「ムルタ・アズラエル理事ですね
お噂はかねがね。オーブ国防軍カズイ・バスカーク一尉です」
「やっと会えましたね
僕はムルタ・アズラエル。一応ブルーコスモスの盟主やアズラエル財閥のトップをしています
彼女は僕の秘書です。今日は色々話をしたいものですね」
コーディネーターにより幼少期に傷をつけられた男と、あるコーディネーターの少年が生まれてから見守ってきた少年
遂にその対面が叶う事になった
「遅くなりましたが、まず謝罪させてもらいます
うちの跳ねっ返り達のせいで君には消えない傷が残ったと聞きます
申し訳ありませんでした」
アズラエルの謝罪に
「仕方ない事かと
流石に世界各地にいるブルーコスモスや
カズイは苦笑いしながら、応じる
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今でこそ過激な行動が沈静化されつつあるブルーコスモスだが、少し前特にエイプリル・フール・クライシス直後の彼等は酷かった
何せブルーコスモス構成員ならばいざ知らず、ブルーコスモスを騙る連中も少なからずいたのだから
『青き清浄なる世界の為に』
とでも言えばブルーコスモス構成員と思われていたのだから、当時アズラエルを始めとしたブルーコスモス上層部は頭を抱えるしかなかった
勘違いされがちだが、ブルーコスモスの活動目的は『環境保護』であり『コーディネーター排斥』は本来の思想から少しズレたもの
ユニウスセブンへの核攻撃とて、確かに東アジアの暴走に見えるだろうがそれとてブルーコスモス構成員が計画を主導していたわけではない
あくまでも、東アジアの作戦内容に沿ってユニウスセブンを攻撃したパイロットがブルーコスモス構成員であっただけなのだ
何せプラントへの直接攻撃なのだ。生還する可能性は低い
故に戦意の高いしかし、独断専行を行うことの無いパイロットが選ばれるのは自然な事
ブルーコスモスだから核攻撃をしたのではない
核攻撃を実行した人物が偶々ブルーコスモスの構成員だったのである
アズラエルとしてはカズイの一件を聞いて直ぐにでも謝罪や彼の治療などに動かねばならぬと考えていたが、世間一般のブルーコスモスに対する認識がそれを許さなかった
コトーに拒否された時アズラエルは
「因果は巡る、とは良く言いますが本当に儘ならないものですね」
と頭を力無く振ったとされる
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「その辺を理解してくれるのは本当に有難い事です
中々そこの事情を理解してくれる方はいませんからね
…もし何でしたら僕の人脈を使って君の片肺の再生治療が出来るところを探しますが」
「嬉しく思いますが、お断りしております
俺はこの傷もまたシン達との絆の証と思っていますので
それに自分の未熟に対する戒めでもありますから」
アズラエルの申し入れにカズイは笑いながらやんわりと拒否する
「…本当に君はコーディネーターを庇って受けた怪我を悔いていないのですね」
「ええ
理事がどの様な感情をコーディネーターにお持ちになっておられるかは存じません。でも、俺は大切な弟や妹を守る為についたコレを恥じる事も悔いる事もありません」
と自身の無くなった片肺を胸の上から抑えて笑う
「もしよろしければ、その弟さんや妹さんとの話を聞かせてもらえませんか?僕も彼女も口外しないと約束しますので」
そんなカズイにアズラエルはそう頼み込む
もし仮にこの場にシンがいれば
「ちょっ!?
