本編の更新については未定
ラッキースケベ
青少年憧れのハプニングの代名詞とすら言えるだろうそれを目の当たりにした者がどの様な感情を抱くのか?
それは中々想像しづらいのではないだろうか?
理性的な者は『何やってんだ、コイツ?』と微妙な視線を送るだろうし
そういう事に嫌悪感を持つ者や規律を重んじる者ならば『こんなところで何をやっている!』とあからさまな悪感情を持つ事もあるだろう
…一部の素直な者は『う、羨ましい』とその実直な感想を素直に口にするかも知れない
まぁ、その後周りから冷たい視線を向けられるかもしれないが、これは
さて、いきなり何をトチ狂った様な事を言っているかと言えば
自分の弟分が道の向こうで少女の胸を鷲掴みにしている所を見てしまいまして、多少混乱しておりますカズイです
…え?マジで何があったの?
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いきなりマユとの買い物の帰りに女の子がぶつかってきた
思わず転びそうになっていたその子を助けようとしたら、胸を鷲掴みしていた
…何が言いたいか多分さっぱりだと思う
俺も全く意味がわからない
「ご、ごめん!」
とにかく謝らないと!
いや謝ったからって許される話ではないと思うけどさ!?
「?
ステラ怪我ないから平気だよ?」
…え?
どういう事なんだ、これ
「で、いつまでその子の胸を鷲掴みしたままのつもりなのかな?お兄ちゃん?」
っっっ!
そうだ此処にはマユもいたんだ!
マズイ!これはとてもマズイ!!
マユは間違いなくこの話を父さんと母さんに話すだろう
…当然そこにいるだろうカズイにも聞かれる事なのは間違いない(余りの混乱により道路の向こう側から此方を見ているカズイに気付いていない模様)
カズイは貞操観念についてかなり厳しい考え方をしている
こんな事を俺がしたと知ったら
「…ふむ、どうやらシンへの紳士教育が足りなかった様だ
……おじさんにおばさん。しばらくの間シンをお預かりしても良いでしょうか?」
と
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元々カズイは割とその辺をきっちりしているけど、それを俺にまで求める事はしなかった
…なんだけど、一度俺があんな事をしたせいでこうなったんだ
マユも思春期に入った頃の話だ
その時には既にカズイにほのかな恋心を自覚していたマユはどうにかして
…伝聞系なのは、この話し合いに俺は居なかったから
父さんと母さんは居たのに、俺はその席に呼ばれなかった
マユに話を聞いたところ
「じゃあお兄ちゃんはカズイお兄ちゃんに隠し事出来るの?」
そう言われた俺は何も言い返せなかったけどな!
カズイはマユが『難しい年頃』になった事でさりげなくマユのプライベートスペースに立ち入らなくなった
その辺に俺が無頓着だったから、あの悲劇が起きた
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あの日、俺はいつもの様にカズイをうちに連れてきた
何せカズイにうちの両親は合鍵すら渡している程
別にそれはおかしな事ではない
…その理由が俺の寝坊癖にあるのはなんか釈然としないけどな
まぁそんな訳でいつもの様にカズイをうちに招いた訳だ
基本的に家に誰か居ようとも鍵はかける事にしているので、鍵がかかっている事については気にしない
一応靴は確認したけど、両親やマユの靴もなかったから気にする事なく洗面所に向かった
そして洗面所の扉を開けると
「は?」
「…え?」
「…あー、すまんマユちゃん」
そこには下着姿のマユがいたんだ
俺は突然の事に固まっていたが
「ほれシン。ぼうっとしてないで一旦リビングに行くぞ?」
とカズイは呆然とする俺の手を引いて洗面所を後にした
その日、マユは自室にこもってカズイの前に出る事はなかったんだ
言うまでもなく、カズイが帰ってからかなり文句を言われたな
何せカズイを異性としてマユは見ていたんだ
幾ら何でも下着姿を見られたとあっては心穏やかではいられなかったのだろう
問題はマユがだいぶ怒った事を俺が何となしにカズイに言った事
「シィィン?ちょぉっとお兄ちゃんオハナシしたいんだけどなぁ?時間あるよねぇ?」
と普段の無表情に
…コーディネーターだから振り解けただろうって?
あの状態のカズイから逃げた場合、1週間くらい口をきいてもらえなくなるし、下手したらもっとやばい事になるからな
因みにあの時は母さんの提案で凄く面倒くさい事になったのを今でも覚えている
…というか、父さんも苦笑いしてないて母さんを止めて欲しかったよ
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つまり、マユからこれがカズイに伝わったら、とてもマズイんだ
そんな風に俺が内心狼狽していると
「ったく、お前は何やってるんだ?」
呆れた様な今一番聞きたくない声が俺の背後からしたんだ
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…いや何がどうなってやがる?
俺はよく分からないままに進んでいく状況に困惑するばかりだ
アズラエルのおっさんから
「少し話が長引きそうですし、なんならオーブ市内を散策してきても構いませんよ?
