勘弁して、ほんとマジで   作:鞍馬エル

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原作よりも酷いことになりそうな、予感が



まぁ今更なんでヨシ!


 理想と現実

はい、何故か護衛がついたカズイ・バスカーク少尉(・・)です

 

 

…信じられるか?伍長の人間がたった一年どころか半年も経たない内に尉官になったとかさぁ

 

いかん(・・・)でしょうよ、これは

これは遺憾(・・)の意を示さねばならんレベル

 

 

アルス、いやフレイは曹長だし、キラは順当に少尉

 

 

 

…これはアレか?

キラをキチンと見とけ

という圧力なのか?

 

 

 

冗談はさておいて、多分護衛の兼ね合いもあるんだろう

…ついでに此方の関心をかっておく事で退役しづらくさせる。或いは大西洋連邦軍人としてこのまま動かすってところかね

あとは象徴として地球のコーディネーターにアピールするってところか

 

綺麗な部分ばかりじゃない事もそりゃ理解はしてるがね、これを告げる時のハルバートン提督明らかに不本意そうだったな

副官のホフマン大佐は普通に上層部批判してたし

 

 

というか、少尉になったせいでバジルール中尉の部下になれんじゃないですか!

とごねたら

 

なんとかなりました

 

 

 

…それでいいのかよ、大西洋連邦軍

 

 

あと何だ

 

『真のコーディネーター』って!

 

いやまぁ?

シン(可愛い弟)調停者(理解者)』ではあると思いますよ?

 

 

…背負うものが増え過ぎてカズイさんの胃はボロボロですわ

なんでこうなるんやろうな、ホント

 

 

 

 

 

----

 

「隊長、キャリー隊長」

 

「どうした?」

 

「いえ、その」

 

私は格納庫でマードック整備班長と話を行なってから自室に戻ろうとしたのだが、私の部下が声をかけてきた

どうにもいつもの彼とは様子が違う様だが

 

「隊長、例の少年ですよ?

お会いしたんでしょう、どうでした?」

 

「…ああ、彼の事か」

 

カズイ・バスカーク

私の様なコーディネーターを相手にしても、何一つ動じる事のない少年だった

 

----

 

「ジャン・キャリー少尉です

これからよろしくお願いする」

 

「アークエンジェル艦長のマリュー・ラミアス少佐です

これから大変だとは思いますがよろしくお願いするわ、少尉」

 

「アークエンジェル機動部隊隊長、ムゥ・ラ・フラガ少佐だ

いやキャリー少尉とその部下達が来てくれて助かるぜ」

 

「アークエンジェル副長のナタル・バジルール中尉です

色々あるとは思いますが、少尉とその部下の皆の活躍を期待したい」

 

「え、なんで俺此処にいんの?

あー、カズイ・バスカーク少尉です。基本パイロットのメンタルケア担当なんで、キャリー少尉やその部下の方も何かあれば話を聞かせてもらえると助かります」

 

「キラ・ヤマト少尉です

宜しくお願いします」

アークエンジェルに着任した私をあっさりと受け入れた事に先ず驚いた。確かに現在の地球側の各勢力はコーディネーターの受け入れに動いているとは聞いていた

が、上と現場の違いがあるように私達の取り扱いもかなり難しいものがある

まして我々は『コーディネーターによるMS部隊』というザフトを思わせる部隊なのだから

 

後からケーニヒ二等兵達から聞いたところ、どうにも彼等やバスカーク、ヤマト両少尉やアルスター曹長はあの(・・)ヘリオポリスの民間人らしく特にヤマト少尉はコーディネーターだそうだ

最初色々あったらしく、それ以来アークエンジェルではその辺についてかなり意識の変化があったらしい

 

 

…本当に噂通りなのだと改めて思い知らされた

彼のいるところやその近くではコーディネーターに対する反発は目に見えて減る

そう聞いてはいたが

 

 

 

 

「まだ殆ど話していないが、噂通り

…いや噂以上だろうとは思う」

 

「あのクソ野郎どもが攻撃してこなきゃ、ゆっくり話も出来たって言うのに

滅びたければ自分達だけで滅べってんだ」

 

「まぁ、そうだな」

私の部下の中でも彼は特殊と言っていいだろう

何せ『元ザフト兵』でありながら大西洋連邦軍に志願しているのだから

 

 

----

 

『我等の正義に星の加護を』

 

『『『ザフトのために!!』』』

 

そう勢い良く地球に乗り込んできた俺達を待っていたのは地獄だった

 

 

俺が降下した時にはまだザフトが優位だった

だが、僅か数ヶ月の間に全てが変わった

 

 

----

 

『ようこそプラントの諸君

我々ユーラシア連邦軍と我らが友人である大西洋連邦軍から君達に申し上げたい事がある』

 

『降伏するってのか?

