緋弾のアリア その武偵……龍が如く   作:ユウジン

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魔剱と機人

キンジと一毅は何度も語ったようにかなり幼い頃から両親を通じて知り合い遊んでいる。喧嘩しかかったわけではない。子供らしい、しょうもないことで喧嘩したりしたし絶交だ!っとかいって兄の金一の執り成しを経て仲直りをしたりした……そのせいか住んでる場所は違うのに自他ともに認める親友だと思っている……だが、キンジの心中には別の感情があった。

 

一毅は凄いとキンジは思う。頭は横においておくが腕っぷしの強さはキンジも全幅の信頼を置くし背中を預けられる。それに本人は気づいちゃいないがあれだけの腕っぷしを要しているのだから何だかんだで人の視線は集まる。才能もある……だから本当は一毅は……自分の場所にいるような存在じゃないんだ。

 

「X組って知ってるだろ?ロキ」

 

X組と言うのは海外への任務が主な武偵のクラスで所謂腕っぷしが群を抜いてるような連中で構成される。それぞれの学科のSランク……の中でも選りすぐったやつらの巣窟だ。

 

そして二年進級時……一毅はそこの候補に上がったらしい。勿論それを蹴ったからこそキンジたちと同じクラスにいるのだが……

 

X組は海外を飛び回る都合上レベルが高くなければ選ばれない……故にそこを通った武偵は泣かば無条件で信用され後々の就職に役立つのは言うまでもない……だが……

 

「あいつはそれをわかった上で蹴ったんだ」

 

一毅がX組の進級を蹴ったと言う噂はあっさり広がった……キンジはその当時もう武偵をやめるつもりだったが聞いたんだ……

 

《お前X組への進級を蹴ったってのはほんとか?》

 

と、キンジの問いに一毅は答えた。

 

《ああ、海外とか言葉わかんねぇし……お前おいていけねぇじゃん》

 

その返答にキンジは……本気でぶん殴った。ギャグでも何でもなく……ガチでぶん殴って一毅もキレて殴りあいになった……

 

そのあと目も会わせず物別れ……まぁ一毅は次の日にはケロッとしてレキと一緒に顔を出すのだが……

 

だがなぜ殴ったのか?ふざけて答えたから?違う……全然違う……

 

「俺をあいつは見限れば良かったんだ」

 

武偵なんかやめるつもりで逃げたかったのに……あいつは親友だろって言って離れなかった……もう俺に構うなよと……俺なんかおいてってあっちこっちに行けばいいんだと……そうすれば好きなだけいいご飯だって食えたしフカフカのベットで寝れるだけの報酬をもらえるだけの一流の武偵になれたはずだった。ヒスってなければロクに戦えない二流……下手すれば三流な武偵の自分と一緒につるんでなければあいつは正当な評価を得ていただろう……だから……

 

「俺が……」

《あいつの将来を潰した》

 

「それは……」

 

違うとロキは口を開こうとしたがキンジは首を横に降る。

 

「多分……一毅は気にもしてない……あぁ、あいつはそういうやつだ……わかるよ……でもな……そうじゃないんだ……俺がそう感じちまったんだ……誰がなんと言おうと……俺がそうだと思っちまったんだ……」

 

だから嫌いなんだ……自分なんかおいとけばいいのに……自分があいつに何をした?なにもしてやれてないのにあいつは自分を友達だといい力になろうとするしなってくれる……でもな……結局一番嫌いなのは……一毅じゃない……

 

「そんなでもな……一毅お人好しっぷりに……甘える自分が大嫌いだ……」

 

結局あのときは兄が死んだと思い……キンジはかなり精神的に参っていた……だからこそ一毅は本能的にキンジを一人にしてはならないと悟った……とはいえ元々そんな一件がなかったとしても一毅はX組に入らなかったと思うが、それも大きな影響を与えてたのは言うまでもない……

 

「将来潰して……相手の厚意に甘えるだけで……そんな俺が……あいつを親友なんて呼んでいいのかって……思ってた……」

 

でも……二年になっていろんな事件に巻き込まれていった……一毅と後はレキとか白雪くらいが自分パーソナルスペースにいる人物だったのがどんどん増えていき……いつの間にか毎日無駄に騒がしい日々だ……そんな日々を過ごしていくなかでキンジの心構えは確かに変わっていった。そんな中でチーム作るときに聞いたことがある、

 

《お前色んなチームから声かかってんだろ……それこそ将来有望なやつらとから……》

《おう、だから俺の知ってるなかで一番将来有望な親友のチームに決めたんだよ》

 

とわらってあいつは答えた。

 

「あいつは変わんない……ずっとあいつは俺を信じてくれた……あいつは……俺を親友だっていってくれた……だからな……俺もちったぁリーダーっぽくしてようって思うようになったんだよ……あいつの言った将来有望を現実にしていこうってな……」

 

キンジは苦笑いを浮かべた。

 

「つってもリーダーっぽくって言ってもよくわかんねぇ……だから俺はあいつを黙って信じることにしてんだよ。あいつが俺を信じてくれる限りな」

 

それをいつしかその場の三人は聞き入っていた……一毅は知らない……バスカービルの面子も知らない……キンジの秘密だ。

 

「一毅さんも……同じ目をして答えました……お二人はよく似ているんですね」

「ん?あんな目付き悪くないぞ」

「いやぁ、遠山キンジ先輩も結構悪い方だと思うよ?お兄ちゃんが特殊なだけで……」

「あはは……」

 

こいつら……とキンジが半眼になった……

 

