シャングリラ・フロンティア〜音ゲーマー、神ゲーに挑まんとす〜   作:トレセン暮らしのデュエリスト

53 / 184
更新報告とかしたくてXアカウントのリンクを貼ろうとして踠く哀れな人間の姿。(だれかたすけて)


刹那、されど永き時の墓守に終止符を望む 其の十三

「くっっそ…………頂は遠かったな……」

 

「何がですか?」

 

「あぁいや気にしなくて良いよ。それでここが例の?」

 

「はい、ここがラビッツにおける特技剪定所(スキルガーデナー)です」

 

60…いや70ちょいか?ともかく、6、70戦挑みかかって結局ボコボコにされてからゲームをログアウト&ログインし現在俺はラビッツにいた。オルトに頼んで俺はとうとうシャングリラ・フロンティアにおけるスキル関連の施設を訪れたわけだ。いやまぁ最初から蛮族みたいなプレイしてなければこんなことにもならなかったんだけどな……まぁ、というのにも理由がある。レベリングを行った結果自分でもちょっと把握するのが面倒なくらいには大量のスキルを習得してしまいスキルの取捨選択と強化の必要性が増大してしまったのだ。ポイント振りの結果として現在のステータスはこんな感じになっている。

 

 

 

————————————

PN:ビャッコ

LV:56(20)

JOB:戦士(二刀流使い)

98,600マーニ

HP(体力):30

MP(魔力):10

STM (スタミナ):60

STR(筋力):90

DEX(器用):60

AGI(敏捷):100

TEC(技量):65

VIT(耐久力):5

LUC(幸運):74

スキル

 

・スピンスラッシュ→大外斬狩り

・スラッシュラッシュ→斬波練気鉄

・ナックルスラッシュ→選択可能

・ジャンプレッグLv.MAX

・ロターテムーブ→ドリフティングフット

・レペルカウンター→パリングプロテクト

・クライムエッジ→天昇の刃(バスターオブソード)

・アクセルLv.MAX

・一艘跳び→七艘跳び

・クイックムーブ→クイックターン

・ディアステップLv.5

・水斬狩りLv.8

・辻斬りLv.3

・オプレッションキックLv.2

・黒衣武装【戦角】

・ベストステップ

・バルカン・ザ・スピリットLv.4

・アンブレイカブルLv.4

・ロングランLv.5

・ネイキッドセンスLv.8

却火暴熱衝動(バルカニックブースト)Lv.4

 

装備

左右:戦角武刀【黒染矛双】

頭:ジークヴルムの呪い

胴:ジークヴルムの呪い

腰: 戦士のベルト(VIT+2)

足:戦士のズボン(VIT+3)

アクセサリー:ウカの狐面

 

————————————

 

「うーーん、致し方ないとはいえ戦士と呼べるか疑問な程の紙装甲」

 

紙とすら呼ばないなこれは。ティッシュ……それも超薄いやつ並みの脆さと言っても過言ではない。装備を本当に初期装備から一切新調していないことを加味しても一切振ることがなかったのでVITが圧巻の一桁だ。

まぁ上が(上裸)なだけに耐久面に振っても焼け石に水、どうにかなるわけもないと諦めたし覇兎の要求ステータスを満たす為にステータスを振らざるを得なかった、というのもある。ただなぁ……本音を言うならクリティカル率を高める為に幸運にもっと振っておきたかったなぁ……許すまじジークヴルム。そして要求ステータスがアレだった我がマイウェポン達……片方ジークヴルムの素材使ってんな、やっぱりジークヴルムが全部悪い。

 

「ごたついてるし、そりゃ整理整頓用の施設なんてあってもおかしくないよなぁ……何で気づかなかったんだろ」

 

スキルが多いということはなんら悪いことではないんだ、取れる選択肢が多くなるという見方もできるしな。ただ何十個もスキルがあるとなれば把握することが難しくなり判断ミスにだって繋がるだろう。ということならば不必要な枝をぶった切って本筋を太くする剪定が必要で、その施設があることも何ら不思議ではないということだ……何が言いたいかって?それに気づくことのなかった過去の俺をぶん殴りたいんだよ。

 

「城下町にもあるのですがこちらの方が品揃えはいいですね……剪定士の腕も確かです。これは他言無用でお願いしますね」

 

「腕前とかあるんだ……良いじゃん、そういう格差好きだよ俺は」

 

そんな会話をしつつ俺とオルトは兎御殿内に用意された特技剪定所を訪れた。

 

「いらっしゃあーい、あらぁオルトと狐面の人じゃなぁい」

 

