勘弁して、ほんとマジで   作:鞍馬エル

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エピローグ的なもの


出来については保証しかねます(いつもの事)


 終わらない明日へ

ザフトクーデター派によるユニウスセブン落としは組織や思想の垣根すら超えた者達によって防がれ、未曾有の危機は回避された

 

 

だが、それで

 

「ハイ、終わり。解散!」

となる筈もなく、各方面は戦後処理などに忙殺される事となる

 

 

 

流石にアメノミハシラに避難していた筈のキラがよりにもよってストライク(大西洋連邦軍の機体)に乗ってイズモ(オーブ国防軍艦艇)から出撃したのを知った俺は思わず天を仰いだものだ

 

 

 

声をかけた後で判明した出撃メンバーだったが、まぁ多国籍にも程があるメンバーだった

 

 

傭兵、ジャンク屋、元ザフト関係者に元国防軍

クサナギからはバルドフェルド隊と数少ないオーブ国防軍

 

先発していたドミニオンからは三人衆とキャリー隊

 

 

アスラン?

不確定要素を投入する余裕はどうやらなかったとアズラエル氏の軍における代理人ポジのサザーランド大佐から教えて貰った

 

 

マジそういう気遣い要らないから

 

 

 

ザフト側からの援軍?

援軍、だったのかは定かではないがクーデター派に攻撃をかけていたのがフリーダムとハイマニューバの群れに見慣れたシルエット(前世での推し機体の一つ)

 

…あのー、あの状況でフリーダムに乗れるパイロットで

しかもクーデター派に明らかに属していないパイロットを私は1人しか存じ上げないんですが

 

 

 

どうやらクルーゼさん入りのフリーダムとサトー隊の皆さんだった模様

 

 

 

…advanceかよ!

つか、サトーさん達フライングの上にアンタらが落とすん違うんか!?

 

と思わず発狂しそうになりましたが、私は元気です

 

 

 

因みにカズイの取り乱した姿を間近で見たフレイは鎮痛剤を飲ませるべきか真剣に悩んだとか何とか

 

 

 

 

 

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ユニウスセブン落とし阻止直後、プラント本国より無条件降伏の申し入れがあったそうです

なお、申し入れをしたのがシーゲル・クラインとパトリック・ザラだった事に関してはノーコメントとさせてもらいます

 

 

ジョージ・グレンを名乗る訳の分からない人物?

…いやマジで理解出来ない存在と話す機会がありましたが、話す事は何もありませんでした

 

「死者が現世にいつまでもしがみ付くのは道理に合わない」

勿論、世間では死者同然の扱いになっている俺もそう

 

 

 

今俺やフレイ達が居るのは廃棄コロニーの一つ

近くに呪われた地(メンデル)があるなど正直好立地とは言えないものの、隠遁生活を送るには問題ない場所と言えるでしょう

 

 

此処に居る者は公式上には存在しない者ばかり

 

…ラクス・クラインやニコル・アマルフィにその母君などが居住している

デュランダル氏については残りの避難民のまとめ役をして欲しいとラクス嬢が頼み込んだらしい

 

現在のんびりと農業用コロニーとして密かに改造された此処で農業に勤しんでいた

 

 

そこに輸送艦が到着。それ自体は予定通りだったのだが、そこに居たのがフレイとシンにマユ

そしてナタルさんだった

 

 

生まれて初めて、女性相手に本気で手を上げる事になったりシンと本気の喧嘩をしたりしたのだが、結局押し切られた形となってしまう

…あとしれっと混ざってくんなや!このじゃじゃ馬娘がよぉ!!

 

 

なお、入港した輸送艦の艦長はマリューさんでアークエンジェル時代のクルーの大半がそのまま輸送艦のクルーに転職した形となっていたのは驚きだ

 

 

どうやらプラントという頭痛の種(仮想敵国)が消滅した事により、旧理事国では軍縮の機運が高まったらしい

 

大西洋連邦軍では宇宙軍のハルバートン提督と司令部のサザーランド大佐が退役する事で兵達の退役を促す形となったそうな

 

 

ハルバートン提督は政府の軍事の相談役として

サザーランド元大佐は此方に対する調整役として

それぞれ新しい道を歩む事となった

 

 

…まぁ、サザーランド元大佐については此方の生命線(補給や輸送)の責任者なので知っていますけどね?

