これから大変なので少し癒しタイム
「お父様が!?」
「そうだ、カガリ・ユラ
お前の父ウズミ・ナラや叔父のホムラにはオーブの指導者としての立場から退いてもらった」
コトーの言葉にカガリは怒りを露わにする
「なんでだ!
なんでそうなる!お父様や叔父様はオーブの未来の為にっ!」
「そうなっておらぬから、市民すら犠牲にせねばならなかった事すらわからんか!!」
「っっ!」
コトーの怒声にカガリは身を竦ませる
「オーブの理念?それを守る為に貴様の父や叔父、我々は何をした!?
カガリ・ユラ、貴様はヘリオポリスの惨劇を見ていた。そうだな?
その貴様がどの様な考え方でアフリカでゲリラの真似事をしたというのだ!
答えよ!!」
「そ、それはっ」
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『自分が本当に苦しい時にこそ、自分のしてきた事の報いってのは返ってくるもんさ
俺は碌な死に方をしないと思う。…さてアンタはどうだろうな?カガリ・ユラ』
そうあの男は自分に言っていた
自分をいつも守っていたキサカも、いつも見守っていた父もいない
もうカガリは自分自身の足で立ち上がらねばならないのだ
…だが、立ち上がってどうするというのだ?
カガリは思わず自問自答した
確かに何かをしなければならないのかも知れない
しかし彼女が動く目的はあったとしても中長期的目標はない
国を守りたい
でも致命的にやり方を間違えたカガリは何を頼るべきか思わず呆然としてしまった
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「…ふん」
年端もいかぬ小娘であるカガリの苦悩など見通しているコトーはカガリの様子を見て少しだけ落ち着くと
「寄るべきものを間違えるなよ、カガリ・ユラ
今のお前の立場は非常に危ういもの。お前の動き方一つでこの国が火に包まれる事すら有り得ると心得よ
…その上で問う。カガリ・ユラ
お前は今誰の意見を聞きたいか?」
「そ、それは」
コトーの問いにカガリは口を開いた
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「此処にいたか、バスカーク
…いや、バスカーク一尉殿と呼ぶべきなのだろうか?」
「…勘弁して下さいよ。貴女にそんな事を言われたら俺は暫く立ち直れませんって
バジルール中尉」
オーブの公園でナタルとカズイは久しぶりの再会を果たした
「久しぶりという程でもないだろうが、余りにも濃密すぎる時間を過ごしたからな
…しかし、軍を辞めたと思ったらオーブ国防軍へ入隊するとは驚いたものだな」
「いや本当に予想外にも程がありますよ
…しかし、アークエンジェルはまだオーブに留まっていても大丈夫なんですか?」
カズイはナタルの言葉に苦笑する
「ふっ
相変わらず気を回し過ぎるのが君の悪い所だと思うがな?
恐らく上はまだ何か起きると思っているのではないだろうか?」
「気を回し過ぎるのは性分ですので
恐らくオーブ国防軍の一部が動くのではないかと」
ナタルの指摘にカズイは苦笑いしながら自身の予想を話す
「今度は軍務抜きで会いたいものだ
…どうもアルスターも理解している様だが、君は危なっかしい所があるみたいだからな」
「ええ、今度は私の手料理でもご馳走したいですね」
カズイの言葉にナタルは目を丸くすると
「それはまた驚いたものだ
…しかし前時代的な物言いになるが、そう言うのは私の方が言うべき事の様な気がするのだがな」
苦笑しながらそう告げるナタルに
「では今度ナタルさんの手料理を食べたいものです」
「…善処はするが、味は保証できない
それでも良ければ、な?
ではそろそろお別れだ。また会おう
「ええ」
かつて上司と部下だった者達の道は此処で分かたれる事となった
その道が次に交差するのはいつの事になるのやら
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「…悪いな、シン」
「別に良いけどさ」
カズイは公園の木陰で待機していた弟分に声をかける
シンは少し不貞腐れた様な声でカズイに応えた
「どうした?」
「カズイが女にだらしなくなったって思っただけだよ」
「おいおい
そういうのじゃ」
「じゃあ、なんだって」
シンはカズイの言葉に反論しようと彼の方を向いて
「…そんなんじゃ、ないんだよ」
ナタルの去った方を切なそうに見つめるカズイの姿を見て、シンは言葉を紡げなくなった
なお、ミナに用意された官舎に戻ったカズイとシンの元に
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明日を生きる為に、共に歩いた者と道を違える時がきた
少年はその事に心を痛め、女は少年の不器用な強さと弱さを気にかけながら別れる
『無事でいて欲しい』
そう願いながら
ナタルにとってカズイは初めての部下であり、不器用な少年だった
カズイにとってナタルは不器用な優しさと強さを持つ憧れだった
2人は平和な時に再会できるのだろうか?
物語が進んだので改めて、本作のヒロインは?
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ナタル
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マユ
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フレイ
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カガリ
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ラクス
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シン
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キラ
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その他