…はっ、これだからナチュラルは』

 

「そうとは思えんが」

 

あの時、敵基地を攻略すべく俺達は攻撃をかけようと基地に接近していたんだ

バカな連中はあっさりと地球軍の連中を殺していたが、俺からすればそいつらの方が余程バカに見えたものだ

 

相手からの広域通信を鼻で笑う奴が多い中、俺は猛烈に嫌な予感がした

 

 

砂時計(箱庭)から出てきた以上、そこは君達の世界ではない。…後悔すると良い。我々の挨拶は少々過激だぞ?』

次の瞬間、沈黙していた敵基地から猛烈な砲撃が俺達に向けて放たれた

 

『これだからナチュラルは愚かだってんだよ!

こんなものに当たるわけないだろうが!』

 

俺は必死に機体を操りながら、後退していく。が他の連中は砲撃を左右に回避しながら敵基地に迫っていく

 

『素晴らしい敢闘精神に敬意を表するとしよう

そしてその勇猛さは時に蛮勇となる事を教わらなかった不幸を嘆くと良い』

味方のジンがある場所を踏んだ瞬間

 

『な、なん』

そのジンの足が吹っ飛んだ

 

足がないジンは宇宙空間でもない以上動けなくなる

スラスターを全開にすればまだどうにかなっただろうが、予想外の事に対処が遅れる

 

そしてそれが戦場では命取りになる事を俺達は知らなかった

 

『バ、バカな』

そんなどうでも良い一言を残し、そのジンは砲撃の雨の中に消えた

そしてそれは一機だけにとどまらない

 

『な、なんだ!?

地面が爆発したぞ!』

 

『お、落ち着け!

損傷した機体は後退せよ!』

 

『…父さん』

 

『クソ!』

それが旧世紀から使用されていた地雷というものであると俺は後から知らされた

 

 

「ジンを完全に撃破するだけの火力のある地雷を用意するのは厳しい。だが、足を捥ぐ程度の火力の地雷なら比較的早く用意もできようさ」

俺は投降して、俺の監視役についた地球出身のコーディネーターからそう言われた時頭を強く殴られた様なショックを受けた

 

「プラントのコーディネーターは確かに強い

だから我々は弱者の戦い方を選べば良いだけなのだ」

俺の教育担当の人はそういっていた

 

「プラントのコーディネーターは捕虜を取らない

ならば、此方も存分に冷酷に残酷になれるというものだ

彼等には血を流し続けてもらう。『ヒト』という最も貴重で代え難いものを彼等には消費し続けてもらおう

手足が痺れ(産業が崩壊し)、動く事が難しくなっても彼等は止められまい。何せプラントの上層部とやらはこの戦争に『勝って当たり前』だと思っているらしいからな」

その言葉を聞いた瞬間の俺の怖さは多分プラントの連中には分かるまい

 

相手は今までまだ理性的な対応をしていたのだ

それを止めるとなれば、どうなるのか

 

 

断っておくが、地球軍は投降したザフトの人間を殺す事はしない

だが、心を端折(へしお)りにかかってはくるが

 

 

あるシミュレーターがある

通称が『コーディネーターのプライド粉砕機』

 

何でも旧世紀の軍人が実際に行なった事を疑似体験出来るものなのだが、誰一人として今までクリアした事がないそうだ

 

無数の戦車をひたすら爆撃や砲撃したり

迫り来る大量の戦闘機や爆撃機を撃墜しながら、無事に帰還したり

明らかに重傷レベルの傷を負いながらも、敵陣から逃げ出したり

スナイプで圧倒的敵軍の足を止めたり

そんな内容

 

 

俺はこれをした直後、しばらく食事すら喉を通らなかったものだ

 

『優秀さ』を何よりも自負しているコーディネーターだからこそ、出来ない事を、知らない事を受け入れる事が出来ないのだろう

 

 

 

そしてそんな俺はある噂を耳にした

なんでもオーブにはナチュラルの家庭に生まれながら、何一つ問題なく過ごしているコーディネーターがいると

 

そのコーディネーターには生まれた時からの理解者であり兄であるナチュラルがいるのだと

 

 

少し気になって調べてみれば、あのブルーコスモスの襲撃から身を挺して弟(血の繋がりはない)を守ったというではないか

 

コーディネーターがナチュラルを、ではない

ナチュラルがコーディネーターを、だ

 

 

意味がわからなかった

理解出来ない。家族でないただの他人が何故そこまで出来るのか?

