シャングリラ・フロンティア〜音ゲーマー、神ゲーに挑まんとす〜   作:トレセン暮らしのデュエリスト

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ここすきと感想が俺の執筆の手を加速させる(訳:いつもありがとうございます)


混沌に降り立ちて猛虎

「ふむ、雑に一通り使ってみたけど取り敢えず候補はいくつか上がったかな……俺自身のコンディションがあれだからもうちょい切り替えないとだけど」

 

キョウの言葉は今だけ忘れよう、あいつの言葉を引きずった状態で参加することは今度はカッツォへの不義理になる……とはいえ中々払拭することもできず悶々としながら一通り全キャラを使ってみた。このゲームの特性上それなりの数ヒーローもヴィランもいる訳で、そこそこ疲れたのだが……その結果判明したのは、どうもシャンフロの技術が流用されているというのは誇張でも何でもなく大マジらしいということだ。

シャンフロ以前のゲームにおけるある種の宿命の1つに現実における肉体と仮想現実における肉体(アバター)の体型の違いからくる挙動の違和感というものがあった。

それを限りなく払拭することに成功した作品はそこそこの確率で「名作」と呼ばれ、それを怠った作品は「クソゲー」「馬鹿ゲー」の烙印を押されることが常であり……そういう意味では「個人」の設定に色々口出しできるゲームは「名作」と呼ばれやすい傾向にある。FPSに神ゲーが多いのはそれが理由だ、何せ挙動に関してはプレイヤーに一任してシステム面周りに力を入れれるのだから。

 

これこそフルダイブゲームをするに当たって健康に気をつけねばならないという理由……まぁ、言ってしまえばデブやヒョロガリに厳しかったんだよな。

 

(シャンフロはどういう理屈か知らないがその挙動の違和感を完全に払拭してる、他にも色々理由はあるがあれが「神ゲー」と呼ばれる大きな理由の1つだ……このゲームも、今のところ挙動に違和感を感じたことはない)

 

いったいどのようにしてそんな技術を確立させたかは興味が尽きない部分ではあるが、そんなこと教えられても理解できない部分が大半である為気にする必要はないか、そんなことよりキャラ候補を絞って……そこからもう少し使い込んで最終的なキャラを決めるとしよう。

 

正式発表されている訳ではないが20体以上のキャラの中から混沌の街に降り立つ為の分け身を選ぶことができる訳で……今回はその中から4キャラほどピックアップしてみた。

 

まず第1候補は「ランゾウ」、二刀流かつ日本刀というところが非常にグッドで使いやすい。お爺ちゃん系のヒーローキャラクターであるところがとても好感を持てるキャラだ……まさかこんなにリアルでもシャンフロでもやるスタイルに近しいキャラがいるとは思ってなかったから少し感動だな、これでも良い気はするが妥協したくはないしやはりもう少し絞ろうということで第1候補。ついでにゲージを消費して発動できる特殊技に瞬間移動のような居合があるというのは……うん、俺も男だ浪漫には憧れる。次。

 

第2候補、「ジャスティスダイル」……俺的ギャラクシアコミック最高のヴィラン(ヒーロー)だ。正直それだけで俺の使う理由になるのだがまぁまぁ、まだその時じゃない……というわけで見た目と性能解説といこう、ワニが噛みついたかのような意匠をした覆面を被り、純白のアーマーの各所にはドス黒いラインが荒々しく走っている。

その能力は他者の負の感情を取り込み強化されていく……まぁ、時間強化で強くなっていくと考えれば分かりやすいか。その分時間が経つにつれその負の感情の回収が難しくなっていく為後半以降の戦闘を楽にするために序盤どれだけリソースとライフゲームに差をつけられるかが問われる。段階的に解除される特殊能力が幾つかあるがそこまで説明し出すとキリがないので割愛。

 

第3候補、「バッドテイル」。

ランファンとやらが俺のファイトスタイルに似ているとは言っていたがどうやら嘘ではなさそうだ……信じられないほど使い心地がいい。能力効果で認識加速は原作でも実際にあったから割と「あぁ、こんなところまで再現するんだ」くらいの感想だったが格ゲーでそんな能力追加していいのだろうか?答えはカウンター率100%を叩き出したといえば明白だ……弾いてカウンターの動きに繋げるまで効果が持続する以上ヌルゲーとしか言いようがない。

 

そして最後の第4候補、「カースドプリズン」。シルヴィア・ゴールドバーグの使う「ミーティアス」との因縁深きヴィランであり、瓦礫やら鉄屑やらを取り込んで自己強化を施していく……ジャスティスダイルと似たような性能を持ったキャラだ。凄まじく鈍足ゆえ機動力をなんとかしたい場合は少し工夫がいったがそれ以外は概ね満足と言える。とんでもないロマン砲が搭載されているのも高評価だ、好きなキャラでもあるし採用候補に入れさせてもらった。

 

「取り敢えずまぁ対人やって、4キャラの中から最終的なキャラを決めていくとしますか……時間は……げ、ちょっと遅すぎるか……?」

 

