シャングリラ・フロンティア〜音ゲーマー、神ゲーに挑まんとす〜 作:トレセン暮らしのデュエリスト
よくは知らん。だが碌でもないもんということだけは分かる。であるならば接敵した奴にまず話を聞くのが先決だ、そう判断して俺はブレクロに話しかけた。
「…………ごめん、あれ何」
「見ての通り」
「あーうん質問が悪かった。……ヤドカリなのはまぁわかる、どういうヤドカリなのかを聞いてんだなこれが」
「背中からモンスターが飛んでくる」
「…………????」
「しかもおそらくだが……こちらに対するメタを貼ってくるタイプだ。俺が2、3度攻撃してみたら学習したのかそれ以降出てくるモンスターの耐久がやけに高くなった、戦王ジョブの補正が乗った攻撃を3、4発受けても沈まない程度のな」
「えぇ……」
幽霊船の時の超大火力を思い出す、あの砲撃じみた攻撃でもなお消し飛ぶことがない、だと?それはもう高耐久とかじゃなくてただの鉄の塊とかとイコールでは?
「まぁ流石にそんな奴ら相手にしてもジリ貧ということでここまで引いてきたわけなんだが……どうも、怒ってるらしい」
自分よりもはるかに小さい奴が自分に喧嘩売ったって事実だけでキレる器の狭いヤドカリですこと……深海そんなのばっかりなの?あのポン刀カジキも含めて。
「それともう一つ問題がある」
「は?これ以上何が……」
「俺達の探索の最初の目標は封将だった、情報はある程度共有されていたが一度自分でも体験した方がいいと思ってな」
「……あー待て待て、何となく読めたぞまさかそんなわけ」
「そのまさかだ、
Oh……嫌な予感が盛大に的中した、それにしてもそれは不味くないか?十中八九封将は攻略に関わってくる、そしてヤドカリ野郎がその封将への道を封鎖している……倒さなかった場合クターニッドにそもそも勝つことが不可能なんてことは……まぁ2割ほどあり得るだろうがそれでも攻略の大きな鍵になることは間違いない、その時点でヤドカリはもう邪魔で邪魔で仕方ない存在になる。ということが確定した時点で俺が、俺達が取れる選択肢はもう一つしかない。
「っはぁ〜〜〜…………リハビリ相手には丁度いいかってな?ブレクロ、オルト、来るだろ?」
「当然」
「もちろんです」
「そっか、それじゃあ邪魔っくさいデカブツしばきに行こうぜ……オルト」
「何だか久しぶりに乗る気がします」
「奇遇だな、俺もだ」
オルトを首周りの定位置に乗せ、窓から見渡せる限りの周囲をざっと見て腐った半魚人共がいないことを確認……ふむ、いるにはいるが高速で移動すれば問題ないだろう。影操がオルトにも適用できれば良かったがそこまでの贅沢は望まないしな。
「んーー……なぁブレクロ、あれ1人置いてくのってどう思う?」
「あの場から動かないのであればまず見つかることもないんじゃないか?」
「確かに、んじゃ
「…………んで」
「あ?」
「何でお前らみんなそんな当たり前みたいに外出れるんだよ!?怖くねぇのか!?こんな……こんなわけわからないところでさぁ!!?」
…………はぁ。
「あの鳥頭も!よくわかんない魚人も!トカゲみたいな奴も!!頭おかしいんじゃないのか!?」
…………はぁ。
「お前らみんな狂ってる……!こんなとこ、何で……!」
「良い加減にしろよクソガキ」
「な……!!」
いつまで甘ったれたこと抜かしてやがんだこのチビは。ガタガタ震えてるだけならまだ見ていられたがそこまで言われるとちょっと言い返したくなるぞ。
「俺達がここに来たことに関しては俺達それぞれの責任だろ。望んで海に出たんだから。なぁつい数日前まで父親の仇がどうたらでイキってたクソガキ」
「っそれは……」
「何だ?自分なら出来るとでも思ってたか?現実を見ろよベッドの下でうずくまって泣いてる奴が親父の仇なんぞ取れるわけないだろ馬鹿が」
「夢を見るのは勝手だが……起こした行動にくらい責任を持て」
「それが船長ってやつなんじゃねぇのか?」
「………………!」
なんか突如黙った、言い過ぎたか?いや別にこの程度でまた泣かれるほうが困るんだけども。何故だか居心地が悪くなってしまったのでさっさと切り替えて外に抜け、すぐさま建物の屋根を伝って移動していく。
「…………言い方、キツくないですか?」
「まぁな、っつってもちゃんと言うべきことを言っただけだしそこまで咎めないでくれよ」
「正直正論すぎるので咎めたつもりはないですよビャッコさん……ヴォーパル魂のない子供は苦手です」
君
「…………っと、言ってる場合じゃないぞオルト。……来る!!」
来いやヤドカリ、攻略の邪魔になるならお前の身を殻からほじくり出さなきゃなぁ!!?!