ポケモンを美味しく食べよう   作:恋音

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コジオパン

 

 塩って、実はめっちゃ奥が深いんですよ。

 なんか「料理は塩から」っていうでしょ?あれ、嘘じゃないんです。マジで塩、偉大。たぶん人類で最初にこれうめぇ!って言った調味料、塩なんじゃないかな。

 

 昔、小学生のぽやぽや幼女だった頃。理科の先生が言ってました。「塩は無限の可能性を秘めている!」って。たぶん寝不足か何かだったんでしょうけど、今ならわかる、先生……あんた、正しかった。料理の道に進んだ今、凄くわかるよ。

 

 さて、塩には大きく分けて2種類あるんだ。

 そう、『海水塩』と『岩塩』。

 名前からして性格違いそうでしょ?片や海の香りをまとったナチュラル系、片や地の底からやってくるゴツめの鉱石系。

 

 海水潮には、食塩、藻塩、雪塩と様々種類があるんだよ。海水にはそもそもにがりという豆腐を固めるための成分みたいなのがあって、特に雪塩にはにがりの苦味成分が出てるから少し苦い。

 

 岩塩は削り方の影響もあるだろうけど、ダイレクトに塩の旨味を感じられる。

 大昔に海だった場所が、地殻変動でぐいっと持ち上がって、海水が陸地に閉じ込められて、そのまま気が遠くなるほどの時間をかけて水分が蒸発して結晶化。できあがったのが岩塩。なんか壮大すぎて笑える。

 

 で、それを鉱山からガリガリ掘って食べてるわけです。

 つまり岩塩とは食べる鉱石ってこと。ふぅー!ロマン!

 

「はい、じゃあ本日の材料紹介」

 

 ──歩く岩塩です!

 

 

 ……いやまじでびっくりしたよね。塩の上に岩が乗ってて、髪飾りみたいに塩が乗ってるんだもん。一瞬角砂糖の化け物かとおもったんだけど、舐めたらしょっぱくて塩って事が分かったよね。

 

 

「流石に塩って材料をメインに料理は作れないんだよね……」

 

 この岩の中に何か潜んでいたらいいのだけど、専門の調理道具なんて持ってない。今回は生きたまま上の塩を削らせてもらって作ろうと思う。

 

「パン、食べたくない?」

 

 バターがじゅわっと広がる、塩が主役のパンを!

 

 

──コジオパン(8個)

強力粉……250g

砂糖……5g

塩……5g

バター……25g+40g

スキムミルク……13g

ドライイースト……3g

ぬるま湯……150g

 

 ザルツシュタンゲン。

 日本で言うところの塩パンである。

 

 私はね、ハード系のパンが好きなの。あの、歯ごたえに「私は今、パンを食べている……!」って実感させられる感じがたまらん。だから生地は強力粉ベースでいきます。ふわふわもいいけど、もちもちこそ正義。

 表面はサクッと、中はもちっと、そして底がカリッと、3つの食感にアクセントの塩。

 シンプルだからこそ毎日食べても飽きのこないソフトフランスの生地にバターを練りこんだパン。

 

「まず、強力粉、砂糖、塩、スキムミルク、ドライイーストを混ぜ込んでっと」

 

 あとはぬるま湯でひとかたまりになるまで捏ねていく。

 

 艶が出るまで捏ねたら、バターをちぎって生地に練り混ぜていく。お菓子とかは溶かしバターを使うけど、今回は固形のまま細かくちぎって混ぜていくよ。

 

「次は一次発酵!」

 

 生地を丸めて、表面ピンッと張らせたら、ボウルに入れてラップ。理想は20〜25℃の室温で1時間……なんだけど。

 

 私の場合、野外調理なので、そんな都合のいい室温なんてない。だから、発泡スチロール箱の登場!なにかっていうと、即席発酵ハウス。ダンボールよりちょっとえらい。

 

 生地が2倍くらいに化ければOK。

 

「バター40g分を細長く切る」

 

 今回はひとつ5gの八等分。

 まぁ、パンの中に入れるバターだからお好みでもいいかも。ひとつに付き5〜8gくらいがベターかなって思うよ。

 

 さあ、ここからが職人タイム。

 

 まずは発酵を終え、無事に2倍サイズに進化した生地を――軽〜く押してガス抜きします。ポフッていう手応えが地味に癒し。パン生地の「ふぅ……膨らみすぎたわ……」って声が聞こえる気がする。

 

 そしたら、包丁やスケッパーで8等分にカット。

 

「あんまり生地を触りすぎるとせっかくの生地が台無しになるから、そこは気をつけて」

 

 あとは等分した生地をぴょーんと伸ばして、二等辺三角形を作ります。

 底辺のところに、細長く切ったバターをぽん。ここがバターの指定席。

 

 そしたら、生地をふわっとかぶせて、バターをやさしく包み込みます。指で周りをそっと押さえて、空気が入らないようにね。強く押しすぎるとバターが逃げ出すので注意。

 

 このままくるくるとクロワッサンみたいに成形して二次発酵!

 

 成形が終わったら、天板にクッキングシートを敷いて、生地を並べます。ちゃんと間隔あけてね。

 

 その上に、かたく絞った濡れ布巾かラップをふんわりかぶせ、目安は1.5倍くらいにぷくっと膨らむまで。発酵器やオーブンの発酵モードがあるなら、35℃で30〜40分がベスト!

 

「あとは、岩塩大粒!こいつをパンの上に乗せて」

 

 200~210℃に予熱したオーブンで15分、表面が柴犬の色になった、おっけー!

 

 ぷん、とバターと塩のいい香りが辺りを包んでくる。

 

 

「あとは溶けたバターをキッチンペーパーでパン生地に塗ってツヤ出しすれば」

 

──いただきます!!

 

 

 

 

 

 

「こんなん美味しくない方がおかしいって感じの味」

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