現在時刻23時30分前……他の奴らは多分1時間半ほど前から既にやっているだろうし4人でキリも良い、暫く待つ羽目になるだろうか?まぁどうせ他にやることでもないしマッチング待ちでもしますか。

 

 

 

 

 

◇◇◇◇

K(ケイ)とマッチングしました、キャラクター選択画面に移行します』

 

「…………思ったよりマッチング早かったな。さて相手は……カッツォか」

 

さて、どのキャラで行くべきか……使いやすさなら正直ランゾウ一択なのだが相手はカッツォ、その程度の予想はしてくるだろう。同様の理由でバッドテイルも却下、であるならばまぁ今回はお前しかあるまい。

 

「さぁ…………暴君の時間だ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

全能存在ギャラクセウスですら予期し得なかった正体不明の存在「カオス」。調和でもなく、破滅でもない、終わりなき戦いが続く混沌をこそ望むその存在はあらゆる世界のヒーローを、ヴィランを取り込み己の世界「ケイオースシティ」へと閉じ込めた。異なる正義を掲げるヒーロー達は手を組むのか? 己の欲望をこそ第一とするヴィラン達は敵対するのか? それとも宿敵たるヒーローとヴィランがタッグを組むのか!? 混沌の街に、超常の存在は嗤うーーー!!

 

 

というのが今作「ギャラクシア・ヒーローズ:カオス」のおおまかな設定であるのだが、設定上従来のリング型格ゲーとは大きく様相を変え全く違うルールで殴り合うことになる。

勝利条件はざっくり2つ、1つ目は対戦相手をノックアウト……まぁ、つまりは殴り倒せば良い訳だな。これは従来通り……むしろメインはこっちになるだろう。では2つ目の勝利条件だが、広大なバトルフィールドである「ケイオースシティ」の何処かに現れる「ケイオースキューブ」の確保。今までの格ゲーならマップは使い回しか固定が一般的だったらしいがこのゲームにおいては1試合ごとにマップが変化し異なる景色を見せつけてくる……なるほど、確かに混沌(カオス)だ。

 

じゃあケイオースキューブの確保が1番楽な勝ち方だと思う人間もいるだろうが確保にも条件があり、ヒーロー、ヴィランそれぞれにゲージが存在し、そのゲージを溜めねば確保は出来ない……更にこのゲージは超必殺技(ウルト)特殊能力(スキル)使用時一定量消費することになる訳で、そこで駆け引きが発生するという訳だ、中々良く出来たゲームシステムだなオイ。

 

おっ、どうも向こうはヒーローキャラを選んだらしい……30秒間の猶予期間が俺に付与された。まぁこれはヒーローは遅れて到着するのが当たり前というお約束を再現する為でもあったんだろうが、ヴィランはこの時間を利用して罠を張り巡らせたり自己強化を行ったりすることができる……このゲーム諸事情で後半になるにつれヴィラン不利のヒーロー有利になっていくからな。

勿論ヒーロー側も街行くNPCに聞き込みしたりすることで街の何処かにいる対戦相手を捕捉したり災害救助によりゲージを貯めることが可能……うん、格ゲーってよりか戦略ゲーの要素強めだな?

 

「まぁそれはともかくとして……それじゃあ、ゲージ稼がせてもらうとしますか?」

 

というわけで近くの大通りに飛び出して……おっ、こんな所に都合よく通行人がたくさん!!うおっ、バイクに……パトカー止まってるじゃねぇか!!

 

「より!どり!みどり!!だぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

すぐさま通行人の首根っこをむんずと捕まえパトカーに投擲し車内に叩き込む、さぁお前ら、暴君のお通りだ道を開けろッ!!!

 

運転手を狙って投げたが狙い通り直撃していたらしい、おっ助手席にも警官ちゃんいるじゃーーん……ちょっとお話ししない?

 

「ハローーーー……!!」

 

「くっ……ヴィランめこれでも喰らえ!!!」

 

警官が恐怖を顔に浮かべながら銃を乱射してくる、まぁその程度の豆鉄砲効きはしないんですけどね。そんなことより話したいことがあってさぁ。

 

「なぁクソッタレの警官、1つ聞きたいんだが今この街にはヒーローが何人いる?」

 

「は……!?そ、そんなことお前に教えるわけがないだr」

 

「すまん、言い方が悪かった上に俺は1つお前に伝え忘れてた……質問に答えない場合お前の首は永遠に胴体から分かれることになるぜ?さっさと教えろ」

 

「がっ……あ"ぁ…………!!東の、2番ストリートで「アムドラヴァ」が……1人だけだ……!!」

 

「嘘は言ってないな?」

 

「ぢかっで……!!」

 

「オーケー、ありがとう……じゃあさよならだ」

 

よし、聞きたい情報は聞き出せたからこいつは用済みだ。というわけでパトカーごと速やかに潰してはいスクラップ。というか今の問答で確信したわ。

 

 

 

このゲーム、多分本質は格ゲーじゃない……シミュレーションゲームのそれだ。

 




ぬるっと1周年経ってた…
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