 

 

そして思ってしまった

 

羨ましい

 

 

そして彼は何度もあった難関を乗り越えて此処アークエンジェルにいるのだ

 

既にザフトに未練はない

寧ろザフトにいたからこそ、アレの歪さがよく分かった

 

アレは滅ぼさねばならない

感情を制御できない生き物に生きる場所はないのだから

 

 

 

彼はそう確信したのだ

 

 

----

 

「アフリカね」

 

「この広大なアフリカの大地から探せるのでしょうか?」

 

「ったく、無茶を言ってくれるもんだ

まぁ、今更だがな」

 

「いやマジで申し訳ない

正直に言えば見殺しにしても構わんと思いますよ?

紛争地帯に自ら飛び込むっていうのはそういう事ですんで」

アークエンジェルの艦長室では話し合いが行われていた

 

 

本来アラスカへと急行すべきアークエンジェルが態々北アフリカに立ち寄った理由(わけ)。それが

 

「自称中立国の跡継ぎとなろう人物が後先考えずに紛争地帯で火遊びに興じているのです

それで死んだとしても連合やザフトのせいでもないでしょうよ」

 

オーブの小娘の救助であった

 

 

カズイとしては自覚も覚悟もない小娘よりも、アークエンジェルに残る事を選択した友人達の方が余程気掛かりだ

 

「立場ある人間がその自覚なく動き回る

それがどれだけの人間を不幸にするか、分からんのだろうな

お前も立派なアスハの人間だよ、カガリ・ユラ」

カズイは心底不愉快そうに吐き捨てた

 

 

----

 

「アレが噂の大天使サマかね」

 

「その様です、隊長」

 

「やれやれだ

本来ならしっかりともてなすべきなんだろうが、此方も余裕が全くなくてねぇ

挙げ句、人質を取らなければ本国に帰る事すら覚束無いなんて、笑い事にもならん」

 

「…隊長」

 

「『真のコーディネーター』か。一度会って話をしてみたかったが、落とせるかね」

 

アークエンジェルを遠望する2つの大きな影はそうアークエンジェルを見送った

 

----

 

「バギーと携行型の火器で、戦うとか夢見すぎだなこりゃ」

 

「何だと!」

カズイの心底呆れた言葉に少女は怒りの声をあげるが

 

お前はもう喋るな。その下らねえ事しか言わない声をもう少しでも出してみろ。殺しはしねぇが生まれてきた事を後悔させてやるくらいの事を今の俺は躊躇う事なくやるぞ?

カズイの人を殺さんばかりの視線に少女、カガリ・ユラは

 

「ぐっ」

思わず黙ってしまう

 

「それにしてもアスハの護衛とやらは木偶の棒でも務まる簡単なお仕事なんですね

…仕える人物が間違っていても、不興を買うこと覚悟で忠言も出来ないとか、終わってんな

……で、他国でのテロ行為の数々とその幇助について、『オーブ軍人』

として如何お考えです?

…ねぇ?レドニル・キサカどの?」

 

「…」

 

「国際法によると『現職の軍人が他国において、その職権の範囲外で軍事的或いはその地域の治安を乱す行為を働く事を強く禁ずる』とあるのですがね?

という訳で貴方をテロ行為ならび騒乱幇助の罪で大西洋連邦軍が拘束します。弁明についてはオーブ外務局を通じてどうぞ」

 

「キ、キサカッ!

何でこんな事をするっ!?」

 

「阿呆ですか、貴女は

他国で明確な権限が何もない人物がその国家転覆を図ろうとする

…これをテロ行為と言わずして何としますか?」

 

「…うっ」

 

「ヘリオポリスで戦争に巻き込まれるという事がどれだけ市民に犠牲を強いる事か見ただろうよ?

それでもやるんだったら、もうどうしようもない

自分の父親が言ったことの意味くらい理解しろよカガリ・ユラ」

カズイの目は冷たい光を放っていた

 

 

 

 

 




という訳でじゃじゃ馬娘確保と護衛逮捕である


やったね、地球軍!
これで心置きなく更地に出来るよ?

アフリカ共同体は『プラント支持国』(カウント3)
ザフトを攻撃している『暁の砂漠』は『反ザフト』つまり、国家の方針に異を唱える『武装集団』(カウント2)
アフリカ共同体は未だにバルドフェルド隊に対して影響力を持ち、地球に対する脅威である(カウント1)



速報(悲報)
ユーラシア連邦軍、ヨーロッパ方面軍(ジブラルタル攻略部隊)が臨戦体制に入ります

イタリア半島最南端に列車砲が展開されます

大西洋連邦軍の東海岸方面軍が緊急発進体制(スクランブル)に入ります

ユーラシア連邦、大西洋艦隊(本拠地ブリテン島)が出航準備に入ります

 本作のヒロインは?

  • 大天使ナタル
  • 妹系少女マユ
  • フレイ
  • 猪突猛進娘カガリ
  • キラ
  • シン
  • その他
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