《目覚め編》
………………………………………むぅ?
ここ何処?
確か俺、普通に布団に入って寝たはずなんだが………
目ぇ覚ましたらなんかジャングルっぽい熱帯地にいるんだけど夢か?
夢か現実か確かめる為に頬をつね………あれ?手と届かないやん!?
って言うか俺の目線奥にある山と高さ一緒じゃね?
…………………………おいおい嘘だと言えよ。
チラ(お手々真っ黒に鋭く尖った爪)
…………………………夢だ。
俺が見たのも今感じている熱帯地特有の暖かさも全部夢だ。
とりあえず現状自分がどんな姿なのか確認しよう。
ドッスン、ドッスン
…………………………夢だ。
こんな歩くだけで重量感溢れる足音も幻聴だ。
お!池があるじゃん。
さてさて、夢の中の俺っていったいどんな姿してるの………あああぁぁああああぁあああああああああああ!!!?!???!!!
黒くて大きくデカくそして傍から見ても分かる生物の中に君臨する”王”としてのオーラ。
俺、ゴジラになっちゃたあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
《モンスターバース編》
日本が生み出した架空の怪獣であり、日本が象徴する怪獣の王。
シリーズによって誕生の仕方は変わるがすべての共通点として放射能を浴び変貌した生物。
日本のみならず世界でも人気のあり海外での名は”King of the Monsters”。
どうしよう………俺、ヤベー奴に憑依?転生?しっちゃたよ。
まあ、他の作品に比べちゃあましか。
例えば、「進撃の巨人」。
あれは無理。
どんなにあがいても生き残れる確率ゼロ。
例え原作知識があっても生き残れる気がしない。
後は、ホラー作品とか無理。
ゲームとしてプレイしているならまだしも現実にあんなものいたら絶対無理。
その分、余程のことがない限り死なないゴジラに転生できたのはラッキーだろう。
…………………………あれ?
確かゴジラって水爆実験の放射能を浴びたことによって変貌して生まれたんじゃないんだっけ?
チラ(黒くて鋼鉄な鱗、鋭い爪、ギザギザ背びれ、岩のようにごつい尻尾)
すでにゴジラやん!!!!!
…………………………嫌な予感。
チラ(恐竜のような口を持った鳥、バッファローみたいな見た目をしているがバッファローよりはるかに大きい動物、遠くには20mはある木よりもデカい足を持つクモ)
…………………………もしかして……
俺は分かってしまった。
「ホッ ホッ ホッ」
正面にはドラミングをしながらこちらを睨みつける大猿。
この世界は―――
「GRAAAAAAAAAAR」(モンスターバースかよ!!!!!)
かかってこいやクソ猿!!!!
俺がゴジラになってから10年になる。
あれからいろんな怪獣と戦った。
大体の奴はぶっ倒して格の違いを見せつけた。
最初の1年は色んな奴がケンカを吹っかけて来たが完膚なきまでに叩き倒せばその後はかかってこない。
だが、中には例外がいる。
そいつらの名は”ラドン”と”ムート”だ。
ラドンは翼竜プテラノドンが突然変異した怪獣。
見た目は大な翼を備えた翼竜のような身体に後部に向かって伸びる二本の角を備えた頭部にマグマのような熱さを身にまっとた翼があるって感じだ。
”空の大怪獣”なんて大層な名があるが、俺から見たらただのクソ卑怯鳥だ。
こいつは最初の時は真正面から急降下して襲って来るのだが、勝てないと悟った瞬間、奇襲しか仕掛けて来ない。
しかも最近は食っている時や寝ている時しか狙ってこない。
こんな奴にはクソ卑怯鳥だけで十分だ。