 

 

この様な人事となった理由の一つには軍の最高司令官となっていた大西洋連邦アーヴィング大統領が辞任した事が理由だそうだ

 

 

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アーヴィング大統領はプラントとの調印をユーラシア連邦大統領と東アジア共和国首相と共に月面プトレマイオスにて行ない、プラントとの武力衝突の終結を3カ国ならびプラント指導部と連名で宣言

 

これにより夥しい数の犠牲者を生んだ戦乱は終わりを迎える事となった

 

 

 

だが、アーヴィング政権下において行なわれた『オーブ攻撃』や『プラント本国に対する攻撃』

後者は未遂となったが、此れ等にについてはやはりと言うべきか自称識者(・・・・)が声高に問題だと喚き散らした

 

本来ならば、それに便乗する野党や与党内の反アーヴィング派は不気味な程沈黙を保っていたな

 

 

理由は簡単

オーブ攻撃はともかくとして、プラント本国への攻撃の根拠である『ジェネシス』や『ユニウスセブン落とし』の詳細をアーヴィング大統領を始めとした各国首脳、そしてロゴス(経済界の重鎮)は情報を伏せるべきと判断

これに関しては与野党の政治家が合意していたからだ

 

 

仮にジェネシスにせよ、ユニウスセブン落としにせよ一部過激派(プラントのコーディネーター)がやらかした事

下手をすれば地球における反コーディネーター感情が再燃しかねない恐れがあった

そればかりか、地球軍に所属している地球に住むコーディネーター達の過激な行動を制止出来なくなる可能性すらあったのだから

 

 

 

実のところ、ユニウスセブン落とし阻止に伴いかなりの犠牲者を出す事となってしまっていた

 

 

大西洋連邦艦隊は初動が遅れに遅れてしまい、実際活躍したのはドミニオンくらいという有様で被害はなかった

 

東アジア艦隊は『劫火』を構成するミラーとその管制艦が甚大な被害を受けたものの、人的被害としては無かったと言える程度

 

 

だが、ユーラシア艦隊はその8割を喪失

艦隊旗艦である『エウロペ』も含め、主力艦艇については全滅という途轍もない被害を被っていた

艦隊司令であるジェラード・ガルシアもまた還らぬ人となっている

 

ザフト側ではクルーゼとその乗機であるフリーダムが宇宙に消えたそうだ

 

 

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どうにもユニウスセブン落とし阻止に際して、一部のユーラシア軍高官と政府高官は阻止すべきでないと暗躍していたとの事

 

 

正確にはガルシア司令にこれ以上の功績を挙げられたくなかった

と言うべきものだったそうだが

 

 

 

 

ガルシア司令は開戦初頭の敗戦を経て、アルテミス要塞司令としてプラントに対する情報工作、艦隊司令としてジェネシス破壊にヤキン攻略という戦功を挙げていた

これはユーラシア連邦軍において比類無き大功。それ故に一部の軍高官や政治家からはガルシア司令の今後について問題視されていたらしい

 

ガルシア司令自身は頓着していなかったらしいが、彼はモスクワ派と呼ばれる派閥に属していた。だが、パンジャンドラム(イロモノ兵器)を強力に押し込んだロード・ジブリールは旧欧州派のスポンサー

 

ジブリールからすれば、ジェネシス破壊という戦果を叩き出す為には宇宙戦力にパンジャンドラムを運用させなければならなかった訳だが、これはユーラシア連邦軍からすれば『派閥の力学』を完全に無視した形のものでしかなく、総司令部や連邦上層部は問題視しなかったものの、その下にいる者達は不快感を抱いたそうだ

 

…だが、仮にもジブリールはロゴス(経済界の重鎮)の一員。故にそれはジブリールではなく、実働部隊の指揮官であるガルシア司令に向かう。更に軍内のコーディネーターから高い支持を集めていた事もガルシア司令が危険視される要因となってしまった

 

 

