ロード・ジブリール
生前はロゴスのメンバーであり、環境保護団体ブルーコスモスでも屈指の発言力や影響力を持っていた人物
だが、その在り方がロゴスメンバーから危険視され過去のモノとなってしまった
とは言え、彼もまたロゴスという経済界の有力者の一員であった事は変わらない事実
となれば、彼が持っていた物について手を入れるのは極自然な事と言えるだろう
幸いと言うべきか、ジブリールは自尊心が高い上に激情家の面があった為だろうか?彼には伴侶や恋人、或いは親しい家族等も居なかった
…いや、居たのだろうが彼がロゴスの一員となって一年もしない内にその尽くが行方不明になっているだけ
ロゴスとは良く小説などで言われる秘密結社などではなく、キチンと法の下で活動する組織
但し、その影響力や発言力は並の組織などでは足元にも及ばない所はあるだろうが
基本的にロゴスメンバーが直接手を下す事は殆ど無い
する必要がないのだから
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『アークエンジェル級にミラージュコロイドを搭載する改造案、か』
『コストは跳ね上がるだろうが、監視役としてはこれ以上ないものとなるだろうな』
『…こっちは
……うむ、何とも言い難いのだが』
ジブリールの派閥の者から齎された様々な兵器の開発計画
ロゴスの皆は思った
『『『『『何故
と
確かにロゴスメンバー達は危険な兆候をジブリールに見た
故にこそ、ジブリールの財力や影響力と言ったものを消耗させる為に
ロゴスメンバーの中で言えば当時ジブリールは立場が良かった訳でもなく、アズラエルからブルーコスモスの主導権を奪うにしても実績や財力、影響力など足りないものが山程あったのは確か
その焦りがさも『残り物には福がある』と思わせたのだろうとは思う
…思うのだが、流石にコレはない
それが開発計画案を見てロゴスメンバー達が思った偽りのない感想であった
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『…ロドニアはどうする?』
『アズラエルも言っていただろう?
「流石にこれ以上やり過ぎると面倒ごとが増える」と』
兵器の開発計画案の是非は一先ず置いておくとしても、それより問題となる物が見つかった
…見つけてしまった
それこそがアズラエルが貧乏籤を引く事となった『
『精神コントロールによる強化人間計画』であった
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ロドニアにある研究所
実のところ、既にユーラシア連邦軍には連絡しており即座に欧州方面軍が強襲
その結果、『保護』した者3名以外についての『処理』はユーラシア連邦軍に委託する事となったのだが3名の取り扱いについてどうすべきか彼等は頭を悩ませていた
経営者として、経済界の重鎮として高い能力や実績を持っている彼等であったが、彼等が相手をするのは大人であり、且つ自分達と同じ様な立場の者が多い
流石に子供、しかも精神操作された子供相手となると正直なところとしてはお手上げだった
『…アズラエルに振るか?』
あるメンバーの発言に
『仕方あるまい』
『うむ、奴ならば上手くやるだろう』
と口々に賛意を示すメンバー
「ボクも忙しいんですけどねぇ!?」
とこの場に居ないアズラエルの怒号が聞こえた気がしたメンバーであったが、そこは海千山千の食えない者達
華麗にスルーしたのである
『それはそうと、流石にミラージュコロイドを搭載したパンジャンドラムはどうかと思うのだが』
あるメンバーの戸惑いに満ちた声が虚しく響いていた
ロード・ジブリール
どうやらパンジャンドラムによって活路を開いたお陰か、順調に
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「という訳でお任せしたいと思うんですよ?」
「はぁ」
「あら、アズラエルさん
お帰りはあちらですよ?」
病室(という名の会議室)でベットに横たわっているカズイにアズラエルは話を振った
『もうこれ分かんねぇな』と現実逃避しそうなカズイ
『寝言は寝て言え』と言わんばかりの塩対応なフレイ
それぞれのアクションでアズラエルへの返答とした
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フレイのアズラエルへの好感度はそれこそ『利用しないといけないのは分かるが、可能な限り会いたくもない人物』であり、なんなら次々と問題を持ち込んできたカガリに対するそれに近しいものであった
勿論、大西洋連邦への亡命を手助けして結果としてカズイの治療にも協力してくれたアズラエルに対する感謝の気持ちがないとは言わない
だが、それ以上に利用されたのも確かなのだ
