シャングリラ・フロンティア〜音ゲーマー、神ゲーに挑まんとす〜 作:トレセン暮らしのデュエリスト
サードレマでオイカッツォとサンラクと別れて、サイガ-0にぶっ殺される前にパクっ……貰っておいた
「…………で、オルト。落ち着け、無事に帰ってきたから」
「………無事で何よりです、ビャッコさん」
部屋中を恐らく行ったり来たりしていたのだろうオルトを見て俺はそう声を掛けた。俺の声を聞いた瞬間オルトの特徴的なロップイヤーとマリン帽がぴょんと跳ねて凄まじい速度で俺の方を向いてきた。オルト、その反応からのその返しは絶対に無理してるよね?頑張ってキャラ作りしようとしてるよね?
「約束通りだ、ちゃんと死なずに、お前にこれ、返しにきたぞ」
そう言って耳につけていたイヤリングを外しオルトに手渡す。それを受け取ったオルトが無言で俯いて……
「ぼんどうに"じんぱいじたん"でずよ"ぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
「うおっ」
えっ泣いた!?オルトが泣いた!?
ボロボロと大粒の涙を溢しながら俺に飛びついてきたオルトを優しく抱き留める。うーむ、難なく受け止めようとしたがやはり兎というか何というか跳躍力が凄まじいな、一瞬体幹が揺らいだ。
「お、オルト?落ち着け、とりあえず落ち着け、な?」
「ビャッコさんのことが心配でっ、居ても、立ってもいられ、なくて!私ず、ずっと部屋の中ぐるぐるぐるぐるじでたんでずっ!!」
「あぁうん、さっき見たから何となく察してたよそれは」
「よがった……本当に、良かったぁ…………!」
数分の間死ぬほど泣きじゃくっていたオルトを宥めすかし、ようやく落ち着いたオルトを見て少し笑う。
「…………な、なんですか」
「いや、いつもクールなオルトがあんな風に泣くとは思わなくてさ。正直ちょっと驚いたんだよ」
「そ、そのことはもう忘れてください!!…………パ、父上にこのことを伝えてきます!」
「泣いたこと?」
「墓守のウェザエモンのことですが!?!?!!!」
真っ赤な顔をしたオルトがバッとドアを開けて凄まじい勢いで駆け出していくのを見て少し笑ってしまったのは黙っておこう。というかこの話題を蒸し返すとそのうちオルトが拗ねそうだ。
◇◇◇◇
それから数分後、俺は首元に真っ赤な顔をしたオルトを載せてヴァッシュの前に居た。
「ほら、もう良い加減機嫌直してくれよ……謝るからさ」
「………………お高い人参買ってくれるまで許しません」
「分かったって」
「おぅ…………話しても構わねぇかい?」
「申し訳ありません
「そんじゃあ……聞かせてもらおうかい?あの「死に損ない」はぁ……どうだった?」
「凄まじく強かったです。少なくとも俺がやり合ったあの「ドゥーレッドバルカン」とは比較にならないほどに。正直な話ですが……もう一度勝て、と言われても無理だと思うくらいには」
死にかける場面は何度もあったし実際問題相当回数殺されてる。向こうの動きやスキルの順番、クールタイム、立ち位置……挙げればキリが無い程に今回のウェザエモン戦の勝利は上手いこと噛み合った結果手にすることが出来たものだと思う。
「はっはっはっ……そうだろうなぁ。そいでよぅ……あいつはぁ……満足して、逝けたのかい?」
「
「そうかぁ…………そうかぁ…………」
深く深く頷いたヴァッシュが瞑目し、静寂が訪れる。やがてポツリとヴァッシュはこう言った。
「育み、拓く……そろそろかもなぁ」
「育み、拓く…………
「今ぁまだ
「……………………!宜しければ、是非お聞きしたいところです」
「そのためにゃちいとばっかし必要なもんがあるんだけぇどなぁ」
「あ、はい。そうですよね……」
お預けを喰らって無事前のめりになっていた俺は盛大にずっこけた。
◇◇◇◇
墓守のウェザエモンという、かつての誓いに殉じて己を縛り付けた神代最強の英雄が今恋人と共に旅立っていった。世界が応えてしまうほどに強く願ってしまったが故に生まれた恋人の願いの残滓もまた、その役割を終え桜のごとき儚さで散っていった。
世界に刺さりし七の楔の内の一つが外れたことにより世界が次の段階へと進んでいき、その先で待つ新たな未知に心躍らせた「開拓者」達が前人未到を己が目で見ようと進み続ける。新天地は今開かれた。「大海」は今前人未到の領域などではなくなり「大航海」の時代が幕を開ける。
進め「開拓者」達よ。未知を照らし、さらにその先へと進め。あなた達の「開拓」の道に幸在らんことを。
ところで黄泉って良いよね、特に秘技で雑魚的処理出来るところ。あれのおかげで事故率減るし雑魚狩り楽になるし。
何の話してんだ俺は(崩スタ楽しい)