「お前、無の家系って言ってたな」
「それがどうした」
「いや、ただ…本当に宝の持ち腐れなんだなって思っただけだ」
「っ…舐めるなよ」
とは言っても、相手の攻撃は全部先読みができる
それに、少しづつ雷電の力の最大値、真髄へと到達しに行っている
雷電は本来、と言うか本人も物事を貫通する雷と言っていたが、実際はもっと恐ろしいものだった
男も剣を抜き、剣と刀が交わり合う
「 」
「ん?」
男が何かを口パクで言うと、突然虚無が物理的に俺を押し潰しそうになった
咄嗟に後ろに下がるが直ぐに男は追いかける
さて…そろそろ披露してやるか
男は確かに俺を目で捉え、追いかけていたはずだった
だが、俺は突然消えた
「っな…?!」
「どこ見てんだよ」
俺は後ろに周り、勢い良く袈裟斬りをする
「っぐ!?」
残念だが、完全には殺りきれなかった
だが、男は座り込んだ、あと少しだ
「さっきのは…一体」
「驚いただろ。これが雷電の真髄だ」
雷電の力は貫通だけでは無かった。雷電は『あらゆる物事を貫通、無効化する』と言うもの
しかもそれは物事や概念、現象すらも無効化、貫通することが出来、さっきは男の視界に居ると言う事実を無効化し、男の視界から消えた
そのお陰で、後ろに瞬間移動出来たって訳だ
「まだやるか?」
「……出来るなら、辞めたかった所なんだけど…」
すると男は立ち上がり、空間が一瞬揺れる
「ここからは手加減無しだ」
すると、男が少しづつ歪んでいく
「全ては虚無…この世は全て無だ…そこには何も残らない」
男の存在が…消えていく…?
その瞬間、男の動きが見え出した
「っ!まずい!?」
咄嗟に後ろに下がると、丁度一メートル位の四角形の形で地面が抉れた
「これが当主の力…その力は、あらゆるものを無に返す」
……こりゃあ、また面倒くさそうだな
きっと男が指定した場所に無の攻撃を仕掛けてくる。しかもこれは凪さんの恩恵を受けない…その場その場で判断して避けないと…流石にまずいな
その間にも男は攻撃してくる。だがこっちは先読みが出来るが…
「はぁ…はぁ…」
体力が…無くなってきたな
「もう限界か」
「はぁ…いや、まだだよ」
刀を構える
「…まだやるか」
「……まだやれる!」
その瞬間、俺の周りが紫色に光り始める
『本来、その代となる者は、初代と自身の代の力しか使えない…はずだった。だが、裕仁…お主は稀なる、全ての代の力を使える。これは三代目の雷電当主の力』
「三代目…雷影」
その時、俺の周りから三人全身紫色の俺が出てきた
「これは…」
「一つ一つ使う度にその力を理解している…この力は、俺その物を分身体として作り出すこと」
「次は互いに本気だな…殺り合うか!」
「……っは!かかってこい!」
俺の狙いは、出来るだけ早く相手を仕留める事!