シャングリラ・フロンティア〜音ゲーマー、神ゲーに挑まんとす〜   作:トレセン暮らしのデュエリスト

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無自覚が一番怖い

「いや、マジで危なかったな……」

 

多分脳波が結構ギリギリを攻めてたんだろう、俺はVR適性がそこそこ高くて本気でやれば数十時間近く連続でフルダイブすることができる……怖くてやった事ないけど。

とはいえこの体質は音ゲーでしょっちゅう耐久をする俺にとってとても素晴らしいものであり、同時に普通に危険な諸刃の剣みたいなものである。最近はここまでの長時間ログインをした事がほぼ無かったのでその辺の感覚が疎かになっていたな、セーブする時に確認してみると普通に13時間以上連続でダイブしてたわ。

 

「ちょっとシャンフロにハマりすぎてるな、これからは気を付けよう……」

 

おっ、そろそろログアウトっぽいな。フルダイブからログアウトする時って体感時間は数十秒なのに対外時間だと数分はかかってるんだよなぁ、だからちょっとした時差ボケとまではいかないが時間にズレを感じてしまう。

 

「ん…………腹減った」

 

「ログアウトして第一声がそれかい?もうちょっとまともな事を言いなよこーくん」

 

「」

 

 

何でキョウ(幼馴染)が居るの??

 

◇◇◇◇

「いやいやいやいや、何でお前ここにいんの??というか何で入ってきたの??」

 

「え、ご飯食べさせてもらいに来たんだよね僕。こーくんいつまで経っても食べにこないから呼んできてって紗奈さんに言われたから部屋に入ったんだけど」

 

「母さんかぁ……」

 

どうもウチの母上殿はその辺をあまり考えない節がある、野郎の部屋に女性を躊躇いなく入れるとか幼馴染であってもなかなかないんじゃなかろうか。ともかく、飯を食べようそうしよう。そもそも腹もかなり減っている、起きた瞬間感じた空腹は控えめに言ってそこらに落ちてるものだろうが躊躇いなく拾い食いするレベル……とまではいかないが割とダメなレベルの空腹だ。

 

「…………まぁ良いや、降りて飯食うか。……っていうかキョウお前もしかしてずっと待ってたとか言わないよな?」

 

「え、待ってたけど……」

 

「剣道の練習終わりに?」

 

「うん」

 

何で待ってるんだ……先に食えば良いものを、まず間違いなく腹を空かしながら俺のことを待ってたって?ダメだ、俺よりもキョウの方がヤバい。

 

「ばか、何で待ってるんだよ。先に食ってから呼べばいいだろ?」

 

「え……でも僕、こーくんと一緒に食べたかったから……」

 

「あーもう、わかったわかった。じゃあ早く食いに行こう、お前間違いなく昼も軽食とかその辺で済ませてるんだろ。俺よりよっぽど食ったほうがいい」

 

この際引きずってでも早くキョウに飯を食わせなければと特に何も考えずに肩に手をかけると「ひゃうっ」なんて声が聞こえた。京極さん……?

 

「いや、何だよひゃうって。ほら早く行くぞー」

 

「ちょ、ちょっと待って!!?今僕練習終わりでそのままこっちに来たから匂うかも……!」

 

「匂う……?………………いや、別に大して匂わんが。寧ろ良い匂いするが」

 

「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!?!」

 

ちょうど屈めば首元に顔を近づけれたのでスンスンと鼻を鳴らして匂いを嗅ぐ。うん、特に臭いとかは思わないな。寧ろ好みの匂いだ。

 

「ほら、何でもいいから早く行くぞー」

 

「こ、こーくんのばか…………」

 

なぜ馬鹿なのだろうか、なぜコイツ(キョウ)は顔が真っ赤なのか。俺は首を傾げるしかなかった。

 

 

 

 

 

 

なお夕食は鰻の蒲焼きだった。何故かキョウが顔を真っ赤にして母さんのことを睨んでいた……なんで?




難産の理由:ほうれん草ちゃんを恋愛強者にするか恋愛弱者にするか迷ったのとどこまで虎堂くんを鈍感にするか迷ったから。


クソほど短い理由:現在進行形で灰色の青春を送っている俺にラブコメは難しかったや…
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