凪さんの事から数日後、凌太の大会が始まろうとしていた
大会の内容は簡単、賞金を賭け、拳だけで殴り合うだけの大会だ
食らった傷などはなぜか…まあ、一般人は知らないだろうからこんな表記なんだろうけど
傷や戦闘後の疲労などは一瞬で治せる者達が治してくれるらしい
まあ、凌太が回復系の家系を連れてきたんだろう
これは俺達だけだが、家系の者達は力の使用は禁止らしい
それで、大会内容はトーナメント式で、大会側が勝手に決めるらしい
俺ももちろん参加した、凌太を知れる少ない機会だし、単純に体術系にも慣れておきたい
「勝ち進めば五回戦で優勝…でも」
この大会…なんか怪しい
組織の五人は、復讐の為だけに生きてきている。なのにこんな所で遊んでる場合か…?
「それでは、大会を開始していきたいと思います!!」
「お、始まるな」
まあ、そういうのを考えるのは、もう少し後でいいか
俺の順番は一番最後の場所、それまでは選手の力量でも測っておくか
「第一回戦、開始!」
片方は一般人、もう片方は随分デカイ…能力者か?
その後しばらく戦闘を見ていたが、特に変なところも起こらず、一回戦はデカイ方が勝った
この調子で、どんどん見ていくか
「……やっぱり来たか…櫟裕仁…」
「俺が潰せばいいか?」
「うん…俺は、誰も信用しない…俺は…いつか…」
次は俺の番か
「それでは、第一回戦…開始!!」
さて、相手は見た感じただの一般人…俺も今回は雷電無しだし、素の力を試してみるか
「っふ、残念だったな。俺は数々の喧嘩で勝ってきた…この勝負、貰った!」
「へーそうなんだー」
早速男が殴りかかってきた
俺は拳をギリギリで避け、腕を掴む
「っな!?」
「…っいくぞ」
俺は男の腕を掴んだまま、男を回す
「(◁Д▷)ウァァァァァァァッ!」
そのまま投げると、壁にぶつかった
「これは…決着!」
砂埃が晴れると、男は気絶していた
その後も、準決勝まで特に何も無く上がり、準決勝が始まろうとしていた
「それでは…開始!」
時が飛んだ気がするが…まあ気のせいか
さて、始まったが…随分体が細いな
「……くく」
「っ…お前」
すると、瞬きをした瞬間、男が突然目の前に現れた
「っ!?」
咄嗟に殴るが、当たっているのに当たってる感覚がない…?
「っけけ!」
男は長い爪を使って的確に目を狙ってくる
「っ!」
ギリギリで避け、足払いをする
だが、男は飛んで避け、爪をまた目に向かって突き出してくる
「っけけけ!」
(こいつ…本当に人間かよ!?)
笑い方が人間じゃねぇ…
「っこうなったら…!」
俺は爪を掴み、思いっきり折る
「っがぁ!?」
そのまま落ちてくる男を蹴りで吹き飛ばす
「あぶっねぇ…これでいけるか…?」
砂埃が晴れると、男は白目を向いて気絶していた
「準決勝…勝者!裕仁!」
周りが騒いでいる中、俺はゆっくりと歩いて控え室へ戻った