カズイやめろって!」
と顔を赤くして止めるだろうが、この場に彼は居ない
シンやキラにフレイは隣室で待機しているし、部屋の外にはオーブ内戦の時にカズイの指揮下に一時的に入った隊長がいる
つまり今のカズイを止められるものは居なかったのである
「シンとマユ
ああ、自分の弟と妹なんですが、2人の両親と俺の両親は親しい間柄でしてシンが生まれる時の話を2人の両親から聞いていたんですよ」
カズイは懐かしそうに目を細め、過去に想いを馳せる
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アスカ夫妻にとって、シンは初めてのそして望んでいた
懐妊が分かると親しいバスカーク夫妻とその息子であるカズイがささやかながら祝いの席を設けた
カズイは幼いながらに色々な本を読み漁り、産まれてからシンの為にも学び始める
だが、ある時の検査で驚くべき事が判明する
産まれてくる子供の様子がおかしいのだ
そして様々な検査の末にアスカ夫妻にとって絶望する事実が判明してしまう
このままではこの子は産まれても長く生きられない
という事が
だからアスカ夫妻はシンをコーディネーターにする決断をしたのだ
オーブにおいてコーディネーターに関する制約はまだそこまで厳しくなかった事や、止むに止まれぬ事情であった事からシンはコーディネーターとして生を受ける事になる
「たとえどんな子だとしても、シンは俺たちの子だ」
「ええ、コーディネーターだと言われてしまうかも知れない。でも私達は何があろうとこの子の味方」
そうアスカ夫妻は話し合った
「水臭い事を言うな
君達の子供なら俺達にとって息子も同然だ
何かあったら頼ってくれ」
「僕も何かできる事があれば手伝うから」
そうカズイの父親とカズイもアスカ夫妻を元気付けたのだ
そしてシンが生まれた
生後少しして、カズイも生まれたばかりのシンと出会った
当時のカズイは『物語の中の世界』とやさぐれていたが、それも自分を見て嬉しそうに笑うシンを見るまでだった
あまりに純粋で、あまりにも弱くて
そして何よりも力強いそれにカズイは思い知らされたのだ
自分は確かに今此処に生きている
と
故にカズイが口に出す事は一生ないだろうがシンを誰よりも慕っている
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「…」
アズラエルも思わず圧倒された
人は
此処まで誰かを守ろうとする事が出来るのだ
そう思い知らされたのだから
「…アズラエルさま、少しだけ席を外します」
秘書の女性はくぐもった声でそう告げると足早に部屋を出て行った
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「っ!」
秘書の女性はトイレに入ると必死で嗚咽を押し殺しながら、涙を流していた
彼はナチュラルだ
別にどこか秀でたところがある訳ではない
少なくとも、身体データなどからその様なものは見られなかった
なのに
なのにどうして、自分よりも優れている筈のコーディネーターを守ろうとするのか?
どうしてそんなに一生消える事のない傷を受けたのに、誇らしく楽しそうに笑えるのか?
血の繋がっていない他人の筈
なのにあれだけの愛情を持って接する事が出来るのだろう?
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彼女はプラントで生まれながら、その能力が低かった為に親から捨てられた
餞別がわりに渡された地球行きのチケットと少しのお金
それだけが彼女の全てだった
ある時偶々アズラエルが暴漢に襲われそうになった場面に遭遇した時、彼を助けてしまった
その縁でコーディネーターでありながら、アズラエルの秘書として今も仕えている
今の立場に満足している
だが、あんな人物がいるなんて思わなかった
もっと打算的な人物で
のに
彼女は自分の流す涙の意味が分からない
ただ、この胸を締め付ける様な
切ない痛みに彼女は必死で耐えるのだった
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「いやぁ、その若さでそんな考え方をしますか
正直なところ、オーブの軍人を辞めて政治家や活動家になれば間違いなく貴方は大成すると思うんですけどね」
アズラエルはそう笑った
商人を入れなかったのは敵にしたくない事もあるが
間違いなく商人になったとしても喰われる側にしかならないのだから
「ところで、君はヘリオポリスを襲撃した連中についてどう思ってますか?一応参考までに聞きたいのですが?」
「滅べば良いと思いますが?」
アズラエルの質問に間髪入れずカズイは即答した
しかもさっきまでの朗らかな雰囲気は一変して、明らかに重い雰囲気が室内に立ち込めている
「実は当事者の1人を連れてきてましてね?
会ってもらいたいんですよ」
「下手すれば殺しますが?」
全く澱みのないカズイの言葉に
「まぁそれはそれで仕方ないでしょう
戦争を始めた上に民間人を巻き込んだ時点でそうされたとしても文句は言えませんからね
という訳で呼ぶとしますよ?」
「どうぞ、ご自由に」
明らかに目の据わったカズイにアズラエルは
(いや割と激情家なんですね。うん逆に親しみを持てて良いと思います)
とのんびり考えていた
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「彼がアスラン・ザラです
…その様子だと色々知っておられるみたいなので詳しい説明は省きますよ?」
「ええ
ようやく会えたな、アスラン・ザラ」
「っ!その声はまさか」
アズラエルの軽い紹介を受けてカズイはアスランを睨みつけた
そしてアスランはカズイの声に聞き覚えがある
『親愛なる蛮勇を愛するザフトの兵士達にご挨拶を申し上げる
ユニウスセブンの悲劇を嘆きながら、民間人のコロニーヘリオポリスを崩壊させた君達の事
…さぞや気分がよかった事と思う』
そうラクスの時に聞いた声だったのだから
「おやおや、これは悲しいな
俺はアンタらの事を忘れた事など無いってのに
…さて、母親をユニウスセブンで失ったアンタがどんな気持ちでヘリオポリスを破壊したのか是非話を聞きたくてな?