「桐生さんが羨ましいです……そうやって信じて信じられて……そんな関係が……」

 

少し複雑そうな表情を浮かべるメーヤ……それを三人は見る。

 

「ま、のんびり探せよ……多分そのうち……っ!」

 

キンジが呟いた瞬間……地面が揺れた、地震じゃない。何かの爆発だ。

 

「外に出るぞ!」

 

キンジの号令で四人は外に飛び出した……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一体なんなんだよ……」

 

キンジ達が外に飛び出すとそこでは既に戦いが起きていた……

 

「チィ!」

 

その戦いにメーヤも素早く乗り込み爆発、火花……轟音とかなり戦いは激しい……すると、

 

「おぉい!お前ら!」

「カツェ!」

ある意味因縁の相手であるカツェ・グラッセの登場にロキは吠えた。

 

「他にもパトラに……なんだあいつは……」

 

キンジの視線の先にはチェックの服に大きな唾つき帽子の少女がいた……

 

「わかんないけど……とりあえず風車の上何て言う危ない場所にいるカツェ落としてやる!」

 

そう言ってロキは狙撃銃を構えるとそのまま発砲した……だが、

 

『っ!』

 

ロキの銃弾は弾かれた……突然矢が入り込んできたのだ。

 

「セーラ様……」

「知り合いか?リサ」

「セーラ・フット様です……風を操る傭兵です」

「ったく……傭兵が多いなまったく……」

「あなたのように次々お仲間を作ってはいませんからね……」

「あ?」

 

キンジは声のした方を見た……そこにいたのは二人の少女……片方は無表情……と言うか無感情と言うべきなのだろうか……まるではじめてあった頃のレキのような少女だ。だがそれが目に引く訳じゃない……もっとも目を引くのはその格好だ。全身鉄の鎧……と言うかあれは機械か? アリアのホバースカートの進化系と言うか武装強化バージョンと言うか……そんな感じの格好だ。

そしてもう一人……それは少しつり目で目付きはアリアを思い出す……だが残念なことに胸は圧倒的大差でコールド勝ちだ。ってそこじゃない……そんな彼女はフラフープみたいな剣を手にキンジを見据える。

 

「誰だお前は……」

 

どこかであったのか?まるで会ったことがあるみたいな顔だ……

 

「……考えるだけ無駄……あなたとアリスベルは知り合っていない」

 

と、表情を変えずにもう一人が言う。

 

「まぁ……貴方にはいろいろひどい目に遭わされましたがね……」

「?」

 

あったこともないのに酷い目に?間接的にでもやっていたのか?いや……全く心当たりがないぞ……

 

そんなキンジを尻目にアリスベルと呼ばれた少女はフラフープのような剣を構える……するとそれは急速に回転を始めた……

 

「お前ら!なにか来るぞ!」

 

キンジはそう言ってリサとロキを引っ張った瞬間発光……そしてその光はメーヤに炸裂した……

 

「な……」

 

キンジは唖然とした……メーヤ幸運をあげる能力は飛道具にたいして顕著らしい……運よく外れたり……なんだりかんだりで……それを突抜け……そのあげくメーヤを下着だけにしたのだ……ってはぁ?何で下着だけになってんの?どういう技なんだあれは?武藤辺りなら狂喜乱舞しそうだけど……

 

「相変わらず過激だなぁ……魔剱!」

 

カツェが愉快そうに言うが魔剱は興味なさげだ。

 

「楽勝じゃったのぉ、機人の機械兵器で雑魚は軽々とじゃったしメーヤもあーあっさりとじゃった……さて残ってるやつらよ……」

 

もう降参しろ……そのパトラの言葉に……逆らうものはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそ……」

 

師団(ディーン)に捕まった次は眷族(クレナダ)かよとキンジは悪態をつく……眷族(クレナダ)襲撃にあっさり破れた皆は捕縛されキンジ達は連行されるところだった……そこに、

 

(エネイブル)……」

「なんだよ……」

 

いきなりのアリスベル登場にキンジは眉を寄せた。

 

「いえ、一応挨拶をしておこうと思いまして……もうできることなら二度とあいたくありませんがこういっときましょう……それではまた……」

「バイバイ……」

 

そう言って魔剱と機人の二人は背を向けて歩き出した……

 

(上等だぜお前ら……)

 

キンジはその遠くなっていく背中を見据える。

 

(やられ多分をやり返すのが武偵だ……だからお前ら今回の恨みは何年たっても忘れねぇ……妖刕も猛虎もお前ら二人も……今度はきっちり利子つきで今回の一見の恨みは返さしてもらうからな……)

 

と、キンジが恨み節を呟いたのは……誰も知らない。




今回はキンジの思いでした。キンジは一毅が孤独を感じたときに一緒にいたっていう一毅から見たら十分すぎる恩義を結果的に払っているんですがキンジはそれを知らないのでなにもしてないのに一毅は自分を助けてくれるっていう風に考えている……親友でも案外お互いのことはわからんもんですよね?って話です。
つうわけで本日のバスカービル日記……

バスカービル日記

執筆者・峰 理子

某月某日

今日は、お菓子の新作が出たのでいろいろ買ってきたよ、皆~戸棚に置いてあるのは食べちゃダメだよ?特にカズッチ、少しでも食べたらわかるんだからね?まぁ~でも、理子は優しいから夜に皆で食べたよ。一年生体も呼んでお菓子パーティだ!結構美味しかったよねぇ~、お菓子。

PS・明らかにお菓子の量が多かったので最初からお菓子パーティの予定だったんじゃないですか?byレキ

PS・知らなーいww by理子
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