勘弁して、ほんとマジで   作:鞍馬エル

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近づく出会いの足音

人は関わる事で変わっていく



この出会いは何をもたらすのだろうか?


 交わる者達

『オーブ前首長ホムラとウズミ・ナラに対する諮問会』

 

それがオーブの議会主導で行われるとの報はオーブ国内に少なからぬ混乱を齎した

 

「何故ウズミ様がその様な扱いを受けねばならんのだ!」

 

「カガリ様は何故サハク等と結んでいる!?」

 

「カガリ様はウズミ様やホムラ代表を人質に取られているから、サハクに協力せねばならなくなったのではないか?」

 

「そもそも、ウズミ様達を拘束したのはサハクの手の者だと言うではないか!

しかも大西洋連邦軍もいたと聞く。奴等はオーブの理念を捨てたというのか!!」

 

…まぁ、混乱したのはごく一部であり、ヘリオポリスの件を理解しているオーブ市民やそのヘリオポリスから命からがら逃れてきた元ヘリオポリス住民からすれば寧ろ「遅くないか?」との声すら挙がった位であるが

 

加えて、本来ウズミ等と共に拘束される筈のサハクになんのお咎めもないと言う事に不満を持つ市民もいたくらいである

 

 

『私、コトー・サハクが大西洋連邦軍との新型機開発について話を進めた

勿論私の責任が重い事は承知している。混乱が収まり次第、遅くとも来年には私もまた刑に服さねばならぬ』

とコトーはオーブ議会にて発言しており、議会はそれを不本意ながら認める事となった

 

コトーの持つ大西洋連邦軍ひいては大西洋連邦との繋がりは外交的に孤立しつつあるオーブにとって、決して軽いものではなかったのだから

 

 

ウズミ等の処遇について不満の声を挙げたのはやはりと言うべきかオーブ国防軍のいわゆる『アスハ派』と呼ばれる者達だった

 

 

『私カガリ・ユラ・アスハは前首長であるホムラや少し前まで実権を握っていたウズミ・ナラ達に対しての諮問会について疑義を挟むつもりはない

…確かに世界は地球軍とプラントの二極化構造に突き進みつつある

両者の対立がユニウスセブンに対する核攻撃により決定的に悪化したと言う認識がある事も知っている

だが、それ以降地球軍による軍事作戦は法に則ったものであり、降伏の意思を示した将兵を虐殺する事を躊躇わないザフトやそれを罰する事のないプラント

あのエイプリル・フール・クライシスが引き起こされたザフトによる『オペレーション・ウロボロス』聞くところによれば、ザフト司令部やプラント最高評議会が予定していた数以上のNジャマーを彼等は地球に落としたらしい

際限なき殺し合いを望んでいるのは地球側ではなく、寧ろプラント側でないだろうか?

仮に地球軍がその報復の為に何かをしようとしたとしよう

 

それに対して私達のオーブに何が出来る?

プラントの側に立たず

しかし、地球の側にも立たず

それで双方を止められるだろうか?

 

私にはそんな事が出来るとは思えないし、仮にそれが出来たとしても必ず双方からの恨みを買うのではないのか?

オーブ政府の責務とはなんだ?

世界の行く末に思いを馳せるな、とは言わない

だが、オーブ市民の生活を

未来を守らずして世界の行く末を案じるのが正しいとは私にはどうしても思えない

故に私はウズミ・ナラ達が主導して行なってきた中立を、オーブの理念のみを重視するやり方を否定する

言うまでもないが、私自身ヘリオポリスの崩壊の時にヘリオポリスに居ながら、その後アフリカでゲリラ活動に参加したというとんでもない事をしている身だ

だからこそ、サハクやセイラン達と協力体制を良しとする

 

今回の決定に不満を持つ者は私も含めてもう一度考えるべきだ

私達が本当に守らねばならないものは何であるか?を」

との意思表明をした事により、国内の

 

いや、正確にはオーブ国防軍内の『アスハシンパ』はカガリがサハクやセイランの傀儡となっている事に猛反発

 

此処に後世から『オーブ内戦』と呼ばれる一連の騒動(・・)が幕を開ける事となる

 

 

とはいえ、彼等の影響力の殆どは神輿であるアスハの影響力や権力ありきの話であり、彼等自身には『オーブ国防軍軍人』としての立場やそれに伴う権限しかない

加えて、この時期のオーブ国防軍はアスハ派の軍人としてカガリの護衛を務めていたレドニル・キサカが最も階級的には高いものであり、それとてあくまでも『カガリ・ユラの護衛役』という前提あってのもの

 

しかしながら、とうのキサカは現在獄中にあった

勿論、アスハの信奉者達は彼の解放に動く

 

 

…だが

 

「罪に対しての罰

信賞必罰は組織の要である。仮に君達の言う様にカガリ様がサハクやセイラン達の傀儡となっていたとしても、私のした事に対する罰は受けねばならん

協力するつもりは、ない」

と断言された

 

 

では、ウズミやホムラの解放は?