更にユニウスセブン落着予定が南太平洋との予測が出た事もガルシア司令に不利な形となってしまう

大洋州や南アメリカ、果てはオーブに赤道連合

そして東アジアと大西洋連邦

 

この辺りの国家が甚大な被害を受ける事が予想された。特に主要な港湾がほぼ環太平洋地域にある東アジアは致命的な被害を受ける事となろう

 

一方でユーラシア連邦が受ける被害としては太平洋艦隊の本拠地であるウラジオストックくらい

 

 

大西洋連邦とて太平洋艦隊の本拠地であるハワイや西海岸一帯が被害に遭う事だろう

 

 

 

…そう、彼等はそれ等を天秤にかけたのだ

 

 

 

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その他色々な状況がガルシアにとって不利に働いた結果、彼は死を選ばなくてはならなくなったと言えるだろう

 

ハルバートンや張は

 

「「これが組織のあり方とでも言うのか!?」」

と激昂した程の事であった

 

 

 

 

 

結果としてプラントとの武力衝突こそ終わったものの、ユーラシア連邦軍やユーラシア連邦政府内において熾烈な権力抗争が勃発

ユーラシア連邦大統領はアーヴィングや東アジア共和国首相とタイミングを合わせて辞任する予定であったのだが、連邦大統領は辞任する事が出来なかった

 

 

 

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降伏したプラントについては各コロニーにおいてクーデター派と市民。そしてその市民に味方したザフト将兵による戦闘により多数の死傷者が発生

先の一部コロニーにおける暴動と合わせてプラント市民の不安は過去類を見ない程に高まる事となった

最高評議会議長エザリアや前議長シーゲル、前国防委員長パトリックらが冷静な行動を呼びかけるも、地球軍による攻撃によりボアズとヤキンが機能出来なくなったとの噂が流れると市民の中から不甲斐ない事をしたザフトに対する反発が生まれてしまう

各コロニーにザフトの司令部がある訳ではない為にどうしても現場判断による対応となってしまい、一部の強硬な主張をする市民に対してあるザフト兵が発砲

血みどろの内戦の様相を呈する事となる

 

故にシーゲルらによる説得が効果を果たしたかどうかは非常に怪しく、結局各コロニーに対して入港した地球軍の戦闘艦やMSを目の当たりにして漸く鎮静化

 

 

 

現在建造中のコロニー『ヘリオポリスⅡ』或いはオーブ国内の諸島にプラント市民は分散して移住させられる事となるだろう

 

 

暴動について各国が必要以上に取り上げる事でプラント市民が行ける場所は殆どなく、唯一受け入れを表明した南アメリカ合衆国については様々な嫌疑から事態が終息次第、大西洋連邦軍とアフリカ統一機構による軍事作戦が行われる可能性が浮上

結果、オーブがその煽りを受けて国土の一部を割譲する形となった

 

ヘリオポリスⅡにせよ、オーブの諸島にせよ出入りについては厳格に制限される事となり、仮にそれらを無視すれば処理(・・)する事も考えられているらしい

 

 

 

…既に公的には死人である俺にんな事教えなくても良いんですけどね?

 

 

 

 

…あと、アズラエル氏を始めとしたロゴスメンバーは総入れ替えとなる事が決まったらしい

 

あなた方、経済界の重鎮ですよね?

そんなあっさり代替わりしても良いのか?と思わなくないのだが

 

 

----

 

 

『いや正直なところ、もう付き合い切れないんですよ

ボクも他のメンバーたちも』

との事

 

これからは一経営者として経済発展に寄与していくとの事

 

アーヴィング大統領は此方に来たいみたいな事を言ったらしいが、流石にそれは無理だとサザーランドさんとアズラエル氏が必死に止めたそうで

 

 

なお、アーヴィング大統領による最後となる議会演説は凄かったらしく後任となるジョセフ・コープランド新大統領は顔を引き攣らせていたとアズラエル氏は笑っていた

 

『最後の最後で大き過ぎる楔を打ち込んで舞台を去る

あの人らしい演説でしたよ』

との事

 

 

 

なお、キラは最後までこのコロニーで余生を過ごす事を希望していたとアズラエル氏は苦笑していた

 

…個人的にはシンとマユについても止めて欲しかったのだが

 