ムートは三角形の頭部と顎、赤く輝く目、鍵爪型の長い腕を持つ全体的に昆虫みたいな見た目の怪獣だ。
放射能を餌とするため遭遇率が高い。
しかもこいつは凶暴な奴で出会った瞬間、すぐに襲って来るためその都度、ぶっ倒している。
現段階では敗戦0だが、負けても負けても襲ってくるため意外と厄介だ。
そしてこいつらより別格に強い怪獣がいる。
そいつの名は”髑髏島の巨神”の異名を持つ”コング”だ。
こいつはマジで強い。
あの巨体から考えられないほどのスピードに脳天揺らされるほどのパワーを持っているから苦戦を強いられる。
勝敗も大体5分5分だ。
先ほど挙げた2体とは比べてあんまり戦いはしないが時折出会ったら互いの拳をぶつけ合うライバルにして宿敵である。
ある日。
今日は、何しようかなぁ~。
あ!今日の飯は海鮮ものにしよ。
つうわけで海にでも行ってタコでもイカでもサメでもぶっ倒して来るか。
いや~この体になってから生ものがうまくてなぁ。
その中でも魚介類がマジで美味い。
俺はルンルン走りで海へと向かう。
「Gr?(なんだあれ?)」
空からの突然の轟音に目を向ける。
それは宇宙から降り注ぐナニかであった。
俺はそれを一目見た後、海へ向かう。
あんなのはこの世界において日常茶飯事だ。
俺も最初の頃は「隕石だ!!!」ってはしゃいでいたが何百回も見たら飽きた。
だから見たとしても「あ、なんか降ってる」ぐらいにしか思っていない。
俺はこの時、大きく判断を間違えた。
あの時、降って来たナニかの元へすぐに向かえばよかった。
まさか、降って来たのがヤツだとは思わなかったのだ。
ふぃ~今日は活きのいいイカゲットだぜ!
イカパーティーけっ…………むぅ?
なんか周りが騒がしいぞ?
どいつもこいつも同じ方向から逃げてんぞ。
それに怪獣クラスは軒並み同じ方向に向かって吠えている。
我が宿敵コングもだ。
俺もその方向を見る。
そこには巨大な竜巻と雷をまとった金色の体に3本の首を持つ怪獣………いや、地球の外で生まれた宇宙産外来種。
ピルリルリル・ピルル・ピルリルリル」
それに加えて電子音の様な鳴き声。
「GRAAAAAAAAAAR」(来やがったな!!宇宙怪獣!!!!!)
今始まる今世紀最大の怪獣バトル。
「GRAAAAAAAAAAR」(ブチ殺したる!!!!!)
俺は雄たけびを挙げながらギドラの方へ向かう。
連なるようにコングやムート、ラドンその他の怪獣も各々の雄たけび挙げながらギドラび突っ込む。
俺は手を突き出しながら噛み殺すように口を大きく上げる。
そして俺とギドラはぶつかり合う。
力は……互角。
行けるで!!!
俺は力でねじ伏せようとした瞬間、ギドラが器用に尻尾を巻き付け、足で俺の体をしっかりと掴む。
……………おいおいおいおウソだろ!
俺の予想は当たった。
こいつ俺の体を持ち上げやがった。
マジかよこいつ。
俺の体重なんて軽く1000tは軽く超えてるんだぞ!
それよりも浮いてる浮いてる!
あ!ラドンがこっちに突っ込んで……………痛った!!!
あのクソ卑怯鳥、俺ごと突っ込んで来やがった!!
いつか絶対に焼き鳥にしたる。
まあ、今回は地上に下ろしてくれたことには感謝しよう。
ギドラが地上に落ちた瞬間をコングとムートが襲うが2体ともギドラの口から放たれる引力光線に吹き飛ばされる。
チッ!奥の手たが食らえ!!
放射熱線!!!!!!
俺が放射熱線を放ったのと同時にギドラも引力光線も放つ。
「GRAAAAAAAAAAR」(ウオオオォォォォォ!!!!!)
うおおおおおお!!!!!
行けるで!!
レーザー押し合いはこっちが上や!!
おらあああああああああ!!!!