と言えばそれは困難だ

 

オーブ行政府の地下施設にウズミ達がいる事を彼等は知っていたのだから

 

 

既に彼等は軍令に叛いたもの

彼等は当たり前の様にオーブ国防軍の軍服を纏っていたが、既にそれは意味をなさなくなっていた

 

加えて、彼等は不意打ちを受けた形となっており、ミナやギナ達によって国防軍内における不穏分子(アスハの熱心な信奉者)はマークされていた

 

故に彼等は各個撃破される形となってしまったのである

 

 

 

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「容赦はするな!

例え我等の同胞だとしても、彼等は自分達の意思を押し通す為に武器を取る事を選んだのだ!

何としても此処で終わらせねばならん!」

ミナの護衛を務める男はそう部下達を鼓舞する

 

彼はオーブの未来を守る為にオーブ国防軍へと志願した

当時、オーブは平和であったがすでにプラント理事国とプラントの関係は修復不能となりつつあった時間

そんな中でのウズミの発言

 

 

当時の彼はそれにいたく感銘を受け「流石はウズミ様だ」と感心したものだ

だが、当時彼の上官はこう言った「オーブ一国でどうにかなる問題でもあるまいに」と

当時の彼はそれはもう怒り狂って食ってかかった

 

相手が上官だろうと関係なく

 

 

そして突きつけられた事実

オーブには

中立を謳うこの国に

 

友好関係を築けている国が明らかに少なくなったという、恐ろしい事を

 

 

「確かに今なおスカンジナビア王国とは友好関係を維持しているな

…それで?貴様の様な湯だった考えでは世界から孤立しつつあるこの国はどうなるというのか?」

上官の言葉に当時の彼は何も言えなかった

 

「思想に傾倒するな、とまでは言わん

が、我々が

『オーブ国防軍』が発言権を大きくする。その意味が理解出来ないのであれば、そんな考えは捨てろ

市民を守る盾なのだ、我ら国防軍は

敵を切り捨てる刃足り得てはならん。その一点のみにおいては私もウズミ・ナラの主義に賛同できるがな」

 

その後、彼は軍務の合間を見つけては様々な資料やオーブや世界の移り変わりについて調べようとした

 

 

そして、その動きを見たロンド・ミナ・サハクに協力を求められ、彼はその手を取る事にしたのである

 

 

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彼は知っている

仮にもし相手の動きを許し、今一度ウズミ・ナラの復権を許したが最期。カーペンタリアを更地とした三軍混成艦隊がこのオーブを焼き尽くさんとしている事を

 

最早プラント理事国の中でプラントとの武力衝突は半ば終わっているのだ。故に彼等がしているのは『プラント亡き後の世界体制の構築』であり、戦乱の火種となり得るものについて彼等はその存続を認めないだろう

『第二、第三のプラント』の誕生を彼等は決して許容しないのだから

 

更に言えば、大西洋連邦軍は自軍の最新MSのデータを盗用して作り上げたオーブの量産機『M1アストレイ』についてかなり厳しい視線を向けているとも聞く

 

 

 

 

 

 

 

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元々ハルバートン提督とその派閥による独自の判断で始まった大西洋連邦軍のMS開発

 

ブルーコスモスやロゴスを毛嫌いしているハルバートンとしては、出来る限り彼等のこれ以上の軍への介入を防ぎたかった

それ故にオーブのモルゲンレーテを使う事になった訳である

 

 

ザフトのジンを始めとしたMSに対して有効な対抗手段を持ち得なかったサハクやオーブ首脳陣は大西洋連邦軍の新型MS開発計画による技術などの獲得をすべきと考えた

 

一方で、大西洋連邦軍司令部やユーラシア連邦軍司令部などは『既存兵器での対策』と共に『MSに頼らない兵器の開発』にシフトする事とした

…確かにMSは脅威であろう

 

が、大西洋連邦軍やユーラシア連邦軍の主戦場は地上(重力下)であり、そうなると二足歩行の人型兵器であるMSが果たして必要であるか?が議論される事となった

 

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あくまでも、軍組織とは政府や統治機構における一組織に過ぎず、当然ながらかけられるリソースにも限りがある

