シャングリラ・フロンティア〜音ゲーマー、神ゲーに挑まんとす〜 作:トレセン暮らしのデュエリスト
「さて、超速即死攻撃のオンパレードねぇ……」
「こら虎堂!自分から言い出したんだから真面目にやらんか!!」
うーい。
さて、正直ウェザエモンの攻撃がどの程度の速さなのか想像が一切つかないだけに何をすればいいのかもさっぱりわからん。
現在俺は上裸に狐面のビャッコではない。というかちゃんと真っ当に服着てリアルを生きる白石虎堂である。今何をしているか?道場で打ち込み稽古の真っ最中だよ。
シャンフロは夕方にログインするつもりだったし、どうせならと体を動かす為に爺ちゃんに頼み込んで打ち込み台に向かって打ち込み稽古をさせてもらっているのだ。
「うーーん……」
バンッ!!
なんか違う。
バガンッ!!!
これもだ、なんか違う。
バガン!バゴンッ!バゴンッバゴンッバゴンッバゴンッ!!!
うーーーん…………
「虎堂!虎堂!!竹刀と台が壊れる!やめんか!!」
「えっ??」
パッと見てみると本当に壊れかけていた。あれ、こんなに脆かったっけ……?
「いやほんと、お前は若い頃の富嶽そっくりじゃな……その豪剣を見ると特に」
「師匠にはまだ遠く及ばないよ爺ちゃん、それに……俺はもう龍宮院流を、剣道を辞めた身だ」
「じゃがのぅ……」
「打ち込み稽古させてくれてありがと爺ちゃん、それじゃ俺もう行くよ」
ここから先は何とかして剣道の道に引き摺り戻そうとしてくる爺ちゃんの気配を察したので離脱させてもらおう。
…………あ。そうだ。
「何で思いつかなったんだろ、超速即死攻撃なんていくらでも
まぁ
ささっと昼食を食べてログイン、いざ行かん!
「VR剣道教室」!!
◇◇◇◇
俺の目の前にマネキンがいる。
「……………」
最低限のAIのみが搭載された、シャンフロのそれと比べればあまりにチャチでチンケなマネキンだ。電脳の世界でのみ動き剣を振ることを許されたそれは、正眼の構えで竹刀を構えている。
「……シッ」
愚直にも突っ込んできたそれを動きを先読みする必要もなく見てから回避し、すれ違い際にその手へ竹刀を叩きつける。
「……まぁ、当然だよなぁ。……S評価」
俺の目の前にマネキンがいる。
「……………」
最低限のAIのみが搭載された、シャンフロのそれと比べればあまりにチャチでチンケなマネキンだ。電脳の世界でのみ動き剣を振ることを許されたそれは、下段の構えで竹刀を構えている。
「………シィッ」
先ほどのマネキン同様愚直に突っ込んできたそれを見てから回避し、すれ違い際に胴体を横薙ぎに一閃。
「……こいつらじゃあ、肩慣らしにもならんわな。……S評価」
俺の目の前に今、あまりにも簡素な作りの……そう、シャンフロの狂気じみたグラフィックに比べればあまりにもチンケなタイトル画面がある。本来であれば道場の扉を開くことのみが許されたそこではある特定の動作をすることである人物の虚像と戦うことが許される。
「………「若き芽よ 西へ東へ 研ぎ鑽きりて 枯葉踏み越え 咲かせ大輪」。いつぶりかなぁ、師匠とは」
開かれた道場への扉を潜る。目の前にいるのは日の本、否、世界最強の大剣豪。
龍宮院 富嶽。――――俺の師匠、キョウの祖父。
師匠が傍に置いていた二振りの竹刀を握りしめ、構えを取る。
「…………何千回挑戦したか、もう覚えちゃいません。師匠。…………今日こそ、勝たせてもらいます」
尚本日の戦績、68戦0勝68敗。
白石
虎堂の祖父であり剣術道場の主。かつて龍宮院富嶽と互角に渡り合った割と人間卒業してる人。かつては超高速で接近し、相手に反撃をさせる前に頭に竹刀を叩き込んでいた。今現在は相手の攻撃をいなしながらさながら犬の如き執念で相手が離れることを許さずひたすらに接近戦を仕掛けている。
めちゃくちゃハイカラなお爺ちゃんで最近はVRゲームにハマっている。「虎堂!ゲームって面白いのぅ!」
シャンフロやってるよ。