この小説は原作よりも少し年代が進んでいます
裏稼業でもっとも必要とされる物、それは情報である。その情報を手に入れれば最悪の事態を回避することができるし、また作戦を成功に導くためにはより精度の高い生きた情報というのが重要になってくる。
近年ではインターネットの普及により誰でも簡単に知りたい情報を入手できるようになったが、それは正確な情報もあればフェイクニュースとしてガセも多い。そもそもインターネットは軍事目的で開発されたことをわすれてはならない。
そんな中で確かな情報を保持する物達がいる。
情報屋、あるいはタレコミ屋とも言われる者達。
彼等は情報を商売とし信用と信頼、実績を積み重ねている。金銭が発生する以上出し渋ったり、ふっかけたりもするが決して欺瞞情報は流さない。なぜなら信用にキズがつくし、最悪自分の命に直結するからだ。
路地裏
「旦那あっしは手を引くよ。あんたぁ厄介な奴を敵に回しちまった」
「……………⁈」
「ほら先週あんたが殺った女の姉が雇った男さ。あんたも噂ぐらい聞いたことあんだろう?奴らに狙われて生き延びた野郎はいねぇ。代わりを探しなよ。もっとも奴らを敵に回すバカなタレコミ屋はどこにも」
ドン‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
「だっ、だんなぁ…」
「ふふふ……この血と硝煙の匂い。この楽しみを邪魔する奴は誰であろうと生かしておけん‼︎たとえシティハンターと呼ばれる男どろうとな‼︎」
リョウのマンション
「うぎゃあっおおお‼︎いぎぎぎ‼︎がああわー!!」
「化膿もしてないし、縫い目も綺麗だ」
「ひいぃーひいぃー‼︎もっと優しく〜マキちゃ〜ん」
「そんなにわめくなら手に風穴なんかあけてくるなよ。それにしても器用だな、指の骨と骨の間をぶち抜くとは」
「あたりめーだ、骨を砕いて左手パーにするほどバカじゃねーわい」
「その左手を犠牲にして大騒ぎまでしで手に入れた情報が、犯人の車が黒のBMWでしたってことだけとはね」
「別に情報なんてそんなもんでいいのよ。俺は奴が食いつくエサをまいたのさ」
ガチャッ
「戻ってたかリョウ」
「おん?どっこ行ってたんだシオン」
「ああ少し聞き込みにな。ってリョウその手どうした?」
「マスターの店で一悶着あってその結果だと」
「アホくさ、大方依頼者にセクハラした後信用回復のためにカッコつけたんだろ。自業自得だ」
「えーーん、ひどいわひどいわリョウちゃん手に穴まで開けたのに〜」
「それよりリョウ、奴がお前のエサに食いついたぞ」
「ほう、案外早かったな」
「情報屋のテツが死んだ。俺達が動いたんで手を引こうとしたんだろうが、おそらく仲間割れだろう」
「テツが……そうか」
「おそらく次は依頼者を狙ってくるだろう。リョウお前は依頼者のガードにつけ。槇村は俺と一緒に殺害現場付近の監視カメラのチェックだ。派手な黒いBMWだ、すぐに目星はつくだろう」
「まっかせなさい!!この冴羽リョウ、菜摘さんの身も心も、そして体もしっかり守ってみせる‼︎ってことでいってきま〜〜っす‼︎」
「ったく……何考えてることやら」
「そう言うな。イタズラに依頼者を不安がらせる必要はない。……しかしアイツの貞操観念はなんとかならんのか?毎回思うが」
「まっ無理だろうな。あれは一種の病気だ。頭に重大な欠陥持ちの」
「はぁ、あの軽薄ささえなんとかなればと思うんだがな。人間あきらめが肝心か」
「そういうことだ。さ、行こう。今日の夕飯の当番は俺でね。妹にメシ作ってやらなきゃならん」
「ああ、依頼者の妹が倒れた現場に行こう。あそこは大通りに面しているからカメラの数もそれなりにある。どれかひとつくらいは映ってるはずだ」
「監視カメラのハッキングなんて誰でもできるもんじゃないんだがなぁ」
「細かいことは気にするな、ハゲるぞ」
「うるさい、行くぞ」