名無しのナナはキヴォトスで平和に過ごしたい   作:Moools

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私 in キヴォトス!

 

「……知らない天井だ」

 

やぁやぁ、そこのあなた。少し私の話を聞いてくれない?えっ、聞いてくれるの!?いやぁ優しい人もいるもんだね。と言ってもまぁ、別に面白くもなんともない話なんだけどさ。その話って言うのが、今に至るまでの過程を思い出すからそれに客観的意見が欲しいだけなんだよ。えーっと、まず大学のレポートをする為に徹夜してて…何とか書き上げて提出してお布団にinしたんだよ。で、目が覚めたら知らない天井だった…と。いや意味わかんないね?脳内の誰かに客観的に見てもらえば何かわかるかな?って思ったけど何の役にも立ってないね?使えない。とりあえず起きてみ………は?えっ、裸?なんで?気のせいだよね…?もう一回見てみよう…うわぺったんこ…泣きそう。えっと…状況整理…家のお布団で寝て起きたら知らない部屋のベッドで目が覚めて、何故かすっぽんぽんで私の胸はぺったんこ…と。…いや、考えたくは無いんだけどね?私も一応女の子だからさ?知らない場所に裸でいるなんて悪い方面のことしか思いつかないんだよねうん

 

「と、とりあえずこの部屋から出てみないことには話は進まないよね…」

 

も、もしかしたら美人なお姉さんの可能性もあるし…

そう思いながら、この部屋に唯一あるドアを開いた。するとその先にいたのは…

 

「あ、気が付いた?」

 

男の人だった。美人なお姉さんかもしれないという微かな希望すら打ち砕かれ、私は膝から崩れ落ちた

 

「うわぁぁぁぁぁん!!!もうおしまいだぁぁぁぁ!!!このまま私は名前も知らない貧乳好きおじさんに酷いことされるんだぁぁぁぁ!!!エロ同人みたいに!エロ同人みたいに!」

 

「酷い言い草だね!?そんなことしないよ!?っていうか服着て!?」

 

──────────────────

 

「えっと…落ち着いた?」

 

「はい…グスッ。…すみません、取り乱しました」

 

この人、裸の私を見兼ねてかは分からないけど服をくれた。でも女の子用の服が当たり前にある時点でおかしいから、私の中でのこの人の評価はやばい変態から優しい変態にクラスアップした

 

「いや、しょうがないよ。私もそっちの立場だったら驚くだろうし」

 

「…ありがとうございます。それで…私、なんでここにいるんですか?それに、ここどこなんですか?」

 

「うん、やっぱりそれが気になるよね。ここはキヴォトスだよ、なんてね。そんなことは分かりきってるか」

 

「え?」

 

「え?……冗談で言ったつもりなんだけど…もしかして」

 

「キヴォトス…?ってここのことですか?」

 

 

──────────────────

 

なるほど…ここはキヴォトスって場所で、今いる建物はシャーレ。この男の人は先生をやってて、何故か裸で倒れてた私を介抱してくれていたらしい。この服は、生徒さん用の予備のジャージらしい。ごめん貧乳好きおじさんとか言って

 

「それで君は…そういえば君の名前聞いてなかったね。教えて貰っても大丈夫かな?」

 

「あっ、それもそうですね。うっかりしてました。私の名前は………名前は…?あれ?思い出せない…?」

 

「えっ!?記憶喪失ってやつ…?」

 

「ちょっ、ちょっと待ってくださいね!学校の名前は…覚えてる。年齢も…覚えてる。誕生日は…覚えてる。住所もお母さんたちの顔も…覚えてる。名前は……名前は………なんで思い出せないの!?」

 

「…もしかして名前だけ覚えてない?」

 

「は、はい…」

 

「そっか…」

 

「で、でもでも!ここって私がいたところと別の世界なんですよね?じゃあ逆に言えば、新しい自分になれる!ってことじゃないですか?」

 

「うおぉ…ポジティブだねぇ」

 