父親であるジョージ・アルスターが亡くなった事によりフレイの手には父親の莫大な遺産と父親が培ってきた人脈が転がり込んできた
…だが、その全てがどうでも良い事
フレイが必要とするのはベットに横たわっている冴えない(本人談)男といつも御守り代わりに持ち歩いているナイフだけなのだから
あと数年もすれば、カズイも結婚できる年になる
そうなれば、フレイが喪ったモノも手に入れられる。…まぁ少々生意気な弟と妹が自動的に付いてくるのはどうかと思わなくも無いが、それはそれと割り切れない話ではない
正直フレイにとってオーブも大西洋連邦も信用ならないモノと見えていた。必要だから已む無く関わっているが、そうでなければ決して関わり合いになりたいとは全く思っていない
父親の遺産についても、フレイからすれば必要な分だけ確保さえすればそれ以上については寧ろ邪魔とすら思っていたから、
それに何よりも、
勿論、相手にも相手の立場があるだろうし、無条件で我が身を顧みる事なく人助けの出来る人物が居たとしたら世間ではどう受け止められるかは知らないがフレイ個人としてはお近づきになりたくはない
小耳に挟んだ『救世主思想』とやらについてフレイはそれこそ吐き気すら覚える程の嫌悪感を持った
助かりたい
助けて欲しい
そう願うのはフレイとて理解出来る
事実フレイとて、あの時キラに対してその様な思いを持ったのは事実なのだから
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でも今思えば変な話だ
仮にキラを焚きつけて彼の手を血で汚し続けて
なら自分には何が出来るのか?と思ってしまうのだ
あの時のアークエンジェルにはヘリオポリスの避難民も多く乗艦していた。フレイとてその避難民の1人
「いつになったら私達は解放されるの!?」
「食事が少ないのではないか?」
「せめて自分のスペースが欲しい」
良い歳をした大人がまるで親鳥を巣で待つ雛鳥の様に喚き立てていた
なまじアルテミス要塞へと寄港していたが故に、避難民の不満は無視出来ないレベルへと高まっていたものだ
だが、いざ大西洋連邦軍人として考えると避難民の望む様な対応が出来る訳もなかった事が理解出来た
元々ヘリオポリスにあった新型MS。その運用母艦としてアークエンジェルはあった
ヘリオポリスの避難民の様な大量の『非戦闘員』を抱える事など想定されていたはずも無い
ラクス・クラインを救出した理由の一つは『脱出ポッドを見つけてしまったから』と軍に志願したフレイは副長であるナタルから聞いた
避難民の中で
何のことはない
そうしなければ、アークエンジェルは物資不足で動けなくなる可能性が高かったのだ
それは何故か?
…そう、オーブの避難民達が「寄港したのだから充分な食事など」を求めたからだ
トールやミリアリアはそんな空気に嫌気がさしていた。だが、自分とサイは寧ろそんな2人がおかしいと考えていたのだから、全く以って笑えない話
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婚約者であったサイと恋人であるカズイの仲は結局拗れたまま
とは言え、カズイの危機を報せてくれたのは事実だ。カズイ自身も本来ならその生存自体を表に出せなかったのにトールとミリアリアと共に自身の無事を連絡している
もう二度と逢えない立場となってしまったが、それでも構わないと私もカズイも思っている
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カガリ、いやセレインはアメノミハシラから退去せざるを得なくなっていた
彼女自身、自分の至らなさが沢山の人の人生を狂わせた自覚がある
正直死なせて欲しいと今でも思っているが、それは逃げでしかない事もまた彼女は理解していた
もうオーブに何かしらの貢献が出来なくなったこの身であったが、せめてこれからのオーブの未来の為にも自分がオーブに留まる訳にはいかない
勿論、父親であるウズミや叔父であるホムラ、頼りにしていた護衛のキサカに育ててくれたマーナ。鬱陶しい程に絡んできたユウナ
…みんな死んでしまった
そして今となってはオーブにとって
分かっている
自らの立場を自覚せず、何とか掴んだはずの
やり直せる唯一の機会を私は遂に手にできなかったのだから
挙句、身を粉にして働いてくれたカズイの身一つ守れなかったんだ
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「どういう事だ、それは!?」
「…どうやら収容先の病院関係者がバスカークのデータを取る為に
……薬を使って仮死状態にしていたらしい」
ミナからその報告を聞いた瞬間、私の身体から力が抜けてしまった
何の為に、必死になってやってきたんだ?