「その狐面の人に関して俺は一切の反応を示さないからな?」

 

「もう示してるじゃないですか……」

 

いやだってさ、兎に会う度に言われてるんだぞ……?本格的にアクセサリー変えられなくなってきた。間延びした口調の……なんというか、「おねーさん感」強めの兎が俺達2人を出迎える。耳がロップイヤーなので少しオルトに似た印象を抱かせるがどちらかといえばエムルちゃんに近い気がする。

 

「エルク姉さんです。ビャッコさん、エルク姉さんはエムル姉さんともう1人の姉さん……三つ子の一番上なんですよ」

 

「あ、そうなんだ……」

 

「よろしくねぇ」

 

はーー、ただただ上から順番ってわけでもないのね。三つ子とか双子とかもいるのか……かがみこんでオルトとエムルちゃんの姉、エル(L)クと握手を交わしつつ本題に入る。

 

「ここでスキルの合体ができるって聞いたんだけど、あってる?」

 

「ええーそうよぉ、ワタシぃそういうの得意だからぁ、お父さんにぃ言われてぇ私が担当しているのぉ。さっき鳥の人も来たわよぉ」

 

「そうなのかぁ」

 

「ビャッコさん、話し方が移ってますよ」

 

おやいけないいけない。

 

「んじゃま、早速頼むわ」

 

「はいはぁい、じゃあどのスキルを繋ぐか教えてねぇ」

 

エルクがそう言うのとほぼ同時に俺の目の前にウィンドウが表示される。見れば今俺が習得しているスキルが一覧として表示されているらしい。その中から2つを選ぶことでどのようなスキルが作れるかを事前に確認することも可能、と……

良かった、何ができるかわからないランダム要素的なものじゃないらしい。うーんと、これとこれでこうなって……こいつとこれでこうなるのか……

 

「ああそうだぁ、スキルはレベルが高いもの同士で組み合わせた方がぁ、より良いスキルになるわぁ」

 

「それ言われると全部レベルMAXにしたくなるなぁ……」

 

まぁ時間的な問題で難しいし今回は諦める他ないだろう。

 

 

 

「ま、こんなものよな」

 

 

————————————

PN:ビャッコ

LV:56(20)

JOB:戦士(二刀流使い)

98,600マーニ

HP(体力):30

MP(魔力):10

STM (スタミナ):60

STR(筋力):90

DEX(器用):60

AGI(敏捷):100

TEC(技量):65

VIT(耐久力):5

LUC(幸運):74

スキル

 

龍気練熱斬(ドラゴニック・ブースト)

・ブレイブナックル

・マッハレッグLv.1

・ドリフティングフット

・パリングプロテクト

天昇の刃(バスターオブソード)

天覇宣言(バスターコール)Lv.1

・七艘跳び

・アサシンピアスLv.1

・オプレッションキックLv.2

・黒衣武装【戦角】

・ベストステップ

覇貫炎燼(バルカンエンジン)Lv.1

・オフロードLv.1

 

 

装備

左右:戦角武刀【黒染矛双】

頭:ジークヴルムの呪い

胴:ジークヴルムの呪い

腰: 戦士のベルト(VIT+2)

足:戦士のズボン(VIT+3)

アクセサリー:ウカの狐面

 

————————————

 

 

 

よし、なかなか上手い具合に整理できたと思う。初めて使ってみた感想としては単純な足し算でスキルが作られるのではなくステータスやレベル、下手すれば出身なんかも参照してスキルが決定されてるような気がする。どうも野生的なスキルが多かったんだよな……なんというか、以前チラッと見に行った攻略サイトが重くなるわけだ。検証班殺しも良いところだろこれは。

 

「まぁ細かい効果は実践で確認しとけば良いとして……大雑把に効果確認していこうかな」

 

龍気練熱斬(ドラゴニック・ブースト)、ブレイブナックル、ドリフティングフット、パリングプロテクト、天昇の刃(バスターオブソード)に七艘飛び……色々と名前や効果は変わったがこいつらは俺のことを初期から支え続けてくれたスキル達だ。

 

ブレイブナックル、なんかよくわからんが確かナックルスラッシュが単体で進化した結果何故か格闘スキルになった。どうも接近戦の時間が長いほどに与えるダメージ量が増大するらしい。インファイトするような時があればの話だがなかなか有用と言える。

 

アサシンピアス、相手が見てない時つまりヘイトを向けてない時に発動すると火力が上がる刺突スキル、以上。

 

