暗澹たる戦場に旭光を   作:Zanna di Liquirizia

7 / 10
今回でプロローグは終わり……のつもりです。


黎明の反撃

 

 

 

 

 

 

 

「……さて、意気揚々と言ってはみたものの、件の鎮守府の位置がわからなければ何も出来ん。Compassでもないか?」

 

「羅針盤ならあるけど、それだと方向しか分からないよ?……海にでも出れば多少はわかるかもしれないけど……あたしたち、燃料がまったくないから、海に行ったところで、漂うことしか出来ないんだよね」

 

「いや、海上だろう?それなら問題ない。そうと分かればさっさと行こうか」

 

 

 そう言ってコイツはあたしに近づいてきた。それも妙にニヤニヤした顔で。

 

 

「まァ、これが一番手っ取り早いか」

 

 

 そう言ってコイツは、あたしの背中と太ももに手を添えて、そのままあたしを抱き抱えた。……まさかお姫様抱っこをされるとは思わなかった。時雨にあたしを抱えられるほどの筋力は無いはずだし、……誰にも見られてないとは言え、ちょっと恥ずかしいんだけど……!

 

 

「動くから、しっかり掴まれ。落ちるなよ」

 

「ちょっ、そんな急に言われても――」

 

 

 またこれだ。

 あたしたちを憲兵から逃すときと同じ、視界が急激に狭まって、周囲の情報を殆ど得られなくなった。速度が上がるとそうなるらしいけど、だとしたら、今どの程度の速度で動いているんだろうか。

 

 

「沖に着いた。鎮守府はどの方角だ?」

 

「……えっと、もっと陸地の情報がある所の方が分かりやすいね。ここだと情報量が少なすぎて何処にあるかなんて分かりっこない」

 

「……そうか。掴まれ」

 

「はいはい、分かったよ」

 

 

 あたしがそう言って、コイツの首元に腕を回し、力を入れると、再び視界が狭まる現象が起きた。……進んできたであろう方向に目を向けると、大きな航跡が白い波を作っていた。こんなんだと深海棲艦に発見されないか心配になってくる。

 

……まあ、海に出た時点でその心配はしておくべきだけど……。

 

 

「ここならどうだ?」

 

「オッケー。……この沿岸線には見覚えがあるね、もう少し海岸に近づける?」

 

 

 あたしがそう言うと、あたしを抱えるコイツの手に力が入る。移動する合図であろうそれに応えるように、首に回した腕に力を込める。

そうすると、再び視界が狭まり、それがもとに戻る頃には、さっきまでいた時よりもずっと海岸に近づいていた。これならば、艦娘の視力を以てすれば道路の案内標識を見て、ここからどの方向に行けば鎮守府にたどり着くのかがわかる……けど、海上では目立つだろうし、さっさと森の中に入りたい。

 

 

「森に入ったら、そのまま山に行く。そこから鎮守府に行くが……お前、高所は得意か?」

 

「このタイミングで聞くこと?」

 

「ああ」

 

 

 ここは阿賀だから、あたりが見渡せる山なんて灰ヶ峰くらいしかないけど……そこから行くのは間違いなく遠回りになる。

 

 

「ねえ、このまま行っても遠回りになるけど……」

 

「そうなのか?……ならどう行けば良い」

 

「左に曲がったら、のそのまま直進すれば、鎮守府の何処かにたどり着くと思う」

 

「なら、そうしようか」

 

 

 そう言うと、時雨(コイツ)は急に左に旋回して、あたしは遠心力に持っていかれそうになった。けどコイツがあたしをしっかり掴んだおかげで吹っ飛ばされずに済んだ。でも、もっとゆっくり曲がったってよかったと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなで、何事も無く、日暮れ時には鎮守府の基地内に侵入――いや、戻ってくることが出来た。とは言え、基地内は憲兵がウジャウジャと居て、そう安々と目的の書類を手に入れることは出来ないだろう。

 

 

「白露、声を出すなよ。あれだけ憲兵が居れば、それだけですぐに感づかれる」

 

 

