呪いと俺と仲間達   作:馬鹿なアホ

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「つきました。

目的地はここから数分の村です、なにぶん古い村ですので、何かと小言を言われるかもしれませんが、気にしないでください。」

 

「分かりました、ご親切にどうもありがとうございます」

 

俺は今山奥に来ている。

昨日の先生にお願いして任務を受けさせてもらったが、まさかの山奥である。

山は何かと嫌な話をよく聞く、神隠し、遭難、自殺の名称、樹海、土地神。

パッと思いつくだけでこんなに出るのだ、一体どんな呪霊が出てくるのかわからないので木を一段と引き締めて取り掛からなくては

 

「では、私はここで待機しています。

何かありましたらご連絡を」

 

「分かりました、では行って来ます」

 

親切な喋り方をする伊地知さんにそう言われ挨拶をしてその場を後にした

 

歩くこと数分、村が見えて来た。

見たところ人は居ないが、田んぼ畑が広がっているのでどこかに人はいると思い探す事にした。

 

「……あ?あんたこんなところで何をしとる?」

 

「あ、こんにちは」

 

第一村人発見、このまま村長さんのところに連れてってもらうか

 

「任務で派遣されました、仁頼秀治です。

よろしければ村長のいる場所までご案内できませんか?」

 

どうよ!!

昨日から練習して磨き上げた、このコミュ力がありそうな喋り方!!

ちなみに2時間練習した。

だって知らない人と喋るの怖いもん

 

「はぁ?お主が?ガキじゃないか、ちゃんとした大人はおらんのか?ただでさえ金を払っとるというのに…」ハァ

 

あ?なんだ?このクソジジイ!!

悪口ばっか言いやがって!こっちは早く村長と会いたいだけなんだよ!

 

込み上げる気持ちを抑え、優しい口調で俺は新たに言葉を付け足した

 

「…すみません、なんせ呪術界は年中人手不足でして、ですが安心してください、こう見えて自分、強いですから」

 

どうや!嫌味にも俺は大人の対応できるぜ!

あ、因みに伊地知さんにこう言ってくださいってお願いされたやつを言っただけだよ

 

「…そこまでいうなら頼ろうかの、

後因みにわしが村長じゃ」

 

お前かよ!!!!

 

村長の後についていくと一際大きな家につき、家に上がり説明を受けた

 

「この村では代々、雨神様を讃え奉っていたんじゃ、だが、東京の若僧どもが肝試しなんかもしおってからに、雨神様がお怒りになり、その者どもを亡き者にしてしもうた。

今回はお怒りの雨神様を鎮めるのがおぬしのやる事じゃ」

 

「…分かりました。準備が出来次第向かいます」

 

んんん???

この爺さん頭大丈夫そう?

鎮めるんじゃなくて祓うんですけど、あんまりわからんのかな?

まあいいか、場所も教えてもらったし、ボチボチ行きますか

 

 

 

昼前に村長の家を出て、そのまま裏にはから畑に繋がる道を抜け、山に入る。

ここから道なりに歩いて約1時間くらいか、、

遠くね?

 

「ぁぁぁぁぁ!!

ようやく着いた!!

も〜無駄に遠いんだよ!」

 

昼半ばに差し掛かるくらいに目的地に到着した、長い階段を歩くのはとてつもなく疲れた

 

「…結構綺麗だな、、」

 

こんな山奥にあるのに何故か目的地である

『水神神社』は綺麗であり、まるで誰かが掃除でもしたのか?と思いたくなるほどである。

 

「?呪力の気配が無い、何でだ?」

 

無駄に綺麗な神社に不気味さを感じながらも辺りを見回す、特に変化が無く呪霊の呪の字も出てこないほどである。

 

「…無駄骨?な訳ないよね!」

 

内心少しだけホッとしていた。

たった1人での任務なのだ、頭に唐突に流れるお使いをする時の音楽がチラつくのをかき消しながら一旦階段に座る為に振り向くと

 

「………は?」

 

階段はなく湖が広がっていた

 

「どゆこと?」

 

更に神社を確認する為に振り向く

 

「」

 

神社は無くその代わりに階段が現れていた。

 

「…本で読んだやつか、これ」

 

前に学長先生に渡された本の内容を思い出していた。

呪霊の生得領域について。

まさしく今、その生得領域に俺はいる。

ということはこの領域の主人である呪霊も存在しているという事になる。

 

「ガチンコバトルコースだな」

 

「スゥーーーー!ハァーーーーー!」

 

前の任務の時と同じように緊張を身体から追い出すように大きく息を吸い吐く、自然と体と気持ちが軽くなったような気がした

 

「…まぁ、出来るかはわからねぇがやっとくか、、吸収呪法《吸》《溜》」

 

この前新しく開発した《溜》、俺はこいつに新しい可能性を感じている。

こいつは他の技のような極端な吸い込みもなければ、殺傷能力が高いわけでもない、ただ溜めるだけ、だがそこに俺は可能性を感じるのだ。

俺の呪力を溜めることが出来るのであれば、

《溜》を使い俺以外からも、呪力を溜めることが出来るのではないかと考えた。

もし貯めることができた暁には、俺は呪力の補給が出来るようになる。

 

「成功するといいなぁ、《絲》……よし、いくか」

 

プカプカ浮かんでいる《吸》を《絲》を使い接続、そのまま風船を握っている子供のように引き連れて歩いていく。

 

 

『………』

 

「」

 

 

神社には呪霊がいた。

間違いなくこの領域の主だ。

分かる。

そして俺は、

死地に立たされている。

美しい景色だ

周りの木々が風になびき

甘い香りを放つ花達

そして空中をプカプカと浮かぶ水の塊

とても神々しいほどに美しく

まるでここが天国だと思える程だった

 

だが気づく、俺が全て認識していた物は

嘘偽りであったのだと

 

風になびく木に括られた腐りかけの死体

ウジ虫がウゾウゾと動きデロデロになりながらも原型を止めている頭

そして空中にプカプカと浮かぶ何人、何十人、何百人分の臓器の数々

ああ、此処こそが

 

地獄だ

 

『……イケニニニエ』

 

領域の主人は笑う

無邪気に笑う

いつでも、いつの時代でも

馬鹿のように貢物は自分からやってくる

     

「フゥー」

 

そして生贄は睨む

邪気を孕んだように睨む

いつでも、いつの時代でも

呪うことしか出来ない哀れな存在がいる

 

お互いがお互いに想いを胸に闘いは今この瞬間に、始まったのである。

 

 

 

 

 

 

 

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