なぁ、プラント最高評議会ザラ国防委員長の息子アスラン・ザラ?」
「っ!」
凶相というものがある
カズイが普段無表情に努めているのは表情から読み取られるものが多くあるからだ
その中でも弟達や友人達には一切見せる事のない
それが今アスランとアズラエル、その秘書に向けたのである
「人ってのは変わるものだアスラン・ザラ
戦争にいけば人を傷つける事、殺す事に躊躇いがなくなるもの
優秀であるが故に人を見下す事を何とも思わなくなるもの
芸術作品が何故人を惹きつけると思う?
俺はそれらが変わらないものだからだと思うがな」
「そんな事は」
「ないと言い切れるか?
自慢にもならん話だが、俺は対空砲火でジンを撃退した時そんな事をした自分に強烈な嫌悪感や人を殺した事に罪悪感を感じたよ
で、聞けば君らはヘリオポリスで友人である人物を喪ったと聞く
怖くはなかったか?恐ろしくならなかったのか?」
カズイは凶相を素の無表情に戻すとそうアスランに問いかける
「親しい者を失う痛みが分かるアンタが
その手で同じ様な人間を増やしていく
それで本当に何かが救われると思うのか?だとしたら一部の連中が言う様にアンタやプラントの連中にはこう言ってやるしかない
『
「他人を傷つけた手で、誰かの命を奪った手で愛する者や大切にしたい者に触れたいのだろうか?
俺は、嫌だがな」
「くっ」
アスランは唇を噛み締めた
「…少し歩きませんか?」
カズイはそう室内の者達に声をかけた
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「これは?」
アズラエルは声を上げる
「ヘリオポリスの管制官の眠る場所ですよ」
カズイは持っていた花を墓前に捧げた
「あの日、俺達は避難用の脱出ポッドを探してヘリオポリス内を走り回っていました
そんな中でヘリオポリスで避難を呼びかける避難通信がコロニー内に響いていたんです
でも、大きな音と共にその通信は途絶えました
オーブに帰国して直ぐに調べたんですが、この方達はどの脱出ポッドにも乗っていなかったとの事です」
カズイは墓前に膝をついて手を合わせた
「…そんな」
アスランはその光景に見覚えがある
母レノアが死んで、しかもその遺体すら回収できずに別のコロニーに出来た母の墓
その前で母の死を悼んでいた父の姿に似ていたのだから
「…犠牲者は彼等だけなのでしょうか?」
アズラエルの秘書は口を開く
「いえ、やはり少数ながらに未だ行方不明の方がいるそうです
…言うまでもなく、生存は絶望的でしょうが
ありがとうございます。あなた方が最後まで誘導や避難を促してくれなかったなら、もっと多くの人が亡くなった
そして、すみません
あなた達を助ける事は出来なかった」
総勢18名
それがヘリオポリス崩壊によって失われた民間人の数だ
コロニー一つが崩壊したにも関わらず、この数なのは素晴らしい事なのかも知れない
だが、本来なら彼等に明日は当たり前の様に訪れるはずだったのだ
警告を無視していた訳でもない
モルゲンレーテの工場で大西洋連邦軍の新型の開発をしていたという事をどれだけのヘリオポリス住民は知っていただろうか?