基本歩行をメインの移動手段とするMSを自軍で運用するとなれば、当然ながら輸送手段を用意せねばならなくなる

が、大西洋連邦軍にせよユーラシア連邦軍にせよ、その支配地域は広大なものであり、もし仮にMSを中心とした戦力編成とした場合各部隊のカバーできる範囲は航空機に比べれば遥かに狭くなる事は間違いない

スラスター移動やバクゥの様な高速機動を実現できたとしても、今度はバッテリーという課題が出てくるだろう

 

戦力として強力無比だとしても、数を揃えなければならないでは意味がない

 

特に広大過ぎる支配域を持つユーラシア連邦からすればMSの有用性は認めても『MSを今後の戦力の中核にする』というのは予算的にも認められるものではなかった

 

「なるほど、確かにMSは良い兵器なのかも知れない

が、MSに対抗する為にMSをあてる

となれば、間違いなくMS関連に回す予算を増やさねばならなくなるだろう

軍人は戦闘に勝てば良いのかもしれん

が、その結果市民生活が圧迫される。或いは市民に犠牲を出す。そんな事では何の為に軍が存在するのか分からぬではないか?」

 

ユーラシア連邦におけるMS配備の是非を問う会議の席上である人物はそう発言した

 

「MSを作らぬ、とは言わん

が際限ない軍拡は結果として国を割る事がある。それは我々の祖先がした事ではないかね?

限度がある事を理解してもらいたい。何しろ我々は魔法の壺を持っている訳ではないのだから」

 

「経済界としてもMSの生産は歓迎したく思いますが、あまり数を増やすとなると財政面などの問題があると考えます

一からの開発となると難航するのは目に見えておりますし、新規開発ともなりますと間違いなく色々な角度からのアプローチも必要でしょう

必然的に開発費が高騰するのは避けられません

ですが、今の状況でそれだけの予算や資源を新規開発に回すよりも、困窮する市民生活の支援に回すべきかと」

 

「…確かにザフトを倒せたとしても市民が困窮に喘いでいては意味はない、か

…了解した。MSの研究は続けるが、既存の兵器などでの対応策を研究させるとしよう」

 

これと同じ様な事が大西洋連邦軍や東アジア共和国軍でも起き、結果としていつ出来るか分からないMS開発よりも戦闘機などの展開力の高い航空戦力の拡充と強化を選んだのだ

 

当然邪魔となるのがザフトのディン

故に『ディンだけを殺す戦闘機』、つまり『ディン・キラー』と呼ばれる戦闘機の開発に各軍は血眼になる

 

 

 

 

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幾らMSの装甲が硬いといっても、その自重を『2本の脚部』で支えねばならない以上、そこまで装甲に厚みを持たせられるはずも無い

加えてザフトのMSの多くは頭部にセンサー類を集中させている事を鹵獲した機体から地球側は把握していた

 

故に『頭部を破壊すれば良いのではないか?』との意見が次々と挙がることとなる

が、『頭部を狙って破壊するのは些か以上に難易度が高いのではないか?』との軍からの意見を受けて

 

大西洋連邦軍は

「なら絨毯爆撃をすれば良いのではないか?」

との事で凶鳥(まがどり)

 

 

「ならば、逃れられない弾幕を叩きつけてやれば良い」

とのユーラシア連邦軍の考えからcrazyが

それぞれ生まれる事となった

 

 

更に一部では急降下爆撃機(拠点絶対砕くマン)砲撃型攻撃機(大砲付き)と呼ばれる機体が生産される事となり、地球軍によるビクトリア奪還(破壊)作戦において活躍する事となる

 

 

海ではザフトの潜水艦隊をまとめて始末する為に『氷山空母』をユーラシア連邦海軍は複数隻生産

この氷山空母自体の構想は旧世紀からあり、艦橋などは通常の鋼材などで作られているが、船体の大部分は氷で出来ている。という明らかに

 

「いや、ちょっと何言ってるか分からない」

というおかしな思考から生み出されたものである

 

ある意味では戦争の狂気が生み出した産物といえるだろう

 

 

が、船体が氷で出来ているからこそ、海水を汲み上げる事により船体の補修が出来るという利点もあった

 

この目立ち過ぎる巨大な獲物を見たザフト潜水艦隊の多くはまるで『誘蛾灯に群がる虫達』の様に氷山空母に群がる事となる

それこそが相手の思惑だと思う事なく

 

 

彼等は水中用MSグーンも動員して全力攻撃を仕掛けたのだが、彼等の頭上には東アジア共和国軍からライセンス生産する事になった対潜哨戒機『海鳥』がザフトの潜水艦隊に引導を渡すべく集まり始めていた