 声を出すなと言われた以上、ジェスチャーで応答するしかない。ここは大人しく頷いておこう。……しっかしまあ、前にも増して憲兵の数が増えている。この鎮守府にそこまでの人員を導入出来るほどの権力は無いはずだし、お仲間のところからも憲兵を増員したのかな。

 

 

「……おっと」

 

 

 考え事をしているときに急に声を出すから、少しびっくりした。一体何事――憲兵が近付いて来てる……ここは身を潜めるには丁度いいから、そう安々と手放したくはない。

 

 

「白露、もっと近づけ……おい、何をしている」

 

「大丈夫、あたしに任せて」

 

「……バックアップはしてやる」

 

 

 近接格闘術は軍人の基本。心配は要らない。けどまあ、もしもの場合は任せるとしよう。

 

 

「悪いけど、お前には寝ててもらおうか」

 

 

 首を絞めて気絶させる事を近接格闘術と言って良いのかは微妙だけど、そんな事、知ったこっちゃないね。……多少うめき声が漏れちゃったけど、このくらいならバレないでしょ。心配無用!

 

 

「You did it!やるじゃないか。これならば安心して後ろを任せられる――ん?」

 

「まっかせてよね!……ってどうしたの?」

 

「同じ制服と、アレはベレー帽か?……白露、すべき事が増えた。確か春雨といったか、ソイツが此処の?……懲罰房か、その辺りに捕まっている。助け出すぞ」

 

 

 春雨も捕まっちゃったのか……これだと、ずいぶんと提督ども(アイツ等)はあたし達を捕まえることに本気なようだね。……そりゃそうか、だって今の海軍の総元締めは――って、そんな事は今はどうでもいい。

 

 

「春雨が……ずいぶんと手が早いな、どっちを優先する?あたしとしては春雨を先に救出したいけど……」

 

「いや、書類が先だ。……心配せずとも、すぐに終わらせる。……こっちか、行くぞ。白露」

 

「分かった。早くしよう」

 

「Of course. ……さて、もうすぐか?」

 

「えーっと、そうだね。ここを右、……で、その後は左手にある目立つ扉がそうだね」

 

 

 ほんっとうにあの提督は無駄なところにばっか予算を使って、艦娘の待遇をちっとも良くしようとはしない。自分の使う執務室、自室、専用の風呂、鎮守府の外見、自分の食事……ほんと、これで良くもまあ、鎮守府として成り立ってるよね……。まあ、なまじ外面(そとづら)が良いから、いくらか取り繕えるんだろうけど……。

 

 

 そんな事を考えていたら、執務室に着いた、けど……誰も居なさそう。居ても眠らせるだけだけど。

 

「……今の俺はそこまで多芸では無い。故に、近づく必要があった。……まぁ、詳しくは後で説明してやる」

 

「……?えっと……時雨に話してたの?」

 

「Yes. 紛らわしかったか。……さて、ここが執務室?……無駄金だな」

 

「まったくだよ。でも、今更そんな事は気にならないね。……誰も居ないんだよね?」

 

 

 そう聞くと、小さく頷き、扉を開けようともせず、そのまま執務室の扉へと直進して行った。

 

……何やってるんだ?部屋にはそりゃあ、扉を開けなきゃ入れないだろうに……。

 

 

「……ん!?……そ、それ、どうなってるの!?」

 

 

 あたしは目を疑った。なにせ扉を通り抜けて、そのまま部屋に入っていったからだ。……それ、時雨の体なんだよね……?なんでそんな事が……っていうか、そもそもどうやって貫通してるの、それ。扉も壊れていないし……。

 

 あ、戻って来た。また扉を通り抜けてる。あれ、おかしいな、常識が崩れる音がする……。

 

 

「っていうか、何も持ってないじゃんか、それでいいの?」

 

「Exactly. 後でCopyする。書類が無くなっていることに気づかれたら面倒だからな」

 

 

 って、また抱えられた……またアレかぁ、海だと思いっきり航跡が残ってたけど、陸だとどうなるんだろうか。ここに来るときは後ろを確認してなかったから分からないんだよね――ってそっちは壁――!