「『悪い方に考えてても何も変わらない』っておじいちゃんが言ってましたから!それで、名前なんですけど『ナナシ』とかどうでしょう!ゲームとかアニメだったら絶対重要ポジですよ!」

 

「たしかに絶対重要ポジだけど…そんなザ・偽名です!みたいなのは避けた方がいいんじゃない?」

 

「むぅ…じゃあ先生が決めてください!」

 

「え、私が?いいの?名前って大事なものだし、自分で決めた方が良くない?」

 

「いいんです!それに適当につけて誰かと被ったりするのもあれですし…」

 

「そっか。じゃあそうだね…『ナナ』はどう?」

 

「ナナ…ナナ…うん!いい名前だと思います!じゃあ私は今日からナナです、よろしくお願いしますね先生!」

 

「うん、よろしくねナナ。それじゃあ早速なんだけど、なんであんなところで倒れてたか聞いてもいい?」

 

「それなんですけど私も分からなくて…課題のレポートを徹夜で終わらせたからそのまま寝たってところまでは覚えてるんですけど…」

 

「そっか…えーっと、女の子にこんなこと聞くのはあれかもしれないけど一応聞くね。寝る時って裸族だったり…?」

 

「ちっ、違いますよ!?私だってなんで服着てなかったのかなんて分からないんですから!」

 

「そ、そっか。ごめんね変な事聞いて。いやぁ…それにしても大変だね…」

 

「まぁ…いきなり知らない世界ですって言われてますし、部分的とはいえ記憶喪失ですしね…」

 

「ああいや、それもそうなんだけど最近は中学校でもレポート課題が出るんだなって。時代だねぇ…」

 

「私大学生なんですけど!?」

 

「え、嘘そうなの!?だってこの子、ヒナより小さいレベル…じゃ、じゃなくて…失礼なこと言っちゃってごめんね」

 

「別にいいですよ…こんな身長だから買い物に行ってもお使いと間違われるし、慣れっこですよ慣れっこ…ははは…」

 

「…本当にごめんね?お詫びと言ってはなんだけどクッキー食べる?」

 

「えっ、いいんですか!?食べます!」

 

「この子ちょろ過ぎない?」(分かった、ちょっと待っててね)

 

「え?」

 

「あ、間違えた。なんでもないよ。それじゃあ、お茶しよっか」

 

──────────────────

 

「それじゃあちょっと行ってくるね」

 

お茶の時間が終わって少しすると、先生が立ち上がりそう言った。どうやら、ミレニアム?ってところに私がここに来てしまった原因と、帰れるのかっていうことを調べに行くらしい。着いて行こうと思ったけど、疲れてるだろうしって言われたから待ってることになった。別に疲れてないんだけどなぁ…

 

「はーい、行ってらっしゃーい。あっ、そうだ先生」

 

「ん?どうしたの?」

 

「待ってる間、この辺散歩しててもいい?異世界ってどんな風になってるのか気になるんだ!まぁ、大人しくしてろって言うならここで待ってるけど…」

 

「うーん、そうだね…。まぁこの辺なら私も普通に出歩けるし大丈夫か。いいよ、その代わり迷子にならないよう気をつけてね?」

 

「また子供扱いですか!?迷子になるとか…バカにしないでください、私もう今年で20歳になる大人のレディーなんですよ?」

 

「あはは、ごめんごめん」

 

っていう会話をしたのがほんの10分前なんだけど……私ナナ、現在絶賛迷子中です!知らない場所で動き回るもんじゃないねうん。でもでも!こんな時に役に立つのが〜?地図アプリー!もう何回もお世話になってるからね!さてと、スマホスマホ……あるわけないじゃん!服すらなかったのにスマホなんて持ってるわけないじゃん!まぁでも歩いてればどこかには着くでしょ!治安は大丈夫って先生言ってたし!よーし!それじゃあ出発しんこー!

 

 

<←シャーレ方面ゲヘナ方面→>

 




ナナ:139cm 19歳 ゲームやアニメが好き ぺったんこ
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