シャングリラ・フロンティア〜音ゲーマー、神ゲーに挑まんとす〜 作:トレセン暮らしのデュエリスト
(いや…………っ、これ俺1人じゃ間違いなく死んでるな!!?)
ほぼ全ての攻撃に対して怯み無効……確かスーパーアーマー?だったかを備え、向こう側で現在進行形で暴れ回っている戦術機馬【騏驎】が撹乱……うん、とち狂ってるね?
「だからこそっ……!「時間経過によるウェザエモンの自壊」が勝利条件になりうる……!」
最初の10分はウェザエモンから生き延びて、騏驎にメンバーを割き合体阻止、全体攻撃をトリガーとしてウェザエモンに攻撃が通るようになる……よく出来た戦闘シーンだな全く!ただ……!
「うっそだろお前……!
冗談抜きで第一、第二は手を抜いていたのでは?と思うくらいには第三段階の剣の速度が加速してる。正直俺1人じゃなす術なく細切れにされていたろうな。
神速の居合いを脚で止め、側面を蹴り抜いてから逆にこちらが袈裟斬りを敢行する。次の瞬間弾いた筈の刀によってその袈裟斬りは完全に止められた。咄嗟に刀から手を離しインベントリから沼潜の短刀を取り出して首の装甲と装甲の隙間を狙い突き刺し、それに向かってブレイブナックルを叩き込み更に深く突き刺す。
多少効いたのか短刀を抜こうとしたので落とした刀を拾い上げ右腕の腱をぶった斬るぐらいの気持ちで全力で振り下ろ……えっちょっ、何やってるんすかウェザエモンさん俺の首に腕なんか回してあっ抜けられな――――――
「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!?」
「ふはははははははは!!!ビャッコかわれぇ!!」
「ナイスサンラク!!」
あっぶねぇ……あの野郎俺の短刀をそっくりそのまま刺し返そうとしやがった……!サンラクがアサシンピアスを発動してくれてなかったらあのまま刺し殺されてたぞ俺。
「にしても……本当
何度か音ゲーのクソゲーも一緒にやってた時から思ってたが、サンラクはこういうギリギリの状況下であればあるほどモチベーションとゲームパフォーマンスが跳ね上がっていく手合いだ。
だが、
「どうせなんか隠し玉の一つや二つ抱え込んでるだろ鉛筆……!」
あの様子のサンラクなら1人でもさして問題はないだろう、そう判断して俺は全速力で今回の発起人殿の所へ向かうのであった。
◇◇◇◇
なんか狐の面を被った上裸がこっちに来たぞ?
それがペンシルゴンが抱いた率直な感想であった。
ビャッコとサンラクはタイプは少し違えど同じく逆境……もとい
「なんでこっち来たの?」
「あのままどうにかなるとも思えんかったからさぁ……隠し玉的なやつない?ウェザエモンにぶつけた小瓶よろしく他にもどうせなんか抱え込んでるでしょ?」
「ビャッコと同意見だよペンシルゴン……!こいつは少なくとも2人がかりでどうにかなるようなモンスターじゃないって!」
ペンシルゴンの代わりに騏驎の攻撃を悲鳴を上げながら逃げ惑うオイカッツォが叫ぶ。
それを聞いたペンシルゴンはというと随分と寂しくなったインベントリからある物を取り出しこう言った。
「実はあるんだな、これが」
◇◇◇◇
「チッ……やっぱりレベル50が1人で倒せるようなデザインはしてないか」
下から真上へと頭を振り、首を断つ必殺の横薙ぎをサンラクは頭パリィで弾いた後そうぼやいた。
幾度となく急所だろう亀裂に攻撃を仕掛け、それなりの回数を怯ませたものの……未だ墓守のウェザエモンが堕ちる気配無し。仮にもユニークモンスター、かの「夜襲のリュカオーン」や「天覇のジークヴルム」と同じカテゴリに属するモンスターである。
しかしサンラクもサンラクで足を噛みちぎられ、上半身を齧り取られるまで夜襲のリュカオーン相手に大立ち回りを成し遂げた時を凌駕する程のモチベーションとパフォーマンスを維持し続け超速フレームの攻撃に抵抗し続けている。
「クソゲーレベル足りてないんじゃないのか?」
そう軽口を叩いた刹那。
「
「は?」
ウェザエモンが口を開く、次の瞬間サンラクに向けて凄まじい衝撃波が放たれた。
本来の用途としては大声を出すことで相手を怯ませる猿叫のようなものであり、同時に息を吐き出しきった後更に大きく息を吸い込むことで酸素を補給する為のリセット技に近いものである。
しかしウェザエモンが運用する場合に限っては周囲の
次の瞬間にはサンラクの全身がR15年齢のゲームでも誤魔化しきれないほどぐちゃぐちゃの肉塊になってしまうだろう――――――
「はいせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇふっ!!!」
「ガッッ!!?」
「んなっ!!?」
が、そうはならなかった。
先程まで離脱していたビャッコが復帰し墓守のウェザエモンの首元に向かって
そんな彼が握りしめていた二振りの刀の銘は。
「ペンシルゴンのやつが余らせてた対価の天秤のステータスポイントの残りを俺の
受験終わりの慣らし運転が故に短め。許して