あ、あかん。
俺がレーザー押し合いしてるのは3つの首の内1つだけやん。
「GRAAA(ぐへっ!)」
均衡を保っていたレーザー押し合いも一瞬で押され、地面に伏せる。
流石に3対1じゃ敵いませんわ。
てか、
「キキルー・キル・キキルー」
うわぁ……羽広げて威嚇してるわ。
背景に竜巻と雷があって一層と圧が凄いわ。
まあ、だからって感じだけど。
俺はゴジラだぞ。
人々に圧倒的な絶望を与える破壊神なんだぞ。
それに攻撃食らったと言っても全然傷ついていないし。
「GRAAAAAAAAAAR」(戦いはこれからやろがい!!!!!)
あ!あのクソ卑怯鳥何しとんねん!!!
俺がギドラに目線を向けた時に見えたのは、ギドラの前に跪くラドンの姿であった。
あんっの野郎、こっちが負けそうになるからってあっち側に着きやがって。
殺す。
ギドラを殺した後に絶対に殺す。
行くぞおおおおおお!!!!…………………あれ?
コング君。君が持ってる斧って、おれですかね?あの”コングVSゴジラ”に出て来た斧ですよね。
なら勝てる!!
俺はコングにジェスチャーで説明する。
説明し終わったコングに「分かったか?」と聞くと「ウホ!」と頷きながら答える。
なら作戦開始。
食らえ!必殺!放射熱線!!!!!!
俺はまたもやギドラに向かって放射熱線を放つ。
当然、ギドラもこちらに向かって放つ。
結果はさっきと同じだ。
しかし、これでいい。
俺とギドラのレーザー押し合いの隙にコングが動けないギドラに向かって突撃をかます。
もちろん。しっかりと斧にはエンチャント付与積みだ。
だが、そううまくいかないもんだ。
原因はあのクソ卑怯鳥。
あいつがそう簡単にコングを無視するわけでもなく急降下を始める。
まあ、問題はない。
コングとは何度も戦った俺なら分かる。
あいつの反射神経は鋭い。
そうしてコングに突っ込もうとした瞬間――
「ピキュギュルルルル」
天から現れたのはまさに”神秘”を体現したような姿。
蛾の怪獣にして怪獣の女王”モスラ”。
我生きておったんかい!
クソ卑怯鳥ことラドンとモスラが空中でぶつかり合う。
今やで!コング!
コングはスピード落とさずギドラを斬りつける。
「グァアアアア」
「ピッキュルルル」
勝負は今、ここで決める!
おらあああああああああ!!!!
力が弱まった一瞬を突け!
レーザー押し合い合戦は段々とこっちが優勢になる。
ギドラも負けじと放つが―――
「グァアアアア」
コングがその隙を見逃さずに切りつける。
そして大きく振りかぶった瞬間、俺の放射熱線と斧が合わさった。
決めろ!!!コング!!!!!
振りかぶった斧は3首を全て斬り落とす。
まだだ!あいつは自己回復する!
俺はすぐさま倒れたギドラに近づき、放射熱線を放つ。
ギドラの体は見るも無残な姿になった。
勝った……のか?
………よっしゃああああああああ!!!!!
「GRAAAAAAAAAAR」(地球を舐めるなあああああああああ!!!!!)
隣にいるコングも吠える。
もう二度とこいつと戦いたくないわ。
疲れる~……………むぅ?
なんか足元にいるなぁと思ったらあれれ?君~裏切りもんのラドン君じゃありませんか。
なんか跪いているけど…………何裏切っとんじゃ我!!!!!
俺は足で胴体を踏みつけ、首を噛み折る。
今更媚び売っても遅いんじゃい!!!!!
もぐもぐ……ぺっ。
やっぱ性格もクソなだけあって味もクソだ。
俺がラドンの首を吐き捨てると周りには他の怪獣たちがいた。
どいつもこいつも目がギラギラだ。
10数年続いた均衡も終わりにしようや。
コングも何かを感じたのか俺から距離を取る。
「GRAAAAAAAAAAR」(今日、真の怪獣王を決めようやないか!!!!!)
