勘弁して、ほんとマジで   作:鞍馬エル

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オーブ滅亡カウントダウン、開始


 天御柱(残された希望)

「最早避けられぬ

ならばせめて未来だけでも遺さねばならん」

コトー・サハクは議会に出席しているカガリや実務に追われているミナ不在の中開かれた会議の席で重々しく告げた

 

「我等オーブの信用は最底辺にまで落ち込んだであろう

情けないが、この状況を覆す手段は、ない」

元よりウズミの掲げた国是やカガリの北アフリカでの行動は元より、シンを庇ったカズイを襲った者達の捕縛すら出来ていなかったのだ

元々低かった信用が今回の件で最悪になったのは間違いない。国民を何とか逃さねばならない

 

戦火に焼かれるべきなのは自分達の様にこの状況を作り出した者なのだから

 

 

 

とは言え、最低限の人選はしなければならない

プラントからの避難民はアズラエルが引き取っているし、ヘリオポリス襲撃犯であるアスラン・ザラもそちら側に引き渡している

 

大西洋連邦としてもMS強奪は勿論犯罪である。…まぁ戦争犯罪について議論すべきかは些か以上に議論の余地はあるだろうが

 

 

アメノミハシラに避難させておきながら、そこでまた同じ様な事が起きては本末転倒

 

「…悪いが我等と共に地獄へ行ってもらわねばならん」

命の選別

 

正しく最悪の事であるだろうが、せねばならない

 

 

「…では、我々も動かねばなりませんな」

 

「…頼めるか?ウナト殿」

 

「私もまたオーブの責任ある立場ですからな」

コトーの言葉にウナト・ロマを始めとした者達は神妙な面持ちで頷くと速やかに動き始めた

 

 

 

…全ては明日(未来)を守る為に

 

 

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「…ふん、そうなるか」

 

「如何します?ギナ様」

本土の父コトーから連絡を受けたロンド・ギナ・サハクは不愉快そうに呟いた。部下の言葉に

 

「仕方あるまい。直ぐに本土の人員を受け入れる態勢を準備しろ」

と指示を出す

 

 

「やはりアスハの狂信者を根絶させねばならなかったか」

時期尚早であった事をさしものギナも悔やむ

 

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『3日

…3日だけ時間を用意しよう。それが我々からの君の苦労に対する対価だ。それ以上は許容出来ない

オーブ本島は勿論、他の島も全て火の海とする。…宜しいな?』

 

「……最後の慈悲

このウナト・エマ・セイラン、有り難く頂戴します」

 

ウナトのいっそ哀れとすら嘲笑されかねない低姿勢な努力は一つの結実を見た

 

 

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オーブ攻撃は大西洋連邦議会において可決され、同日ユーラシア連邦議会においても議会を通過

速やかなる『事態解決』に向けて全てが動き出す

 

 

大西洋連邦軍太平洋艦隊本拠地であるハワイから

ユーラシア連邦軍太平洋艦隊本拠地であるウラジオストックから

東アジア共和国艦隊が本拠地である香港から

それぞれ出撃

 

…更に各国空軍がオーブへ向けて動き出し

 

アフリカ共同体や大洋州連合も少数ながら部隊をオーブへと派遣

 

 

 

…全てを灰にせんが為に、動き出した

 

 

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『…始まってしまったか』

 

「不幸中の幸いなのが、オーブ本土のみに攻撃を限定する事でしょうな」

オーブ攻撃の報を受けたハルバートンとサザーランドは通信越しに今後についての話し合いを行なっていた

 

「オーブのロンド・ギナにもそれについては連絡しております。政府側からは宣戦布告から3日の猶予を与える、と」

 

『…ふぅ。出来るならばオーブ攻撃はしたくなかっただろうに

面倒をかけてしまうな、大佐』

 

「仕方ない事と諦めております」

兵站管理などや作戦立案など幅広く影響力を持つサザーランド故に、今回のオーブ攻撃については各方面との調整や協議を行なわねばならず、それに加えて政府との話し合いの仲介など激務を強いられている

 

特に大量の鉄量を必要とする今回のオーブ攻撃は特に各方面軍などとの調整が難しい事もあって、サザーランドの様な顔のきく人物は引っ張りだことなっていた

 

 

現在のところプラント本土の監視と東アジア共和国艦隊とローテーションでボアズを包囲しているが宇宙側に大きな変化は起きていない

 

『新型量産機の計画が持ち上がっていると聞くが』

 

「現状を鑑みるに少数の生産で良いと判断しております

恐らく其方に回すのと予備機くらいの生産数ではないかと」

 

『…そうだな。戦力が充実するのは好ましい事だが、あまり増やし過ぎても困る。…その辺の微妙なバランスを取ってもらえるのは有り難い限りだな』

どうしても予算などの関係で交渉などをしなければならなくなる

 

しかし、ハルバートンはオーブとの共同開発の件で関係者からよく思われていない

それはハルバートン自身も理解しているからこそ、その辺を上手く調整してくれて前線の事にも理解のあるサザーランドの存在はありがたいものとなりつつあった

 

 

『…ところで、大佐

『彼』が本土で治療を受けると聞いたが?』

 

「間違いありませんな。…加えて『歌姫』に『前国防委員長の息子』も」

サザーランドは心底勘弁してほしいと深い溜息をつく

 

「出来る限り早めに結論を出す様に此方も動きます

…今暫く時間を頂きたい」

 

『…わかった

だが、貴官もあまり無理はしないでくれ

これ以上の混乱は無用だからな』

 

「ええ、この戦争を終わらせるまでは死ねませんからな」

 

 

 

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「キラ!」

 

「トール!?ミリアリアも」

 

キラはオーブ国防軍を除隊した後、家族と共にフレイが教えたクサナギという単語を頼りに避難船(・・・)へと乗り込もうとしていた

そして彼は友人であるトールとミリアリアと再会する

 

「良かったキラ無事だったんだ」

 

「…うん」

ミリアリアの言葉にキラは恐らく二度と会えなくなったであろう友人達の事を思い出し、顔を伏せた

 

「…カズイの奴」

 

「大丈夫かしら」

トールとミリアリアも表情を曇らせながら、無茶しがちな友人の事を思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

希望は絶たれ、夢は遥か彼方

それでも人は止まらない

 

天に掛かる御柱

それが希望を呼ぶか、それとも

 

 

 

 







カウントダウン
5

突発アンケート 本作設定の完全なお遊び回いります?

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