シャングリラ・フロンティア〜音ゲーマー、神ゲーに挑まんとす〜   作:トレセン暮らしのデュエリスト

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凄く、すっっっごく今更なんですが感想を下さいますと凄まじい笑みを浮かべながら作者のモチベーションが右肩上がりしていきます。


時間効率が最低だとキレたくなるよね

そんな訳で四駆ハ駆の沼荒野から帰ってきてここ、セカンディルである。武器屋のNPCにこの大量の鉱石を叩きつけて武器を作ってもらうんだぁ……

 

「すみませーーん、諸々鉱石取ってきたんですけどこれでなんか作れますかーー?」

 

「おっ、来やがったか……なかなか集めてきたなオイ。これなら大体のもんは作れると思うぞ」

 

そりゃもう数十分カンカンしてましたから。それでも石柱……いや、沼柱って言った方が良いか?

沼柱一本掘り尽くしただけだからな、それで大体作れるなら余程じゃないとプレイヤーが沼柱を掘る必要は無いんだな。

 

「ん?これは…………!驚いたな、沼棺の長牙があるじゃねぇか!」

 

「あぁ、それやっぱりなんか凄いやつでした?」

 

「凄い……あぁ、確かに凄いもんだな、こりゃあ……凄まじく珍しいもんだ。これがあるならこいつが作れるぞ」

 

沼潜(ぬまひそみ)の短刀

1,2000マーニ

 

「…………へぇ、面白そう」

 

短「刀」ってとこが素晴らしい。跳梁跋扈の森で稼いだアイテムを売り払ったからそこそこお金に余裕あるし悪く無いかもしれない。

 

「これって二振りいけます?」

 

「二振り?にいちゃん二刀流かい?……そいつはちょっと無理かもな、何せ沼棺の長牙一本で一振りなんでなぁ」

 

「あ、そうなんですか…………」

 

うーん、困った。今回は無しの方向でも良いかもしれないが新しい武器は一本でも欲しい、致命の包丁は三本あるんだから普段使いの二本とは違う予備の一本と併用して使えば問題ないだろう。

 

「まぁ、こういうのも悪く無いですし……作ってください」

 

「おっ?そうか悪いな!俺の全身全霊を込めた一振り、作ってやるからな!」

 

マーニと素材を渡して店から出る。案の定というか何というか渡してすぐにはいどーぞって訳では無いらしい。少なくとも明日の朝までかかるとかなんとか……いやまぁ、これでも大分早い方だとは思うんだけど。

 

「さて…………明日の朝まで暇になってしまった訳だが……」

 

取り敢えずマーニの補填かな?

 

◇◇◇◇

「はい、ただいま沼荒野って訳なんだが……」

 

結局夜までレベリングと金策が一番な気がするという訳で帰って参りました四駆八駆の沼荒野。マッドフロッグ……長い、マッフロ乱獲が妥当なところかな?

 

「…………っと、お客さんが来たらしい」

 

ゲームだからこそなのか「今から襲うから早く備えろよバーカ」とでも言いそうな鳴き声が頭上から響き渡る。上を見上げれば急降下で突っ込んでくる……何だありゃ、タカ?ワシ?どっちか知らんが鳥が俺に襲い掛からんと突っ込んできた。

 

「ほいっと」

 

俺の頭に蹴りを入れようとしてくる鳥の脚を狙ってゴブリンの手斧を一閃――――

 

「うえぇっ!!?一発でぶっ壊れたぁ!」

 

「ギャエエエッ!!!?」

 

武器が悲鳴をあげて砕け散り、鳥が痛みに悲鳴をあげる。

新しく取り出したばかりで耐久値はほとんど減っていなかった。だというのに一撃破損か、手斧が通用しないほど硬いのかそれとももう手斧がそもそも通じなくなっているのかは定かでは無いがまぁ良い。どうせ飛べなくするんだからなぁ!

 

「おら、よっと!!」

 

すかさずもう片方の手斧で頭を叩き伏せ、続いて再び再展開した手斧で滅多打ちにしていく。

頭を叩きまくれば脳は揺れるよね、はいどーぞ。クリティカルで脳震盪を引き起こされる気分をどーぞ☆

 

「頭!羽!胴!もっかい頭ぶん殴ってからの脚!」

 

嘘だろこいつ、こんだけ殴ってたらヴォーパルバニーでも死んでたぞ?手斧の限界がマッフロレベルだったってことか?