今始まる今世紀最大の怪獣王決定戦。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そこには2匹の怪獣がいた。
胴体を潰され首のない怪獣、3首を切断され体は見るも無残な姿になった怪獣、内側から腹を割られた怪獣、その他にも様々な怪獣の死骸が無数に散らばっている。
まさに死屍累々という言葉がぴったりなぐらいにだ。
2匹いる内の1匹が倒れる。
その怪獣は顔の半分が焼け爛れ体には無数の引っ掻く傷、最後の最後まで足掻こうと立てない足を右手で持っている斧で立ち上がろうとするが体力が尽く。
そして地上には1匹の怪獣しかいない。
GRAAAAAAAAAAR
天に向かい怪獣は咆哮をあげる。
それは怪獣の勝利の雄たけびでもあり、怪獣王の誕生の産声でもあった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
《ゴジラ-1.0編》
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1946年(昭和21年)夏。ビキニ環礁で行われた米軍による核実験「クロスロード作戦」。
この時、米国は気が付かなかった。
海の底に眠る怪獣に。
この時、米国は気が付かなかった。
阿修羅の時代を生き延び、その時代の王に君臨した怪獣を目覚めさせてしまったことに。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
………………………………………むぅ?
ここ何処?
う~~~ん……………なんか思い出せそうなんだけどまあいいや。
今は思いっきりアバレタイ。
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1947年(昭和22年)5月。
アメリカの艦船や潜水艦が謎の被害に遭う事態が発生し、発生場所の時期などから巨大生物が日本に向かっていると推測し、米国防省は日本政府に打診する。
関係が悪化していたソ連を刺激しないためにも米軍は直接軍事行動を起こさず、ゴジラの対応は全て日本政府に任せる方針を決定。
それに伴い、日本に対して戦後に接収されていた艦艇や戦車などを一時的に返還。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
カンジルカンジルカンジルカンジル。
あれは俺の物だ。
誰にも邪魔させない。
邪魔をするなら全部コワス。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
同時期。
「新生丸」は、巨大生物らしきものによって破壊された船舶に遭遇。
「高雄」が到着するまでの間、時間稼ぎとしてゴジラを足止めするよう極秘指令により、機雷2発のみでの戦闘開始。
途中、シンガポールから帰ってきた接収艦の重巡洋艦「高雄」が砲弾で応戦するが、ゴジラの吐いた熱線によって「高雄」撃沈。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
痛って~~~。
あの
まあ効かないんだけどね。
あれ?
きらいって何?
それにじゅうじゅんようかんって言葉も…………………まあいいや。
それよりもさっきよりもカンジル。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
翌日。
ゴジラは東京湾から品川を経て銀座へと向かう。
ゴジラに応戦していた戦車隊を光線で薙ぎ払い、僅か1日で熱線の着弾地点の国会議事堂を中心に半径6キロメートルが灰塵と化して政治機能が麻痺し、またゴジラの肉片から発する放射能により各地域が汚染され、死傷者数および行方不明者数約3万人に破壊された家屋が2万戸以上と、ゴジラによって東京は壊滅的な被害を受けた。
同時期。
駐留連合国軍はソ連軍を刺激する恐れがあるとして軍事行動を避けていた。
そのため、占領下で独自の軍隊を持たない日本は民間人のみでゴジラに立ち向かうこととなる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ここは俺の縄張りだ。
誰にも邪魔させん。
後は、縄張り周辺にいる
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「海神作戦」決行日。
放射線探知機がゴジラの存在に反応し、遂に作戦は決行。
ゴジラ上陸に備えて準備をしていたが、予想より早くゴジラは防衛ラインを越えて相模湾から上陸。
相模湾の逗子軍港を半壊させて鎌倉の町村を蹂躙中に「震電」による誘導。
ゴジラを相模トラフまでおびき寄せてフロンガスの泡で包み込む事で浮力を奪い、深海まで一気に沈めて急激な水圧の変化を与える第一次攻撃に続き、第二次攻撃として深海で大きな浮袋を膨らませて海底から海上まで一気に引き揚げ、凄まじい減圧を与えてゴジラの身体全体にダメージを与えて息の根を止める「海神作戦」は成功したが、ゴジラの息の根を止めるいたらない。
しかし、「震電」の特攻によりゴジラの体は爆発を起こし、自壊しながら海へ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ムムッ
俺の縄張り付近で鳴き声がするぞ。
誰の許しを得て入って来てんだよ。
ここは俺のだぞ。
コロス。
見つけた!