…ああ、手持ちが少ないなら多少は出しますが」
と言われて俺達はオーブ市街に繰り出した
オルガは小説を探しに書店へ
クロトはゲームを買う為にゲームショップへ
シャニは音楽プレイヤーを新調する為に電気屋へ
それぞれ向かった
…アイツらは個人行動か許されてるのに、何故か俺達はそれが許されないのはおかしい気がするんだが
まぁステラの奴を1人にするのは確かに危なっかしいとは思うが、流石にどうかと思わなくはない
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ステラがはしゃいでいたせいで、通りがかっていた兄妹にぶつかった
それは間違いなくステラが悪いんだが、何をどうしたらステラの胸を鷲掴みにする様な事になるのかさっぱり分からん
アウルの奴も
「…え、なんだよあれ?」
と呆れ半分、困惑半分な表情をしている。勿論俺もそうだ
妹だろう奴が胸を鷲掴みにしている奴に怒っている様だが、それはそうとしてさっさと放せば良いと思うのは俺だけだろうか?
そう取り留めのない考えにふけっていたら、いきなり男が現れたのは驚くしかない
「…なぁ、スティング
アイツどっから現れた?」
「わからん。どういう事だ、あれは?」
そしてその男は鷲掴みしていた奴の頭をステラに下げさせながら、一緒に頭を下げている
…兄か何かなのか?
それにしては似ていないが
ジブリールの奴の所から解放されたと思えば、何やら面白い事になりつつあるのを俺は少しだけ愉快な気持ちで眺める事にした
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「って事があったの
ホントお兄ちゃんのデリカシーのなさったら酷いと思わない?メイリン」
「あははは
…結局どうなったの、その話?」
と仲良く話をしているのはマユとルナマリアの妹であるメイリン。それに
「…はーっ、ホントシンってそこら辺ダメダメよねぇ」
「そうかな
シン優しいよ?」
マユの話を聞いてあからさまに表情を顰めるルナマリアにあまり気にしてなさそうなステラ
アウルとスティング、オルガにクロトとシャニはバスカーク家に預けられている
「いやぁ、流石にコーディネーターの一部が味方してくれているのに薬物や精神を弄ってまで強化する理由は薄いですからねぇ」
との事
「いやそれでオーブに預けるのは百歩譲って分かるんすけど、何故にパンピーの我が家に?」
「話は聞いていますよ?プラントからの移住者にも隔意なく接しているそうじゃないですか。なら彼等にも普通に接してくれるものと思うのですが?
…それにです
もし彼等を頼めるなら、私の方でも例の薬開発に協力出来るんですがね?」
とのやり取りがあったとか何とか
もちろん彼等の生活資金についてはロゴスから出ているのでバスカークやアスカ家の家計には問題はなかったりする
元々ステラもバスカーク家にアズラエルは預けるつもりだったのだが
「や、流石に男世帯の所にステラちゃんを1人いて貰うのはどうかと思いますよ?」
との事からカズイに近しいアスカ家が選ばれていた
なお、初日にスティング達はカズイから
特に読書を趣味とするオルガは割とカズイと仲が良く、制止役になりやすいアウルやスティングと共にクロトとシャニの抑え役に回っている
ゲームもそれなりにやる為、クロトはカズイの持つゲームを遊んでいるうちに馴染んでいるそうな
シャニは音楽を逆にカズイに勧めていたりするので彼等なりに生活をエンジョイしている模様
ステラはマユの真似なのか、カズイの事を兄として慕う様になっている。シンを初対面の時に雰囲気だけで圧倒したカズイを見て何かを感じたらしい
余談ではあるが、彼等やステラにも少しずつだが家事を教え込もうとカズイは密かに考えている
翌年には
「え、ちょっと待って
これステラ達が作ったの!?」
と驚愕するお姉ちゃんがいたらしいが、まぁ今は関係ないだろう
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「それはそうとして、だ。シン」
「な、なんだよカズイ」
「おばさんのアレと、俺のスペシャルメニュー
どっちが良い?」
「…一応聞くけどさ
両方断るって選択は?」
「ないな。その選択を選ぶと言うのなら、両方をやってもらう事になるだろう
…ああ、そうだ
何ならレイやルナマリア達にも見せるか?」
「分かった!
カズイのスペシャルメニューで頼む!!」
「……ふむ
こう言ってはなんだが、おばさんの望みを叶えるのも一興だと思うんだが」
「じゃあカズイはおばさんがそんな事を言ったらどうするんだよ?」
「そりゃお前
それから半月程質素な食事になるだけだが?」
「なんでだよ」
「胃袋を掴まれた者は弱い』
シンはこの日その意味を知った
そしてまた一つシンは大人になりましたとさ
という訳で連合組もオーブに加入しましたとさ
物語が進んだので改めて、本作のヒロインは?
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ナタル
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マユ
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フレイ
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カガリ
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ラクス
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シン
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キラ
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その他