雷電   作:不透明な水滴

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第十一話 能力の真髄

「お前、無の家系って言ってたな」

 

「それがどうした」

 

「いや、ただ…本当に宝の持ち腐れなんだなって思っただけだ」

 

「っ…舐めるなよ」

 

とは言っても、相手の攻撃は全部先読みができる

 

それに、少しづつ雷電の力の最大値、真髄へと到達しに行っている

 

雷電は本来、と言うか本人も物事を貫通する雷と言っていたが、実際はもっと恐ろしいものだった

 

男も剣を抜き、剣と刀が交わり合う

 

「   」

 

「ん?」

 

男が何かを口パクで言うと、突然虚無が物理的に俺を押し潰しそうになった

 

咄嗟に後ろに下がるが直ぐに男は追いかける

 

さて…そろそろ披露してやるか

 

男は確かに俺を目で捉え、追いかけていたはずだった

 

だが、俺は突然消えた

 

「っな…?!」

 

「どこ見てんだよ」

 

俺は後ろに周り、勢い良く袈裟斬りをする

 

「っぐ!?」

 

残念だが、完全には殺りきれなかった

 

だが、男は座り込んだ、あと少しだ

 

「さっきのは…一体」

 

「驚いただろ。これが雷電の真髄だ」

 

雷電の力は貫通だけでは無かった。雷電は『あらゆる物事を貫通、無効化する』と言うもの

 

しかもそれは物事や概念、現象すらも無効化、貫通することが出来、さっきは男の視界に居ると言う事実を無効化し、男の視界から消えた

 

そのお陰で、後ろに瞬間移動出来たって訳だ

 

「まだやるか?」

 

「……出来るなら、辞めたかった所なんだけど…」

 

すると男は立ち上がり、空間が一瞬揺れる

 

「ここからは手加減無しだ」

 

すると、男が少しづつ歪んでいく

 

「全ては虚無…この世は全て無だ…そこには何も残らない」

 

男の存在が…消えていく…?

 

その瞬間、男の動きが見え出した

 

「っ!まずい!?」

 

咄嗟に後ろに下がると、丁度一メートル位の四角形の形で地面が抉れた

 

「これが当主の力…その力は、あらゆるものを無に返す」

 

……こりゃあ、また面倒くさそうだな

 

きっと男が指定した場所に無の攻撃を仕掛けてくる。しかもこれは凪さんの恩恵を受けない…その場その場で判断して避けないと…流石にまずいな

 

その間にも男は攻撃してくる。だがこっちは先読みが出来るが…

 

「はぁ…はぁ…」

 

体力が…無くなってきたな

 

「もう限界か」

 

「はぁ…いや、まだだよ」

 

刀を構える

 

「…まだやるか」

 

「……まだやれる!」

 

その瞬間、俺の周りが紫色に光り始める

 

『本来、その代となる者は、初代と自身の代の力しか使えない…はずだった。だが、裕仁…お主は稀なる、全ての代の力を使える。これは三代目の雷電当主の力』

 

「三代目…雷影」

 

その時、俺の周りから三人全身紫色の俺が出てきた

 

「これは…」

 

「一つ一つ使う度にその力を理解している…この力は、俺その物を分身体として作り出すこと」

 

「次は互いに本気だな…殺り合うか!」

 

「……っは!かかってこい!」

 

俺の狙いは、出来るだけ早く相手を仕留める事!

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