てめえ勝手に縄張りに入ってんじゃねぞ!
オラオラ!どけや有象無象共が!
あん?
鬱陶しいぞ
チッ!すばしっこい!
ってどこ行くんや!待てや!
あんの
うん?なんか体に巻き付いて……痛た!
てめえさっきから鬱陶しいだよ!
チッ!速すぎて捕まえられね。
クソがああぁあぁぁああぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!????!?
体が沈む!?
動けねえ。
がっ!?
体が押しつぶされる!
意識が……………
ふんっ!
俺、復活!
これが俺の体を浮かせているな。
噛みちぎったるわ!
おお!
なんか体が引っ張られる!?
体が復活した後だから力がでない。
グァアアアアアア!!!!
体がおかしくなりそうだ。
……………ん?
なんだあれ?
………………また、俺の縄張りに入ったのか。
俺の……縄張りに……入って…………来るんじゃ…………ね!!!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
病院。
2人の男女は抱き合っていた。
彼からは気が付かなかった。
彼女の首元に黒い痣があることに。
日本は気が付かなかった。
彼女以外にもゴジラの近くにいた人たち同じ黒い痣があることに。
世界は気が付かなった。
この黒い痣が人類を新たなステージに上げることに。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
《シン・ゴジラ編》
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2016年、11月3日8時30分ごろ。
東京湾羽田沖で無人状態のプレジャーボートが発見された後、大量の水蒸気が噴出し、アクアトンネル構内では突然の浸水に走行中の車輌が巻き込まれる。
政府は、熱源が海中で発見されたため、原因を海底火山の噴火か大規模な熱水噴出孔の発生と見て対応を進め、湾内を封鎖する。
浮島沖海上で水蒸気煙が唐突に収束したのち、海面から出現した巨大生物の尻尾部分がテレビ報道されたことで、政府は対処方法を検討する。
さらに自重で潰れるため上陸は不可能という専門家の意見とは裏腹に、巨大生物は多摩川河口から大田区内の呑川を這いずるように遡上して蒲田に上陸し、街を破壊しながら北進を始める。
相手は生物であること、陸上で行動可能であることを前提として捕獲か駆除かを検討した結果、政府による対処方針は駆除と決定。
その大きさや性質が不明であり、生半可な攻撃では駆除は困難であると予想され、無制限に火器を使用できる防衛出動での自衛隊出動を模索。
過去に超巨大生物ついての資料があるが、法的な処置については書かれていないため半ば超法規的にではあるが害獣駆除を目的とした戦後初の防衛出動が要請される。
巨大生物は当初こそ蛇行と後脚で進行していたものの、品川区北品川品川湊の船着場付近で急速な進化と巨大化を遂げ、八ツ山橋方面へ二足歩行を開始する。
しばらく歩行した後に停止、そこへ自衛隊の対戦車ヘリコプター隊が攻撃位置に到着するが、射線上に逃げ遅れた住民が発見され、攻撃は中止される。
直後に巨大生物は突如、再び蛇行に切り替えて京浜運河から東京湾へ姿を消すが、一連の行動による被害は上陸から2時間強で死者・行方不明者100名以上にもなっていた。
政府は海上自衛隊を出動させて足取りを探る一方で巨大生物の再襲来に備え、「巨大不明生物特設災害対策本部」(巨災対)が官邸内に設置される。
4日後の11月7日。
前回よりもさらなる進化を遂げ、倍近い大きさに成長したゴジラが相模湾に出現した後、鎌倉市稲村ヶ崎辺りに再上陸、横浜市や川崎市を縦断して川崎市武蔵小杉に至る。