 

 

 

…そして、対潜爆雷や対潜魚雷によるシンフォニーが海中にて始まる

 

 

それはザフト側からすれば『死を告げる交響曲(シンフォニー)』であっただろうが

 

 

 

余談ではあるが、この時期ザフトの潜水艦隊トップエースであるマルコ・モラシム率いるモラシム隊はインド洋で赤道連合による彼等の命を投げ出した陽動により、その動きを著しく阻害されている

後にモラシム隊はアークエンジェル支援の為に自分達の命すら掛けた赤道連合側との戦闘を最期にその墓標をインド洋の水底に置く事となった

 

 

 

----

 

宇宙での戦闘ならともかくとして、地上においてプラント理事国がMSの生産などにあまり積極的でないのはそう言った理由があった

 

対費用効果(コストパフォーマンス)』が良くないのである

 

 

無論滑走路を必要とする純軍事航空機ならば滑走路や管制塔などの施設の整備も必要だろうか、現在プラント理事国において一般的に採用している戦闘機はVTOL(垂直離発着式)戦闘機であり、それこそ緊急の場合には二車線道路でも対応できる

緊急展開用に各基地に存在する兵員輸送用の輸送ヘリも垂直離発着の出来るティルト・ローターを採用

 

故にある程度の事態には対抗できるだけの状況は作られていると言っても良い

…残念ながら、エイプリル・フール・クライシスにおいてはその被害が余りにも広範囲であった事などがあって、混乱する事態収束に対して余り貢献出来ていなかったが

 

 

 

加えて言えば、MSを大規模にプラント理事国等が導入したとなると大きな問題が立ちはだかる

 

…そう、ジャンク屋(戦場のハイエナ)達の存在だ

 

 

----

 

プラント、ザフトのMSは勿論プラントやザフトにその所有権はあるとされている(・・・・・・・・)

が、これもまたおかしな話だろう

 

プラントは自分達を独立国か何かの様にしきりに発信しているが、プラント理事国はプラントの所有権を放棄していない(・・・・・・・)

つまりコーディネーター達により不法占拠された状態が常態化しているという事だ

 

 

故にプラントやザフトはジンなどを『鹵獲』されたというが、『接収』

しているとプラント理事国の政治家達は判断している

 

が、ジャンク屋にその様な話がある訳もなく、彼等がそれを回収しジャンクとして売却或いは改修や修理して自分達の戦力として運用するのは正確に言えば違法行為だ

 

 

あくまでも『目こぼし(見逃している訳)』に過ぎないのであって、それをあたかも自分達の権利のように発言するジャンク屋やジャンク屋連合に対してそろそろ地球側としては何らかの制裁(ペナルティ)を与えねばならないと考えていた

 

 

と言うのも、彼等は自分達の都合でジャンクを世界にばら撒いている

その中には『民間用に調整した』ジン(戦闘用MS)も含まれており、それとて多少の知識や技術があればあっさりとザフト正規のそれとして稼働できるもの

 

「ジャンク屋達がしている事は世界に火種をばら撒くようなもの

彼等に対して『理性ある行動』を幾度も要請してきたが、それ等全てを彼等は無視している

…となれば、残念な事ではありますが潰す他にありますまい」

 

 

プラント理事国は『ジャンクの売却についてその国家の定めるルールに従う事』をジャンク回収業を営む者達に通知

 

既に大西洋連邦は『南アメリカ合衆国』に対して大量のジャンクや民生品と銘打ったMSの売却を確認している

現在同国はザフトの半ば一方的な撤退により、活動を自粛している

 

 

が、仮にプラント本国に対する攻勢を強化する場合プラント理事国として大西洋連邦軍もそれなりの負担をしなければならなくなる

手薄な状況で大西洋連邦の支配からの脱却を目指す彼等がMSという力を持って果たして黙っていられるだろうか?

