令嬢の護衛、何故か美女達に迫られている件   作:究極の闇に焼かれた男

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お待たせしました。 予告通りバレンタイン回となります。
内容としては漫画版のオマケに描かれていた四コマのネタが含まれております。 それと今回は内容が少しアレなので、お楽しみ頂けたら幸いです。


バレンタイン・ハプニング

 

 

 

レオンside

 

 

その日の夕方はいつもと何かが違っている様に感じられた。

窓の外に視線を向けると中庭に立つ木の上に黒い鳥が止まっており、不気味な声で鳴いているのが見えた。

 

「今日はやけに黒い鳥を見るな。 それに何故だろうが、とても嫌な予感がする……たぶん気のせいだと思うけど、念の為にも用心しておくか」

 

まるで嵐の前触れにも思える"何か"を感じつつも、気の所為だと自分に言い聞かせながら一応の用心をして食堂へと向かう事にした。

 

「それにしても、アニスが面白い物を作ったとか言ってたけど、あいつの言う面白い物って大抵がロクなものじゃいんだよな〜」

 

そう言いながら俺は今朝の出来事を思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

始まりは朝食を終えた後、訳あってグランツ公爵と国王陛下から急遽呼び出された為に王宮へ向かおうとした際の出来事だった。

 

「レオ〜ン!」

 

「ん? アニス、どうしたんだ?」

 

王宮へ向かう為の準備に取り掛かろうとしていた所に、背後から名前を呼びながら駆け寄って来たアニスに振り返りながら用件を聞くと、アニスは何か企んでいるだろう笑みを浮かべながらこう問い掛けてきた。

 

「レオン、今日が何日か知ってる?」

 

「今日? 2月14日だけど、それがどうしたんだよ?」

 

「そう! 今日は2月14日、つまり"バレンタイン"の日だよ!」

「バレンタイン?」

 

聞き慣れない言葉に思わず疑問符を浮かべていると、アニスは嬉々とした表情で語り始めた。

 

「バレンタインってのは女の子が好きな男の子や、仲の良い友達にチョコを贈る日の事だよ。 まあ、贈ると言ってもチョコレート以外のお菓子を贈る人もいる素敵な日なんだよ!」

 

「そ、そうか……それで今日がバレンタインだとして、何の関係があるんだ?」

 

「実はユフィにもチョコを贈ろうと思ってるんだだけど……ユフィってどんな味が好きか知らないかな?」

 

「そういう事か……俺の知る限り、お嬢様は甘いのが好きだったかな。 苦いのも食べられなくはないけど、余り好んで食べはしてないな」

 

「なるほど、ユフィは甘いのが好きと……それじゃあ、レオンは甘いのと苦いのだとどっちが好き?」

 

「俺? そうだな〜……正直に言うと両方好きだけど、何方かと言うと甘いのかな?」

 

「そうなんだ………これなら別個に作らずに済みそうかな」

 

「? よく分からないけど、手伝いが必要なら言ってくれよ。 出来る限りは協力を惜しまないからな」

 

「大丈夫、聞きたい事も聞けたし、そろそろ行くね」

 

そう言うとアニスは早々と何処かへ向かうのだった。 そんなアニスの後ろ姿を見つつ、俺は彼女の質問内容について考えながら王宮へと急ぐのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

それが今朝の出来事である。 アニスからの唐突な質問の後、俺は急いで王宮へと向かい、そこでグランツ公爵と国王陛下からの用事を終えた頃には時刻は既に夕方となっていた。

 

「それにしても、アニスの口振りからしてお嬢様と俺にチョコをプレゼントする気の様だが………何故だろう、このままアニスに会いに行くのはマズイ気がする様な?」

 

底知れない不安を感じつつも、俺は急いでアニスとお嬢様が待って居るであろう食堂へと向かう事にした。

 

 

 

 

それが大きな間違いだと知らずに……

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま帰りました。 お嬢様………アレ?」

 

食堂に辿り着くと帰るのが遅れたことに一言謝罪を入れつつ扉を開けると、食堂には何故かお嬢様とアニスどころかイリアの姿も見当たらなかった。

 

(どうして誰も居ないんだ? もしかして先に夕飯を済ませて寝たのか…………いや、それにしては食事をした形跡が無いのは幾ら何でも可笑しい。 それに食事を終えたらイリアが片付けや掃除をする為に残っている筈、もしかしたら何か起きた可能性が有りそうだな。 念の為にも一先ず武器を取りに部屋へ戻る必要が有りそうだな)