Jアラートを通して住民に避難を呼びかけるとともに、自衛隊は事前に策定していたいくつかの上陸パターンに応じた迎撃作戦の中から、多摩川を絶対防衛線、多摩川河川区域を主戦場とした、ゴジラの都内進入を阻止するための総力作戦「タバ作戦」を実行。
陸と空から投入できる全ての火力を持って挑むも傷一つ付けることができずに都内に侵入されてしまい、ゴジラは大田区・世田谷区・目黒区へ侵入、作戦は失敗する。
作戦失敗を受けて政府は在日米軍へ日米安保に基づく駆除協力の要請を検討し始めるが、すでに要請を待たずして米国は独自に大使館防衛を理由に爆撃機をグアムから日本に向かわせたとの通知を受け、米国に駆除協力を正式に要請する。
港区にまで進行してきたゴジラに対し、飛来した米軍のB-2爆撃機3機は地中貫通爆弾MOPIIによる絨毯攻撃爆撃を始め、ゴジラに初めて傷を負わせることに成功するが、その直後にゴジラは口腔からの熱焔放出を開始し、それを熱線に変化させるとB-2のうち1機を撃墜。
残った2機はゴジラの背部に回り込んで爆撃を続行するが、ゴジラは投下されたMOPIIに対して背部から複数の熱線を放射して全弾爆破したうえ、B-2もすべて撃墜する。
その後、ゴジラは港・千代田・中央3区の市街地を破壊。
都心に壊滅的状態までの被害と高濃度の放射能汚染をもたらしたうえ、都民に約300万人の死傷者を出してしまう。
さらに、首相官邸から立川広域防災基地へ避難するところであった総理大臣を含めて11人が乗ったヘリコプターも熱線によって撃墜され、総理を含めた閣僚11名が死亡する。
一方、ゴジラは東京駅構内線路上で突然活動を停止する。
「ヤシオリ作戦」決行日。
無人運転の列車を使った爆弾(N700系新幹線を使用した無人新幹線爆弾、E231系およびE233系を使用した無人在来線爆弾)でゴジラを覚醒させ、次にエネルギー消耗のみを狙った米軍の無人攻撃機群による攻撃が、ゴジラが熱線を出せなくなるまで続く。
熱線が途切れたところを付近の高層ビルをゴジラに向けて爆破・倒壊させ、ゴジラを転倒させる。
そこへ建設機械部隊とコンクリートポンプ車隊が接近し、ポンプ車のアームより累計数百キロリットルの血液凝固促進剤をゴジラの口内に経口投与する。
これらの繰り返しにより、ようやくゴジラの凍結に成功する。
作戦終了後、都心を汚染したゴジラの新元素の放射性物質は半減期が20日と非常に短く、約2 - 3年で人体への影響はなくなると判明したことから復興の希望も見えかけたが、熱核攻撃カウントダウンは「一時停止」のままであり、ゴジラが活動を再開した場合はその58分46秒後に熱核攻撃が行われることとなる。
それと同時に日本は気が付かなかった。
ゴジラ出現際に近辺にいた住民にとある細胞に感染していたことに。
人類はさらなる進化を遂げるのである。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「早くしろ!!」
「第一班の犠牲を無駄にするな!」
………………………………………デジャブを感じるのは気のせいでだろう。
!??!?!!?
体が冷たい!!
何が起こっている!?
ぬ?
この風景……日本か?
しかも俺が前世生きていた頃の………
それよりもまずい!!
体が凍る!!
動かなくなる!!
嫌だ!!!
まだ死にたくない!!
俺は何も成していない!!
まだゴジラとして何もできないなんて嫌だ!!
せっかく手に入れた力なんだ!!!
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ…………