コードギアス 反逆のルルーシュ loyal knight   作:ボートマン

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stage4

白いKMFとの戦闘に負けたカイルは、脱出装置を作動して戦域から離脱した。

 

「ったく、何て奴だ」 

 

コックピットから這いながら外に出る。 

 

「ルルーシュと合流しないといけないけど、何処にいるかだよな」 

 

少し前にルルーシュへ向けて通信を行ったが、応答はなくて通信は繋がらなかった。 

 

「おそらく向こうにも奴が行ったかもしれない。………急ごう」

 

もし、ルルーシュがあの白いKMFと遭遇したならば、絶対に勝ち目はない。 

 

あの機体性能に加えてパイロットの操縦技術。 

 

ルルーシュもカイルと同じくひとたまりもなくやられるはずだ。 

 

そうして移動を開始したものの、ルルーシュの居場所がわからないため中々進めずにいた。 

 

「くそ、こっちにもいるな」 

 

ブリタニア軍の残存部隊がテロリストを捜索しているのだ。 

 

急いで合流したいカイルだが、この残存部隊のせいで動けない状況にいた。 

 

「いっそこいつら全員制圧するか?駄目だ。何処に敵がいるかわからない状況で動くわけにはいかない」 

 

動けない状況に苛ついていると、兵士の一人が部隊から離れる。 

 

「丁度いい。利用させてもらうぞ」 

 

不敵な笑みを浮かべながら、カイルは兵士の後を追う。 

 

「ここにはイレブンはいないようだな。戻るか」

 

兵士は廃屋内を見渡し、人がいないのを確認すると部隊の下に戻ろうとする。

 

そこへ室内に小さな物音が響く。

 

「誰だ!」

 

兵士はライフルを構えて、警戒しながら物音の方へ近づく。

 

すると背後からカイルが音もなく近づくと、力強く兵士の首を絞める。

 

「がっ!?だ、誰……だ……!?」

 

不意を突かれて首を絞められた抵抗する間もなく、意識をカイルによって奪われる。

 

「悪いがこの服、貸してもらうぞ」

 

兵士から服をはぎ取り、カイルは奪った服に着替え始める。

 

「これで動きやすくなったな」

 

兵士を縛り上げて物陰に隠し、廃屋の外に出る。

 

『全軍に告ぐ!直ちに停戦せよ!』

 

突如ゲットー内に男性の声が響き渡る。

 

『エリア11の総督にして、第3皇子クロヴィス・ラ・ブリタニアの名のもとに命ずる!』

 

「クロヴィス?それに停戦命令だと?……まさか、ルルーシュか?」

 

『全軍、直ちに停戦せよ!建造物への破壊活動を止め、ブリタニア人イレブンに関わらず負傷者を救助せよ!クロヴィス・ラ・ブリタニアの名のもとに命ずる、直ちに停戦せよ!』

 

「ルルーシュ、そこにいるんだな」

 

クロヴィスの突然の停戦命令。

 

この命令をクロヴィスが出すとは思えない。

 

なにせ先程まで多くの日本人を殲滅の指示を出していた人物がだ。

 

なら別の人間がクロヴィスに出させたはずだ。

 

ルルーシュの居場所をわかったカイルは急いで本陣のG-1ベースに向かう。

 

 

 

 

日も暮れはじめ、多くのイレブンがこの戦場から離れる中、1人の兵士がG-1ベースに駆け寄る。

 

「誰も見てないな」

 

兵士は誰も見てないか確認し、G-1ベースに入る。 

 

「よし、おそらくメインブリッジの方にいるはずだ」 

 

慎重に通路を進んでいくと、近くから銃声が響いた。

 

「銃声?ルルーシュ!」 

 

急いで銃声の聞こえた場所へ急ぐ。 

 

すると銃声が聞こえた場所のドアが開き、1人の少年が出てきた。 

 

「ルルーシュ!」 

 

「っ!?誰だ!」 

 

「っと、俺だよ」 

 

突然遭遇した兵士にルルーシュは危うく能力を使おうとしたが、その前に兵士はヘルメットを外した。 

 

「何だ、カイルか。お前も無事だったようだな」 

 

「何とかな。兵士の服を奪った後の停戦命令でここにいると思ったけど、どうやら当たりだったよ。それよりルルーシュ、さっきの銃声は?」

 

「いや、問題ない。もう、済んだことだ」 

 

「そう、か……」 

 

聞かれたルルーシュは一瞬体をびくりと震わすが、その後は何事もないよう話す。 

 

何があったのかカイルは察した。 

 

ルルーシュは腹違いとはいえ、兄であるクロヴィスを殺したのだと。 

 

「目的は済んだ。俺達もここから離れるぞ」 

 

「わかった。それでどうやって脱出するんだ?」 

 

「KMFを奪う。その後は地下道から租界に戻るぞ」 

 

「了解。だったら急ごうぜ」 

 

「ああ、そうだな」 

 

その後はルルーシュが能力で兵士からKMFを奪い、2人は予定通り地下道を通ってゲットーを脱出するのであった。

 

 

 

 

 

そして、シンジュクゲットーでの戦いから数日がった。

 

「ん……んん~!!」

 

大きく体を伸ばしながらカイルは目を覚ます。 

 

寝ぼけながらも洗面所で顔を洗い、手早く朝食を用意する。 

 

用意した朝食を食べながら、テレビで流れているニュースに耳を傾ける。 

 

ニュースにはゲットーでテロリストによる毒ガステロが起きていたことが報道されていた。 

 

「ふむ、クロヴィスのことは報道されてないな」 

 

混乱を防ぐためなのか、クロヴィスの死に関しては報道されていない。 

 

「だけど、それは時間の問題だな」 

 

いつまでもクロヴィスの死を隠せるわけではない。 

 

「とりあえずは様子を見るしかないな。……ん?」 

 

携帯の着信音に気づき、相手を確認して電話に出る。 

 

「もしも…」

 

『カイル―!ごめんけど、急いで生徒会室に来てくれない!』

 

「……急にどうしたんですかミレイさん」

 

電話の相手はカイルの恩人ともいえる人物“ミレイ・アッシュフォード”からだった。

 

『実はカイルに手伝ってほしいことがあるの。だから急いで生徒会室に来てちょうだい!』

 

「一応聞きますけど、拒否権は?」

 

『まあ強制はしないけど、来てくれたら凄い嬉しいな~って』

 

「……わかりました。支度が終わったらそっちに向かいます」

 

『本当!助かるわカイル!それじゃ、生徒会室で待ってるからね!』

 

そう言って電話を切ったミレイに溜息を吐きながらも、カイルは急いで朝食を食べると支度を整える。

 

「なんやかんやであの人には頭が上がらないからな。……行ってくるよ父さん母さん」

 

 

テーブルに置かれた写真立てに告げると、カイルは家を出て学園に向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

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