 

 

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コロニー

シャンバラ(理想郷)

何とも皮肉の効いた名前だろう

 

どうやらロゴスが農業用として開発していた実験用のコロニーを態々この宙域にまで移送

現在、ザフト地上軍の運用していた可変型砲撃MSザウートの兵装をオミットし耕作用の作業機械として再生利用したものを数機

更に頭の痛い事だが、頭英国面(ブリティッシュ・サイド)に支配されたと思しき攪拌用機械

通称『(グレート)パンジャン』とやらも納入されている

 

頭英国面の割には中に野菜などを投入して、耕作地に放流?すると野菜についた土などを耕作地へと戻す機構が搭載されている

収穫は手作業だが、まぁこれはこれで良いのだろう

 

 

フレイやラクス(本人から呼び捨てでとの事)やニコルにロミナ達にとって初めての体験だったらしく、思いの外楽しそうにしていたのは印象的だったな

 

因みに飢餓対策用の野菜を植えているので割と収穫は早め

この辺りは流石脅威のC.Eの技術だ、と感心する

 

コロニー外部には東アジアから提供された太陽光発電用の大型パネルが設置されており、さして人数が多くないだけに電気の問題はないとの事

 

 

ラクスは父親が生きていたのだからと言ったのだが

 

「…お気持ちは嬉しく思います

ですが、父も自身の責任を取ると思います。私も残念ながら一個人としては影響力が強過ぎる事を痛感しました

なので、此処で残りの人生を過ごしたいと思うのです」

との事

 

…多分アメノミハシラでの事を相当気に病んでいるんだろう

あの時ケア出来ればよかったのだが、流石にそんな余裕はなかったからなぁ

 

ニコルとは初めて話をしたが、やはり元ヘリオポリス住人の俺やフレイにかなり負い目を感じている様だった

何を言っても気休めにしかならないだろうし、今プラント市民と合流しても恐らく碌な目には遭わないだろう事は想像に難くない

 

 

なので、サザーランドさんにお願いしてピアノを用意して貰い気が向いた時で良いからニコルのピアノを聴きたいとお願いした

ラクスの歌声もセットだと尚良し

 

ロミナさんは今のプラント市民と上手くやっていける自信がないとの事。…まぁ無理もないか

プラント勝利の為、そして未来の為に文字通り命を賭けたユーリ・アマルフィ(旦那さん)に対して今のプラント市民は冷淡だと聞く

 

此方に来る直前、バルドフェルドさんやデュランダル氏と会ったが2人とも何とも言えない顔をしていた

 

 

父さんと母さんには悪い事をしてしまったと思う

が、変に名が知れ渡ってしまった以上俺の存在自体が禍を招き寄せかねないものとなってしまうだろう

 

 

フレイはアルスターの遺産全ての管理をアズラエル氏に任せてしまう事で面倒ごとから完全に手を引いた

…なんつうか、余りにも豪胆過ぎるやり方で唖然としたものだが

 

 

「言ったでしょ?

私はアンタをずっと見てるって。アンタの側を離れるつもりなんて更々ないんだから」

とウインクしながら言われました

 

…いやホント強いわ、フレイ

今更ながらに自分の彼女の強さを再確認した

 

 

 

 

ラクス(お嬢様)ニコル(お坊ちゃん)ロミナさん(未亡人)フレイ(お嬢様再び)に俺

料理の出来る人が俺とロミナさんしかいない上に、ロミナさんはプラント暮らしの為、飢餓対策の野菜などとは無縁の生活だったそう

 

なので料理が大変だと思っていたのだが、シンとマユそしてナタルさん(ついでにじゃじゃ馬娘)が来た為に状況は劇的に改善した

シンとマユは2人の母親と俺から料理を学んでいるから安心して任せられる

ナタルさんに聞いたところ

 

「カズイ。君がオーブで私に言った事を忘れているのか?

…流石に私も手料理を食べさせて欲しいと言われて何も対策しない程に女としてのプライドは捨てていないぞ?」

とジト目で言われた

 

 

久しぶりのナタルさんとの再会に加えて、初めて見たナタルさんの表情にテンションが爆上がりするのは仕方ない事だと思うんだ

…だから、フレイ?