「…なぁ、アスラン・ザラ」
「なんでしょうか?」
カズイは墓に手を合わせ、目を瞑ったままアスランに声をかける
「お前達ザフトやプラントの人間は
こんな光景をたくさん作っておいて、本当に自分達の主張が受け入れられると思ってるのか?」
「それは」
カズイは立ち上がり、アスランに向き合うと
「アンタは全く頓着してないみたいだから言っておくが、今アンタの後ろにある墓標
それがオーブ国内でエイプリル・フール・クライシスが原因で亡くなった人達のものなんだよ」
「っっっ!!」
そう残酷な事実を告げる
「これで何も思わないってんなら、もう俺から話をする事はない
あとはオーブの法の裁きを受け入れるんだな」
カズイはそう言って顔を青褪めさせるアスランを無視して、アズラエル達の方へと歩いてゆく
「これが、俺達の正義なのか?」
アスランには自分達のしてきた事の意味が分からなくなってきた
「『幾ら綺麗に花が咲いても、人はまた吹き飛ばす』
『いくら吹き飛ばされても、僕らはまた花を植えるよ、きっと』
ね
花を吹き飛ばされない様に守る者と、吹き飛ばされて植える者
どっちが正しいんだろうなぁ」
カズイはそう独り言を言うとアスランを残して去って行った
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「中々にエグい事をしますね」
「自分達が正義であると疑いもしない連中には、このくらいの事をやらにゃ分からんでしょう?」
アズラエルの秘書が運転する車で次の場所へと移動する車中アズラエルはさも楽しそうにカズイに話しかける
カズイは仏頂面で一蹴すると
「都合良い事しか見ない、見たくない
そう言うなら、そいつの首根っこ掴んで無理矢理現実を直視させる以外の方法を俺は知りませんよ」
「いやぁ、中々面白いですね貴方は」
「…貴方は教師とかが向いているのではないでしょうか?」
「楽しそうですね、アズラエルさんは
教師は無理ですよ。多分入れ込みすぎて俺の方が先に潰れますって」
満面の笑みを浮かべるアズラエルと苦笑するカズイ
そして薄く笑いながら車を走らせる秘書の女性
大人と子供
ナチュラルとコーディネーター
権力者と(自称)一般人
立場の違う者達が同じ空間で談笑に興じていた
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「まさか古巣にもう帰って来れるとは思いませんでしたよ
お久しぶりです、ラミアス艦長にフラガ少佐、バジルール中尉にジャン少尉
オーブ国防軍所属、カズイ・バスカーク一尉乗艦の許可を頂きたく」
「大西洋連邦軍アークエンジェル艦長マリュー・ラミアス少佐です
バスカーク一尉の乗艦を許可します」
「…っ!」
「ふふ」
「おいおい、全く何だよこりゃ」
「やれやれ艦長も
まったく」
アークエンジェルにて会談をする事になったカズイは艦長であるラミアスとやり取りをしたのだが、思わず2人とも吹き出してしまった
そんな2人を見てフラガとナタルは苦言を呈する
のだが
「ん?」
「おや?」
「あら?」
ジャンとアズラエル、秘書の女性はナタルの発言に違和感を覚える
「…あー、バジルール中尉?」
「…?
っっっっ!!」
カズイがナタルを
自分のミスに気がついた彼女は顔を赤く染めて俯いてしまった
「あら?」
「お、こいつは」
ラミアスとフラガも常にないナタルの状態に何かを察したらしく
楽しそうにカズイへ目配せをしたのである
----
「いやぁ、まさか噂の『真のコーディネーター』とブルーコスモスの盟主殿と話が出来るとは思わなかったよ、ボクは」
「私こそ『砂漠の虎』アンドリュー・バルドフェルドさんと話をする事になるとは思いませんでしたよ
はじめまして、カズイ・バスカークです。現在はオーブ国防軍一尉ですが少し前までは大西洋連邦軍少尉を拝命しておりました
あと今回の助力、オーブ国防軍を代表して御礼申し上げる
お陰で無用な犠牲が避けられました。ありがとうございます」
「いやいや僕の方が困惑してますよ
ムルタ・アズラエル。ブルーコスモスの盟主という方があなたがたには分かりやすいでしょうね」
アークエンジェルの一室にてアズラエル、バルドフェルド、カズイ(何故に!?)による会談が始まった
「いや失礼したね
僕はアンドリュー・バルドフェルド
今はしがない虜囚の身さ」
「それも今回の話し合いの結果如何で変わりますよ」
「しかし、こう言っては何ですけど」
カズイは顔を顰めながら口を濁す
「気にしないで言ってくれて構わないさ」
バルドフェルドは遠慮無用とカズイに笑う
「では言いますけど
プラントはどうやって戦争を終わらせるつもりだったんですか?」
どうしても理解出来ない長年の疑問をカズイは口にした
「というと?」
アズラエルは一応確認の為の合いの手を入れる
「確かにザフトの軍事力、とりわけMSは凄まじい兵器でしょう
局地戦や戦術レベルの戦闘なら早々負ける事はないくらいに
ですが、元々プラントの人口全てを動員したとしても、明らかに人手が足りないのは明白
まさか、地球軍の本拠地を落とせば戦争は終わるとでも思っていたのでしょうか?」
「うーん、正直分からんとしか言えないなぁ」
バルドフェルドとしてもその辺について疑問に思っていただけに何とも言えない気持ちになってしまう
「そもそも地球軍というのはあくまでも『総称』であって、それを構成しているのは指揮系統も思想も違う軍隊なんですが」
「Nジャマーの世界中への敷設もそうですが、ザフト潜水艦隊の意義もかなり難しいところですよね?