 

 

----

 

大西洋連邦としての本音は「殴りたければどうぞお好きに。但し、殴られたとなれば此方も相応の対応をする事になる」

と言ったところであり、南アフリカ統一機構や大洋州からも兵力を回させる事で禊とするつもりではある

 

だが、面倒なのだ

滅ぼしたとして、そのまま放置すれば無政府状態となるだろうし、だからと言って反連邦感情の強い南アメリカを自分達の懐に入れて平穏を保つと言うのは

 

 

何せ南アメリカの反連邦感情は宜しくなく、そんな彼等に配慮した統治政策となれば下手をすれば大西洋連邦本土よりも飴を与えねばならなくなる

そうなれば当然本土の人間は不満を持つだろう。加えて南アメリカ出身の政治家のロビー活動次第では大西洋連邦の現在の安定が脅かされる懸念もある

 

 

故に大西洋連邦としては『放置一択』なのだ

 

 

決して南アメリカ合衆国に対して過度な配慮をしている

などという事はありえないし、あってはならない

 

 

そこに火種を持ち込むジャンク屋達に大西洋連邦関係者は殺意すら抱きかねない状態だったのだ

 

 

 

----

 

 

ユーラシア連邦にとってもジャンク屋は害となり得る存在だ

 

どうしてもエイプリル・フール・クライシスにより被害を受けた各地の復興を進めていきたいユーラシア連邦にとって、自分達の都合で国内にMSを持ち込みかねない彼等の存在は決して歓迎できるものではないのだから

 

どうしても広大な国土を持つが故に、緊急展開する部隊の多くは航空戦力。しかもMS相手では力不足の否めないVTOL戦闘機となる

仮に

もし仮に騒乱を起こした者がMSを使用したとしたら?

 

その場合、それを鎮圧するのに相当の時間が消費されるだろう

そうなれば勿論被害も増えるだろうし、何よりMSは単独でも明確な脅威となる

 

 

故にこそ、大西洋連邦やユーラシア連邦、東アジア共和国政府は『MSの量産体制は確保しつつ、量産した機体については宇宙へと上げる事』

で合意したのである

 

仮にMSの地上における数が増えたとしても、大西洋連邦を始めとしたプラント理事国はそれをキチンと管理できる体制を整える事でテロなどの可能性を極小としたいのだ

プラントの件が片付き次第、恐らく此方に従わないであろうジャンク屋連合や傭兵達を一掃し、地球圏の平和を取り戻す

 

 

それが彼等の描いたグランドデザイン(未来図)なのだから

 

 

 

----

 

「やれやれ、まさかあのお姫様の味方をする事になるとはねぇ」

 

「あら?でもだいぶ楽しそうに見えるわよ、アンディ?」

 

「そりゃそうだろう

何せ今までが窮屈に過ぎたからねぇ。それに白兵戦はボク達の方が上だって事くらいは示しておかないと今後本当にマズい事になるだろうさ」

オーブに到着したバルドフェルド達はアークエンジェルに合流すべきであったのだが、既に事態が切迫しているらしくアークエンジェルが指定するポイントにおける防衛戦の援護に向かう事となっていた

 

「しかし、何がどうなっているのかな?

ボク達は先程オーブに来たばかりなんだが」

 

「アスハシンパの暴走だ

いつかやらかすとは思っていたが、まさかこんなタイミングでしてくるとは思わなかった」

バルドフェルドの問いを向けられたオーブの士官は苦い表情で応える

 

「援軍は助かるし、感謝する

が、君達はオーブの人間ではないのだろう?我々の醜聞に付き合う事もないと思うが?」

オーブの士官はバルドフェルド達を気遣う

 

「まぁ、ボク達も色々あるんでね

…というか、良いのかい?」

 

「君達がザフトの人間である事は勿論知っている

が、今はそれどころではないと言うのが本音だ。それに君達はしっかり話の出来る人物と思える

ならば先ず話を聞いてからだろう

…ああ、申し遅れた

私はトダカ。一応オーブ国防軍の人間だ。宜しく頼む」

 

「これは失礼した

ボクはアンドリュー・バルドフェルド。こっちはアイシャ

あちら側で防戦の指揮を取っているのがボクの副官ダコスタ君で、防衛戦をしているのがボクの部下達だ」

 

「となると貴殿が『砂漠の虎』か

…なるほど、ザフト屈指の指揮官も地球軍に降る他に道はなかったと言う訳か

到底我等オーブが抗えるものではないのだろうな」

バルドフェルドの名前を聞いたトダカは暗い顔をしたが

 

「であるなら、尚のこと負ける訳にはいかん

我々の務めはオーブ国民を守る事。断じて己の信念の為に国を、国民を焼く事ではない」

と奮起した

 

 

 

その後ウズミの放送により、反乱者達も銃を降ろし沈静化

 

 

事態の終息を見たバルドフェルド達はアークエンジェルに戻っていく

 

 

 

 

 

 

 

 

道が交わるまであと少し

 




という訳で今回からオーブサイドは無くなります

物語は終焉へと

突発アンケート 本作設定の完全なお遊び回いります?

  • いる
  • いらん
  • それより本編でしょう?
  • ifstory補完しろよ
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