オプレッションキックはサンラクと2人して鰻やらロブスターやらをダウン時に蹴りまくってたら習得した。どうも行動不能、状態異常時に発動すると火力が上がるらしい。……使い道あるのかさっぱり不明だが組み合わせるにあたりなかなか良いスキルが見当たらなかったので保留。

 

ベストステップ、オルトやエムルちゃんも使っていたスキルだな。不安定な足場でも一回限りだが確実に完璧なジャンプを成功させるらしいが……うーん悪巧みできそうだ。

 

オフロード、足場が不安定な場所でも平地のように動き回れるスキル。泥堀りの頭やらジークヴルムの体やらを駆け回っていたからこそ習得できたスキル感が否めない。レベル×10秒の持続時間ってとこが良いね、初期から10秒も走れる。

 

「ここからが問題児共なんだよなぁ……」

 

まず一つ目、黒衣武装【戦角】。こいつなんか戦角武刀を振り回してたら習得してたんだが……発動してみてわかった、これダメなやつだと。

冷静に考えてみてSTRとVITを参照して出てくる自動パリィ(完全自動、なんかクワッドビートルの角的なやつが突然にゅっと生えてきた)するスキルはイカれてるだろう。どうにもならない時にこのスキルを発動するだけで割とどうにかなってしまう。クールタイムも短めではっきりいって連結もクソもなかった。

 

二つ目、天覇宣言(バスターコール)

天覇なんて名前がついてる時点で割と複雑な感情を抱くわけだがいかんせん効果が強い。「戦闘が長引き、自身の体力が少ないほどSTR、STM、AGIにバフが付与されるが、代償としてVIT、TEC、LUCが減少される」とのことだ。うーん長期決戦仕様。にしても天覇……何故俺の因縁をネチネチと抉ってくるんだこいつは。

 

最後三つ目、覇貫炎燼(バルカンエンジン)

HP0(死亡)に近づけば近づくほど全ステータスに大幅な補正が入り、逆に満タンに近ければ近いほど全ステータスがダウンしていく……あ、なんか格上との戦闘でさらに補正が入るって書いてあるな。内容自体は面白いが噛み合うのかこれ、俺はティッシュも驚きのクソ雑魚装甲だぞ?

 

「これもこれで()()()を思い出すようなスキルだなおい……」

 

いやまぁ過去は捨ておこう。なんだかんだあの覇王る却火(ドレッド・バルカン)もドゥーレッドバルカンも良い戦闘だったしな。

 

結果としてはなかなかどうして現時点で揃えられそうなスキルとして高水準じゃないかな、すごいねここ!こんなに便利なとこを今の今まで知りもしなかった大馬鹿がいるそうですよいやぁ誰なんでしょうかねぇ!?あっ、サンラクかぁ!!!

 

「時にビャッコさぁん?」

 

「おぉわぁぁ?」

 

お、悪寒がする。いやまぁ特に不快感というかそういう類のものではなく、ウィスパーボイス……とでも形容するべきエルクの声に不意打ちを喰らったのが原因だな。

なんだなんだとステータスウィンドウから視線を外して下を見下ろせばオルトのキリッとした顔からは程遠いふにゃけた笑顔に似た表情をしたエルクが、何か知らんがメモ帳サイズの小さな本……いやあれ帳簿じゃね?持って……あ、これあれだ。コンビニとかでよく見る営業スマイル……

 

「ラビッツでしか取り扱っていないスキルの秘伝書とかぁ、いかがですかぁ? オルトのお気に入りってことでぇ、お安くしておきますよぉ〜?」

 

「ビャッコさん運がいいですね。エルク姉さんは基本的に超がつくほどの銭ゲ……」

 

ゴンッ!!ガッ、ゴンッ!!

 

「ばっ!!?」

 

「お安くしておきますよぉ〜?」

 

状態異常「頭にたんこぶ」(3つ)なオルトに合掌。お前が何を言おうとしたのかは確実に理解したからな……

と、それはともかく安売りだと?日本人はそういう言葉に弱いんだぞお前……ちょっと品揃えだけ見ても良いかなぁ?

 

「どれどれ……」

 

 

 

 

 

 

 

・致命剣術【半月断ち】 50,000マーニ

・致命刃術【水鏡の月】80,000マーニ(売り切れ)

・致命槍術【月光突き】70,000マーニ

・致命柔術【三日月巴】90,000マーニ

エトセトラエトセトラ………

 

 

「いや買えないことはないけどどれもこれも高いな……ん?なんかもう1個売り切れてない?」

 

「あぁ、それはぁ……さっきの鳥の人が買っていったわぁ」

 

…………恐らくこの眼力に屈したであろうサンラクに静かに合掌を捧げた。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。