネーターに対して無知でも無頓着でもないのだろう。ブルーコスモスによる襲撃があったとも聞く
となれば、彼からすれば友人に躊躇いなく銃を向ける大西洋連邦軍の人間はブルーコスモスとさして変わらぬ存在だと判断してもおかしくない。だが、生きる為にはその様な者達とも協力しなければならなかったとなれば精神的に追い詰められるのは寧ろ当たり前なのだろうな)
無意味な仮定であろうが、仮にハルバートンがその様な状況下に置かれたとすれば間違いなく精神を病むだろう
そして彼は明確にザフト、そしてプラントに牙を剥いた
恐らくそれが何を意味するか分かっていないとも思えない
それでも
必要だからと
全てを押し殺し、覆い隠しているのだと思うと
自分達はいったい何を守ろうとしているのか?と自問自答せねばならない
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アークエンジェルが漸く第八艦隊に合流するも、足つきを逃すわけにはいかぬとザフトの刃が迫る
次回
守るものの為に
評価がフルコンプしたのは喜ぶべきか、悲しむべきか悩みどころですね
合う合わないはあると思うので仕方ない話だとは思うのですが
とはいえ、後2日は何とかなると思うので出来る限り書いていきたいと思います
もし宜しければお付き合いくださいませ
本作のヒロインは?
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大天使ナタル
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妹系少女マユ
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フレイ
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猪突猛進娘カガリ
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キラ
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シン
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その他