 

誰も居ない食堂内見回した俺はそう判断を下すと、周囲を警戒しながら急いで武器を取りに自室へと戻る事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

自室の扉の前に辿り着いた俺は周囲を見回し誰も居ない事を確認すると、ゆっくりと扉を開けて中に入り棚の上に立て掛けてあった剣に手をかけようとしたその時だった。

背後の扉がガタンッと音を立てながら閉まる音が聴こえ、慌てて振り返るとそこには顔を俯かせながら扉の前に立つアニスとお嬢様が立っていた。

 

「っ、何だ、お嬢様とアニスでしたか。 居たなら声くらい掛けて下さい………ん?」

 

どこか様子が変なアニスとお嬢様に視線を向けつつ、2人が無事な様子に思わず安堵の息を吐いた。 だが奇妙な事に2人から一向に返事が返ってこない事に疑問を抱き、気になって近付こうとした瞬間だった。 2人の傍に寄ろうとした瞬間、いきなりアニスとお嬢様が一斉に動き出しそのままベッドの上に押し倒されていた。

 

「っ!? お、お嬢様、アニス!? 一体何を……!?」

 

突然2人からベッドの上に押し倒された事に驚きつつ慌てて抗議の声を上げようと2人の顔に視線を向けると、どこか熱に浮かされた様な表情を浮かべる顔と、荒い息遣いをしている2人の姿が映った。

 

(な、何が起きてるんだ!? どうして2人揃ってこんな表情になってるんだ!? それに何か甘い匂いがする様な気が……っ、この匂いは"媚薬"!? )

 

2人から微かに漂う甘い匂いを嗅いだ俺は、それが媚薬の匂いだという事に驚愕を覚えた。 どうして2人から媚薬の匂いがするのか、何がどうなっているのかと言う疑問が頭の中を収めていき混乱していると、徐にアニスが口を開き始めた。

 

「ごめん、レオン……実はレオンにプレゼントする予定だった"媚薬入りチョコレート"を、間違ってユフィと食べちゃったんだ」

 

「媚薬入りチョコレート!? お前、チョコレートに何てものを入れてるんだよ!? それよりお嬢様も食べたって言いましたか!?」

 

アニスからの思わぬ告白に驚愕を覚えつつも、更に追い打ちをかけるようにして告げられた言葉に既に脳内が限界を迎えていた。 そもそも人に贈るチョコレートに媚薬を入れるなんて可笑しいだろと叫びたかったが、それより先に熱に浮かされた表情のお嬢様が口を開いた。

 

「ごめんなさい、レオン……もう、これ以上は我慢出来そうにありません///」

 

「お、お嬢様!?」

 

「レオン、わたしも…そろそろ限界だから……この疼きを何とかして……///」

 

「あ、アニス!? ま、待ってくれ2人とも! 早まったら……早まったらダメだ!?」

 

ベッドの上に押し倒された挙句、身動きを封じられている俺は顔を引き攣らせながら必死に2人に制止の声を投げ掛けるも、媚薬のせいなのか2人は目を血走らせながらゆっくりと服に手を掛けはじめる。

 

「なんで服に手を掛けてるんだ!? おい、やめろ!? それ以上は流石にダメだ!? 頼むから止まって下さい!?」

 

「ごめん、止まれそうにないや……」

 

「でも安心してください、レオン……」

 

「「なるべく優しくする(します)から……♡」」

 

「そう言う問題じゃっ……ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙っ!?」

 

そうして必死の抵抗と虚しく俺は2人に襲われるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

その後の話になるが、翌日の朝になるとアニスとお嬢様から凄い謝られたのとイリアから祝福とも謝罪とも取れる言葉を送りるのだった。




今回の纏め

被害者:レオン「媚薬入りチョコレートを服用した主と王女に襲われた」

加害者:アニス「媚薬入りチョコレートを作ったが、誤って自分で食べてしまいレオンが帰ってくるまで工房に閉じ籠っていたものの限界を迎えた結果レオンを襲った」

被害者兼加害者:ユフィ「アニスが作った媚薬入りチョコレートを食べてしまった為にレオンが帰ってくるまで自室に閉じ籠っていたが、限界を迎えアニスと共にレオンを襲った」

イリア:「まあ、幸せなら良いんじゃないかなと思ってる」
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