下手すれば海洋国家全てを敵に回しかねない」
苦笑するアズラエルに首を傾げるカズイ
「難しいところだよね
何処で終わらせるのか?か」
「市民というのはとかく身勝手なものです
それは私達ナチュラルとあなたがたコーディネーター
どちらもさして変わらないと思いますが?」
「そうですねぇ
戦争が始まろうとも、それが遠い出来事であるなら誰も『明日は我が身』なんて考えませんからね
難しいところではありますけども」
バルドフェルドの言葉にカズイは険しい顔で、アズラエルは更に苦笑を深める
「戦争を始めるなんて簡単でしょう
かの旧世紀の初めて行われた世界を巻き込んだ大戦は1人の青年が放った銃弾で始まったと聞きます
ですが、その大戦が終わった時大戦の口火を切った筈の国家は既に降伏していたらしいですね」
「…ああ、
本当に貴方子供ですか?そんな昔のこと私くらいの立場の人間でも知らない方が多いと思いますが?」
「そんな事があったのか
いやいや、ボクもまだまだ知らない事が多かったという事かな」
カズイの言葉にアズラエルは驚いた様な顔をし、バルドフェルドは苦笑を浮かべる
「プラントで現在の状況を正確に市民が理解しているとは正直なところ思えません
キャリー少尉の部下である元ザフトの方から聞いた話ですが「もし負けていると分かっていれば早々に兵を宇宙へと戻すだろう」と
恐らく地上のマスドライバー全てを破壊して時間を稼ぎ、その間に宇宙で戦力の再編を行なうのではないでしょうか?」
「その可能性は高いでしょうね
とは言え古今東西、戦争にせよ商売にせよ『自分達の領域』で戦うのは決して好ましい事ではないでしょう」
「…となれば、起死回生の一手
戦局を覆す様な新兵器や超兵器と言った隠し玉があると見るべきかも知れませんね」
「さて、今の困窮するプラントにそんな余力があるのかどうかについては甚だ疑問ですが、大凡その予測には同意できます
…本当に貴方、ヘリオポリスで民間人でしたか?
僕からすればオーブの特殊部隊の人間だ。そう言われる方が余程納得できるんですけども」
カズイと推測などを語り合うアズラエルは明らかに民間人のソレと違うカズイの知識量に思わず裏の事情があるのかと冗談を言った
「…アズラエル様
カズイ・バスカークは一般人であると既に調査で判明しておりますが?」
「いやいや、武装した人間3人をあっさり制圧できる子供、しかもナチュラルって何なんですかね?」
「いやちょっと待ってくれ
…武装した人間を制圧した?何を言っているんだ」
秘書とアズラエルの会話にバルドフェルドは思わずツッコミを入れてしまう
「おや?彼を『真のコーディネーター』と呼んでいるのにそこで驚くんですか?調査が足りませんね『砂漠の虎』の異名が泣きますよ?」
「…全くどうせその名前しか知らないのでしょう
『外見のみに囚われて本質を見失う』流石は砂時計の住民ですね」
「…随分な物言いだね」
アズラエルは茶化して言うが、秘書の女性は明らかに侮蔑しているかの様な物言いだ
流石のバルドフェルドも少しカチンときた様で少し険しい顔をする
「君にプラントの人間の何が分かるというのかね?」
バルドフェルドはついそう反論したが
「彼女はプラント生まれのコーディネーターですよ?」
「そのプラントで生まれたのですよ、私は」
それが特大な爆弾に火をつける事になったのである
----
「コーディネーターとは『親の理想を叶える道具』となる側面があるのはご存知ですよね?アンドリュー・バルドフェルド
その上であなたに聞きましょう
『貴女は私達の子供ではない。私達の子供が
そう言われた子供の気持ちがあなたにわかりますか?」
親に
プラントに
そして
目を逸らし続けたもの
逃げ続けた代償
その対価を支払う時が来たのだ
突発アンケート 本作設定の完全なお遊び回いります?
-
いる
-
いらん
-
それより本編でしょう?
-
ifstory補完しろよ