コードギアス 反逆のルルーシュ loyal knight   作:ボートマン

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学園での授業を受け終え、時間は既に夜。

 

日課のトレーニングをしていたカイルの携帯に着信が入った。

 

相手はルルーシュからだ。

 

「もしもし、どうしたんだルルーシュ?」

 

『遅くにすまないなカイル。実は少し厄介なことになった』

 

「何があった?」

 

ルルーシュから話を聞くと、どうやらあの能力を使ってカレンから何故テロに加担していたのか聞きだしたらしい。

 

カレンは日本人とブリタニア人のハーフらしい。

 

日本人であるためレジスタンスとして、ブリタニアと戦っているということだ。

 

問題はこの後だ。

 

ルルーシュは再度能力を使い、シンジュクでのことを忘れるよう命令した。

 

ところがその命令はカレンには通じなかった。

 

そのせいでカレンはルルーシュがシンジュクのことに何か関わっていると疑っているということだ。

 

「ルルーシュ、いくら何でも迂闊すぎだ。その能力にどんな危険があるかわからないんだぞ」

 

『ああ、それについては反省している。とにかくは問題はカレンだ』

 

「そうだな。おそらく、彼女はルルーシュが指示を出した相手だということにはまだ気づいてないはずだ」

 

通信の声と似ているかもしれないと思うかもしれないが、それだけで通信相手だとすぐには断定しないはずだ。

 

『とりあずはカレンのこともそうだが、今はこの能力だ。これのことを知らなければまた同じ問題が起きてしまう』

 

「ふむ………なあルルーシュ、それなら」

 

『言っておくが、カイルでこの能力を実験する気はないからな』

 

「え!?でも、俺なら問題ないと思うけど」

 

『お前が言ったんだろ。どんな危険があるかわからないって?心配するな、上手くやるさ』

 

「そうか………。それならカレンの方は?」

 

『それについてもすでに考えはある。状況が整ったら連絡する』

 

「わかった。それじゃあ」

 

『ああ、遅くにすまないな』

 

「別にいいさ、これぐらい。じゃあな」

 

電話を切り、カイルは明日に備えてトレーニングを切り上げて早めに眠ることにした。

 

 

 

 

 

翌日、カイルは身支度を整えいつも通り学園に登校しする。

 

授業を受けながら、カイルは今日も登校しているカレンをちらっと見る。

 

「(やっぱりルルーシュのことを疑っている)」

 

カレンは筆箱に備えてある鏡でルルーシュを注視している。

 

「(さて、どうするんだルルーシュ?)」

 

授業が終え、それぞれが筆記用具を片付け始めていた。

 

「ねえ、ルル。このあとさ」

 

「悪い。また今度な」

 

シャーリーの誘いを断ったルルーシュはカレンの席へと近づく。

 

「ちょっと付き合ってくれないかな?話したいことがある」

 

「え?」

 

「「「ええ?」」」

 

ルルーシュがカレンを誘い出したことに、シャーリー含め教室にいた女子が驚く。

 

「(そろそろということだな)」

 

この誘いが問題を解決するための行動だと知るカイルは、先に教室を出る。

 

「はぁ!?」

 

「「「きゃ~~~!!」」」

 

すると教室から女子たちの黄色い声が聞こえた。

 

「(まあ、そうなるよな)」

 

何しろ成績優秀で容姿端麗の二人だ。

 

そんな二人が付き合うともなれば周りが騒ぐのは当然だろう。

 

「(内密かつ邪魔が入らない場所で片付けるはずだから……あそこだな)」

 

二人が何処に向かうか予想したカイルは、一足先に移動する。

 

そこでカイルは更に問題がややこしくなる状況になってしまった。

 

 

 

 

予定通りルルーシュはカレンをクラブハウスに連れてきた。

 

ホール内では何故か多数のテーブルが用意されていたが、今はカレンの方を優先する。

 

「学園内にこんな場所があったなんて」

 

「生徒会専用のクラブハウスだ。舞踏会なんかもできるように広めに作ってある」

 

「なら、ここなら邪魔は入らないということね」

 

「そういうことだ」

 

ここでカレンとの問題を片付けるはずだった。

 

「あった~!」

 

そこへ二階から声が聞こえ、振り返るとそこにはシャーリーがいた。

 

「あった!あった!ニーナ、これでしょ探してたのって」

 

シャーリーが掲げた手には小さなメモリーカードがあった。

 

「あ!それです。実験データの入ったメモリーカード」

 

「やれやれ、腰痛え……」

 

「これぐらい大したことないだろ」

 

二階にはシャーリーだけでなく、ニーナにリヴァルとカイルまでもいた。

 

「(何でここにシャーリー達がいるんだ!?)」

 