お父様の理念はオーブにとって呪いとなってしまったのか?
ミナやコトー、ウナト達が協力してくれている
カズイやキラ、フレイにシンまでしたくもないだろう立場や責任の元動いてくれていた
なのに、自分の手の届かない所で致命的な問題が発生する
何を守ろうとして、何の為に抗って来たのか分からなくなってしまったんだ
「私は行けぬ。元々我等が不甲斐ないばかりにこの国を窮地へと追い遣ったのだ。…ギナとミナに責任を押し付ける事になるが、此処で古きオーブとは決別せねばならんのだ」
「であれば、オーブの外交責任者である私もその罪から逃れる訳にもいきますまいな
恐らく首長制は否定され、辛い時を過ごす事となるだろうが」
コトーとウナトはそう柔らかい笑みを浮かべたんだ
本土に残れば死ぬと分かっているのに
「…じゃあ私も残らないと不味いかな?
ユウナすら笑って自分が残る事を選んだ
「此処で誰かが責任を取らなきゃ国民はついて来ない
…だけどいきなり首長制を全否定するとなると、オーブの政体的に難しくなるだろう?」
首長会議による発議を議会が承認する形なのがオーブの政治形態
勿論議会としては古い体制である首長制の打破を目指している
旧世紀末に起きた再構成戦争で多くの国家が滅びた。国家が滅びる以上、その国家の象徴である王家もまた断絶する事となり、今となっては世襲制を公式に行なっている国家はスカンジナビア王国とオーブの五大氏族くらいだろう
時代遅れであり、過去の遺物とすら揶揄されかねないが故にスカンジナビア王家は清廉たれと自らに課し、そうでない者は迷う事なく王家の一員としての立場から追放している
オーブでもそうだった
…そう思いたいが、少なくとも私は父や叔父に甘やかされていたのだと今更ながらに痛感する
サハク家は『オーブを導くに足る人物』を求めたが故にギナとミナの様にコーディネーターを次代として選んだのだろう
ユウナは少々優柔不断が目立つものの、軽挙妄動の私に比べたならば慎重とも言える性分であった
誰もが真剣に
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『申し訳ないとは思いますが、カガリ・ユラ
…私達は
…そして息子も
オーブの理想の為に必死に働きました。当たり前と仰られるかも知れませんが、であるならば
であるならば!何故息子は襲われねばならんかった!!』
「…っ!」
カズイの大西洋連邦への転居。オーブを見放す選択をしたカズイの両親と何とか話をする機会を設けた
だが、当然2人はオーブに残る意思はなく、フレイ・アルスターとアズラエル理事の勧めもあって大西洋連邦へと住まいを移す事を既に決めていた
『中立だの、オーブの理念だの
そんな事は私達にとってどうでも良い!何故息子がオーブの国民によって害されねばならん!!』
…返す言葉すら無かった
指示を出したとしても、それが為されていない以上何もしていないのと同じであり、カズイを何としても助けねばならない筈の病院関係者すらそれよりも他の事を重視したのだから
そして、私はミナと共にアメノミハシラに逃れた
逃げたく無かった。あのままオーブ本土で死にたかった
…でもそれすら出来なかったんだ
『カガリ・ユラ。仮に貴殿が本土で命を絶つ選択をするならば
我々はオーブ本土復興に一切手を貸す事はない』
そう言われたのだから
『ウズミ・ナラや前代表であるホムラ
そしてカガリ・ユラ。君達全てがオーブ本土と運命を共にしたとなれば君達は
…アスハのした事を正当化させるつもりなど我々にはない。…遺されたオーブ市民の憎悪の的となって貰う。無論サハクも同様だがね
それが我々がオーブ本土復興を援助する為の条件だ』
ならば何故私は名を捨ててまで生きなければならないのか?
そう何度も自問自答した
プラントによるユニウスセブン落としが阻止されれば、私は私が行かなければならない所へと行く
…身勝手過ぎる私だが、あの時の様に叱りつけて欲しいと願うのはやっぱり勝手過ぎるのだろうな
死者は何も語る事なく
ただ生者の背を見送るのみ
そして時は平等に、残酷に流れ続ける
突発アンケート 本作設定の完全なお遊び回いります?
-
いる
-
いらん
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それより本編でしょう?
-
ifstory補完しろよ