思いっきり脇腹をつねるのはやめて欲しいかなって、カズイ君は思うんですよ

 

 

あとシン?

何でそんなに呆れた様な目でお兄ちゃんを見るのかな?

お兄ちゃん、そういう性癖は持ってないのよ?

 

…あとそこのセレなんとかさん?

料理は出来るの?

 

「…レ、レトルトくらいなら」

目線を逸らすなし

 

得意な事は?

「な、何だろうな?

…あははは」

 

これはもうダメかもわからんね

 

 

 

だからさ、フレイにマユ?

そんなに両脇をつねらないで欲しいんだけど?

 

 

静かな笑い声が溢れた

 

 

 

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それからしばらく後

 

「んで、これは一体どういう事です?」

 

『いやぁ、軍もこれから人員整理を進めていく訳で

彼等も行くあてがないんですよ?』

 

「…此処は姥捨山ではないんですが?」

 

『勿論理解しています

彼等に必要なのは寄り添ってくれる他人だと思うんですよ、ボクは』

形ばかりの抗議をするが、やはりと言うべきか全くアズラエル氏は動じない

 

「おおかた何かしらの被験者なんでしょうが、無責任に過ぎますよ?」

 

『返す言葉もありません

…一応データは見て貰えましたか?』

 

「一通りは

…で、こんなふざけた事をやらかした連中にはお咎めなしと?」

流石に弟と同年代の少年少女がこういう扱いをされているのは不愉快でしかない

…つうか、これやったのジブ(あのクソッタレ)だろ?

何なら殺させろ。今の俺は何にもないから怖いものもない

 

 

…いやあったわ

笑顔でキレるフレイとナタルさんは怖い

 

 

 

 

 

 

個人的には推しボイスなのだが、その分怒られたり罵られたりすると辛い

 

…いや、辛くないか?寧ろご褒美ではあるまいか?(原点回帰)

 

それに加えてステラ(推定)まで加わるとか天国かも知れん

クロト達は、まぁ懐柔するとして(外道)スティングとアウルは…うんまぁどうにかなるでしょ(投げやり)

 

 

基本的にカズイ・バスカークという人間は事象の渦中にあって何かを成し遂げる為に先陣をきって戦う様なものではない

寧ろ一歩

…いや、二、三歩後ろから周りと共について行く方が遥かに性分にあっている

 

 

 

 

----

 

 

 

最初は独りだった

C.Eという戦乱の只中に放り込まれ

 

そしてシン()マユ()に出会い、2人を守りたいと強くあろうとした

 

失ったものもあれば、得たものもあった

 

 

そしてヘリオポリスでカズイは選び、また何かを無くしながら何かを確かに手に入れたのだ

 

 

らしくないと

自分には荷が重いと

それでも何とか辿り着いたこの場所

 

 

世間から隔離された

誰も知らない場所

 

 

…でも確かに自分は生きている

明日へと歩んでいくのだろう

 

 

 

「どうしたのよ?」

 

「何かあったのか?」

愛する女性と支えたくて、支え合った憧れの女性(ひと)

 

「カズイ?どうしたんだよ」

 

「またカズイお兄ちゃん変な事考えてる」

守ろうと必死になった弟と妹

 

「明日は何をしましょうか?」

 

「り、料理くらいは覚えないと駄目、だよなぁ

…マーナ、お前の言う通り色々学ぶべきだったよ」

数奇な出会いにより此処へ辿り着いた者達

 

「…母さん具合は大丈夫ですか?」

 

「大丈夫よ、ニコル

…さぁご飯を作りましょうか。手伝ってくれるかしら?」

 

 

辿り着いた先は陥穽であっても構わない

 

 

「…勘弁してよ、ほんとマジで」

そう呟くカズイの顔には笑みが浮かんでいた

 

 

 




という訳で本作『勘弁して、ほんとマジで』は無事完結しました

後はユニウスの攻防や政治的な動きなどを補完してこの物語は幕を下ろすと思います

今までお付き合い下さりありがとうございました


突発アンケート 本作設定の完全なお遊び回いります?

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  • それより本編でしょう?
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