突然の不測の事態に内心驚いていると、ホールのドアが開く。

 

そして、大量の料理をのせたワゴンを、エプロンを着たミレイが押しながら入ってくる。

 

「こっちも用意できたからそろそろ始めよっか」

 

「おお~すげえ!」

 

「流石ミレイさん!」

 

ミレイがテーブルに料理を置き、二階にいたシャーリー達が一階に降りてくる。

 

シャーリー達に褒められて喜ぶミレイたちをよそに、状況が呑み込めないルルーシュにカイルが素早く近づく。

 

「おい!これはどういうことだ!」

 

周りに気づかれない様にルルーシュは小声でカイルにこの状況を尋ねる。

 

「連絡できずにすまん。実は会長がカレンを生徒会に参加させるということらしい。これはその歓迎会ということだ。俺もここに来た時に言われたんだ」

 

カイルの説明にルルーシュは渋々と納得する。

 

とはいえこれでは考えていた計画が進まない。

 

一方のカレンはミレイから自身が生徒会に参加させられるとことに困惑していた。

 

病弱なカレンがクラブへの参加が難しいために、生徒会へ参加するということだ、

 

カレンとしてはレジスタンス活動があるため断りたいが、すでに生徒会への参加は決定されているようだった。

 

「俺はカイル・ラインハルト。生徒会じゃないけど、よく手伝いでいるんだ」

 

「な~に言ってんのよ。カイルには生徒会補佐っていう役職があるじゃない」

 

「いやいや、ミレイさん。聞いたことないでって、そんな役職」

 

勝手につけられた謎の役職にカイルが溜息を吐いていると、車いすに座るウェーブが掛かった長い栗色の髪の少女が入ってくる。

 

「あの、シャーリーさん。すみません、これテーブルに」

 

少女の膝の上にはピザの箱と一口サイズのケーキの皿が乗っている。

 

「あ、ありがとうナナちゃん」

 

「手伝うよ」

 

「ナナリー、お前まで」

 

入ってきたのは“ナナリー・ランページ”。

 

ルルーシュの妹で本当の名は“ナナリー・ヴィ・ブリタニア”。

 

ルルーシュと同じ元皇族で、ルルーシュがブリタニアと戦う理由だ。

 

「あの子はルルーシュの妹よ」

 

「私は中等部なので、生徒会ではないんですけど」

 

「いいんじゃないカイルと同じで準会員ってことで」

 

「うん……」

 

「カレンさん、よろしくお願いします」

 

「よろしく、こちらこそ」

 

そうしてカレンの歓迎会が始まった矢先、ここでトラブルが起きた。

 

リヴァルがシャンパンを持ち出し、それをシャーリーが取り上げようとして栓が開いてしまった。

 

中身は放物線を描き、カレンの頭にかかってしまった。

 

流石に濡れたままというわけにはいかず、ミレイたちは制服を洗濯することに。

 

カレンはかかったシャンパンを洗い流すためにシャワーを浴びることになった。

 

そして、一人別室に向かったカイルは受話器をとりシャワー室に電話をかける。

 

『はい、アッシュフォード学園生徒会』

 

出てきたのは予定通りルルーシュだった。

 

『え、いや俺は………はい』

 

「そろそろだな」

 

カイルはポケットからルルーシュの声が録音されたレコーダーを取り出す。

 

『もしもし?』

 

カレンの声が聞こえ、指示通りレコーダーを再生する。

 

「無事だったような、Q-1」

 

一拍おき次の音声を再生する。

 

「明後日の16:00。旧東京タワーの展望室に一人で来い」

 

『お前は誰だ!停戦命令をださせたのは』

 

カレンの質問を無視し、カイルは電話を切るとレコーダーをポケットに戻す。

 

「これで問題ないだろ」

 

ルルーシュが目の前にいるときに、声の相手から連絡が来たんだ。

 

これでカレンからルルーシュへの疑念はなくなるはずだ。

 

二人より先にホールへ戻ると、皆はテレビのニュースを注目していた。

 

「何かあったんですか?」

 

「クロヴィス殿下が亡くなったのよ」

 

「そんな……」

 

わざと驚くふりをし、カイルもニュースに注目する。

 

少ししてルルーシュ達も戻ると、キャスターは原稿を読み続ける。

 

「実行犯とされる男が拘束されました。発表されたのは名誉ブリタニア人であるとのことです」

 

「まさか……」

 

「嘘だろ……」

 

映像が切り替わり、映されたのは二人の兵士に拘束された少年。

 

「容疑者は枢木スザク一等兵。元イレブン、名誉ブリタニア人の枢木スザクです!」

 

そこには二人の親友がクロヴィス殺害の容疑者として映し出されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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