 

 

「――っえ?あたしも壁抜け出来るの!?なんか凄いムズムズするんだけど!!……おっと、大声出しちゃった……」

 

「我々が侵入したと分からなければ良い。さてこの下が懲罰房か」

 

「この下って言っても……どこにも階段とかなんて無いけど、どうするの?」

 

 

懲罰房やらへ続く階段も、梯子もどこにも見当たらないけど……というか、ずっと抱えられたままなのが――って、落ちてる……

 

 いや、壁を抜けられるんだから、床だって通り抜けられるのかもしれないけどさぁ……視界が真っ暗だし、何がどうなってるのか分からないんだけど……。

 

 

「……あ、懲罰房だ。って言っても、どの房にいるのか分からないんだよね。……見張りは入り口に居るだけだし、大きな物音でも立てなければバレないだろうけど……」

 

「春雨のいる房は分かっている。悪いが白露、春雨を抱えてくれ。全力疾走で駆け抜ける」

 

「なら、さっさと終わらせよう。……相変わらずひどい場所だな……今は春雨以外には居なさそう、だけど、不衛生な場所だよ、まったく」

 

 

 懲罰房を含む収容施設は入り組んでいて、地図なしでは同じ場所をグルグルと回り続けてしまうような設計になっている。というのに、迷いなく突き進んでいる様子を見ると、本当に春雨の居場所が分かっているようだ。

 

――?あれは……春雨の帽子?……ということは、あそこが春雨のいる――!!

 

 

「気絶しているようだが……目だった外傷はない。……が、腹部に一発か。まったく奴ら、俺どこまでも俺を苛立たせてくれる」

 

「報復に殴っても良いんじゃない?……艦娘の(筋力)を以てすれば、憲兵程度簡単になぶり殺しにできる……まあ、艦娘は人間に手を出せないらしいけど」

 

 

 少なくともあたしに限っては、それが通用しないのは検証済みだ。

 

 

「さて……抱えれば良いんだよね?」

 

「そう、そのままじっとしてろ……戻る必要も、今はない……なら良いか

 

 

 本人は聞こえないように言ったつもりか、そもそも口にしたつもりがないのかもしれないけど、あたしにはしっかりと聞こえてるんだよね。……それにしても、『戻る必要もない』か、まあ、コイツも何らかの事情を抱えてるってわけか。……そういや、未だにコイツの名前を知らないんだけど……それはまたどこかのタイミングで聞けばいいか。

 

 

「今更こんなことでは動揺しないよ、あたしは」

 

「……順応が早いな」

 

「そうでもしないと、ここじゃ(鎮守府)やってられなかったんだよ」

 

「uh-huh, 成程ねェ……」

 

 

 なんだか意味深な相づちをして黙ってしまった。それに、絶対に時雨がしなさそうな表情をしてるし……。

 

……まあ、うん。今更まるで瞬間移動(テレポート)でもしたかのようにガラッと景色が変わっていても、わざわざ大げさな反応を取りはしない。

 

 

 

「まるでというか、そのものなんだがな……。まぁ、お前の思っているようなやり方じゃないが」

 

 

 

 

 

……あれぇ?ほんとに瞬間移動なの……??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ、夕張」

 

「提督?……何でしょう、何か問題でも?」

 

 

 提督が、いつにもまして悩ましそうな声色で、私の名前を呼んだ。

 

 

「……この書類なんだが、どうにも以前提出されたものと、内容が異なっていてな」

 

「中身が違う?……それ、間違いを訂正したとかじゃなくてですか?」

 

 

 2つの書類を見比べながら、提督がこちらに手招きする。それに従って提督の側にまで近寄ると、提督が私に、中身が違うという書類を見せてきた。

 

 

「……これって、変じゃありません?」

 

「ほう、変とは?」

 

「だってこれ、『この書類が我が鎮守府の不正の証拠です』って言ってるようなものじゃないですか」

 

 

 提督は私のその言葉に頷き、机に目線を落とした。

 

 

「あれ、まだあるんです?」

 

「ああ。それにほかにもう3枚、どれも不備のある部分を正してある」

 

 

