刀が消えた…?
「は…っ!?」
驚いている隙を突かれ、思いっきり顔面を殴られ、そのまま俺は吹っ飛ぶ
「流石にビビったよね…まあ、そういうことだよ」
「はぁ…?」
さっき殴られたせいで…思うように体が…
「さっきの刀、色と能力的に雷電か…めんどうだけど、上手く扱えてない。甘く見積って…三…いや、二割ぐらいしか扱えてない」
「あぁ…そうかい」
俺は立ち上がり、また構える
「ちょっと話をしようか」
「話だと?」
「戦闘の休憩だとおもいな、今戦っても、負けるでしょ君」
「っ…」
「…さっき戦闘前に言った妖力ってのを教えてあげる」
「妖力は今で言う戦闘力を意味する。ただしこれは家系を持っている者だけが使え、その妖力を持っている者だけが攻撃を与えることが出来る特別な魔物がいる」
「まあ、本当に家系を持っている者しか使えないから、魔物が街中に出てきても、一般の武器、妖力で武器とかも作れないから、本当に重宝されてるんだよね。俺達」
「妖力は家系を持ち、どれだけ生きているかで強さが決まる」
「ただし、短い時を生きていても強くなることは出来る…まあ、そんなことほぼないんだけど」
「長生きしている者が妖力を持ち、長生きしていない者は妖力が少ない。長生きしずとも強くなりたければ、家系を作った者から力を授かるか、戦闘経験を積むかのどっちかだね」
「……お前は、どれぐらいの妖力を持ってるんだ」
俺がそう聞くと、男は考え答えた
「う〜ん。まあ、妖力を持っていない者の平均値の一般が大体十万、持ってて強いやつで百万、伝説の家系と言われた五つの家系で平均値一千万ぐらい…それで考えても、俺は大体三百万ぐらいかな」
「……じゃあ、俺は今どれぐらいだ」
「君…君は、まあ…本気の姿を見たことがないけど…今の状態だと、二百万にも達してないぐらい」
「…なら、百万差か」
「百万は、現代で言う一般人と軍隊ぐらいの差…分かるね?」
「あぁ…でも、俺は違う手を取る」
「へぇ…?」
すると、俺は凪さんが逃げたルートへと逃げる
「……なるほど、あの妖怪と一緒に戦う感じかな…」
後で後ろを見ても、あの男は着いてきていなかった
「はぁ…はぁ…」
雨が降ってきたな…今日は一日中晴れのはず…
「あ……」
歩いていると、凪さんが道端で座り込んでいた
「なぎさ……」
「もう……ダメかもなぁ…」
…………
「逃げてきちゃった…ずっと前に…死んじゃった皆に…絶対に復讐するって………約束……したのに」
「私は弱い…戦うことも出来ないし…勇気もない…私は…私は…もう」
……なんで
「なんで、諦めるんですか」
「ぁ…櫟君」
「どうせなら裕仁って言ってください。苗字で呼ばれるの慣れてないんで」
「それより、なんで諦めるんですか」
「なんでって…でも」
「でもじゃないんです」
「俺は、雷電の力が手に入るまで、何も出来なかった。学校の中でも才能もなくって、正しく凡人と言える様な生き方をしてきました」
「………」
「今思えば、雷電だって気まぐれで俺に力をくれた。実際力を上手く使えていない。もっと才能があって、力を持っている奴の方が雷電だって都合が良かった」
「そんな何も無い俺より、大切な物があって、絶望できるぐらいの仲間がいて、力もある貴方が、なんで俺より先に諦めようとしてるんですか」
「それ…は…」
雨が強くなってきた
この雨は、凪さんの感情と一緒に流れている…これが、今の凪さんの気持ちなんだろう
「私だって…私だって…!」
「…………でも、そうだよね」
凪さんがゆっくりと顔を上げる
「私だって…絶望してる暇あったら、皆の為に…頑張りたいから」
「私はずっと嘘をついてた…復讐って言葉で誤魔化して、復讐を使って逃げようとしてた。後先のこと考えず…目の前のことだけを考えて…」
そう言い、凪さんが立ち上がった
「でも、もう後悔したくない…!愛をいっぱい与えられて、お返しもできずに逃げるなんて…!」
「…うん。そう言う言葉を待ってた…じゃあ」
そう言い、後ろを向くと、男が歩いて着いてきた
「やっと見つけた」
「裕仁君」
呼びかけられた瞬間、目の前が一瞬青くなった
「今のは…」
「私は水の家系の当主、水を使えば…私の今の力で」
……ん?男の動きが青い色で映し出されて…
一瞬で目の前に来て殴ろうとした男の拳を冷静に避ける
「っ?」
「今のは…凪さん」
「今は雨、この場所全てが水に浸かってる…今なら、あの人に当たる水を利用して、あの人の動きを予測することが出来る」
まじかよ。とんだチートだな
「だけど、これなら勝てる!」
「っち!」
「……あの人が、私の復讐相手…あの人が当主で、あの家系が私の家族を殺して…滅ぼして…見たくもない光景を見せた本人…絶対に…絶対に殺してください!裕仁君!」
「おう!」
「さっき感じただろ!俺に攻撃は…」
「……いや」
刀を作り出し、男に突きをお見舞いすると、男の頬が斬れる
「っ!?」
「雷電の力を上手く使えなかったが、もう大丈夫だ…次は当てるぞ!」
男の顔に焦りが浮かぶ