地面に落ちたタカだかワシだか分からない鳥を40秒近く斧で殴り続けてるとようやく羽を残してポリゴンへと爆散した。

 

「死ぬほど時間効率悪いなぁ……難所が後に控えてるくせにそこまでがやたら長い曲みたいだったぞ」

 

確実に音ゲーをやりこんでいる人間にしかわからない例えを言いながら落ちた羽を拾い上げて調べる。こんだけ時間がかかったんだ、さぞいいものに違いない。

 

 

盗賊禿鷹(バンディットバルチャー)の羽

バンディットバルチャーの羽毛の一枚。

文字通りただの羽であり盗賊組合の証として用いられる以外に価値はない。

だが故にこそ、かつてはただ罪人としてしか扱われなかった者達の証なのだ。

 

 

「ふっざけんなどう考えても割に合わなさすぎるだろ馬鹿が!!!」

 

40秒叩き込み続けた斧の耐久値と労力(スタミナ)の対価としてはあまりに酷い対価に思わず悲鳴をあげながら全力で地面に羽を叩きつけてしまった。

 

◇◇◇◇

あれ以降も時々ハゲタカに悪態をついたりもしたが数時間のレベリングを続け、その後にリアルで眠ったりと色々暇を潰して、はい翌朝。

 

「おやじさーーん、昨日頼んだ武器ってもう出来てるーー?」

 

「おう来たか狐ヅラしたにーちゃん!安心しな、勿論出来てるぜ」

 

格好に関する指摘はあまり受け付けない方針で行こうか、普通にこの狐面には愛着が湧き始めていることだし。

手渡しでなくインベントリに直接郵送された武器を確認する。

 

 

沼潜(ぬまひそみ)の短刀

澱みの中にあれど輝きを見せる短刀。

長牙を芯とし、沼荒野からとれる良質な鉱石を鍛え作られたそれは戦士の長き友となるであろう。

この刀にどの様な輝きを宿らせるかは使い手次第。

クリティカル攻撃成功時、一定時間攻撃力を4分の1上昇する。

 

 

 

「なんだただの神武器じゃないか……」

 

攻撃力というロマンをクリティカルという形で叶えてくれているのは有能が過ぎるんだよなぁ……。

 

「あぁ、そうだそうだ。武器の耐久値って回復手段あったりします?」

 

「あぁ?何言ってんだにいちゃん、シロートが武器どうこうなんてできる訳ねーだろ?大人しく俺たち武器屋を頼りな、俺達ゃ武器を作って、武器を育てる鍛治師なんだ。武器に関しちゃ任せてさえくれれば完璧に仕上げてやるからよ」

 

「育てる?」

 

「んだよ、そんなことも知らねえのか?俺みたいな鍛治師……鍛造魔法を扱えるやつは武器を作り強化することもできる。だが鍛治師にとっちゃ武器はみんな子供みてぇなもんだからな、強化だなんて味気ねえ言葉より育てるって言いたくなるってもんなんだよ……」

 

おっさんが感傷に浸り始めたのは割とどうでもいいかな、とにかく「育つ」ってワードに焦点を当てるべきだろう。

このゲーム隠しパラメータやら隠し要素やら隠し条件がわんさか詰まったブラックボックスが大量に眠っているらしくwikiが降参の白旗を振り翳して土下座するくらいその量は豊富らしい。普通にレベリングしてレベル99になっても強いには強いが何かの手違いでユニークジョブやらユニーク装備、ユニーク魔法を入手した場合そこらへんのシャンフロ始めて数日のプレイヤーが熟達したプレイヤーも、それこそレベル99カンストプレイヤーが負ける可能性すらありえる。

 

「育てる……ねえ……」

 

まぁ一応頭の隅っこに留めておこう。

 

「ん、ありがとうおっさん。また金と素材集めたらくるな」

 

「おうよ、また来いよ〜」

 

おっさんと別れ新たな武器を手に入れた俺は三度四駆ハ駆の沼荒野へと向かう……理由?取り敢えず持ちきれなくなるまでアイテム収集することと試し斬りだな。前者は減ったマーニの補填……もう一つ?手頃に斬れる的があるなら切らない理由にはならないよね?

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