 提督がそう言いながら2つの書類を見比べている。私ももう一度、手元の書類に目を通す。内容は、呉第二鎮守府の出撃記録、具体的には出撃の際に消費した燃料や弾薬、どの海域のどの方面に出撃下から、そして発見した敵艦隊と撃沈した深海棲艦や逃した深海棲艦の数などが記されている。

 以前提出されたものとは、消費した燃料や弾薬、発見数、撃沈数などが大きく異なっていた。特に撃沈に関しては、あからさまに盛っている。これで良く、今までやってきたものだ。

 今やこの呉第二鎮守府は、中堅の鎮守府という立ち位置で、そこを統率する立場である越智(こえち)中尉は呉近辺において多大な影響力を持つ提督の1人だ。

 

 摘発するにしても、代わりを用意しなければならないだろう。今や提督という役職は慢性的な人材不足に悩まされている。そんな都合のいい人材は少ないだろうし、そうそう代わりは用意できない。

……幸い呉第二鎮守府は、中堅止まりの鎮守府で、海域防衛に於いてはそこまでの有用性もなく、要所というわけでもない。呉第一鎮守府が、呉第二鎮守府が現在担当している海域の防衛も担えば済む話であるから、まだ潰しやすい(・・・・・)けど……問題は、そこに所属している艦娘だ。呉第二鎮守府が解体されれば、行き先は必然的に軽視派(・・・)の元に行き着く。それでは彼女達の待遇は変わらないだろう、それじゃ駄目だ。

……どれも、呉第二鎮守府が反対派であること、書類を都合良く偽装している前提の考えではあるのだけど……。

 

 

「まあそれも、内部調査を実施すればわかることですね」

 

「……どうだか」

 

「まだ何か問題が?」

 

「この件に関しては、一番重要かもしれない事だ。……この書類を一体誰が、それも大本営にではなく、この俺の執務室に送りつけたのか、それが問題だ」

 

 

 ……確かに、不正の証拠を、わざわざ張本人が送りつけてくるはずがない。となると、送り主は正義感に駆られた呉第二鎮守府所属の憲兵か、それとも別の誰かか。

 

 

「軍に所属しない誰か(部外者)であれば問題になるでしょうね。正義感に駆られた憲兵やそこらの人間であれば良いんですけどね。そうじゃなさそうですよ?これ」

 

「だから悩んでいるんだ。……ともかく、一旦呉第二鎮守府の内部調査を実施する。そこで、誰が送り主を探る。それで出てこなければ……それは今は良いか」

 

「……?今日の提督、何だか変ですよ?……いつもならもっと思慮深いはずです。そこまで内部調査を推進しようとするのには、何か理由でもあるんです?」

 

 

「流石は俺の秘書艦だな。俺のことをよく見ている。……そうだな、此等の書類と共に、書置きのようなものが、この机の上に置いてあった」

 

「置いてあった……?その書類、正式に提出されたものじゃないんですか!?」

 

 

 私がそう聞くと、提督は「そうだ」と言って頷き、書置きの内容を読み上げ始めた。

……ずいぶんと長い内容だったので要約すると、『お前に寄越してやった書類を用いて呉第二鎮守府の内部調査を実施しろ。そうしたら、俺はお前との対話に応じる』という内容だった。

 大本営の元締めに対する書置きにしては、ずいぶんと高圧的な文だけど、これで、これらの書類を、私達に送りつけたのは軍に所属しない第三者だってことが判明した。

 

 

「後処理が大変になりそうですね……まあでも、これを書いた人が良い人であることを祈りましょう?」

 

「……そうだな、そうであることを願おう。……おい!川内、聞いているな?……ここにいる憲兵を召集しろ。彼らに重要な任を与える」

 

 

 提督がそう叫ぶと、ちょっと経ってから、廊下を誰かが駆けていく音が聞こえてきた。まあたぶん、足音の主は川内さんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――良いか?お前たち憲兵に命ずる。呉第二鎮守府の内部調査を実施せよ。不正の証拠が一つでもあれば、すぐ俺に報告しろ。良いな?……では解散!」

 

 

 全く、最近は情勢も少し落ち着いてきて、やっと休めると思ったらこれだ。……それも、軍に属さない第三者によるもの……世間に知られては大問題だ。この件は内密に行うべきだろう。

 

……それと、これらの書類の送り主との会談……日時も場所も指定されていないが、おそらくは内部調査を実施したその日のうちに、ということだろう。とにかく内部調査をしてみなければ何も分からない。

 

 これらの事情は消して反対派には隠し通さねばならない。もし露見してしまえば、彼らはそれをダシに長々とまくし立ててくるだろう。それは面倒だ。

 

――おっと、誰だ?

 

 

 

「……川内か?どうした」

 

「提督、結局、呉第二鎮守府は反対派の息がかかっているってわけだね?」

 

「まだそうと決まった訳では無いが……そうだな。俺個人としては、その可能性が高いと見ている」

 

 

 俺がそう言うと、川内が妙に神妙な顔で、

 

 

「もしそうだったら……そこの提督の地位はドン底に落ちる?」

 

「そうだろうな。軽視派の奴らとて、一度失墜した者に味方面などしたくはなかろう」

 

「なら、もうソイツは用無しだね。代わりは用意する?それとも、鎮守府そのものを解体する?……どちらにせよ、大衆には知らせないといけないわけだ。報道機関の奴らは新しいネタに飢えてるよ、一体どうするのさ」

 

「それは良い。どうせ『呉第二鎮守府の提督が書類を偽造していた』と、事実そのままに包み隠さず言うだけだ。……問題は、件の第三者だ。……どうやって公表されていない書類を手に入れ、どうやって大本営の俺の机に届けたのか、そもそも何者なのか……」

 

 

 呉第二鎮守府のことなど、書類の偽造が発覚し、内部調査を実施したところ、他にも虚偽の報告を行っていたことが発覚した、とでも言うだけ……まあ事実だろう。

 

 

「それも、呉第二鎮守府の内部調査をすれば、すべてが分かるってことかな?その場に私も居ても良い?」

 

「良いだろうな。書置きは、特に俺個人を指名したものではなかった。川内、お前は私の護衛を任せる。……ひとまず報告が飛んでくるまでは待機だ」

 

 

「分かったよ。……この調子で、どんどん軽視派を炙り出していければ良いんだけどねー。まあ、そう上手くは行かないよね」

 

「……場合によっては反対派(・・・)と手を組むことも考えよう」

 

 

 軽視派と違い、反対派においては、艦娘の待遇(・・)が軽視派ほど悪いわけではない。むしろ我々とは、艦娘についての考え方が異なるだけで、やることなす事に問題があるわけでもない。我々親和派(・・・)と明確に敵対関係にあるのは軽視派だけだ。

 

 

「んー。反対派ね、アイツら、私達とはビジネスライク的な関係を保ってる提督が多いもんね。事情を話せば、向こうも『深海棲艦に対抗出来る唯一の戦力(・・)を無下にするとは何事か』って言ってくれると思うよ」

 

「だろうな。そしてそれに対する軽視派の返答は『道具なのだから使って(・・・)なんぼだろう?それのどこが悪い』だな」

 

「うわ、コッテコテの返答だ、軽視派らしい。さすが、耳が腐る程聞いてきただけあるね」

 

 

 

「伊達に13年も元帥(・・)をしている訳では無い。そういうお前とて、最初期から俺の部下をやっているんだ。よく分かっているだろう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




Tips―

艦娘親和派
文字通り、『人間と艦娘は高い親和性を以て深海棲艦を打倒すべきである』という思想を持つ派閥。
日本軍の総数の30%ほど。

艦娘親和反対派
親和派の親和と対立する『日本と艦娘はビジネスライクな関係であるべきだ』というか思想を持つ派閥。
日本軍の総数の50%ほど。

艦娘軽視派
『艦娘は深海棲艦に対抗するための道具であり、艦娘と深海棲艦は同時期に出現した存在であるため、無用の長物となった場合、即刻破棄すべきである』という思想を持つ派閥。
日本軍の総数の15%ほど。






プロローグ終らなかった……。
どれもこれも勝手に動くキャラ達が悪いんだ……!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。